平成24年度START事業の取組状況と今後に向けて - 文部科学省

平成24年度START事業の取組状況と今後に向けて
科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課
寺崎 智宏
平成24年10月22日
1
本日の内容
1.大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)の概要
2.各支援型の採択状況等の分析
3.来年度の事業の実施に向けて
2
大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)
平成25年度概算要求額:2,036百万円
うち重点要求額
: 736百万円
(平成24年度予算額 :1,300百万円)
民間の事業化ノウハウを活用した大学の次世代技術の研究開発による新産業・新規市場の開拓と日本経済の復興・再生
発明(特許)の段階から、大学の革新的技術の研究開発支援と、チームによる事業育成を一体的に実施し、新産業・新規市場のための
大学発日本型イノベーションモデルを構築(経験・知見の蓄積、人材育成等による持続的なイノベーションモデルを構築)
現状認識・課題
リスクマネー滞留
政策
地域の大学等の技術シーズ群
○「日本再生戦略」
世界を目指す起業・創業、若手・女
性等の起業・創業、第二創業それぞ
れへの資金支援策等を講じる。
7つの新コンセプト導入
○プロジェクトマネジメントを行う人材(事業プロ
モーター)を「公募」し、パフォーマンスを評価
○「民間の事業化ノウハウ(バンズオン支
援)」を大学等の研究段階に導入
○事業プロモーターを通じて民間資
金を呼び込む新日本版システム
技術
シーズ
技術
シーズ
技術
シーズ
技術
シーズ
技術
シーズ
地域性を踏まえ
たポートフォリオ形成
事業プロモーターに
よるシーズ発掘
新産業・新規マーケットの創出
技術
シーズ
技術
シーズ
事業プロモーターによる
技術評価・デューデリ
技術
シーズ
大学等の研究成
果の事業化
(ベンチャー等)
民間資金
呼び込み
事業プロモーターユニット( ベンチャーキャピタル等のユニット)(ポートフォリオを担当)
プロジェクトマネジメント・ハンズオン支援の実施(民間の事業化ノウハウの活用)
ベンチャーファンド、
産業革新機構 等
委員会による厳格
なパフォーマンス評価
○ベンチャー立ち上げ前段階で「事
業化専門チーム」を結成
○国際市場を狙う次世代技術(特許)に
特化した研究開発の実施
技術
シーズ
死蔵している地方のシーズの事業化や国際展開を積極的に進めるた
め、①組織や関係機関のネットワーク等を活用、②市場ニーズを踏
まえたシーズを発掘・育成、③将来的に自らも積極的に民間資金投
資等を行う、事業プロモーターの選定による多様なシーズの事業化を実現
【約1.5~1.8億円×11ポートフォリオ(技術シーズ群)(新規4ポートフォリオを含む)】
公募によ
る選定
○事業プロモーターによる有望シーズ
の「発掘システム」を導入
○リスクの高いシーズに挑戦するため
の「ポートフォリオ」の導入
×
世界トップクラスの
日本の基礎研究
イノベー
ション
研究の「死の谷」
•産業構造の代謝停滞(企業の廃業率>開業率)
•大学等の優れた基礎研究成果の死蔵
•リスクを取らない文化と起業精神の停滞
有望な
技術シーズ
の選定
応募
事業化構想
事業プロモーター、
研究者、知財専門家、起業家
等によるチームを形成(チームアップ)
投資促進
プレベンチャー
チームによる研究開発と
事業育成の一体的推進
市場ニーズに対応しマイルストンを設定した研究開発
大学等(研究者・大学産連本部)
※成功事例の創出による経験・知見の蓄積、人材育成、人材資源等の再活用(サステイナビリティ)
世界を狙う
ベンチャー等
の創出・育成
※研究開発及び事業育成
のための経費等を支援
※1 技術シーズ :要素技術
※2 ポートフォリオ :技術シーズ群
3
