理科 - Z会

理科を
“間に合わせる”ために
今からすべき対策
Z会リベラレス
入試における理科の重要性
○理科の配点比率
センター試験
英語
数学
東大理類
200
200
200
200
100
英語 数学 理科 国語 合計
900 27.3%
120 120 120
80 440
東工大
250
200
200
200
100
950 40.0%
150 300
300
-
750
医科歯科大
40
40
40
40
20
180 33.3%
120 120
120
-
360
京大工
50
-
50
-
100
200 31.3%
200 250
250
名大工
100
100
600 38.5%
300 500
500
100
国語
200
理科
個別試験
100
地歴公民
合計
①
100
-
800
1300
②
①/②を計算すると…
理科学習の大変さ
○必要科目は、基本2科目
理科の配点の半分を1科目の配点とすると
ころが多い。
→2科目仕上げる必要がある。
→1科目でも間に合わない(苦手とする)とアウト。
東工大を除き、理科は与えられた試験時間
の中で、2科目に取り組むところが多い。
→解く順番と時間配分の戦略まで考える必要がある。
理科で問われる内容
○出題範囲は全範囲
学校の進度が遅くて…は言い訳にならない。
→最悪、自分で仕上げる必要がある。
特に教科書の後半部分からの出題が多いこ
とについて、科目ごとに確認したい。
物理の出題分野
1
2
物理は
2016 力学
2物体の運動
電磁気 交流、荷電粒子
波動
・3題構成のところが多く
2015 力学
2物体の運動
電磁気 磁場中の運動
熱力学
・「力学」、「電磁気」からの出題は必須で
2014
力学
単振動、斜方投射
電磁気 太陽電池、回路
波動
2013
力学
単振動、衝突
電磁気 荷電粒子の運動
波動
・最後の1題の出題分野は絞り込めない
東大
2012 力学
2物体の衝突
電磁気 磁場中の回路
波動
1
2
確認ポイントは
2016 力学
ひもでつないだ2物体 電磁気 導体棒を含む回路
熱力学
・「力学」「電磁気」の頻出分野
2015 力学
回転棒の両端の運動
電磁気 コンデンサー
波動
・その他分野の出題頻度
2014
力・電 吊るされた荷電粒子の運動 電・熱 気体を封入したコンデンサー 波・力
・問題のボリュームと難易度
2013
力学
ひもでつないだ2物体 電磁気 導体棒を含む回路
波動
3
水面波
浮沈子
光波の干渉
固体中の波
光波の干渉
東工大
2012 力学
京大
円弧形レール上の運動
1
電磁気 コンデンサー
波動
2
3
吊るされた容器内の気体
波の干渉
弦の力学的考察
光の干渉
音波
3
2016 力学
2物体の運動
電磁気 導体棒、電磁誘導
熱力学 気体の状態変化
2015 力学
回転リング状の物体
電磁気 回転コイルの電磁誘導
原子
2014 力学
ばねで繋がれた2物体
電磁気 コンデンサー
熱力学 気体・熱サイクル
2013 力学
地球トンネル内の運動
電磁気 コンデンサー
熱力学 断熱変化
2012 力学
円盤の運動
電磁気 コンデンサー
波動
東大物理
原子の融合問題
ドップラー効果
京大物理
物理の学習分野
 学習順に並べると、以下のようになる。
 物理基礎 • 力学
• 熱力学
• 波動
• 電磁気 物理基礎全般は、高2の間に終わるはず
 物理
• 力学
•
•
•
•
熱力学
標準では、夏までにはここまで進む
波動
電磁気
11月くらいからザッと学習するところが多い
原子
→必出の電磁気の学習が遅いことに注意
化学の出題分野
東大
2016
2015
2014
2013
2012
1
2
3
理論
再結晶と水和
理・無 14族元素
理・有 構造決定
理論
気体の法則
理・無 アルカリ金属
有機
アドレナリン等
理論
ヘンリーの法則
理・無 ヨウ素滴定
有機
分子内脱水、酸素開裂
理論
電離平衡
理・無 ハロゲン
有機
アゾ化合物
理論
熱化学
理・無 酸化還元
