2016年10月12日マーケット 新興国経済が反転の見通し

情報提供⽤資料
経 済 環 境 レ ポ - ト
2016年10⽉12⽇
新興国経済が反転の⾒通し
-成⻑率の回復とインフレ率の低下なら魅⼒的な投資対象に国際通貨基⾦(International Monetary Fund: IMF)は、10⽉の世界経済⾒通し(World
Economic Outlook)において、2016年及び2017年の世界経済の成⻑率を、前回から据え置きま
した。2016年の⾒通しを地域別に⾒ると、先進国の成⻑率が下⽅修正された⼀⽅、新興国の成⻑
率が⼩幅ながら上⽅修正された点が注⽬されます。
世界経済⾒通しに下げ⽌まりの可能性
(図表1)主要国・地域の実質GDP成⻑率⾒通し
2016年
IMFは世界の経済成⻑率⾒通しについて、2016年
は3.1%、2017年は3.4%に、7⽉発表分から据え置
世界
きました。前回まで約1年にわたって下⽅修正が続
下げ⽌まりの可能性が出てきたものと考えられます。
先進国の2016年の成⻑率については、0.2%ポイ
たことなどを受けて下⽅修正された⼀⽅、⽇本は経
済対策の実施や消費税率引き上げが延期されること
3.4
0.0
1.6
-0.2
1.8
0.0
⽶国
1.6
-0.6
2.2
-0.3
ユーロ圏
1.7
0.1
1.5
0.1
1.7
0.1
1.4
0.2
⽇本
0.5
0.2
0.6
0.5
英国
1.8
0.1
1.1
-0.2
4.2
0.1
4.6
0.0
-0.8
0.4
1.1
0.1
中国
6.6
0.0
6.2
0.0
インド
7.6
0.2
7.6
0.2
ASEAN5*
4.8
0.0
5.1
0.0
ブラジル
-3.3
0.0
0.5
0.0
新興国
などを背景に、2016年、17年とも上⽅修正されま
ロシア
した。
2017年にはロシアやブラジルがプラス成⻑へ
新興国の2016年の成⻑率は、⼩幅に上⽅修正され
ました。国別に⾒ると、中国では経済構造の転換な
どに伴い、2016年から17年にかけて減速が予想さ
れる⼀⽅、ASEAN5ヵ国では成⻑の加速が予想され
(注)ASEAN5はインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム
(出所)IMF World Economic Outlook October 2016より岡三アセット
マネジメント作成
ています。また、インドの成⻑率は、2016年、17
年ともに中国を上回る⾒通しです。さらに、ロシア
やブラジルは、2017年にはプラス成⻑に転じると予
想されています(図表1)。
からの変化
0.0
ドイツ
ント下⽅修正されました。⽶国は本年上期に減速し
前回(7⽉)
からの変化
3.1
先進国
いてきたことを考慮すると、世界全体の経済成⻑に
2017年
前回(7⽉)
(図表2)実質GDP成⻑率の実績と⾒通し
(%)
(期間:2000年〜2021年、IMFによる予想を含む)
10
8
新興国のインフレ率は緩やかに低下の⾒通し
中期的な経済成⻑率については、先進国が概ね現
状レベルを維持する⼀⽅、新興国全体の成⻑率はや
や加速する⾒通しです(図表2)。
6
4
2
また、インフレ率については、新興国では緩やか
0
に低下することが予想されています(次⾴の図表3)。
‐2
成⻑率が徐々に⾼まっていく⼀⽅、インフレ率が緩
‐4
やかに低下するとすれば、投資先として望ましい環
境と⾒ることが可能と思われます。
新興国
世界
先進国
2000
2004
2008
2012
2016
2020
(年)
(出所)IMF World Economic Outlook October 2016より岡三アセット
マネジメント作成
<本資料に関してご留意いただきたい事項>
■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し
たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、
将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの
ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客
様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。
1
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(図表3)インフレ率の実績と⾒通し
新興国は相対的に魅⼒的な投資対象に
12
トでは、現在の世界経済の現状やリスクに加え、今
4)。これらの内容は、先週末にワシントンで開催さ
先進国
6
き台になったと考えられます。
4
また、10⽉8⽇に発表された総会のコミュニケで
は、①成⻑指向の財政政策、②緩和的な⾦融政策、
2
③選別された構造改⾰、④効率的な⾦融市場の整備、
意)としては、次の点が注⽬されます。
世界
8
れたIMF・世界銀⾏の年次総会における議論のたた
⾦融市場への⻑期的なインプリケーション(含
新興国
10
後、各国がとるべき政策が総括されています(図表
⑤国際協調、の重要性が強調されました。
(期間:2000年〜2021年、IMFによる予想を含む)
(%)
このような経済⾒通しとともに発表されたレポー
0
2000
2004
2008
2012
2016
2020
(年)
(出所)IMF World Economic Outlook October 2016より岡三アセット
マネジメント作成
¾ ⻑期的な視点に⽴てば、先進国と⽐較して、新興国は相対的に魅⼒的な投資対象になると思われます。
¾ 各国で財政政策が拡⼤に転じれば、⻑期⾦利は緩やかに上昇に転じる可能性があります。
