Weekly Market Report_pptx

発⾏:市場営業部
Weekly Market Report
Oct 24, 2016
FX, JPY Interest Rate, Topic
1. 為替相場概況
ドル円104円台では上値が重いものの、引き続き⽶利上げ期待から底堅く推移
USD/JPY (1週間の値動き)
ドラギ総裁、12⽉理事会で
QE延⻑の可能性を⽰唆
日銀、次回会合は追加緩和
⾒送りとの報道を受け
コメント
(出所)Bloomberg
先週のドル円相場は⽶⾦利や原油価格上昇⼀服の中、⽅向感を決めるほどの材料がなく⼩幅なレンジ内での推移となった。週初ドル円は
104円台前半で推移するも、19日(水)ロンドン時間に次回の⽇銀決定会合で追加緩和を⾒送るとの報道から追加緩和期待が後退し、ドル
円は一時103円台前半まで下落。20日(木)ECB理事会では⾦融政策の現状維持を決定。ドラギ総裁は会⾒で2017年3月までと公約して
いた量的⾦融緩和の期間延⻑を12⽉の理事会で判断する考えを⽰し、ユーロドルが下落する中、ドル円は104円台まで上昇。週末、前日の
流れを引き継ぎドル円は104円台で推移するも、結局はドル円103円台後半で越週している。⼼理的節目の105円を試す勢いもなく、104
円台に上昇しても下に押し戻される動きが続いている。翌週には日銀やFOMCを控えており、今週末にかけてポジション調整がはいりやすいだろ
う。28日(⾦)米7-9月期GDP速報値の発表があり、⽶経済の⼒強さを確認しながら12⽉⽶利上げを占うことになる。27日(木)ドイツ銀⾏の
第3Q決算発表があり内容次第ではリスクオフの流れに注意が必要だ。
(市場営業部/土橋)
USD/JPY(2年間)
今週の経済指標(予定)
日付
イベント
予想
10/25(火)
(ドイツ)IFO現況指数
115.0
10/25(火)
(米国)消費者信頼感指数
101.0
10/26(水)
(⽶国)新築住宅販売件数
602k
10/27(木)
(米国)耐久財受注(前月比)
0.1%
10/28(⾦)
(日本)全国CPI(前年⽐)
-0.5%
10/28(⾦)
(米国)GDP(年率/前期比)
2.5%
今週のレンジ予想(USD/JPY)
予想者
高野一歩
今村仁
今週のレンジ
予想のポイント
102.50-105.50 今週末の米国第3四半期GDPへの期待もありドル円は底堅い展開を予想。GDPが良好なら105円台乗せもあろう。
101.50-105.50 先週同様レンジ相場を⾒る。実需の積極的なヘッジオペレーションでの参⼊がなければ⽅向感の醸成は困難。
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Oct 24, 2016
2. 円⾦利相場概況
イベント前に動意薄く、先週に引き続きレンジ内での推移か。
10年国債⾦利と債券先物 (1週間の値動き)
好調だった流動性供給⼊札
10年債利回り
債券先物
(出所)Bloomberg
コメント
先週の⻑期⾦利(10年)は、前週の流れを引き継ぎ-0.06%台〜-0.03%台のレンジ内で推移。週明けFRBイエレン議⻑の発⾔を
受けて⽶国債相場が軟調に推移した流れを引き継ぎ、-0.05%台での推移となるも、⽇銀による⻑期国債買い⼊れオペ(17日、19日、
21⽇)、流動性供給⼊札(18日:発⾏額4000億円程度、20日:発⾏額5000億円程度)が相場を支え、結果-0.052%で越週。
19日の新発10年国債の業者間取引は約1年1か月ぶりに不成⽴、20日のECBでは市場予想通り政策⾦利の据え置きが決定された。
今週は、20年利付国債⼊札(25⽇)が予定されているが、「無難」な結果が⾒込まれており、⼤きな波乱はなさそう。また、⽇銀決定
会合(10月31⽇〜11月1⽇)、⽶⼤統領選(11月8日)のイベントを控え、大きな動意が生じにくく、先週に引き続き狭いレンジ内で
の推移となりそう。
(市場営業部/山添)
⾦利スワップ変化(1週間)
(%)
5年円⾦利スワップ推移(2年間)
(%)
今週のレンジ予想 (10年国債利回り)
予想者
後藤賢太郎
廣瀬友絵
今週のレンジ
-0.10%-
0.00%
-0.09%-
-0.04%
予想のポイント
ユーロ圏内の⾦融政策等不透明感あるものの、⼀定の需給環境が継続している中で20年債⼊札の影響も限定的。
プラス利回りが期待できる超⻑期債に、投資家の押し目買いとなる展開か。25日の20年債の⼊札に注目。
2
Oct 24, 2016