「大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)」が目指しているもの
【参考】
平成24年度公募関係
•
大学・独立行政法人等の基礎研究成果等の社会への還元
– 日本の大学等発の技術によりグローバル市場を目指す
– 既存企業ではリスクの負えないポテンシャルの高い技術シーズの事業化に
挑戦する
– シード・アーリー段階にも民間資金を呼び込み死の谷を克服する
– 本プロジェクトに関わる関係者が一定のコストを負担しつつ、コストに見合う
メリットを得るシステムを目指す。
•
産学官金が連携して、持続的な科学技術イノベーションの仕組み
(=「イノベーション・エコシステム」「日本型イノベーションモデル」)
を構築することを目指す
4
取扱注意
大学等発ベンチャー起業までのケースとSTART事業
(a)有望シーズに対して研究開発資金が中心の場合
<基礎研究段階> <発明・特許>
<シーズ段階>
STARTで想定される研究開発・事業化
フェーズ
【課題】最適な事業化構想や知財戦略が構築
できず、販路・市場の開拓や収益確
保の課題が顕在化。
民間リソース
(事業化ノウハウ等)
大学等における研究開発
ベンチャー企業
大学の基盤的研究費
や科研費等による研
究
公的研究資金
さまざまな競争的研究資金制度を活用した
研究開発
(b) 有望シーズに対して事業化サポートが中心の場合
<基礎研究段階> <発明・特許>
<シーズ段階>
エンジェル、シーズ・ベンチャーキャピタル等
による事業化支援
民間リソース
(事業化ノウハウ等)
シーズ段階から参画し、事業化構想構築、プレ
マーケティング、経営人材の紹介等を実施
大学等における研究開発
企業向けグラントや
融資制度の活用
<起業>
【課題】民間のリスクマネーは入り込めず、
十分な研究開発資金を獲得できるか
に事業化の進捗が依存。
ベンチャー企業
大学の基盤的研究費
や科研費等による研
究
公的研究資金
(c) 大学発新産業創出拠点プロジェクトの考え方
<基礎研究段階>
企業向けグラントや融
資制度の活用
<発明・特許>
<シーズ段階>
(事業化ノウハウ等)
大学等における研究開発
大学の基盤的研究費
や科研費等による研
究
基礎研究成果
<起業>
研究開発支援と事業育成の 大型投資の獲得 等
一体的推進による起業前段
階の支援の最適化
ベンチャー企業
マイルストンを設定しながら、市場ニーズ
に対応した研究開発
事業化構想
プレベンチャー
IPO・
M&A
事業プロモーターによるハンズオンと専門
家チームによる事業化構想、知財戦略構
築等
民間リソース
公的研究資金
<起業>
企業向けグラントや融
資制度の活用
起業
IPO、M&A
5
事業プロモーターの役割
支援ポートフォリオ
情報
大学群
・期間内での資源・時間・成果のマネジメント。
・人材のコーディネート、事業コーディネート、プロジェ
クトの継続判断、方向修正、出口戦略等を実施。
事業プロモーター
(起業経験者、VC等)
発掘
(選定)
X
(事業化見込なし)
事業化支援
(ハンズオン)
X
ベンチャー起業
• 期間内での資源・時間・成果のマネジメント
• 事業コーディネート、プロジェクトの継続判断、
方向修正、出口戦略等を実施
事業プロモー
ター(起業経験
者、VC等)
大学等研究者による事業化に向けた研究
開発
・事業プロモーターのマネジメントにより、
分野及びマイルストンによる研究開発、試
作品の作成等により顧客・市場と接しなが
らニーズに対応した研究開発を行う。
6
大学発新産業創出拠点プロジェクトにおける論点~民間資金の呼び込み~
事業プロモーターを通じて民間資金を呼び込む
新日本版システム
ベンチャー起業後に民間投資を呼び込めず、
ベンチャー初期段階のファイナンスに苦慮
グラントとエクイティの考え方
イノベーション・エコシステム拠点構想では、ベンチャー立ち上げ前段階において、研究開発支援と事業育成を一体
的に実施するシステムを構築することで、有望な大学等発ベンチャーを創出し、エクイティ投資の段階で「起業支援
