古文書塾てらこや2015年7月期 講座詳細

<講座詳細一覧>
≪受講料≫(一括払い)
13,650円(90 分 全 5 回)
2015年 7月 開講講座について、講座毎に「授業日程」
≪資料代≫
「講座内容」
「講師からひとこと」
「講師プロフィール」など
500円(5 回分)
を掲載してありますので、ご覧ください。
なお、講座内容、日程については、記載されている内容から
一部変更される場合がございますので、ご了承くださいます
ようお願い申し上げます。
※「特別講座」翻字者育成講座には別途テキスト ハーバード大学美
術館蔵『源氏物語 蜻蛉』
(税込 1,944 円 2014 年 新典社)が
必要です。
(当館でのご注文も可能です)
★開講日 4階 受付にて 現金でお支払いをお願い致します。
ご不明な点がございましたら、下記電話番号まで、お問い合
わせくださいますようお願い申し上げます。
≪開催場所≫
日比谷カレッジ
古文書塾“てらこや”
TEL 03-3502-3340
(日比谷図書文化館 代表番号)
〒100-0012
東京都千代田区日比谷公園1-4
日比谷図書文化館
4Fセミナールーム
講座名] 特別講座(短期)
[講座名] 特別講座(短期)
大久保利通の
手紙を読む
[講師] 桐野 作人
[講座名] 特別講座(短期)
くずし字で読み解く
浮世絵を読む
茶の湯の伝書
[講師] 藤澤 茜
[講師]
火曜日 19:00~20:30
日程:全 5 回 ( 7/7、 7/21、 8/4、 8/25、 9/8 )
水曜日 10:10~11:40
日程:全 5 回 ( 7/15、 7/29、 8/19、 9/2、 9/16 )
木曜日 13:30~15:00
日程:全 5 回 ( 7/9、 7/23、 8/6、 8/27、 9/10 )
[講座内容]
今期からいよいよ幕末の最激動期である慶応 3 年(1867)
に入ります。この年は、薩摩藩関係だけでも、四侯会議、薩
土盟約、薩摩藩の武力方針策定、薩長芸三藩挙兵計画、大政
奉還、近江屋事件(坂本龍馬と中岡慎太郎の暗殺)
、王政復古
政変(小御所会議)
、江戸薩摩藩邸焼き打ちなど、重要事件が
目白押しです。これらのほとんどに大久保が何らかの関わり
をもっています。大久保の手紙・日記や関連史料から大久保
の動向を明らかにします。
[講座内容]
精密な彫、
摺の技術に支えられた色鮮やかな浮世絵版画には、
実に数多くの情報が盛り込まれています。
本講座では、その情報に着目し「浮世絵を読む」ことを中心
に進めます。
今回のテーマは「江戸の春夏秋冬」です。様々な行事や社寺
への参詣、季節の花々を愛でるなど、季節感を大事にした江
戸庶民の生活が浮世絵には鮮やかに描かれています。江戸庶
民の目線で浮世絵を読み解き、楽しみながら、江戸文化を満
喫したいと思います。
[講座内容]
侘び茶を大成した千利休の没後 100 年の元禄時代から様々
な茶の湯の伝書が作られました。その目的は、利休の茶の湯
を顕彰することと、その内容を文章で平易に啓蒙するところ
にありました。点前の解説を中心とする入門書、茶人の逸話
をまとめた茶史書、茶の湯の精神をまとめた茶の理論書など
様々ありますが、本講座では一般向きの伝書を読み解き、江
戸時代の人々がどの様に茶の湯を享受していたかを探ろうと
思っています。テキストは立花実山が著した「南方喫去続録
三・交会」
(国立公文書館蔵)で、茶会の作法について詳しく
まとめられています。くずし字としてもわかりやすく書かれ
ています。
[講師からひとこと]
本講座はくずし字の解読ではなく、活字になった史料(手紙・
建白書・日記など)を読みながら、記主の行動や思い、当時
の時代背景などを、他の関連史料とともに探り、考えていく
講座です。
初心者の方でも関心のあるテーマや人物であれば、
興味深く読めて、より深い理解が得られるよう努めるつもり
です。
[講師プロフィール]
歴史作家。出版社の編集長を経て作家活動に入る。幕末維新
史や織豊期を中心に執筆・研究・講演を行う。主な著書に『孤
高の将軍徳川慶喜』
『さつま人国誌』幕末・明治編、同編 2、
『織田信長―戦国最強の軍事カリスマ―』
『島津義久』など多
数。
[講師からひとこと]
みなさんは浮世絵を手にしたことはありますか?本講座では
約 150 年前に作成された浮世絵版画を持参します。間近で
見て、触ってみて下さい。浮世絵とはどんなものか、実感し
ていただければ嬉しく思います。
[講師プロフィール]
学習院大学、東京外国語大学、東海大学ほか講師。国際浮世
