安城市における土壌汚染に係る届出について [PDFファイル

※安城市政記者クラブ同時
平成 28 年9月 23 日(金)
愛知県西三河県民事務所環境保全課
環境保全第二グループ
担当
大倉、小園
ダイヤルイン
0564-27-2876
愛知県環境部水地盤環境課
規制・土壌グループ
担当 柘植、宮本
内線 3045、3050
ダイヤルイン 052-954-6225
安城市における土壌汚染に係る届出について
ふ
じ か た ん
富士 可鍛 工業株式会社が、県民の生活環境の保全等に関する条例(平
成 15 年愛知県条例第7号。以下「条例」という。)第 39 条第1項に基
づき、安城市の本社工場において、土壌調査を実施したところ、鉛及
ひ
びその化合物、砒 素及びその化合物による土壌汚染が判明したため、
条例第 40 条第1項に基づき、本日、同社から届出がありました。
汚染が判明した場所は、建物又はアスファルト舗装で覆われており、
汚染土壌の飛散や雨水等による汚染の拡散のおそれはありません。ま
た、今後、事業者は建屋の解体時にあわせ、汚染土壌の掘削除去を予
定しています。
1
調査対象地
富士可鍛工業株式会社
本社工場
すみよしちょう
安城市 住 吉 町 3丁目959番ほか2筆
2 届出内容
(1) 届出年月日
平成 28 年9月 23 日(金)
(2) 調査実施期間
平成 28 年2月1日(月)から平成 28 年9月 22 日(木)まで
(3) 調査項目
ア 土壌溶出量
鉛及びその化合物、砒素及びその化合物
イ 土壌含有量
鉛及びその化合物、砒素及びその化合物
1
ウ
地下水
鉛及びその化合物、砒素及びその化合物
(4) 調査結果(土壌汚染等対策基準は5ページ参照)
ア 土壌溶出量
鉛及びその化合物、砒素及びその化合物が、次表のとおり条例に規定す
る土壌溶出量基準を超過しました。
特定有害
物質名
鉛及び
その化合物
砒素及び
その化合物
注1:(
測定結果 土壌溶出量
最大値
基準
0.015mg/L
0.01mg/L
(1.5 倍) (注 1 )
0.021mg/L
(2.1 倍) (注 1 )
0.01mg/L
最大値
検出深度
0~0.5m
基準超過土壌 超過区画数/
検出深度
調査区画数(注2)
0~0.5m、
2/46
2m
0~0.5m
0~1m
5/46
)内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
注2:調査対象地を 10 メートル格子で分割した区画数。
イ
土壌含有量
すべての調査地点で条例に規定する土壌含有量基準に適合していました。
ウ 地下水
土壌溶出量基準を超過した区画のうち濃度の高い4区画で地下水を調査
した結果、すべて条例に規定する基準に適合していました。
(5)土壌汚染の原因
当該事業所では、鋳造による自動車等の部品製造を行っており、主原料と
しては鉛や砒素等の特定有害物質の使用履歴はありません。
過去に保管していた廃棄物から鉛及び砒素が検出されたことがありますが、
明確な原因の特定には至っていません。
(6)当該地の現在の状況
汚染が判明した場所は、建物又はアスファルト舗装で覆われた場所であり、
汚染土壌の飛散や雨水等による汚染の拡散のおそれはありません。
3
4
今後の対応
事業者は、建屋の解体時にあわせ、汚染土壌を全て掘削除去する予定です。
県としては、事業者に対し、汚染土壌の掘削除去時の飛散・流出防止等の対
策を適切に実施するように指導していきます。
事業者の連絡先
富士可鍛工業株式会社
代表取締役 西岡郁夫
住所
安城市住吉町3丁目3-45
電話
0566-97-9251
2
5
事業
業所の概要
要
事業
業場敷地面
面積: 4,3
337.97 m 2
業務
務内容:自
自動車用部
部品製造、 各種機械部
部品製造
特定
定有害物質
質の使用状
状況等:昭和
和 37 年頃 から現在ま
まで鋳造を
を中心とし
した部品
製造 を行ってお
おり、主原
原料として
ては鉛や砒
砒素等の
ありません
ん。過去に
に保管し
特定 有害物質 の使用はあ
てい た廃棄物 から鉛及び
び砒素が検
検出された
たことが
あり ます。
対象事
事業所
3
参考
○
基準を超過した特定有害物質について
・鉛及びその化合物
化合物によって毒性は異なりますが、高濃度の鉛による中毒の症状としては、
食欲不振、貧血、尿量減少、腕や足の筋肉の虚弱などがあります。
体内に取り込まれた鉛は血中などに分布したあと、90%以上が骨に沈着しま
す。主に尿に含まれて排泄されますが、体内の濃度が半分になるには約5年かか
り、長く体内に残ります。
・砒素及びその化合物
急性の中毒症状としては、めまい、頭痛、四肢の脱力、全身疼痛、麻痺、呼
