情報提供資料 オーストラリアの投資環境 2017年1月13日 ~2017年の豪ドル相場見通し=底堅い推移を予想~ <2016年の相場動向> 2016年の豪ドルの対米ドル相場は、年初こそ原油価格の下落や中国の株式市場の混乱などを受けて0.6米ドル台 後半を付けましたが、総じて0.7米ドル台半ばを中心とした一進一退の展開となりました。豪州の安定した経済 指標や資源価格の底堅い推移などが上昇要因となった一方、低迷する消費者物価やそれを受けた豪州の利下げ観 測の台頭などが下落要因となりました。また、米国の利上げ見通しの変化、英国の欧州連合(EU)離脱や米国 の大統領選挙なども変動要因となりました。 <2017年の相場見通し> 2017年の豪ドル相場は、海外要因に振らされる局面があるものの、豪州の安定したファンダメンタルズが下支 えする展開になると予想します。 2017年は海外のイベントが目白押しとなります。トランプ米大統領の就任、オランダ、フランス、ドイツなど で実施される選挙、英国のEU離脱プロセスなど、特に政治要因に注目が集まります。昨年の英国の国民投票や 米大統領選挙と同様に、政治に関する材料は事前の予想が難しく、結果を受けて市場の変動が大きくなる可能性 が考えられます。投資家のリスク許容度が低下する場合には豪ドルの下落要因になることも考えられるため、海 外要因には警戒が必要です。 一方で、豪州経済は、昨年後半こそ一時的な減速がみられたものの、依然として安定した成長が見込まれます。 今後①天然ガス(LNG)輸出や政府によるインフラ支出の伸びが予想されること、②鉄鉱石価格の上昇などを受 けて交易条件が改善し、豪州経済にプラスに寄与することが考えられること、③個人消費の状況や雇用情勢が良 好であること、④企業マインドが引き続き安定していること、などが足元のファンダメンタルズを支える要因と なっています。加えて、⑤鉱業部門に偏った経済成長から農産物や乳製品輸出等の拡大によるリバランスが進ん でいること、⑥生産年齢人口の増加が見込まれ、労働力や内需に明るい見通しがあること、など長期的なプラス 要因もみられることから、豪州経済は今後も底堅い成長が維持されると考えます。 これらの背景を踏まえると、豪ドル相場は海外要因に振らされて一時的な下落局面も想定されるものの、変動が 一巡した後には豪州の安定したファンダメンタルズに目線が戻り、底堅い展開になると予想します。 豪州の主な品目別の輸出額の推移 主な先進国の生産年齢人口の推移 (2011年10月~2016年10月:月次) (10億豪ドル) 100 80 鉄鉱石 肉・乳製品・穀物・食料品など 石炭 天然ガス(LNG) (1980年~2020年、年次) 200 豪州 ドイツ 180 国連予測 米国 日本 160 60 140 40 120 20 100 0 11/10 12/10 13/10 14/10 15/10 16/10(年/月) 80 1980 1990 2000 2010 (年) 2020 ※国連による推計値。1980年を100として指数化。 ※生産年齢人口は、15~64歳の人口。 出所:オーストラリア統計局が提供するデータおよび国連“Population Division World Population Prospects 2015”が提供するデータを基 にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来における豪州の主な品目別の輸出額および主な先進国の生産年齢人口の推移を保証するものではありません。 商号等/ 加入協会/ ※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。 アセットマネジメントOne株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 1 12月の豪ドル相場は、対米ドル、対円共に下落。 相場動向 12月の豪ドルは、対米ドル、対円共に下落しました。豪州準備銀行(RBA)が政策金利を据え置く中、米国の 利上げ実施とFOMC参加者の想定する利上げペースが加速したことが豪ドル安の要因となりました。 今後の見通し もみ合いの展開を予想 豪ドルは対米ドルで、もみ合いの展開を予想します。引き続き豪州の良好なファンダメンタルズと安定した鉄鉱 石価格などが豪ドルの下値を支える要因になると思われます。ただし、米国金利上昇や、国内の追加利下げ観測 などが上値を抑える要因になると考えられます。 プラス要因 マイナス要因 ・豪州経済の改善 ・鉄鉱石など市況価格の安定 ・豪州経済のリバランス(鉱業輸出中心の経済から、 農産物・乳製品輸出などの拡大によるバランスのと れた経済への移行) ・米国金利上昇への懸念 ・消費者物価指数の低下による追加利下げ観測 ・RBA当局者による豪ドル高けん制発言 図表2:中国向け鉄鉱石価格の推移 図表1:豪ドルの推移 (2013年12月31日~2016年12月30日:日次) (2016年11月30日~2016年12月30日:日次) (円) 88 豪 ド ル 高 豪 ド ル 安 (米ドル) 0.78 豪ドル/円(左軸) 豪ドル/米ドル(右軸) (米ドル) 160 86 0.76 120 84 0.74 80 82 0.72 40 80 0.70 11月30日 12月10日 