絵学会常任理事。専門は江戸文化史、演劇史。歌舞伎研究か
らスタートし、役者絵の面白さに魅せられ、研究対象を浮世
絵にも広げています。現在は浮世絵を通して江戸文化を見る
ということに興味があります。著書『歌川派の浮世絵と江戸
出版界』
(勉誠出版)
、
『浮世絵が創った江戸文化』
(笠間書院)
、
『藤間家所蔵浮世絵全覧』
(公孫樹舎)
。
米田 雅子
[講師からひとこと]
皆様は一椀の抹茶を頂く事により、心を癒された経験がおあ
りでしょうか。
茶室・茶掛け・花入れ・茶花・茶碗・茶入・棗・茶杓など様々
な魅力的なしつらえの中で、亭主と客が心を通わせながら一
期一会の時を過ごす至福の体験を、伝書を読み解きながら味
わって頂けたらと考えています。
[講師プロフィール]
江戸時代の村方史料の読解を出発点に、和歌、茶掛けなど多
様なくずし字にふれ、現在は市民講座の講師として、市民の
方とともにそれらの魅力を追求しています。
[講座名] 特別講座(短期)
[講座名] 特別講座(短期)
[講座名] 特別講座(短期)
江戸を楽しむ
青木昆陽に江戸を読む
絵と文字で楽しむ
-続・江戸の寺社あれこれ
― 蘭学者の東西ネットワーク
[講師] 浦井 祥子
[講師] 西田 知己
[講師]
木曜日 18:30~20:00
日程:全 5 回 ( 7/9、 7/23、 8/6、 8/27、 9/10 )
金曜日 13:30~15:00
日程:全 5 回 ( 7/10、 7/24、 8/7、 8/21、 9/4 )
土曜日 10:30~12:00
日程:全 5 回 ( 7/11、 7/25、 8/8、 9/5、 9/12 )
[講座内容]
本講座は、江戸について楽しく学んでいただくことを主旨と
しています。その期のテーマに沿って、文字史料や絵画史料
を適宜使いつつ、お話させていただきます。
今期は、引き続き「江戸の寺社」がテーマです。江戸時代、
公家・武家・町人など、あらゆる階層の人びとにとって、寺
院や神社は身近な存在でした。寺社文書などを繙くと、当時
の宗教(信仰)のあり方、葬儀・墓の形式、寺社と盛り場の
様子など、さまざまなものが見えてきます。いくつかの寺社
文書と、それに関係する文書などを用いながら、江戸の寺社
について、あれこれ楽しく学んでみたいと思います。初めて
の方もどうぞおいで下さい。
[講座内容]
杉田玄白の『蘭学事始』に、日本の蘭学研究のパイオニアと
位置づけられている青木昆陽。日本橋の魚問屋の子として生
まれた昆陽は、
「甘藷先生」として関東の食糧事情を改善させ
たのち、
第二のミッションとして蘭学の研究に取り組みます。
オランダ語の辞書もない状況のもと、書物奉行として蘭書を
集め、吉雄耕牛をはじめとする長崎の通詞たちにオランダ語
を習うなど、独自の研究活動を展開。晩年の昆陽に入門した
前野良沢との出会いは、最後のネットワークになりました。
昆陽の活動を支援した将軍・吉宗による蘭学公認など、時代
背景も含めて江戸中期の学問の世界を散策します。くずし字
は不要です。
[講座内容]
本講座はくずし字を学びながら歌舞伎に親しんでいただくこ
とを目的としています。今期使用するテキストは近松門左衛
門の人形浄瑠璃『心中天網島』
(享保五年〈一七二十〉
)の正
本(版本)です。大坂の紙屋治兵衛は妻子がいる身ながら遊
女の紀の国屋小春に入れあげ、治兵衛の兄の助言や妻の献身
の甲斐なく二人は心中します。近松の代表作の一つで、現在
の歌舞伎でも人気演目として上演されます。
原作では三段
(上
中下)構成ですが、今期は「紙屋内」や「時雨の炬燵」の題
名で知られる中の巻以降を読みます。くずし字を身につけな
がら、作品の背景や、歌舞伎の演技演出についても学んでゆ
きましょう。
[講師からひとこと]
史料として一部くずし字の史料を使用しますが、くずし字の
基礎的な知識や読解の経験は問いません。江戸時代に興味の
ある方に、さらに江戸を楽しむきっかけになっていただけた
らと思います。
[講師プロフィール]
専門は近世史。徳川林政史研究所非常勤研究員。成城大学ほ
か非常勤講師。江戸の時刻制度を中心に、江戸〜明治期につ
いて研究している。著書に『江戸の時刻と時の鐘』
、共編に『浅
草寺日記』などがある。
江戸歌舞伎~入門編
埋忠 美沙
[講師からひとこと]
科学と歴史の両方に関わる科学史。文系からも理系からもア
プローチしにくい部分もありますが、だからこそ未知なる江
戸文化の宝庫でもあります。
「当時の文化は西から東に伝わっ