ファンド」等につなぎ、民間資金を呼び込んでくる仕組みづくり
大学等研究者による事業化に向けた研究開発
・事業プロモーターのマネジメントにより、マイルスト
ンによる研究開発
グラント
ベンチャーによる開
発・製造等
エクイティ
25
20
15
10
5
0
(数)
有望VBの創出
民間の事業化ノ
ウハウ活用
ベンチャーファンドの実績
IPO、
M&A
起業
中小機構が出資するファン
ドや民間ファンド等
400
300
200
100
0
組成数
総額
ファンド総額
プレベン
チャー
ファンド組成数
事業化
構想
企業体による運営
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
チームによる運営
(億円)
7
中小機構のHPより文部科学省作成
7
大学発新産業創出拠点プロジェクトの目的及び概要
目 的
日本では、既存企業等の多くがリスクの比較的低いコアビジネスに関連する技術の事業化を主とす
るため、リスクの高い大学・独立行政法人等の研究成果に関する新規マーケットへの事業展開につい
ては、十分に行われていないのが現状である。
こうした現状を踏まえ、新産業の創出、新規マーケットの開拓を目標に、大学等発ベンチャーの起業
前段階から政府資金と民間等の事業化ノウハウ等を組み合わせることにより、シード・アーリー段階に
も民間資金を積極的に呼び込み、既存企業ではリスクは高いがポテンシャルの高いシーズに関して、
事業戦略・知財戦略等を構築し、グローバル市場を見据えた事業化を目指す。
概 要
(1)事業プロモーター支援型
大学・独立行政法人等の技術シーズに対して、研究開発及び事業化支援を実施しうる事業
化ノウハウを持った機関を対象とし、技術シーズの発掘やハンズオン支援等の活動を補助。
(2)プロジェクト支援型
事業プロモーターのマネージメントのもと、大学・独立行政法人等の革新的技術シーズの研
究開発及び事業化支援の推進を補助。
8
大学発新産業創出拠点プロジェクトの枠組み 2
文部科学省
(評価委員会、利益相反委員会)
活動経費
研究開発費・事業化支援経費
実施報告
各種評価
実施報告
各種評価
大学・独法等
連携・協力
研究代表者
プロジェクト
マネジメント
②プロジェクト支援型
事業プロモーター
(ユニット)
①事業プロモーター支援型
シード・アーリー段階からハ
ンズオン支援を手がけ、ベン
チャー起業による事業化支援を
業とする機関が行うシーズ発掘
やデューデリジェンス、事業育
成と研究開発の一体的マネジメ
ント等に係る活動を補助。
②プロジェクト支援型
大学・独立行政法人等の研究
開発機関が行う革新的技術
シーズの研究開発に対して、事
業プロモーターのマネジメントの
もと、研究開発費及び事業化支
援経費を補助。
①事業プロモーター支援型
9
本日の内容
1.大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)の概要
2.各支援型の採択状況等の分析
3.来年度の事業の実施に向けて
10
事業プロモーター支援型 実施状況
•
公募期間: 平成24年2月8日(水)~平成24年2月29日(水)
•
事業規模: 原則年間3,500万円程度を上限
•
33機関から応募があり、書面ならびにヒアリング審査の結果、7機関を採択。
•
5月から事業開始。
実施期間: 5年間
11
事業プロモーター支援型 採択機関一覧
(代表実施機関五十音順)
・プロジェクトマネジメントや事業化支援を担う事業プロモーターユニットとして、7機関を採択。
代表実施機関
代表事業プロモーター
対象地域
対象分野
ウエルインベストメント
株式会社
代表取締役社長
瀧口 匡
関東・甲信越
(上記以外にも全国的に
対応可能)
ライフサイエンス、環境・
エネルギー、情報通信、金
融工学
(上記以外にも対応可能)
株式会社ジャフコ
投資部産学連携投資グループ
グループリーダー
伊藤 毅
