資料№4 平成29年1月27日 記 者 会 見 土地区画整理事業に関する土地利活用意向調査の実施結果について 復興推進本部都市整備推進室 1 土地利活用意向調査の目的 市内4地区の土地区画整理事業は、平成29年度末を目標に全ての宅地引渡しが完了 できるよう鋭意工事を進めております。地権者へ土地の引渡しが行われると、それぞ れの生活再建プランに基づいた土地利用が行われますが、土地の引渡し完了に伴い地 権者による維持管理が必要になるとともに、整備後の土地の評価に基づく課税が行わ れ、特に、未利用地については税の軽減措置等が受けられない場合があります。 市としては、関係部署や関係機関等とも連携しながら、まちの賑わい創出に向けて 各種の取組みを推進していきたいと考えており、その取組みの検討を行うにあたり、 各地権者の土地利活用の意向について把握するため本調査を実施したものです。 2 対象地権者数(対象仮換地筆数) 片 3 岸 141人(230筆) 鵜住居 416人(625筆) 嬉石松原 171人(205筆) 平 139人(233筆) 合 867人(1,293筆) 計 田 スケジュール 平成28年11月中旬(嬉石松原地区以外) 土地利活用意向調査発送 11月下旬(嬉石松原地区) 12月中旬(嬉石松原地区以外) 12月下旬(嬉石松原地区) 平成29年 4 1月中旬 〃 調査回答期限 〃 調査結果集計 実施結果 1月6日時点での回収率は全体で66%となり、想定より高い回収率となりまし た。将来の土地利用に関し、宅地引渡が済んでいない地権者からは、周辺状況を見な がら検討するため、未定や分からないといった回答が多数寄せられており、また、復 興事業の進捗に伴い宅地引渡時期が迫っている中、資金面や健康面など現実的な課題 に直面している状況もみれました。 土地利用の内容については、賃貸・売却を希望する回答が想定より多く、その方法 や相手について課題を抱える地権者が多数おられました。 このような調査結果から、市として土地利用促進のための取り組みを検討する必要 が生じています。 各設問に対する回答と土地利用を行う際の課題について、詳細な事例は次項以降に 記載します。 釜石市 土地利用開始時期 鵜住居地区 12 片岸地区 60 213 15 21 平田地区 全 体 66 14 104 0% 35 22 25 20% 25 397 30% 40% 4 26 55 117 10% 22 63 52 嬉石松原地区 129 7 215 50% 60% 利用中(震災前からの利用含む) 利用したいが時期は未定 その他 70% 80% 33 90% 100% 利用したい時期は決まっている 利用予定なし ・将来、何らかの形で利用予定の仮換地は約71%。 (「利用」とは、自己利用のほか、賃貸、売却を含む。) ・「その他」で最も多かった回答は、「まだわからない、決められない」。 「周辺の整備状況、復興状況を見ながら検討したい」、 「子供のためにとっておきたい」という回答もあり。 将来の土地利用内容 鵜住居地区 129 片岸地区 42 平田地区 56 13 59 嬉石松原地区 12 264 0% 10% 30% 18 22 13 2 95 40% 143 37 5 3 5 29 91 20% 3 21 10 34 全 体 31 32 6 8 46 8 34 14 60% 15 38 8 36 9 45 50% 4 5 261 70% 住宅用地 売却 賃貸 アパート・マンション 店舗・事務所 工業系 駐車場、資材置き場等 未定、わからない その他 80% 61 90% 100% ・住宅用地として利用予定の仮換地は約30%。 ・次いで多かった賃貸・売却予定の回答は、合わせて約21%。 ・未定、わからないとの回答は約30%となり、 周辺状況が見えない中での土地利用の判断は難しいとの意見が多数あった。 「その他」では、「農地として利用したい(住宅用地の残地利用含む)」の回答が多数みられた。 将来考えている土地利用 鵜住居地区 98 片岸地区 61 29 平田地区 24 24 嬉石松原地区 17 19 全 体 80 30 35 12 8 34 139 10% 20% 26 9 163 0% 61 30% 95 40% 自己所有、自己利用 50% 170 60% 自己所有、賃貸 70% 売却希望 80% 90% 100% 未定、わからない ○設問1で「利用したいが時期は未定」、「利用予定なし」と回答した仮換地が回答対象。 ・自己利用のため所有する仮換地が約29%だが、 賃貸・売却希望の仮換地は、それを上回る約41%となった。 ・設問1で「利用予定なし」と回答した仮換地について、「未定、わからない」と回答のあった 仮換地は95筆(約44.2%)で、全仮換地1,293筆のうち約7%は未利用地となる可能性が高い。 