た」などの「常識」が通用しない世界を、皆さんとともに散
策します。
[講師からひとこと]
くずし字と歌舞伎の基本からお話しますので、歌舞伎や江戸
の資料に敷居の高さを感じている方にこそ、参加していただ
きたいと思っています。くずし字は基本的なひらがなを学び
ます。四月期講座で上の巻「河庄」を読んだため、物語とし
ては途中からになります。体験講座で上の巻の内容を振り返
るので、未受講の方は参加をお勧めします。ただし上の巻を
知らなくても十分楽しめますので、気楽にご参加ください。
[講師プロフィール]
江戸文化研究家。寺子屋教育や和本(図鑑・百科事典)など、
江戸時代の学術とその発達について調べています。近著『江
戸のくずし字学習図鑑 基本漢字編』
(東洋書店)
『江戸ちえ』
(中経出版)
『江戸時代の科学者』全4巻(汐文社)
。
[講師プロフィール]
専門は江戸歌舞伎。早稲田大学演劇博物館招聘研究員。博士
(文学、早稲田大学)
。同大助手、日本学術振興会特別研究員
を経て現職。主な仕事は『未翻刻戯曲集』
『正本写合巻集』
(共
に日本芸術文化振興会[国立劇場]発行)編著。
[講座名] 特別講座(短期)
幕臣成島柳北の
日記を読む
[講座名] 特別講座(翻字者育成講座)
ハーバード大学美術館蔵
『源氏物語 蜻蛉』を読む
-若き儒臣からみる幕末事情 その二
[講師] 結城 俊治
[講師]
伊藤 鉃也
土曜日 14:00~15:30
日程:全 5 回 ( 7/18、 8/1、 8/22、 9/5、 9/19 )
木曜日 18:30~20:00
日程:全 5 回 ( 7/16、 7/30、 8/20、 9/3、 9/17 )
[講座内容]
成島柳北は、将軍に儒学を講ずる奥儒者成島家八代目当主で
す。『硯北日録』は、1854 年(嘉永七年 11 月に安政と
改元)1月からの日記です。今回は、4月期開講の講座から
引き続き、
安政二年の日記を中心に読んでいこうと思います。
安政二年は、お台場の砲台が完成したり、安政の大地震が起
きた年です。幕府の大地震後の復興支援の様子も窺えます。
柳北は、
将軍の侍講役を勤めたほか、
林大学頭を上司として、
幕府の公式記録である
『続 徳川実紀』
の編纂にも関わります。
幕府が倒れる直前は、騎馬頭、会計副総裁を歴任し、明治時
代になると「朝野新聞」の社長となり、ジャーナリストとな
ります。その柳北若き日の日記を通して、幕末にタイムトラ
ベルし、当時の幕府事情や世相を探っていこうと思います。
[講座内容]
米国ハーバード大学美術館に所蔵されている
『源氏物語 蜻蛉』
(伝慈円筆)は、鎌倉時代中期に書写された古写本です。こ
れは、現存最古の一冊であり、美麗な美術品でもあります。
今回使用するテキストは、講師が編集した影印本です。さら
に、
くずし字である変体仮名の字母資料を、
毎回配布します。
鎌倉時代以降の仮名写本を読む技術の習得と共に、
『源氏物語』
の異文の世界も楽しんでいただきます。活字による現代の読
書体験との違いを実感してください。
[講師からひとこと]
『硯北日録』という白文の漢文で書かれた日記を、ゆっくり
ご質問にお答えしながら訓読し、楽しく幕末の世界を覗いて
いこうと思っています。影印版は、ほぼ楷書体で、文字のく
ずしはさほど大きくありません。翻刻や注釈も提供します。
白文訓読は大変ですが、ご一緒に挑戦しましょう。皆様から
訓読の内容に対して活発なご意見を承ることが出来れば幸い
です。
[講師プロフィール]
専門は、江戸時代中期の戯作と出版事情。大学の公開講座講
師のほか、高校と専門学校の講師をしています。
『硯北日録』
安政二年分は、自身を含めて、複数名の共同研究作業で翻刻
および注釈等を、平成 13 年に完成させたものです。
[講師からひとこと]
変体仮名の翻字ができる方が一人でも多く育ってほしいと願
っています。そして、自由に読めるようになった方は、講師
主宰の本文データベース構築作業でさらに腕を磨いていただ
き、さらに異本の世界を満喫してください。くずし字の初心
者の方も歓迎します。講座を通して微妙なコツを学んでいた
だきたいと思います。
[講師プロフィール]
国文学研究資料館・総合研究大学院大学教授。NPO法人〈源
氏物語電子資料館〉代表理事。博士(文学、大阪大学)
。学芸
員。主編著は、
『源氏物語別本集成 正・続 全 30 巻』
(既刊
22 冊)
、
『源氏物語受容論序説』
、
『源氏物語本文の研究』
、
『源
氏物語の鑑賞と基礎知識 28 蜻蛉』
、
『日本古典文学翻訳事
典』他多数。