関東・甲信越、中部・北
陸、関西
(上記以外にも全国的に
対応可能)
ライフサイエンス(医療機
器、医療IT)、情報通信、
環境、材料(バイオ素材)
、その他
つくばテクノロジーシー
ド株式会社
代表取締役社長
佐々木 美樹
主に関東(関東以外にも
全国的に対応可能)
ライフサイエンス、環境・
エネルギー、情報通信、そ
の他
DBJキャピタル株式会
社
取締役投資部長
山口 泰久
九州地域を中心としなが
ら、全国的に対応可能
環境・エネルギー分野を中
心
(アグリ、ライフサイエン
ス等にも対応可能)
株式会社東京大学エッジ
キャピタル
代表取締役社長・マネージング
パートナー
郷治 友孝
関東・甲信越を中心とし
ながら、全国的に対応可
能
生命科学、医療機器、物理
、環境技術、情報通信等、
様々な分野に対応可能
東北イノベーションキャ
ピタル株式会社
代表取締役社長
熊谷 巧
東日本(東北地域を中心
)
ナノテクノロジー・材料、
医療機器、環境、他
バイオ・サイト・キャピ
タル株式会社
代表取締役
谷 正之
関西(関西以外にも全国
的に対応可能)
ライフサイエンス(先端医
療、創薬、DDS、医療機
器)
12
大学発新産業創出拠点プロジェクトの枠組み
配分機関
(評価委員会、利益相反委員会)
活動経費
研究開発費・事業化支援経費
実施報告
各種評価
実施報告
各種評価
大学・独法等
①事業プロモーター支援型
シード・アーリー段階からハンズ
オン支援を手がけ、ベンチャー起
業による事業化支援を業とする機
関が行うシーズ発掘やデューデリ
ジェンス、事業育成と研究開発の
一体的マネジメント等に係る活動
を補助。
連携・協力
研究代表者
プロジェクト
マネジメント
②プロジェクト支援型
事業プロモーター
②プロジェクト支援型
大学・独立行政法人等の研究開
発機関が行う革新的技術シーズ
の 研 究 開 発 に 対して、事業プロ
モーターのマネジメントのもと、研
究開発費及び事業化支援経費を
補助。
①事業プロモーター支援型
13
プロジェクト支援型 審査の全体プロセス
STEP1:技術シーズの申請
第1次申請書の提出
大学・独立行政法人等の研究者により、希望する事業プロモーターを記載した第1次申請書の提出が、プロジェクト実
施に向けた第一ステップとなります。
STEP2:有望シーズの選定
事業プロモーターによる
技術評価
第1次申請を受け、事業プロモーターは自らの事業化方針により、有望なシーズを絞り込みます。大学・独立行政法人
等(研究者)へアプローチします。
デューデリジェンスの実施
有望なシーズの場合、事業プロモーターにより更なる検討を行います。この段階で、大学等に資料等の御提出の相談
等が行く場合があります。
STEP3:事業化プランの申請
第2次申請書の作成
第2次申請書の提出
事業プロモーターが事業化可能性があると判断した場合、第2次申請書類の作成のため、研究者の方々と事業育成方
針、研究開発体制等について更なる検討を行います。
大学・独立行政法人等の研究者の方は、事業プロモーターとともに作成した第2次申請書を期限内に提出していただきま
す。
STEP4:プロジェクト審査
プロジェクト審査
提出いただいた第2次申請書類をもとに、プロジェクト審査(書面・面接)を実施し、支援の可否が決定します。
*デューデリジェンス・・・買収・売却の対象となる
企業や事業の価値に対する収益性やリスクの面
からの詳細な審査。本事業においては、プロジェク
トの価値を評価し、計画を作りこむことを意味する。
事業の開始
14
平成24年度 プロジェクト支援型 審査のスケジュール
第1サイクル
第2サイクル
第3サイクル
第1次申請書類提出期限
5月21日(月)
7月2日(月)
8月6日(月)
第2次申請書類提出期限
6月11日(月)
7月23日(月)
9月3日(月)
推進委員会によるヒアリン
グ審査
6月15日(金)、
6月20日(水)
7月30日(月)、
8月 1日(水)
9月10日(月)、
9月12日(水)
