<講座詳細一覧> ≪受講料≫(一括払い) 2014年 10月 開講講座について、講座毎に「授業日程」 入門コース・・・33,600円(120 分 全 10 回) 「講座内容」 「講師からひとこと」 「講師プロフィール」など 本科コース・・・33,600円(120 分 全 10 回) を掲載してありますので、ご覧ください。 特別講座 ・・・13,650円(90 分 全 5 回) なお、講座内容、日程については、記載されている内容から ≪資料代≫ 一部変更される場合がございますので、ご了承くださいます 入門コース・・・1,000円(10 回分) ようお願い申し上げます。 本科コース・・・1,000円(10 回分) ご不明な点がございましたら、下記電話番号まで、お問い合 特別講座 ・・・ わせくださいますようお願い申し上げます。 500円(5 回分) ※「特別講座」翻字者育成講座には別途テキスト ハーバード大学美 術館蔵『源氏物語 蜻蛉』 (税込 1,944 円 2014 年 新典社)が 必要です。 (当館でのご用意も承ります) ★開講日 受付にて 現金でお支払いをお願い致します。 日比谷カレッジ 古文書塾“てらこや” ≪開催場所≫ 〒100-0012 TEL 03-3502-3340 東京都千代田区日比谷公園1-4 (日比谷図書文化館 代表番号) 日比谷図書文化館 4Fセミナールーム [講座名]入門コース(初心者向け) [講座名]入門コース(経験者向け) 古文書のいろは ―筆字のくずし字― [講師] 出口 宏幸、米田 雅子、山野井 健五 火曜日クラス 10:10~12:10(出口) 日程:全 10 回 (10/14、 10/28、 11/11、 11/25、 12/9、 1/6、 1/20、 2/3、 2/17 、3/3 ) 木曜日クラス 13:30~15:30(米田) 日程:全 10 回 (10/9、 10/23、 11/6、 11/20、 12/4、 12/18、 1/8、 1/22、 2/5、 2/19 ) 金曜日クラス 18:30~20:30(山野井) 日程:全 10 回 (10/17、 10/31、 11/14、 11/28、12/12、 1/9、 1/23、 2/6、 2/20、 3/6 ) ※各曜日の間で振替出席が可能です。 いろはの次 [講座内容] くずし字が読めるようになりたい。でも最初の一歩が踏み出 しにくい、という方のための講座です。くずし度の小さい江 戸の手習い手本を用いて、 読解の手順とコツを学びましょう。 「くずし字辞書」を使ったり、毛筆、硬筆での筆写も併用し て実践的な力を養います。ついで版本のくずし字や武家・村 方の文書など、多様な文書に挑戦し、江戸のくずし字の奥深 い魅力に触れつつ、読解力・応用力をつけていきましょう。 展覧会や博物館で、くずした文字に出会ったら、大体の見当 はつくというようになりたいですね。 [講師プロフィール] [出口宏幸] 江戸時代の漁業(漁村)史を研究しています。漁業権がいつ ごろ成立したのか、漁業への進出によって村落がいかに変容 したのかに関心をもっています。 [米田雅子] 江戸時代の村方史料の読解を出発点に、和歌、茶掛けなど多 様なくずし字にふれ、現在は市民講座の講師として、市民の 方とともにそれらの魅力を追求しています。 [山野井健五] 専門は中世から近世初期の流通経済史。その他、子ども向け の歴史まんが『NEW 日本の歴史 04 武士の世の中へ』や『ま んがで読む 平家物語 』の監修を行うなど、歴史を分かりや すく伝える活動を行っています。 ―大江戸大変― [講師] 岩崎 信夫 月曜日 18:30~20:30 日程:全 10 回 (10/6、10/27、11/10、12/1、12/22、 1/26、2/9、2/23、3/9、3/23 ) [講座内容] 「いろは」と「本科」の中間のクラスはないだろうか、こう したご希望に応えようというのが「いろはの次」です。くず し字の判読についても「いろは」同様丁寧に解説すると同時 に、ある程度まとまった史料を読み、内容も楽しんで参りま しょう。 テーマを「大江戸大変」と題し、大江戸を揺るがせた諸事件 を広く読んでみたいと思います。武家も町方も、寺院も村方 も対象です。