¾ 世界中の保護主義(反グローバル化)や、内向き、⼤衆迎合的な動きに⻭⽌めがかけられれば、経済活動
の効率化を通して、企業価値の拡⼤スピードが加速することが期待されます。
(図表4)IMFレポートにおける「求められる政策」
先進国
新興国
¾ 緩和的な⾦融政策の継続が必要で、国によっては⾮伝統的な⾦融政
¾ 所得⽔準を引上げ、⽣活レベルを⾼めるためには、教育・健康への
策も許容される。
効率的な投資が必要。そのためには⾦融市場の整備が求められる。
¾ インフレ期待を引上げ、需要を拡⼤させ、⻑期的な潜在成⻑率を押
上げるためには、労働参加率を引上げ、研究開発や技術⾰新を促進
する構造改⾰に裏打ちされた財政政策が求められる。
¾ コモディティ価格低下の悪影響を受ける国は、通貨ペッグに頼らず、
通貨切下げで悪影響を吸収すべきである。
¾ ⾼インフレ国では、⾦融引締めや財政再建が望まれる。低所得国で
¾ 政府負債が拡⼤している国では、中期的な財政再建へのコミットメ
ントを明確化すれば、短期的な財政⾚字の拡⼤は容認される。
は、経済の多様化や⽣産性向上のために、投資や社会⽀出、構造改
⾰などが必要。
(出所)IMF World Economic Outlook October 2016より岡三アセットマネジメント作成
以上
(作成:投資情報部)
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皆様の投資判断に関する留意事項
【投資信託のリスク】
投資信託は、株式や公社債など値動きのある証券等(外貨建資産に投資する場合は為替リスクがあります。)に投資します
ので、基準価額は変動します。従って、投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元
本を割り込むことがあります。
投資信託は預貯⾦と異なります。投資信託財産に⽣じた損益は、すべて投資者の皆様に帰属します。
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• 投資信託のお取引に関しては、⾦融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリングオフ)の適⽤はありません。
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• 投資信託の収益分配は、各ファンドの分配⽅針に基づいて⾏われますが、必ず分配を⾏うものではなく、また、分配⾦の⾦額
も確定したものではありません。分配⾦は、預貯⾦の利息とは異なり、ファンドの純資産から⽀払われますので、分配⾦が⽀払
われると、その⾦額相当分、基準価額は下がります。分配⾦は、計算期間中に発⽣した収益を超えて⽀払われる場合がある
ため、分配⾦の⽔準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を⽰すものではありません。また、投資者の購⼊価額に
よっては、分配⾦の⼀部または全部が、実質的には元本の⼀部払戻しに相当する場合があります。ファンド購⼊後の運⽤状
況により、分配⾦額より基準価額の値上がりが⼩さかった場合も同様です。
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購 ⼊ 時 ⼿ 数 料 :購⼊価額×購⼊⼝数×上限3.78%(税抜3.5%)
„ お客様が換⾦時に直接的に負担する費⽤
信託財産留保額:換⾦時に適⽤される基準価額×0.3%以内
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運⽤管理費⽤(信託報酬)の実質的な負担
:純資産総額×実質上限年率2.052%(税抜1.90%)
※実質的な負担とは、ファンドの投資対象が投資信託証券の場合、その投資信託証券の信託報酬を含めた報酬のこ
とをいいます。なお、実質的な運⽤管理費⽤(信託報酬)は⽬安であり、投資信託証券の実際の組⼊⽐率により
変動します。
その他費⽤・⼿数料
監 査 費 ⽤:純資産総額×上限年率0.01296%(税抜0.012%)
※上記監査費⽤の他に、有価証券等の売買に係る売買委託⼿数料、投資信託財産に関する租税、信託事務の処
理に要する諸費⽤、海外における資産の保管等に要する費⽤、受託会社の⽴替えた⽴替⾦の利息、借⼊⾦の利
息等を投資信託財産から間接的にご負担いただく場合があります。
※監査費⽤を除くその他費⽤・⼿数料は、運⽤状況等により変動するため、事前に料率・上限額等を⽰すことはでき
ません。
●お客様にご負担いただく費⽤につきましては、運⽤状況等により変動する費⽤があることから、事前に合計⾦額若しくはその上限
額⼜はこれらの計算⽅法を⽰すことはできません。
【岡三アセットマネジメント】
商
号:岡三アセットマネジメント株式会社
事 業 内 容:投資運⽤業、投資助⾔・代理業及び第⼆種⾦融商品取引業
登
録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号
加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会
上記のリスクや費⽤につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。各費⽤項⽬の料率は、委託会社である岡三アセットマネ
ジメント株式会社が運⽤する公募投資信託のうち、最⾼の料率を記載しております。投資信託のリスクや費⽤は、個別の投資信託に
より異なりますので、ご投資をされる際には、事前に、個別の投資信託の「投資信託説明書(交付⽬論⾒書)」の【投資リスク、⼿
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