Weekly Market Report_pptx

発⾏:市場営業部
Weekly Market Report
Oct 3 2016
FX, JPY Interest Rate, Topic
1. 為替相場概況
欧州の⾦融機関動向に留意しつつ、米雇⽤統計の⾏⽅に注目
USD/JPY (1週間の値動き)
米⼤統領候補の討論会で
クリントン氏が優勢との報道
OPEC(非公式会合)
の減産合意
コメント
(出所)Bloomberg
先週のドル円相場は、期末週ということで⽅向感が出難く、100円台前半から101円80銭台の小幅なレンジ内での推移。週初、原油安や
世界的な株安を受け、ドル円は100円台前半まで円高が進⾏。翌日、米⼤統領候補の討論会でクリントン氏が優勢と伝えられると日本株
が上昇、ドル円も100円台後半まで買戻しが進んだ。週末にかけOPEC(非公式会合)の減産合意を背景に原油価格が上昇、リスクオン
のドル買円売りが優勢となり、ドル円は101円台後半まで上昇する場⾯も⾒られた。その後は、欧州の⾦融機関に対する懸念もあり、上昇の
勢いは続かず、結局ドル円は101円42銭で越週している。今週は、週末の米雇⽤統計に注目が集まる。但し、次回のFOMCは11月の⼤
統領選の直前開催ということもあり、今回の雇⽤統計結果を踏まえても、⼤幅な政策変更は難しいものと思われる。欧州⾦融機関に対する
懸念も残っており、ドル円は上値の重い展開を予想する。
(市場営業部/山添)
USD/JPY(2年間)
今週の経済指標(予定)
日付
イベント
予想
10/3(月)
(米国)ISM製造業景況指数
50.2
10/5(水)
(米国)ADP雇⽤統計
16.3万人
10/5(水)
(米国)ISM非製造業景況指数
53.0
10/6(木)
(欧州)ECB理事会議事要旨
-
10/7(⾦)
(米国)非農業部門雇⽤者数
17.0万人
10/7(⾦)
(米国)失業率
4.9%
今週のレンジ予想(USD/JPY)
予想者
今週のレンジ
予想のポイント
牧野 剛
99.80-102.50
米重要経済指標が多数発表されるが、サプライズが無い限り⽅向感は出難い状況。ドイツ銀⾏のリスクにも留意。
國井靖子
99.50-103.50
欧州⾦融不安の緩和や原油価格の反発でリスク回避はやや後退するも、G20や米雇⽤統計等リスク要因多数。
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Oct 3, 2016
2. 円⾦利相場概況
10⽉以降の日銀買⼊れオペにどのような変化が⽣じるか注目
10年国債⾦利と債券先物 (1週間の値動き)
日銀買⼊れオペ
10年債利回り
債券先物
(出所)Bloomberg
コメント
先週の円⾦利相場は、中短期ゾーンが強含む⼀⽅、⻑期・超⻑期ゾーンはまちまちの展開となり、イールドカーブはブル・スティープニングした。
今週実施された40年債(27日)、2年債(29日)の⼊札はともに無難な結果となった。30日に実施された日銀買⼊れオペでは5-10
年ゾーンが4,100億円(前回4,300億円)と減額された⼀⽅、10年超については前回と同額を維持。オペの結果は10年超が市場実勢
対⽐弱めの結果となり、後場に⼊ると超⻑期ゾーンが軟調に推移する⼀⽅、中短期ゾーンは強含む展開となった。
先日の日銀会合以降、⻑期⾦利の誘導目標(10年債利回り:0%)への日銀のコミットはどの程度のものなのか市場の関⼼を集めてお
り、10月以降の国債買⼊れオペにどのような変化が⽣じるのか注目したい。
(市場商営業部/淺川)
⾦利スワップ変化(1週間)
(%)
5年円⾦利スワップ推移(2年間)
(%)
今週のレンジ予想 (10年国債利回り)
予想者
伊藤功⼀郎
廣瀬友絵
今週のレンジ
-0.10%-
-0.05%
-0.10%-
-0.03%
予想のポイント
円債市場の高値警戒感と投資家の下期⼊り期初買いへの期待感が交錯し、様子⾒しながらも小じっかりとした展開を予想。
日銀が発表した⻑期国債買⼊れの運営⽅針に注目が集まる中、今週の10年債⼊札が相場の重しになる展開か。
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Oct 3, 2016
3. 今週のトピックス
株式バリュエーション
年初来トータルリターン
図.年初来トータルリターン
予想
PER
ブラジル ボベスパ指数
15.6
14.1
13.7
15.4
13.6
15.4
14.6
14.3
13.6
13.7
11.5
18.6
17.4
9.3
12.8
14.8
20.9
17.5
19.9
11.7
17.7
16.6
7.0
15.1
38.5
ロシア RTS指数
35.9
ベトナム VN指数
21.1
インドネシア ジャカルタ 総合指数
18.8
ハンガリー ブダペスト証取指数
17.1