今期は文久 2(1862)年の坂下門外の変をテ ーマに、周辺史料から始めて、核心の史料に及んでみたいと 思います。 [講師からひとこと] くずし字の魅力は尽きることがありません。なぜこのような 字形になるのだろう、筆順はどうなっているのだろう、など から始まって、一字一字の判読に止まらず、結局は文字の歴 史にまで視野が広がります。こうした点を押さえながら文書 の内容も楽しみたいと思っています。 [講師プロフィール] 静岡県裾野市史の編纂に従事し、村の生活や文化の多様性と 奥深さに触れる。近年は東京・目黒をフィールドに、目黒区 めぐろ歴史資料館の「武島家文書目録」などの編纂に参加、 武嶋家文書を読む会として 『東北大学本浮浪追討記』 を翻刻、 同書で活躍する別手組やその身分について「幕末別手組の活 動と身分」 ( 『日本歴史』2013 年 10 月号)にまとめました。 [講座名]本科コース [講座名]本科コース [講座名] 本科コース 黒船ショック 武家文書を読む 文人画と碑文 -黒船来航事件を 古文書から読み解く- ―老中にみる幕府官僚事情― [講師] 高尾 善希 火曜日 18:30~20:30 日程:全 10 回 ( 10/14、 10/28、11/11、11/25、12/9、 1/6、1/20、 2/3、 2/17、3/3 ) [講座内容] 今回は幕末の黒船来航事件に関係する古文書を読んでみたい と思います。想定外の事件に困惑する幕府、右往左往する民 衆。そのさまは、町奉行所の書類・町の名主の公務記録・町 人や武士の日記・かわら版・錦絵など、いろいろなところに 登場します。黒船来航事件を軸に、このような多様な古文書 をとりあげます。読むものはくずし字ですが、比較的読みや すいものを扱いますから、恐れることはありません。くずし 字は寺子屋の子どもも勉強していたものですから、現代人と はいえ、わたしたち大人が理解できないはずはありません。 予備知識はいりません。 [講師からひとこと] 講義の進行はなるべくゆっくりと丁寧にしたいと思います。 「楽しくやろう」がモットーです。講義中でも遠慮なくご質 問ください。 [講師プロフィール] 専門は江戸近郊村落・江戸場末町の社会史研究。東京都公文 書館史料編さん係専門員として、明治以来続く江戸・東京の 史料集『東京市史稿』の編さんに携わった。現在、立正大学 文学部非常勤講師として、江戸の歴史を教えている。著書に 『やさしい古文書の読み方』 (日本実業出版社) ・ 『驚きの江戸 時代』 (柏書房) 、共著書に『番付で読む江戸時代』 (柏書房) ・ 『徳川幕府と巨大都市江戸』 (東京堂出版)などがある。 ―掛軸を読む― [講師] 岩崎 信夫 [講師] 水曜日 13:30~15:30 日程:全 10 回 (10/15、10/29、11/12、12/3、12/17、 1/7、1/21、2/4、2/18、3/4) 水曜日 18:30~20:30 日程:全 10 回 (10/15、11/5、11/19、12/3、12/17、 1/7、1/21、2/4、2/25、3/11 ) [講座内容] 老中と言えば、万般にわたり将軍の補佐をする幕府最高の役 職として、その職務は複雑、膨大でした。自邸(役宅)にも 様々な案件が持ち込まれます。老中方はそれらをどのように 捌いたのでしょうか。本講座は、老中の職務活動の実際を、 主に幕末の老中水野忠精の日記から読み解いてみたいと思い ます。 今期は老中に昇進した忠精が、最高首脳部の一人として難局 に対処する、元治元(1864)年の春から秋にかけての時期を、 日記を主なテキストに読んでいきたいと思います。天狗勢の 蜂起、禁門の変と相次ぐ実力行動を、幕閣はどう乗り切ろう としたのでしょうか。 [講師からひとこと] 文書の大きな筋を読み解くことを中心にしながら、近世のく ずし字の大事な要点では、くずし方や筆順などを丁寧に追い かけてみたいと思います。文書自体の持つ魅力・内容をいく らかでも引き出せたらと思っています。 [講師プロフィール] 静岡県裾野市史の編纂に従事し、村の生活や文化の多様性と 奥深さに触れる。