吸困難、角化や色素沈着などの皮膚への影響、下痢を伴う胃腸症状、腎障害、末
梢神経障害が報告されており、砒素化合物の致死量は体重1kg あたり砒素とし
て 1.5~500mg と考えられています。
慢性の中毒症状としては、砒素に汚染された井戸水を飲んだことによって、
皮膚の角質化や色素沈着、末梢性神経症、皮膚がん、末梢循環器不全などが報告
されています。
(参考:環境省水・大気環境局「土壌汚染に関するリスクコミュニケーション
ガイドライン」)
○ 県民の生活環境の保全等に関する条例(平成 15 年愛知県条例第7号)(抄)
(汚染の状況の調査等)
第 39 条 特定有害物質等を取り扱い、又は取り扱っていた事業所(以下「特定有
害物質等取扱事業所」という。)を設置している者(以下「特定有害物質等取
扱事業者」という。)は、土壌汚染等対策指針に従い、当該特定有害物質等取
扱事業所が設置されている土地において土壌及び地下水の特定有害物質による
汚染の状況の調査(以下「土壌汚染等調査」という。)を行うよう努めなけれ
ばならない。
2~5 (略)
(汚染の拡散防止のための措置等)
第 40 条 土壌汚染等調査を行った特定有害物質等取扱事業者又は第 39 条第4項
若しくは前条第2項の土壌汚染等調査を行った土地の所有者等は、当該土壌汚
染等調査の結果、当該土壌汚染等調査に係る土地の土壌又は当該土地にある地
下水の特定有害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないことが
明らかになったときは、直ちに、土壌汚染等対策指針に従い、当該土壌又は地
下水の特定有害物質による汚染の拡散の防止のための応急の措置を講ずるとと
もに、速やかに、当該汚染の状況及び講じた応急の措置の内容その他規則で定
める事項を知事に届け出なければならない。
2~6 (略)
4
○
土壌汚染等対策基準について
1 土壌溶出量基準
汚染土壌から特定有害物質が地下水に溶出し、その地下水を飲用すること
による健康影響を考慮して設定されました。
2
土壌含有量基準
汚染土壌を直接摂取することによる健康影響を考慮して設定されました。
3
地下水基準
地下水を飲用することによる健康影響を考慮して設定されました。
表
土壌汚染等対策基準(条例施行規則第 37 条)
特定有害物質の名称
土壌溶出量基準
(mg/L)
土壌含有量基準
(mg/kg)
地下水基準
(mg/L)
(揮発性有機化合物)
第1種特定有害物質
(重金属等)
第2種特定有害物質
四塩化炭素
0.002 以下
-
0.002 以下
1,2-ジクロロエタン
0.004 以下
-
0.004 以下
0.1 以下
-
0.1 以下
0.04 以下
-
0.04 以下
0.002 以下
-
0.002 以下
ジクロロメタン
0.02 以下
-
0.02 以下
テトラクロロエチレン
0.01 以下
-
0.01 以下
1,1,1-トリクロロエタン
1 以下
-
1 以下
1,1,2-トリクロロエタン
0.006 以下
-
0.006 以下
トリクロロエチレン
0.03 以下
-
0.03 以下
ベンゼン
0.01 以下
-
0.01 以下
カドミウム及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
六価クロム化合物
0.05 以下
250 以下
0.05 以下
1,1-ジクロロエチレン
シス-1,2-ジクロロエチレン
1,3-ジクロロプロペン
シアン化合物
水銀及びその化合物
検出されないこと
水銀が 0.0005 以下、かつアル
キル水銀が検出されないこと
50 以 下 (遊 離 シアンと し て )
15 以下
検出されないこと
水銀が 0.0005 以下、かつアル
キル水銀が検出されないこと
(農薬等)
第3種特定有害物質
セレン及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
鉛及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
砒素及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
ふっ素及びその化合物
0.8 以下
4,000 以下
0.8 以下
ほう素及びその化合物
1 以下
4,000 以下
1 以下
シマジン
0.003 以下
-
0.003 以下
チウラム
0.006 以下
-
0.006 以下
0.02 以下
-
0.02 以下
チオベンカルブ
PCB
検出されないこと
-
検出されないこと
有機りん化合物
検出されないこと
-
検出されないこと
5