土地利用をすぐに行わない理由 鵜住居地区 57 片岸地区 8 3 3 平田地区 8 2 3 7 12 5 12 10 2 1 全 体 83 14 16 10% 61 12 嬉石松原地区 0% 25 4 19 6 15 9 16 17 37 34 10 5 20% 31 90 30% 7 73 40% 60% 1 2 2 49 33 4 8 69 50% 46 2 76 2 19 5 15 7 11 116 70% 80% 土地利用希望だが資金不足 土地利用希望だが跡継ぎ不在 交通機関等の生活環境が不明 近所の再建意向が不明 賃貸・売却希望だが方法が分からない 賃貸・売却希望だが相手がいない 賃貸・売却希望だが金額の折り合いがつかない 別の場所で生活しているので不要 先祖からの土地で手放せない 【商業系】周辺状況不明 【商業系】事業継続できるか不安 その他 90% 100% ○設問1で「利用したいが時期は未定」、「利用予定なし」と回答した仮換地が回答対象。 ・最も多かった回答は、「その他」を除き、 「賃貸・売却希望だが方法がわからない」で約15%。 ・「土地利用希望だが資金不足」が約14%、 「先祖からの土地で手放せない」が約13%、 「賃貸・売却希望だが相手がいない」が約12%と続く。 ・「その他」の理由で多くみられたのが、「引渡し時期がはっきり確定していないから」、 「周辺状況が不明のため」、「地盤沈下への不安があるため、少し時間を置きたい」。 震災前の土地利用 鵜住居地区 228 片岸地区 34 69 平田地区 5 64 嬉石松原地区 22 5 6 5 7 38 67 全 体 10% 20% 12 4 7 5 5 20 428 0% 87 97 30% 40% 9 13 12 60% 70% 6 22 3 24 17 23 115 90% 自分や親族の自宅 アパート経営、貸家、貸地 商店、事務所(自己利用) 商店、事務所(貸出) 作業場、工場(自己利用) 作業場、工場(貸出) 農地 利用していなかった その他 7 15 48 80% 20 11 19 16 52 50% 5 26 53 100% ・震災前の土地利用は、圧倒的に住宅(自宅)用地が多かったが、 嬉石松原地区以外の地区については「農地」の回答が目立つ。 (住宅(自宅)用地:約50%、農地:約13%、アパート、貸家、貸地:約11%) そのため、土地整備後も震災前と同様に農地として利用したいとの回答が散見される。 土地利用を行うにあたっての課題の有無 鵜住居地区 120 112 157 片岸地区 34 26 44 平田地区 59 嬉石松原地区 37 全 体 55 46 250 0% 10% 50 19 239 20% 30% 40% ある ・詳細は下記自由意見欄にまとめる。 50% ない 270 60% わからない 70% 80% 90% 100% 現在の住まいについて 鵜住居地区 87 片岸地区 7 78 17 33 27 平田地区 45 嬉石松原地区 19 207 0% 10% 20% 8 30% 40% 137 50% 60% 自分や親族の持家 親族等の家に仮住まい 応急仮設住宅 災害公営住宅 民間賃貸住宅 その他 19 4 13 42 全 体 15 70% 3 1 2 15 7 5 3 5 5 4 5 5 29 25 29 32 80% 90% 100% 借り上げ仮設住宅 ・応急仮設住宅、借り上げ仮設住宅に居住しているという回答が約36%。 ・「自分や親族の持家」との回答が最も多かった(約44%)が、その理由として、 ①他の地域に住宅再建し、既に生活しているため。 ②区画整理区域内で、存地を含む宅地引渡しの結果、住宅再建し生活しているため。 ③震災時の地権者の死亡により、被災地域以外に居住している方へ所有権が相続されたため。 上記理由が推測される。 【自由意見欄】 多数の意見があったもの ・周辺状況、整備状況が不明のため、現時点での判断が難しい。 (隣接地が誰なのか、引き渡し時期の詳細な日程が知りたい等) ・土地引渡し後の税金がいくらになるのか。維持費等の資金繰りが不安。 ・高齢のため、資金・体力・跡継ぎなどを考えるとなかなか決められない。 ・売却したいが相手が見つからない。市で買い取ってもらえるか。 または、賃貸・売却にあたり市で斡旋してほしい。 ・当初、自立再建の予定だったが、復興が遅れているため意向・状況が変わった。 (復興公営住宅入居希望、既に他の場所で生活している等) ・遠方に居るため、情報が入ってこない。また、土地の管理についても難しい。 そのため、どうしたらいいかわからない。 その他、近隣の土地を購入したい、水害対策をしてほしい、など。
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