カナダ S&P トロント総合指数
15.8
英国 FTSE100指数
14.2
メキシコ ボルサ指数
11.3
チリ サンティアゴ IPSA指数
10.9
香港 ハンセン指数
10.1
トルコ イスタンブール100種指数
9.6
インド S&P・BSEセンセックス
7.9
米国 S&P 500種
7.8
韓国 韓国総合株価指数
4.3
シンガポール ST指数
3.0
ドイツ DAX指数
2.2
アフリカ FTSE/JSE アフリカ トップ40指数
1.5
フランス CAC40指数
-0.8
スペイン IBEX35指数
-4.9
ギリシャ 総合指数
-8.8
ポルトガル PSI-20指数
-10.6
日本 TOPIX (東証株価指数)
-12.8
中国 上海総合指数
-13.4
イタリア FTSE MIB指数 -20.5
予想
EV/EBITDA
6.3
10.9
8.3
8.3
6.4
8.8
8.5
11.5
7.2
14.6
7.0
11.1
12.1
7.7
10.2
9.9
10.1
9.7
11.9
5.5
12.7
10.8
4.1
7.9
-30.0 -20.0 -10.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0
(出所:Bloombergデータを基に当⾏にて加⼯、現地通貨ベース)
表.バリュエーション⽐較
(単位:倍)
2015/12末
予想PER
先進国
15.2
新興国
13.6
平均
14.4
予想EV/EBITDA倍率
先進国
8.7
新興国
8.7
平均
8.9
2016/9末
16.1
14.1
15.2
9.0
9.4
9.4
年初来トータルリターン
左図の通り、2016年は、ここまでは新興国市場の堅調さが目⽴つ
結果となっている。
年始は原油価格の下落等の影響を受けて株式は世界的に軟調
な動きを⾒せたが、原油価格が落ち着きを取り戻した2月下旬から
値を戻し始め、多くの市場はプラスに転換。その中でも、ブラジルや
ロシアなどの資源国のパフォーマンスが特に際⽴っている。
⼀⽅、英国、米国以外の先進国は未だ⼤半がマイナスに沈んでい
る。英国の予想外のEU離脱決定によって、⼤⽅の株式市場に下
押し圧⼒がかかったが、その当事者である英国の株式は離脱が決
定した6月末から⼤きく上昇し、年初来のパフォーマンスでもプラスで
推移している。
米国は、経済指標が特別良くも悪くもない中、利上げ⾒送りが続
いている現状が株式市場にとっては都合が良い状態で、バリュエー
ションが高いと⼀部で指摘されながらも堅調に推移している。
バリュエーション比較
左表は先進国、新興国の予想PERと予想EV/EBITDA倍率を昨
年末時点と9月末時点でそれぞれ⽐較したものである。
ご覧の通り、先進国、新興国いずれもバリュエーションは割高⽅向
にシフトしている。先進国の中には軟調に推移した国(イタリア、日
本等)があるにも関わらず、先進国平均ではバリュエーションが割
高⽅向にシフトしている現象は、企業収益⼒が悪化していることの
裏返しだと考えられる。
目先の注目は⽶⼤統領選挙より、ドイツ銀⾏問題か
9月の日米⾦融イベントを終え、次に控える注目イベントは、11月
の米⼤統領選挙である。歴史上、あまり例がない「嫌われ者同士」
による選挙戦であり、⽀持率は拮抗している。
過激な発⾔が目⽴つ共和党トランプ氏ではなく、政治経験も豊富
な⺠主党クリントン氏が(途中経過では⽀持率が拮抗し、紆余曲
折あったものの結局は)勝利するというシナリオが⼀番現実的だと
予想されているものの、英国⺠投票では、事前に非現実的だと考
えられていた離脱派が勝利したことは記憶に新しい。従って、米⼤
統領選挙を材料に、結果が出る前に上下どちらかへ強いトレンドが
形成される可能性は低いと予想。
目先の材料としては、米⼤統領選挙よりもドイツ銀⾏の信⽤不安
の⽅が、株式市場にとっては⼤きな問題になっている。
当社は既に相応の引当⾦を積んでおり、且つ、米司法省との和解
⾦が⼤幅減になるとの⾒通しも⼀部報道にあることから、リーマン危
機時のように他の⾦融機関へ信⽤不安が⾶び⽕する事態にはなっ
ていないが、結論が出るまでは投資家の警戒ムードは簡単には拭
えないと思われる。今後の展開を注意深く追っていきたい。
(市場営業部/高橋(敦))
(出所:Bloombergデータを基に当⾏にて加⼯)
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Oct 3, 2016
ご留意事項
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推奨でもなく、売買若しくは何らかの取引を⾏うことを助⾔したり、または勧誘したりするものでもあ
りません。
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