3. 今週のトピックス
足元の米雇用環境と利上げ⾒通しについて
米雇用環境の改善が確認されるなか、いよいよ12月のFOMCにて利上げか。
2016年9月20〜21日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、市場予想通り政策⾦利は0.25〜0.5%に据
え置かれた。その際、イエレンFRB議⻑の記者会⾒で「労働市場が一段と改善するなか、新たなリスクがなければ年内1度の利
上げを⾏う可能性が⾼い」旨のコメントがなされ、引き続き米雇用環境に注目が集まっている。本稿では、10月12日(水)に
⽶労働省が発表した8月求人・労働移動統計(JOLTS)を検証し、FOMCが重視する⽶雇⽤環境について改めて整理する
と共に、次回の利上げ時期について述べたい。
米雇用統計(非農業部門雇用者数)とJOLTSについて
【表1】:JOLTSの各指標の関係(2016年8月実績)
米雇用統計の非農業部門雇用者数は、農業以外の事業所の
給与支払い帳簿を元に従業員の増減数を表す指数であり、自発
的な離職者数や解雇者数は対象とされていない為、この指数だけ
で雇用環境の実態を把握することは困難といえる。
一方、JOLTSの新規採用件数(①)は、毎月新たに創出された
採用件数であり、採用件数純増(③)に⾃発的離職件数及び
解雇件数の合計件数(②:セパレーション)を加えることで算出
される【表1をご参照】。
①:新規採用件数
②:セパレーション
521.0万件
(⾃発的離職件数
・解雇件数・季節要因)
495.4万件
JOLTSの推移からも米雇用環境は改善中
2016年1月から8月までのJOLTSの新規採用件数等の推移を
【表2】にまとめた。新規採用件数については、2016年2月をピーク
に5月まで減少基調であったが、直近3ヶ月(6〜8月)は改善傾
向にあるといえる。またセパレーション②の内訳をみると、⾃発的離
職件数は高水準を維持しており、また解雇件数も低位安定してお
り、総じて米雇用環境は改善しているといえる。
③:採用件数純増
25.6万人
【図】:FF(フェデラル・ファンド)⾦利先物の推移
利上げ時期は12月の可能性が高い
このような米雇用環境のなか、【図】に2016年6月末から現時点
(10月21日時点)までのFF(フィラデルフィア)⾦利先物の推
移を示した。6月末時点から現時点でスティープ化しており、利上げ
時期については、現状の政策⾦利上限0.5%に近い2016年12
⽉が⾒込まれている。上述した通り、イエレンFRB議⻑の記者会⾒
でのコメントやマーケットが織り込む利上げ時期観測から、⼤統領
選でトランプ氏が当選するなどの大きな波乱がなければ、2016年
12月13〜14日のFOMCにて利上げ(0.50%〜0.75%)が
実施される可能性は高いと考えられる。
(市場営業部/山添)
【表2】:新規採用件数等の推移
新規採用件数:①
前月比
セパレーション:②
⾃発的離職件数
解雇件数
季節調整
採用件数純増:③(=①-②)
(参考)非農業部門雇用者数
(単位:万件数)
2016年1月 2016年2月 2016年3月 2016年4月 2016年5月 2016年6月 2016年7月 2016年8月 2016年9月
514.8
551.0
529.0
508.5
508.8
517.2
525.8
521.0
-8.2%
7.0%
-4.0%
-3.9%
0.1%
1.7%
1.7%
-0.9%
493.7
515.9
509.6
501.5
497.8
496.4
499.1
495.4
274.6
290.5
294.8
290.9
294.2
297.9
297.8
298.1
178.3
180.8
176.8
170.6
170.1
162.2
163.9
162.3
40.7
39.7
38.0
39.8
33.4
36.3
37.5
35.0
21.1
35.1
19.4
7.0
11.0
20.8
26.7
25.6
17.2
24.5
20.8
12.3
1.1
29.2
27.5
16.7
15.6
( 出所 Job Openings and Labor Turnover Survey ,bloomberg )
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Oct 24, 2016
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