近年は東京・目黒をフィールドに、目黒区 めぐろ歴史資料館の「武島家文書目録」などの編纂に参加、 武嶋家文書を読む会として 『東北大学本浮浪追討記』 を翻刻、 同書で活躍する別手組やその身分について「幕末別手組の活 動と身分」 ( 『日本歴史』2013 年 10 月号)にまとめました。 小財 陽平 [講座内容] くずし字と漢詩文、この二つを自由に読みこなせれば、多く の展覧会でもっと楽しめるはず、 そう思った経験は誰にも一 度はあるのではないでしょうか。本講座で扱うのは、碑文の 拓本や文人画に題された詩など、美術的、歴史的にも価値あ る作品です。くずし字と漢詩文の両方を学びながら、豊穣な 文人世界を読み解きたいと思っています。 [講師からひとこと] 文人画は、従来主として美術史家の研究対象でしたが、その ために画の余白に書き込まれた画讃、 題画詩の解読はあまり 重視されて来ませんでした。 しかし中国士大夫の余技として 始まった文人画は、深甚な中国古典の教養の上に立って、あ くまでも読む画なのです。詩を読めば、時に視覚だけでは得 られなかった新しい景色さえ眼前に広がるでしょう。 一幅の 画の味わい、碑文の語るものがたり、その魅力を皆さんにお 伝えできればと思っています。 また参加される方と相談しな がら、碑文の実地踏査も考えています。 [講師プロフィール] 明治大学専任講師。菅茶山や頼山陽、広瀬淡窓といった、江 戸時代の漢詩人を研究対象とするほか、 文人画や題画詩にも 関心を寄せている。主要論文に「 『黄葉夕陽村舎詩』前編巻 一の編纂事情―「忌諱に触れる」作品をめぐって」や「広瀬 淡窓、李白への挑戦―「月下独酌」論」などがある。 [講座名]本科コース [講座名]本科コース 江戸のコミック(黄表紙)と 絵と文字で楽しむ 滑稽本を読む 江戸歌舞伎~応用編 大久保利通の 手紙を読む2 [講師] 二又 淳 [講師] 金曜日 18:30~20:30 日程:全 10 回 (10/10、10/24、11/7、11/21、12/5、 12/19、1/16、1/30、2/13, 2/27 ) 土曜日 13:30~15:30 日程:全 5 回 (10/18、11/1、11/15、11/29、 12/6、 1/10、1/24、 2/7、 2/21、 2/28) 火曜日 19:00~20:30 日程:全 5 回 (10/21、 11/4、 11/18、 12/2、 12/16 ) [講座内容] 江戸の黄表紙は、絵と文字からなる今のコミックのようなも のです。おおよそ平がなで書かれていますので、基本となる くずし字(変体仮名)を覚えるのに最適です。妖怪の登場す る楽しいテキストからはじめて、 くずし字に慣れていただき、 十返舎一九の黄表紙作品をいくつか読んでいきます。また滑 稽本は、十返舎一九の『膝栗毛』が代表となるジャンルです。 今回は、 『誹語堀之内詣』を読みます。黄表紙よりも字が大き く、読みやすいものです。漢字に振り仮名が付されています ので、漢字のくずし字にも慣れていくことでしょう。もちろ ん江戸の出版物や出版事情、風俗や時代背景などにもふれま す。 [講座内容] 本講座は、くずし字を学びながら歌舞伎に親しんでいただく ことを目的としています。クラスを「特別講座 入門編」と 「本科 応用編」に分け、受講される方のニーズにより近い 講座を提供しています。 「本科 応用編」では、歌舞伎の名作を学びながら、くずし 字を読んでゆきます。今期は、四代目鶴屋南北作『東海道四 谷怪談』 (文政八年〈1825〉江戸中村座)の上演台本(写本) をテキストにして、くずし字を学びます。本作は、 《忠臣蔵》 の世界を用いて解体させながら、四谷に住んでいたお岩の怨 霊話をはじめとする当時の巷談を取り込んでいます。当時の 世相を反映した台本と、目を楽しませるケレンの演出によっ て大当たりをとり、現在まで怪談の代表作として上演を重ね ています。江戸時代の台本でくずし字を学びながら、作品の 背景や、演技・演出についてお話ししたいと思います。 [講座内容] 薩摩藩の中央政局への登場に伴い、大久保一蔵(のち利通) も国事にあたる政治家として成長をみせていきます。時代は いよいよ激動の慶応年間(1865~68)に突入します。一会 桑勢力との対決、薩長同盟の模索など、大久保の活躍がいよ いよ本格的になります。