メキシコの政策金利引き上げについて

ご参考資料
2017年2月10日
メキシコの政策金利引き上げについて
ポイント① 政策金利を6.25%に引き上げ
図1:政策金利の推移
2月9日、メキシコ中央銀行は金融政策決定会合を開
催し、大方の市場予想通り、政策金利であるオフィシャル・
オーバーナイト・レートを0.50%引き上げ、年率6.25%と
することを決定しました。
(%)
7.0
ポイント② インフレへの対応を優先
4.0
今回の決定には、インフレを抑制する狙いがあります。
同国のインフレ率は、米大統領選後のペソの下落などを
背景に、足元で急上昇しています。政府によるガソリン価格
の引き上げの影響なども受け、1月のインフレ率は、4.7%と、
約4年ぶりの水準まで上昇しました。
同中銀は今後のインフレ見通しについて、2017年のほと
んどの期間において目標上限の4%を上回るものの、年末
にかけて収束し、2018年には目標の3%に向けて低下して
いくとみています。
一方、経済について、足元で減速していることに加え、トラ
ンプ米大統領の経済政策がメキシコ経済に与える影響に
対する懸念が高まっています。2016年10-12月期のGDP
(国内総生産)成長率は、前期比+0.6%と、前四半
期から減速しました。また、今後のNAFTA(北米自由貿
易協定)の再交渉などを受けた対米貿易の縮小リスクなど、
同国経済の不確実性が高まっており、足元で消費者信頼
感指数が急低下しています。
同中銀は、インフレ率の上昇と経済の悪化というジレンマ
を抱えるなか、インフレへの対応を優先しました。
ポイント③ メキシコペソは上昇
2月9日の外国為替市場(ニューヨーク時間17時頃)
では、対米ドルで前日比0.6%、対円で同1.8%程度のメ
キシコペソ高となりました。
今後の金融政策について、市場では利上げの継続を予
想する向きが多いものの、一部の市場参加者は利上げ
ペースの減速を予想しています。
期間:2015年1月1日~2017年2月9日、日次
6.0
5.0
3.0
2.0
15/1
15/7
16/1
16/7
17/1
(年/月)
図2:消費者物価指数(前年同月比)の推移
(%)
5
期間:2014年12月~2017年1月、月次
4
3
2
14/12
15/6
15/12
16/6
16/12
(年/月)
図3:為替レートの推移
期間:2014年12月31日~2017年2月9日、日次
(メキシコペソ/米ドル)
(円/メキシコペソ)
9.0
12
対円(左軸)
8.0
対米ドル(右軸、逆目盛)
7.0
6.0
3.0
14/12
16
18
メキシコペソ高
5.0
4.0
14
20
22
メキシコペソ安
15/6
15/12
16/6
16/12
24
(年/月)
(出所)Bloombergデータより野村アセットマネジメント作成
2月10日
重要
2月24日
イベント
3月30日
鉱工業生産指数(2016年12月)
経常収支(2016年10-12月期)
金融政策発表
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