有機
糖類
理論
反応速度
理・無 熱化学、溶解度
有機
合成高分子
理論
酸・塩基
理・無 錯体、電気分解
有機
ポリイミド
理論
化学平衡
理・無 元素に関する小問
有機
アミノ酸、アドレナリン
理論
凝固点降下
理・無 イオン結晶
有機
L-チロキシン
理論
浸透圧
理・無 錯体
有機
化合物とポリマー
 3題構成だと、「理論」「理論+無機」「有機」の構成になるところ
が多い。
 「有機」は「高分子」分野も含む。
東大化学
化学の出題分野
京大
2016 理・無
1
金属の推定、
気相平衡
2015 理・無 電気分解
2014 理・無
2013 理・無
溶解度積、
結晶
極性、結晶、
錯イオン
2012 理・無 金属、結晶
2
理論
理論
理論
理論
理論
電離平衡、
電気泳動
気液平衡、
気体の溶解度
気相平衡、
反応速度
電離平衡
セッケン、
電離平衡
3
有機
構造決定 有機
有機
構造決定 有機
有機
構造決定 有機
有機
有機
構造決定 有機
構造決定 有機
4
糖、
環状ペプチド
糖、核酸
アミノ酸、ペ
プチド、糖
アミノ酸、ペ
プチド、糖
アミノ酸、ペ
プチド、配列
 4題構成だと、「理論」「理論+無機」と「有機」の比率が半々にな
る(阪大も同様)。
 「有機」2題のうち、1題は「高分子」分野を含む。
 5題構成だと、 「理論」「理論+無機」と「有機」の比率は3:2と
なるので、3題構成のところとほぼ同様の比率。
京大化学
化学の学習分野
 学習順に並べると、以下のようになる。
 化学基礎 • 物質の構成(理論 元素、結合、結晶など)
• 物質の反応(理論
 化学
酸・塩基、熱化学)
化学基礎全般は、高2の間に終わるはず
•
•
•
•
理論
標準では、夏までにはここまで進む
無機
(無機は簡単にしか扱わない学校も)
有機
高分子 11月くらいから学習し、時間切れとなるとこ
ろも・・・
→必出の有機、高分子の学習が遅いことに注意
生物は
・4題構成のところが多く
東大
1
2
3
・「遺伝子」、「生態系」「進化」からの出題は頻出だが
恒常性、遺伝子 呼吸、遺伝子、ホルモン 生態系、反応
2016
・出題範囲は絞り込めない
生物の出題分野
2015 恒常性
植物の生殖
生態系
発生
2014
確認ポイントは
植物の同化
細胞周期
性決定、伴性遺伝 気孔、光合成速度
2013
・頻出分野
進化
発生
遺伝(品種改良)
種分化と分布
2012
・問題のボリューム(文章量)と難易度
・論述問題の割合
京大
1
2
3
4
2016 遺伝、遺伝子
遺伝、生態、進化
光合成、神経
遺伝子、酵素
2015 光合成、遺伝子
生殖、遺伝
神経、ホルモン
個体群、進化
2014 免疫、遺伝子
遺伝、遺伝子
光合成、反応
個体群、生態系
2013 遺伝、遺伝子
浸透圧、タンパク質
遷移、生態系
遺伝子、タンパク質
2012 進化、生態系
遺伝、遺伝子
動植物の反応
遺伝子、タンパク質
東大生物
京大生物
生物の学習分野
 学習順に並べると、以下のようになる。
 生物基礎
•
•
•
•
生物の特徴(細胞、代謝など)
遺伝子
体内環境の維持(恒常性、ホルモンなど)
生態系
生物基礎全般は、高2の間に終わるはず
 生物
•
•
•
•
•
•
生命現象と物質(細胞、代謝)
遺伝子
生殖、発生 標準では、夏までにはここまで進む
環境応答
生態と環境 11月くらいから学習し、
進化と系統 時間切れとなるところも・・・
→頻出の生態系、進化の学習が遅いことに注意
入試問題と学校での学習の関連
教科書の記述例(某検定教科書を改変)
塩化水素 HCl の共有電子対の電子は、電気陰性度の大きい Cl 原子側に
偏っている。したがって、H 原子はいくらか正の電気、Cl 原子は負の電気を
帯びる。このように、共有電子対がどちらかの原子に偏っている場合、結合に
極性があるという。結合の極性は、結合した原子間の電気陰性度の差が大きい
ほど大きい。HCl では、結合の極性が分子の極性になるので、このような分