9月13日(木)
プロジェクト開始
7月20日(金)
9月13日(木)
10月16日(火)
15
プロジェクト支援型 申請数・採択件数
第1次申請
第1次申請数
提出締切
第2次申請数
採択件数
第1サイクル
5/21(月)
68
7
5
第2サイクル
7/2(月)
44
17
7
第3サイクル
8/6(月)
56
21
15
合計
-
168
45
27
•「第2次申請数」には、第1~3サイクルで、再審査により再申請されているものを含む。
•第1次申請数は各サイクルの締切までに申請のあった数であり、第2次申請は必ずしもそのサイクル内に第1次申請があったもの
に限らない。このため、例えば、第2、第3サイクルに記載されている第2次申請数の中には、第1サイクルにおいて、第1次申請が
あったものも含まれる。
16
プロジェクト支援型 採択課題一覧 (1)
(機関名五十音順)
・事業プロモーターによる技術評価・デューデリジェンス、推進委員会によるヒアリング審査を経て、27件のプロジェクトを採択。
事業プロモーターユニット
採択
サイクル
プロジェクトの名称
機関名
(研究開発機関)
次世代ハイビジョン用画像デコーダLSIの事業化
学校法人早稲田大学
3
半導体リソグラフィ用光源事業
学校法人関西大学
1
気体の超精密制御技術を基盤とした低侵襲手術
支援ロボットシステムの開発
国立大学法人東京工業大学
2
高速液クロ/質量分析装置用普及型脱塩インター
国立大学法人東京農工大学
フェース、および試薬の開発
東京農工大学大学院農学研究院応用生命化学部門
教授 千葉 一裕
紫外可視光変換材料の開発および量産技術の確
国立大学法人秋田大学
立と事業化
複合型光ファイバを適用した産業及び医療用ツー 独立行政法人日本原子力研究
ル開発プロジェクト
開発機構
秋田大学大学院工学資源学研究科 講師
辻内 裕
独立行政法人日本原子力研究開発機構
量子ビーム応用研究部門 研究主幹 岡 潔
3
2
つくばテクノロジーシード株式会
社
DBJキャピタル株式会社
早稲田大学情報生産システム研究科 教授
後藤 敏
関西大学システム理工学部 教授
大西 正視
東京工業大学精密工学研究所 准教授
川嶋 健嗣
1
ウエルインベストメント株式会社
株式会社ジャフコ
研究代表者
3
新規大腸がん特異抗体による治療・診断法の開発
独立行政法人国立がん研究セン 国立がん研究センター新薬開発分野・分野長
ター
松村 保広
3
経皮的肝灌流療化学療法(PIHP)を行う医療機器
システムの開発
国立大学法人神戸大学
1
スマートエネルギー利用植物工場
国立大学法人九州大学
2
アグリ・グリーンイノベーションを実現する生分解性
公立大学法人横浜市立大学
抗菌ナノ粒子による農業用抗菌剤の研究開発
3
菌根菌とそのパートナー細菌を活用した、安心・安
京都府公立大学法人京都府立
全で持続可能な食料増産技術の事業化のための
大学
研究開発
京都府立大学大学院生命環境科学研究科 教授
石井 孝昭
未利用バイオマスからの高性能コンポジット開発プ
国立大学法人九州工業大学
ロジェクト
新型固体電池のグローバルビジネスモデル確立
国立大学法人東北大学
のためのスマートバッテリー技術開発
九州工業大学大学院生命体工学研究科 教授
西田 治男
東北大学金属材料研究所 准教授
山村 朝雄
3
3
神戸大学大学院医学研究科 教授
具 英成
九州大学大学院工学研究院 機械工学部門 准教授
濱本 芳徳
横浜市立大学大学院医学研究科 准教授
城武 昇一
17
プロジェクト支援型 採択課題一覧(2)
事業プロモーターユニット
株式会社東京大学エッジキャピタ
ル
採択
サイクル
研究代表者
抗CD4抗体投与による骨髄移植に伴う副作用
(GVHD)の軽減と抗腫瘍効果(GVL/T)の促進をね 国立大学法人東京大学
らった治療
東京大学大学院医学系研究科 分子予防医学分野
教授 松島 綱治
2
無線アクセスポイント仮想化による情報通信サー
ビスの高度化
東京大学大学院情報学環 准教授