それにつれて、大久保の手紙もその 数を増すとともに、内容も重要さを加えます。今回は幕末維 新における屈指の政治家、周旋家となった大久保の足跡をた どります。 [講師からひとこと] 江戸の出版事情をさぐるために、版本を多数収集しています ので、講座でも実物に触れる機会を多く設けたいと思ってい ます。くずし字(変体仮名)の習得はけっして難しいもので はないので、頭を、初めて仮名を覚えたころに戻して、ひと つずつ覚えていきましょう。 [講師プロフィール] 江戸時代の黄表紙や滑稽本・人情本を中心とした戯作文学、 とくに山東京伝や十返舎一九などの作品を研究している。江 戸の出版についての研究も行っている。現在、武蔵大学・明 治大学その他で講師を勤めている。 埋忠 美沙 [講座名] 特別講座(短期) [講師からひとこと] 「応用編」は、歌舞伎にある程度親しんでおり、より深く歌 舞伎を知りたいという方を対象にしています。くずし字につ いては、基本的なひらがなは読めるものとして、漢字を中心 に読み進めてゆきます。 [講師プロフィール] 専門は江戸歌舞伎。日本学術振興会特別研究員(東京大学) 、 早稲田大学演劇博物館招聘研究員。主な仕事は『未翻刻戯曲 集』 『正本写合巻集』 (共に日本芸術文化振興会[国立劇場]発 行)編著。 [講師] 桐野 作人 [講師からひとこと] 本講座はくずし字の解読ではなく、活字になった史料(手紙・ 建白書・日記など)を読みながら、記主の行動や思い、当時 の時代背景などを、他の関連史料とともに探り、考えていく 講座です。 初心者の方でも関心のあるテーマや人物であれば、 興味深く読めて、より深い理解が得られるよう努めるつもり です。 [講師プロフィール] 歴史作家。出版社の編集長を経て作家活動に入る。幕末維新 史や織豊期を中心に執筆・研究・講演を行う。主な著書に『孤 高の将軍徳川慶喜』 『さつま人国誌』幕末・明治編、同編 2、 『織田信長―戦国最強の軍事カリスマ―』 『島津義久』など多 数。 [講座名] 特別講座(短期) [講座名]特別講座(短期) [講座名] 特別講座(短期) くずし字で読み解く 浮世絵を読む 女性の風俗を読む [講師] 藤澤 茜 [講師] 樋口 政則 [講師] 水曜日 10:10~11:40 日程:全 5 回 (10/22、 11/12、 11/26、 12/3、 12/17) 水曜日 19:00~20:30 日程:全5 回 (10/8、10/22、11/12、11/26、12/10 ) 木曜日 13:30~15:00 日程:全5 回(10/16、 10/30、 11/13、 11/27、 12/11 ) [講座内容] 精密な彫、 摺の技術に支えられた色鮮やかな浮世絵版画には、 実に数多くの情報が盛り込まれています。 本講座では、その情報に着目し「浮世絵を読む」ことを中心 に進めます。今回のテーマは「美女のいる風景」です。美女 を描いた作品は浮世絵でも特に好まれましたが、 本講座では、 美人画に限らず風景画など様々な作品の中に描かれる女性に 注目します。かわいいと評判になった江戸のアイドル「評判 娘」や働く女性など様々な図を取り上げ、着物の流行や化粧 などにも焦点をあてていきます。江戸庶民の目線で浮世絵を 読み解き、 楽しみながら、 江戸文化を満喫したいと思います。 [講座内容] 徳川時代の古文書や物語(版本)の読み方を学びながら、当 時の女性の生き方を探ります。庶民に流布した物語や儒教・ 心学の啓蒙書には、女性の生き方の指針や、女性が味わった 喜怒哀楽の諸相を伝えるものがあります。町方文書や地方文 書にも、庶民の女性の生き方を知る手掛かりとなるものがあ ります。文字の読み方や用語の解説をしながら、そこに描か れ女性の生き方を考えてみたいと思います。 [講座内容] 侘び茶を大成した千利休の没後 100 年の元禄時代から様々 な茶の湯の伝書が作られました。その目的は、利休の茶の湯 を顕彰することと、その内容を文章で平易に啓蒙するところ にありました。点前の解説を中心とする入門書、茶人の逸話 をまとめた茶史書、茶の湯の精神をまとめた茶の理論書など 様々ありますが、本講座では一般向きの伝書を読み解き、江 戸時代の人々がどの様に茶の湯を享受していたかを探ろうと 思っています。