12月20日 12月30日 図表3:豪州実質GDP成長率 (2006年7-9月~2016年7-9月:四半期) (前期比、%) 0 13年12月 図表4:豪州 (万件) 4 2.0 1.5 14年12月 3 15年12月 住宅着工許可件数と住宅ローン件数 (2011年11月~2016年11月:月次) ※住宅ローン件数は2016年10月まで 住宅着工許可件数(左軸) 住宅ローン件数(右軸) 1.0 0.5 0.0 16年12月 (万件) 8 6 2 4 1 2 ▲ 0.5 06年9月 0 0 ▲ 1.0 09年9月 12年9月 15年9月 11年11月 13年11月 15年11月 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来における豪ドルの推移、中国向け鉄鉱石価格の推移、豪州実質GDP成長率および豪州の住宅着工許可件数と住宅ローン 件数を示唆、保証するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。 2 豪ドルの為替レートの推移 (円) 110 豪 ド ル 高 豪 ド ル 安 1.2 1.1 90 1.0 1ヵ月前 80 0.9 6ヵ月前 70 0.8 60 13年12月 14年12月 1年前 0.7 豪ドル/円(左軸) 豪ドル/米ドル(右軸) 3年前 84.53 (▲ 0.4%) 76.89 0.7385 (▲ 2.5%) 0.7451 (9.5%) 87.60 (▲ 3.9%) 93.86 (▲ 3.4%) 0.7287 (▲ 1.2%) 0.8918 ※カッコ内は期間騰落率 16年12月 主な先進国の政策金利の推移 (%) 0.7197 - (▲ 10.3%) (▲ 19.3%) 0.6 15年12月 84.16 - 16年12月末 100 50 4 (基準日:2016年12月末) 対円 対米ドル (米ドル) (2013年12月末~2016年12月末:月次) 主な先進国の10年国債利回り (%) 4 (2013年12月末~2016年12月末:日次) ニュージーランド(NZ) 3 (2016年12月末) 3.33% 3 2.44% 2.77% 2 1.5 豪州 1 米国 ユーロ圏 1 0 0.05% 日本 0.21% 0 ▲1 13年12月 2 14年12月 日本 15年12月 ドイツ 米国 NZ 豪州 ※2013年4月の日銀金融政策決定会合以降、日本の金融市場調節の操作目標が無担保コールレート(翌日物)からマネタリーベー スに変更されています。また、2016年1月の金融政策決定会合では、日銀の当座預金の一部に▲0.1%のマイナス金利の導入を 決定しました。 主な先進国のREIT指数の推移 主な先進国のREIT配当利回り (2013年12月末~2016年12月末:月次) 180 160 (2016年12月末) (%) 6 日本 豪州 米国 4.74% 4 140 120 3.58% 3.94% 2 100 80 13年12月 0 14年12月 15年12月 16年12月 日本 米国 豪州 ※主な先進国のREIT指数の推移は2013年12月末を100として指数化。 各国の指数はS&P各国REIT インデックス(現地通貨ベース、配当込み)を使用。 ※主な先進国のREIT配当利回りは、S&P各国REIT インデックス 平均配当利回りを使用。 出所:ブルームバーグおよびS&Pが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来における豪ドルの為替レートの推移、主な先進国の政策金利、10年国債利回り、REIT指数の推移およびREIT 配当利回りを示唆、保証するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。 3 オーストラリアのマクロデータ (2013年12月~2016年11月:月次) (前月比、千人) 100 雇用者数(左軸) 失業率(右軸) 80 (2013年12月~2016年12月:月次) (%)(前年比、%) 7.5 10 7.0 60 6.5 40 6.0 20 5.5 0 小売売上高(前年比)(左軸) 130 ウエストパック消費者信頼感指数(右軸) 8 120 6 110 4 100 5.0 2 90 ▲ 20 4.5 0 ▲ 40 4.0 ▲2 13年12月 14年12月 15年12月 13年12月 (2013年12月~2016年11月:月次) ナショナル・オーストラリア銀行企業景況感指数 ナショナル・オーストラリア銀行企業信頼感指数 15 80 ※小売売上高データは2016年11月まで 14年12月 15年12月 70 16年12月 (2013年10-12月~2016年7-9月:四半期) (%) 4 10 3 5 2 0 1 ▲5 0 インフレ率 インフレ率加重中央値 インフレ目標 2~3% 13年12月 14年12月 15年12月 13年12月 (2013年12月~2016年11月:月次) (億豪ドル) 30 貿易収支 20 15年12月 (2013年12月~2016年12月:月次) (10億豪ドル) 100 外貨準備高 80 10 0 60 ▲ 10 40 ▲ 20 ▲ 30 20 ▲ 40 ▲ 50 13年12月 14年12月 0 14年12月 15年12月 13年12月 14年12月 15年12月 16年12月 出所:ブルームバーグおよびIMFが提供するデータを基にアセットマネジメントOneが作成。 ※上記グラフは、将来におけるオーストラリアの各種経済指標の推移を示唆、保証するものではありません。 ※巻末の投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項を必ずお読みください。 4 投資信託に係るリスクと費用およびご注意事項 【投資信託に係るリスクと費用】 ● 投資信託に係るリスクについて 投資信託は、株式、債券および不動産投資信託証券(リート)などの値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替リ スクもあります。)に投資をしますので、市場環境、組入有価証券の発行者に係る信用状況等の変化により基準価額は 変動します。このため、投資者の皆さまの投資元本は保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被 り、投資元本を割り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに帰属します。また、投 資信託は預貯金とは異なります。 ● 投資信託に係る費用について [ご投資いただくお客さまには以下の費用をご負担いただきます。] ■お客さまが直接的に負担する費用 購入時手数料:上限4.104%(税込) 換金時手数料:換金の価額の水準等により変動する場合があるため、あらかじめ上限の料率等を示すことができません。 信託財産留保額:上限0.5% ■お客さまが信託財産で間接的に負担する費用 運用管理費用(信託報酬):上限 年率2.6824%(税込) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算に よってご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合があります。成功報酬額は基準価額の水準等により変動する ため、あらかじめ上限の額等を示すことができません。 その他費用・手数料:上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。投資信託説明書(交付目論見 書)等でご確認ください。その他費用・手数料については定期的に見直されるものや売買条件等 により異なるため、あらかじめ当該費用(上限額等を含む)を表示することはできません。 ※手数料等の合計額については、購入金額や保有期間等に応じて異なりますので、あらかじめ表示することはできません。 ※上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきまして は、アセットマネジメントOne株式会社が運用するすべての投資信託のうち、徴収するそれぞれの費用における最高の料 率を記載しております。 ※投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国が異なることから、リスクの 内容や性質、費用が異なります。投資信託をお申し込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらか じめ、または同時にお渡ししますので、必ずお受け取りになり、内容をよくお読みいただきご確認のうえ、お客さまご自 身が投資に関してご判断ください。 ※税法が改正された場合等には、税込手数料等が変更となることがあります。 【ご注意事項】 ●当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が作成したものです。 ●当資料は、情報提供を目的とするものであり、投資家に対する投資勧誘を目的とするものではありません。 ●当資料は、アセットマネジメントOne株式会社が信頼できると判断したデータにより作成しておりますが、その内容の完 全性、正確性について、同社が保証するものではありません。また掲載データは過去の実績であり、将来の運用成果を保 証するものではありません。 ●当資料における内容は作成時点のものであり、今後予告なく変更される場合があります。 ●投資信託は、 1.預金等や保険契約ではありません。また、預金保険機構および保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。加 えて、証券会社を通して購入していない場合には投資者保護基金の対象ではありません。 2.購入金額について元本保証および利回り保証のいずれもありません。 3.投資した資産の価値が減少して購入金額を下回る場合がありますが、これによる損失は購入者が負担することとなり ます。 【当資料で使用している指数について】 ● 「Standard & Poor’s®」「S&P®」「スタンダード&プアーズ」は、スタンダード&プアーズ ファイナンシャル サービシーズ エル エル シーが所有する登録商標であり、アセットマネジメントOne株式会社に対して利用許諾が 与えられています。 5 170110JSオーストラリアの投資環境 5
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