中尾 彰宏
2
非侵襲型診断医療に向けた半導体バイオセンシン
グの実用開発研究 ~採血フリーグルコースセン 国立大学法人東京大学
サによる糖尿病患者の負担軽減を目指して~
3
1
3
3
2
2
バイオ・サイト・キャピタル株式会
社
機関名
(研究開発機関)
1
3
東北イノベーションキャピタル株式
会社
プロジェクトの名称
(機関名五十音順)
3
3
3
3
国立大学法人東京大学
半月板型インプラント様細胞構造体を用いたあた
国立大学法人佐賀大学
らしい再生医療事業の創出
知能ロボットソフトウェアの産業展開によるオープ
国立大学法人東京大学
ンイノベーション拠点の創出
高性能・低価格太陽電池を実現するためのCuペー
国立大学法人東北大学
ストの開発
東京大学大学院工学系研究科 准教授
坂田 利弥
モータ内蔵型ミリサイズ・バックラッシュレス関節ア
国立大学法人福島大学
クチュエータの事業化
miRNAプロファイルモジュレーションシステムの開
公立大学法人大阪市立大学
発
がん特異的アミノ酸輸送体を分子標的とする新規
国立大学法人大阪大学
PET診断用プローブ
佐賀大学大学院工学系研究科 教授
中山 功一
東京大学大学院情報理工学系研究科
知能機械情報学専攻 准教授 岡田 慧
東北大学未来科学技術共同研究センター 教授
小池 淳一
東北大学未来科学技術共同研究センター 教授
横山 弘之
福島大学共生システム理工学類 教授
高橋 隆行
大阪市立大学大学院工学研究科 准教授
立花 亮
大阪大学大学院医学系研究科 教授
金井 好克
タンパク質、核酸等バイオ分子の分離・精製用カラ
国立大学法人大阪大学
ムを中心とした高機能有機高分子モノリスの開発
大阪大学大学院工学研究科 教授
宇山 浩
ペリオスチン制御による炎症関連疾患の新規治療
法の開発
分子分解電子線トモグラフィーによる巨大分子の3
次元可視化
糖鎖の研究及び産業利用を促進させるための新
規糖鎖合成技術の開発
大阪大学大学院医学系研究科 臨床遺伝子治療学
准教授 谷山 義明
沖縄科学技術大学院大学 教授
ウルフ・スコグランド
和歌山大学教育学部 化学教室 准教授
山口 真範
超高機能光源の開発と先端バイオメディカル応用 国立大学法人東北大学
国立大学法人大阪大学
学校法人沖縄科学技術大学院
大学
国立大学法人和歌山大学
18
プロジェクト支援型の集計結果
1次申請(全3サイクル)の件数と採択件数について(機関別)
H24年度の第1次申請
168件
(第1サイクル:68件、第2サイクル:44件、第3サイクル56件)
7%
申請機関別分類
分 野
国立大学
公立大学
私立大学
その他
件数
比率
123
73%
9
5%
25
15%
11
7%
15%
5%
73%
国立大学
公立大学
私立大学
その他
19
プロジェクト支援型の集計結果
1次申請(全3サイクル)の件数と採択件数について(分野別)
4%
分 野
件数 * 比率
ライフサイエンス
86
51%
環境・エネルギー
25
15%
ナノテク・材料
21
13%
情報通信
28
17%
その他
7
4%
17%
ライフサイエンス
51%
13%
ナノテク・材料
15%
*複数分野にまたがる課題の場合は1課題を分野数で按分
環境・エネルギー
情報通信
その他
23%
分 野
ライフサイエンス
環境・エネルギー
ナノテク・材料
情報通信
その他
件数
比率
15
50%
7
23%
4
13%
3
10%
1
3%
3%
10%
13%
50%
ライフサイエンス
環境・エネルギー
23%
ナノテク・材料
情報通信
分野別では、ライフサイエンス系がほぼ半数を
占め、環境エネルギー、ナノテク、ITと続く。
その他
20
プロジェクト支援型の集計結果
1次申請(全3サイクル)の件数と採択件数について(地域別)
1%
申請者の地域区分
地域
北海道
東北
関東
中部
近畿
中国
四国
九州
海外
件数
7
14
57
19
39
6
5
20
1
比率
4%
8%
34%
11%
23%
