DEVELOP PLAN FOR MANAGING MOVEMENT OF ATTENDEES

CMP
(Certified Meeting Professional)から
SKILL 19:
EVELOP PLAN FOR MANAGING
D
MOVEMENT OF ATTENDEES
SKILL 18: MANAGE TECHNICAL PRODUCTION
Sub skill 19.01 – D
evelop Admittance
Credential Systems
Sub skill 19.02 – Select Crowd Management
Techniques
Sub skill 19.03 – Coordinate Accommodations
Sub skill 19.04 – Coordinate Transportation
Sub skill 19.05 – M
anage Protocol
Requirements
CMP 出題頻度:3 〜 5問(合計150問)
認や、細かい属性区分とアクセス権の設定が必要になるから
です。たとえばオリンピック北京大会では、期間中、関係者
は勤務時間外であっても常に写真入りIDを携帯することを求
められたのだそうです。
ID 計画には下記のような内容が含まれており、警備チーム、
参加登録チーム、会場関係者と共有することが求められます。
・参加区分 ・参加者レベル
・参加登録方法・支払方法
・認証方法
・特別なサポートの要否(言語サービス、車椅子、視覚・聴覚
補助など)
ミーティング・プランナーは参加登録や交通・宿泊など、あ
・特別登録対応
らゆる場面で参加者の行動を予測して管理する必要がありま
す。今回はいくつかの場面と要素に分けて、その行動管理に
ついて解説します。
参加登録・入場管理
Sub skill 19.01 – Develop Admittance
Credential Systems
イベントには厳格な入場制限を設けているものから一般向
けに開放されたものまでさまざまなものがあります。また、
誘導計画・群衆管理
Sub skill 19.02 – Select Crowd Management
Techniques
大規模イベントを開催する場合は誘導計画、つまり群衆管
理計画を立てる必要があります。具体的には、まず群衆管理
のためのチームを編成して、ポジションごとにモニタリング
担当者を配置して、危険な状況に陥りそうなときにどのよう
な対策を行うかということを決めておきます。
事前登録が必要なもの、当日登録でも参加できるものもあり
このために重要なのは指示命令系統を明確にしておくこと
ます。事前登録が必要なイベントの種類としては、あらかじ
です。それぞれの担当者が指示命令系統における自分の位置
め対象者が決まっているイベントや、一般向けイベントであ
づけと報告先を理解できるようにします。また、群衆管理計
れば料金支払いが必要なイベント、さらに競技大会や投票を
画は開催地域の法令に準拠する必要があります。地域によっ
伴うイベントなどがあります。
ては法令でイベントの入退場、収容人数、消防法などのルー
事前登録を行った参加者が会場に到着すると、登録者本人
ルが定められているからです。イベントの性質によっては、
であることの認証を行います。イベントの性質によって参加
警察、警備会社、施設担当者などの関与が必要になる場合も
登録確認書を見せるだけのものから、写真入りID の提示を求
あります。
めるものまで、その厳格さはさまざまです。
群衆管理には列管理がつきものです。行列を管理するにも
登録者であることが認証されると、入場証やネームバッジ、
いくつかのテクニックがあり、たとえばアミューズメントパ
リストバンドなどが渡されます。バーコードや RFIDを用いて
ークでは、待ち時間中にもエンタテインメントを提供してい
商談会のリード(商談引き合い)や教育セッションの出席単位
ることに気付かれた方も多いでしょう。説明書きを読んだり、
を管理するCEU 情報を管理することも一般的になりました。
音楽を聴いたり、エンタテインメントを楽しむことで、群衆
ネットワーキングを促進したい場合は個人の名前入りネーム
管理のトラブルを削減することができます。
カード、そうでないばあいはリストバンドを使用して、いず
群集心理は危険な状況を導きやすいことにも注意が必要で
れも属性によって色分けすると判別が容易になります。
す。一部の人が勝手な行動をとり始めると、しだいに群衆全
多数の VIP が来場するなど、イベントのセキュリティが高
体が同じような行動を取りはじめるというような状況です。
まるほど複雑な ID 計画が必要になります。より詳細な身分確
群衆管理計画に必要な情報には以下のようなものがあります。