テキストは立花実山が著した「南方喫去続録 三・交会」 (国立公文書館蔵)で、茶会の作法について詳しく まとめられています。くずし字としてもわかりやすく書かれ ています。 [講師からひとこと] みなさんは浮世絵を手にしたことはありますか?本講座では 約 150 年前に作成された浮世絵版画を持参します。間近で 見て、触ってみて下さい。浮世絵とはどんなものか、実感し ていただければ嬉しく思います。 [講師プロフィール] 学習院大学、慶應義塾大学、東京外国語大学ほか講師。国際 浮世絵学会常任理事。専門は江戸文化史、演劇史。歌舞伎研 究からスタートし、役者絵の面白さに魅せられ、研究対象を 浮世絵にも広げています。現在は浮世絵を通して江戸文化を 見るということに興味があります。著書『歌川派の浮世絵と 江戸出版界』 (勉誠出版) 、 『浮世絵が創った江戸文化』 (笠間 書院) 、 『藤間家所蔵浮世絵全覧』 (公孫樹舎) 。 [講師からひとこと] 古文書を読むのがはじめての方や、ほんの少し読める方向き の講座です。くずし字を解説しながら、文例や文字の類例な ども紹介しつつ読んでいきます。 テキストの内容にあわせて、 女性史の話題もご紹介したいと思っています。女性史に関心 のある方、くずし字がはじめての方、大歓迎です。 [講師プロフィール] 江戸川区郷土資料室学芸員。國學院大學文学部非常勤講師。 主著に 『実例古文書判読入門』 『不思議のむらの子どもたち』 、 (名著出版)など。江戸川区女性センターの女性史講座や聞 き書き講座の講師も担当。 茶の湯の伝書 米田 雅子 [講師からひとこと] 皆様は一椀の抹茶を頂く事により、心を癒された経験がおあ りでしょうか。 茶室・茶掛け・花入れ・茶花・茶碗・茶入・棗・茶杓など様々 な魅力的なしつらえの中で、亭主と客が心を通わせながら一 期一会の時を過ごす至福の体験を、伝書を読み解きながら味 わって頂けたらと考えています。 [講師プロフィール] 江戸時代の村方史料の読解を出発点に、和歌、茶掛けなど多 様なくずし字にふれ、現在は市民講座の講師として、市民の 方とともにそれらの魅力を追求しています。 [講座名] 特別講座(短期) [講座名] 特別講座(短期) [講座名] 特別講座(短期) 江戸を楽しむ 江戸のサイエンス -続・江戸の寺社あれこれ -元禄期の科学文化をたずねて― [講師] 浦井 祥子 [講師] 西田 知己 [講師] 木曜日 18:30~20:00 日程:全 5 回 (10/9、 10/23、 11/6、 11/20、 12/4 ) 金曜日 13:30~15:00 日程:全 5 回 (10/17、 10/31、 11/14、 11/28、 12/12 ) 土曜日 10:30~12:00 日程:全 5 回(10/18、 11/1、 11/15、 11/29、 12/6 ) [講座内容] 本講座は、江戸について楽しく学んでいただくことを主旨と しています。その期のテーマに沿って、文字史料や絵画史料 を適宜使いつつ、お話させていただきます。 今期は、引き続き「江戸の寺社」がテーマです。江戸時代、 公家・武家・町人など、あらゆる階層の人びとにとって、寺 院や神社は身近な存在でした。寺社文書などを繙くと、当時 の宗教(信仰)のあり方、葬儀・墓の形式、寺社と盛り場の 様子など、さまざまなものが見えてきます。いくつかの寺社 文書と、それに関係する文書などを用いながら、江戸の寺社 について、あれこれ楽しく学んでみたいと思います。初めて の方もどうぞおいで下さい。 [講座内容] 江戸時代に活躍した科学者たちの人物伝やエピソード、豆 知識などをまじえながら、ユニークな科学の世界に迫りま す。今回の出発点は、そろばんの伝来と初等和算書『塵劫 記』のヒット。全国レベルで計算力がアップしたのを背景 に理数系の文化が拡大していく様子を押さえ、関孝和や算 額(和算の絵馬)の発達、さらには長崎の町人学者西川如 見や来日したドイツ人ケンペルなど、元禄期の科学の歩み をたどります。意外なほど幅広かった学者同士の交流も、 注目のポイント。全国の資料館や図書館などに所蔵されて いる発明品や科学書など、実物に接するための情報も満載 です。くずし字の知識は不要です。 [講座内容] 本講座は、くずし字を学びながら歌舞伎に親しんでいただく ことを目的としています。クラスを「特別講座 入門編」と 「本科 応用編」に分け、受講される方のニーズにより近い 講座を提供しています。 「特別講座 入門編」では、江戸時代 の歌舞伎のいろはを学びながら、 くずし字を読んでゆきます。 今期使用するテキストは、 近松門左衛門の名作 『曽根崎心中』 (元禄十六年〈1703〉五月大坂竹本座)で上演された人形浄 瑠璃の正本(版本)です。本作は、同年四月に実際に起こっ た心中事件を脚色した作品です。江戸時代には歌舞伎化され ませんでしたが、戦後宇野信夫脚色、中村扇雀(現坂田藤十 郎)主演で上演され人気を博し、現在まで上演を重ねていま す。江戸時代の正本でくずし字を学びながら、作品の背景や 演技演出についてお話します。 [講師からひとこと] 史料として一部くずし字の史料を使用しますが、くずし字の 基礎的な知識や読解の経験は問いません。江戸時代に興味の ある方に、さらに江戸を楽しむきっかけになっていただけた らと思います。 [講師プロフィール] 専門は近世史。徳川林政史研究所非常勤研究員。成城大学ほ か非常勤講師。江戸の時刻制度を中心に、江戸〜明治期につ いて研究している。著書に『江戸の時刻と時の鐘』 、共編に『浅 草寺日記』などがある。 絵と文字で楽しむ 江戸歌舞伎~入門編 埋忠 美沙 [講師からひとこと] 科学と歴史の両方に関わる科学史。文系からも理系からもア プローチしにくい部分もありますが、だからこそ未知なる江 戸文化の宝庫でもあります。 「当時の文化は西から東に伝わっ た」などの「常識」が通用しない世界を、皆さんとともに散 策します。 [講師からひとこと] 「入門編」は、くずし字についても歌舞伎についても基本的 なことからお話しますので、歌舞伎や江戸時代の資料に興味 はあるけど難しいかなと躊躇されている方にこそ、参加して いただきたいと思っています。くずし字については、基本的 なひらがなを学ぶとともに、簡単な漢字も読み進めます。 [講師プロフィール] 江戸文化研究家。寺子屋教育や和本(図鑑・百科事典)など、 江戸時代の学術とその発達について調べています。近著『江 戸のくずし字学習図鑑 基本漢字編』 (東洋書店) 『江戸ちえ』 (中経出版) 『江戸時代の科学者』全4巻(汐文社) 。 [講師プロフィール] 専門は江戸歌舞伎。日本学術振興会特別研究員(東京大学) 、 早稲田大学演劇博物館招聘研究員。主な仕事は『未翻刻戯曲 集』 『正本写合巻集』 (共に日本芸術文化振興会[国立劇場]発 行)編著。 [講座名] 特別講座(翻字者育成講座) ハーバード大学蔵 『源氏物語 蜻蛉』を読む [講師] 伊藤 鉃也 木曜日 18:30~20:00 日程:全 5 回 (10/16、 10/30、 11/13、 11/27、 12/11) [講座内容] 米国ハーバード大学にある 『源氏物語 蜻蛉』 (伝慈円筆) は、 鎌倉時代中期に書写された古写本です。これは、現存最古の 一冊であり、美麗な美術品でもあります。今回使用するテキ ストは、講師が編集した影印本です。さらに、くずし字であ る変体仮名の字母資料を、毎回配布します。鎌倉時代以降の 仮名写本を読む技術の習得と共に、 『源氏物語』の異文の世界 も楽しんでいただきます。活字による現代の読書体験との違 いを実感してください。 [講師からひとこと] 変体仮名の翻字ができる方が一人でも多く育ってほしいと願 っています。そして、自由に読めるようになった方は、講師 主宰の本文データベース構築作業でさらに腕を磨いていただ き、さらに異本の世界を満喫してください。くずし字の初心 者の方も歓迎します。講座を通して微妙なコツを学んでいた だきたいと思います。 [講師プロフィール] 国文学研究資料館・総合研究大学院大学教授。NPO法人〈源 氏物語電子資料館〉代表理事。博士(文学、大阪大学) 。学芸 員。主編著は、 『源氏物語別本集成 正・続 全 30 巻』 (既刊 22 冊) 、 『源氏物語受容論序説』 、 『源氏物語本文の研究』 、 『源 氏物語の鑑賞と基礎知識 28 蜻蛉』 、 『日本古典文学翻訳事 典』他多数。
© Copyright 2024 ExpyDoc