4%
3%
12%
1%
地域 件数 比率
北海道
0
0%
東北
5
19%
関東
8
30%
中部
0
0%
近畿
9
33%
中国
0
0%
四国
0
0%
九州
5
19%
海外
0
0%
3%
4%
4%
12%
8%
34%
23%
11%
19%
33%
19%
30%
北海道
東北
関東
中部
近畿
中国
四国
九州
海外
北海道
東北
関東
中部
近畿
中国
四国
九州
海外
・全国から申請があったが、採択された案件には事業プロモーターの地域性が影響。
・今後、地方の優れたシーズをいかに発掘し、ハンズオンしていくかが課題。
21
プロジェクト支援型 第二次申請案件
もともと想定していなかったシーズとプロモーターとのマッチングがどの程度実現されているか
9 1次申請応募時点では60~80%が一斉開示
9 採択課題は単願指名の案件の割合が高いが、一斉開示・複数指名の案件も半分程度に採択
二次申請案件のプロモーター指名状況 (第1~第3サイクル)
3件
17件
二次申請
単願
複数
一斉
25
17
3
25件
単願
複数
一斉
22
イノベーション・エコシステム構築にかかるSTART事業の役割
マッチングの機会がなく研究
成果が死蔵
「START」という場が、技術と人材
をつなぐ役割
事業プロモー
ター
技術者
弁護士
有望なシード、研究
者(特に地方)
事業化の
ための人材
有望なシー
ド・研究者
起業家
IPコンサル
23
採択案件の特許の権利状況
日本の大学の特許は、共願が非常に多い一方、STARTで採択されているプロジェクトの傾向と
して、単願の比率が高い。
1件
採択プロジェクトにおける特許の権利状況
特許の権利状況
単願
共願
なし
18
8
1
8件
18件
単願
共願
なし
24
本日の内容
1.大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)の概要
2.各支援型の採択状況等の分析
3.来年度の事業の実施に向けて
25
平成25年度に向けて
•
平成25年度概算要求中であり、平成25年度政府予算案が確定するのは12
月以降
•
現在の7事業プロモーターユニットについては、
– 平成24年度採択プロジェクトのマネジメントに加え、
– 平成25年度のプロジェクト支援型による新規プロジェクト採択
に向けて、引き続き活動していただく予定。
•
事業プロモーターユニットの新規採択(平成25年度)については、概算要求中
であるため現時点では未定。
26
今後の課題 ~事業プロモーターの多様性確保~
課題 ①世界市場を見据えたプロジェクトの実施、②民間資金の継続的投入
・大学の技術で世界市場に展開するためには、多様なネットワークから的確に市場動向を把握し、シード゙段
階からプロジェクトを出口に向けて推進する必要。
・技術(製品)をグローバルに展開するためには、公的支援卒業後、成長に合わせ継続的な民間資金の投
入が不可欠。
地方の優れたシーズ発掘・育成機能のさらなる強化や、国際展開を見据えたベンチャーの育成に向け、事
業プロモーターの多様化を検討
①組織や関係機関のネットワーク力を活用
②将来の国際的な市場のニーズを捉えたシーズの発掘・育成
③将来的に、自らも積極的に民間資金投資
「事業プロモーターの定義」「コスト負担の考え方」等について再検討
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今後の課題
•
デューデリジェンス期間の拡大、早期審査やプロジェクトの早期開始に向けたスケージ
ュールの改善
•
人材育成経費の運用方法の改善
•
大学産連本部・コーディネーター等と事業プロモーターの連携促進
•
地方シーズの発掘・育成
•
事業プロモーター間の連携強化
等
平成25年度に向けて、様々な形で更に議論を深め、改善を行いつつ、事業を実施していく予定。
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