16 MICE Japan 2016・11月号
考えるMICEのグローバルスタンダードと日本基準
・フロアプラン
で開催されることが多く、その周辺に位置する3つ星〜 5つ星
・入退場計画
のことを指します。プランナーはこれらのホテルをブロック予
・所持品チェック(金属探知機など)
約して参加者に提供します。
・パーテーション
・誘導看板
・集団行動心理
り)を実施することも重要です。実際の結果を振り返ることで
交通手配
Sub skill 19.04 – Coordinate Transportation
管理計画の妥当性を検証することができて、次回以降のイベ
イベント開催地の交通は参加者の行動管理における重要な
イベント終了後にチーム全体でデブリーフィング(振り返
ントに役立てることができるからです。
要素ですが、かなり開催地の事情に依存するケースが多く、
その地域の PCO や DMC(日本だと旅行代理店)に依頼するの
が得策です。文字数の都合上、詳細はここでは省きます。
宿泊管理
Sub skill 19.03 – Coordinate Accommodations
記のように区分されます。
プロトコル
Sub skill 19.05 – Manage Protocol Requirements
(1)5つ星ホテル、リゾート
プロトコルやエチケットなどといったルールには、国際的な
北米におけるイベント参加者の宿泊施設は、おおまかに下
企業や商品を印象付けるためのイベントでは使用されます
ルールが内包されています。イベントで適用されるプロトコル
が、学協会のミーティングでは、よほど大規模なイベントでな
には、席次や序列(order of precedence)
、敬称、旗の取り扱
ければあまり使用されません。
(2)宿泊施設の付随した会議施設
いに関するルールがあり、日本なら外務省の儀典課に相談す
るのがよいでしょう。
小規模のミーティングを開催するのに適しています。Inter­
宗教や文化、地域のしきたりなども、ミーティングの日程や
national Association of Conference Centersの認証を受けて
料飲内容などに影響を与えます。プランナーがミーティングを
いる場合が多いです。
(3)会議機能を持つ大規模ホテル
企画する際には、プロトコルやこうした背景を理解することは
欠かすことができません。
当初からミーティング開催を視野に入れて設計されたホテ
ルで、多くの場合は4つ星ホテルに位置づけられています。宴
会場面積と客室数のバランスがよく、客室のしつらえは旅慣
れたビジネス客をターゲットにしています。宿泊レートは需給
バランスによって大幅に変動します。
(4)3つ星ホテル
企業の小規模ミーティングに向いています。料飲などサー
ビス料金は大規模ホテルに比べて安価です。
(5)2つ星ホテル
大きな国際会議だと、途上国からの参加者への配慮として
こうした安価な宿泊施設も用意されます。
(6)豪華クルーズライン
最高級リゾートホテルを意識して設計されており、企業イン
センティブに使用されます。豊富な娯楽施設を備えています。
(7)一般クルーズライン
よりファミリー向けの雰囲気を持ち、ミーティング施設も多
く、ビジネスイベント全般に使用されます。
(8)大学施設
安価に学会を開催する方法として休暇中の大学施設を利用
することは以前から行われていましたが、通年で使用できる
大学構内のコンベンション施設も増えました。
(9)コンベンションセンター周辺のホテル
大規模学協会ミーティングは各地のコンベンションセンター
押さえておきましょう! CMP 用語集(terminology)
Hybrid event 入
場管理システム
Continuing education unit(CEU)
継
続教育ユニット
Crowd mentality 群
集心理
Egress 退
場
Ingress 入
場
Order of precedence 序
列、席次
Radio frequency identification(RFID)
R
FID
西本 恵子
Keiko Nishimoto, CMP
日本コンベンションサービス
(株)
MICE 都市研究所 主任研究員
Convention Industry Council で CMP 試験
問題作成委員および国際標準委員を担当。ICCAアジアパシ
フィック部会担当理事。
ボルネオ半島にあるマレーシア・サラワクコンベンション
ビューローから、東京の職場に絵葉書が届きました。11月の
ICCA 総会に向けた直筆のメッセージです。同僚「すごいです
ね、これは何語なんですか?」・・・まだ解読できていないけれ
ども、たぶん英語のはずです。
MICE Japan 2016・11月号 17