子を極性分子という。
水素 H2 や塩素 Cl2 では、結合した2原子が共有電子対を引き付ける強さが
同じなので、共有電子対はどちらの原子にも偏らず、結合に極性がない。この
ように、分子全体で電気の偏りがない分子を無極性分子という。
3原子以上からできた分子では、2原子間の結合に極性があっても、別の結
合の極性と打ち消しあい、全体として無極性になるものもある。たとえば、直
線形の二酸化炭素 CO2 や正四面体形のメタン CH4 などは、無極性分子であ
る。それに対し、折れ線形の水 H2O や硫化水素 H2S、三角錐形のアンモニア
NH3 などは、全体として極性が打ち消されないので、極性分子である。
《解答》 1.電子 2 .電気陰性度 3 .極性 4 .折れ線 5 .直線 6 .極性 7 .無極性
問1. (ア) 直線形 (イ) 直線形 (ウ) 三角錐形 (エ) 正四面体形 (オ) 折れ線形
問2. 極性分子 : (ア) (ウ) (オ) 無極性分子 : (イ)(エ)
入試問題と学校での学習の関連
定期テストの出題例(知識の確認)
次の文の
の中に最も適当な語句を記入し、下の問いに答えよ。
異なる原子の間の共有結合では、原子が 1 を引きつける強さ、すなわち、
2 が異なるので、結合領域において電荷の偏りが生ずる。この電荷の偏
りを 3 という。
ところで、分子はそれぞれ大きさや形をもっている。三原子分子である水分
子は 4 形であり、一方、二酸化炭素分子は 5 形である。したがって、
水分子は分子全体として電荷の偏りをもつので 6 分子であり、二酸化炭
素分子は分子全体として電荷の偏りをもたないので 7 分子である。
問1 次の分子の形をそれぞれ記せ。
(ア)塩化水素
(イ)塩素 (ウ)アンモニア
(エ)メタン
(オ)硫化水素
問2 問1の分子を極性分子と無極性分子に分類し、それぞれ記号で記せ。
(琉球大 改)
入試問題と学校での学習の関連
入試での出題例(2009年京大)
割愛
物理の学習法
• 「公式暗記型学習」は避ける。
• 実際の入試では、センターも含めて
「公式の誘導」
「教科書の範囲を超えた立式」
「文字での計算」ができるかどうかを確かめる。
• 教科書の記述・図をもとに、
公式を導出することに専念して欲しい。
• 学校から配布される問題集を繰り返し解けば、
少なくともセンター試験には対応できる。
• 個別試験に関しては、志望校によって対策法が異
なるので、過去問を中心とした学習が肝。
化学の学習法
• 計算は物理並、暗記は生物並と、理科3科目の中で最も
厳しい科目。習ったものと順に丸暗記する方法では、時
間がいくらあっても足りない。
• 化学では最初に「理論」を学ぶが、その後の各物質の反
応は、ほとんど場合その理論をもとに説明できる。
• 教科書の記述をしっかり読み、
•
「反応が起こる理由」を理解して欲しい。
• 新しい反応式を見たら、「反応の起こる理由」を元に、
どのような理論で反応が起こっているのかを考察するこ
とが大切である。
• 学校から配布される問題集を繰り返し解けば、
少なくともセンター試験には対応できる。
• 個別試験に関しては、志望校によって対策法が異なるの
で、過去問を中心とした学習が肝。
生物の学習法
• 「正確な知識」を身につけることが先決。生物の
個別試験は論述形式の出題が多いので、漢字まで
しっかりと覚える。
• 難関大で頻出なのは「考察問題」である。リード
文・図・表・グラフをもとに、考えられることを、
記述または論述する形で出題される。
→このような問題をたくさん演習することが必要。
• 論述の字数は大学によって30字~200字以上とば
らついている。
→志望校の過去問を入念に分析した後、その字数に合わせた対策を行う
ことが必要である。短い場合はコンパクトにまとめる練習を、長い場合
は必要なことを漏れなく、採点者に伝わる形で書く練習を、それぞれ
行って欲しい。
• 論述問題の自己採点は無意味であるため、添削指
導を受けることを強く勧める。