武豊町における地下水汚染に係る届出について [PDFファイル

平成 28 年 11 月 24 日(木)
愛知県尾張県民事務所 知多県民センター
環境保全課 環境保全グループ
担当 礒貝、吉田
電話 0569-21-8111(代表)
内線 262、264
愛知県環境部水地盤環境課
規制・土壌グループ
担当 柘植、宮本
内線 3045、3050
ダイヤルイン 052-954-6225
愛知県健康福祉部保健医療局生活衛生課
水道計画・管理グループ
担当 坂野、小木曾
内線 3262、3264
ダイヤルイン 052-954-6301
武豊町における地下水汚染に係る届出について
中山名古屋共同発電株式会社の武豊町内の事業所建設予定地で判明し
た土壌汚染(平成 26 年 10 月 14 日公表:参考2)について、同事業者が
地下水のモニタリングを実施したところ、新たにふっ素及びその化合物
による地下水汚染が判明したことから、県民の生活環境の保全等に関す
る条例(平成 15 年愛知県条例第7号。以下「条例」という。)第 40 条
第1項に基づき、本日、届出がありました。
今後も事業者は、地下水のモニタリングを継続的に実施します。
県は、事業者に対し土壌・地下水汚染対策を適切に実施するよう引き
続き指導するとともに、関係行政機関と連携して、周辺の井戸所有者に
対する情報提供等を実施します。
1
2
調査対象地
中山名古屋共同発電株式会社 事業所建設予定地
知多郡武豊町字一号地5番地 始め 12 筆
届出内容
(1)届出年月日
平成 28 年 11 月 24 日(木)
(2)調査実施期間
平成 28 年8月 16 日(火)から平成 28 年 11 月 23 日(水)まで
(3)地下水調査項目
鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物
-1-
(4)地下水調査結果(地下水基準は4ページ参照)
調査項目のうち、ふっ素及びその化合物が次表のとおり条例に規定する地下
水基準を超過しました。
超過地点数
特定有害物質名
測定結果
地下水基準
/調査地点数
1.0mg/L
ふっ素及び
0.8mg/L 以下
1/1
その化合物
(1.3 倍) 注
注:( )内は地下水基準に対する倍率を示す。
3
今後の対応
事業者は、地下水のモニタリングを継続的に実施します。
県は、事業者に対し土壌・地下水汚染対策を適切に実施するよう引き続き指導するとと
もに、関係行政機関と連携して、周辺の井戸所有者に対する情報提供等を実施します。
4
事業者の連絡先
中山名古屋共同発電株式会社
建設プロジェクト部 計画室
住所 大阪市中央区淡路町4丁目4番 11 号
電話 06-6205-4901
5
調査対象地の概要
調査対象地の面積 :47,368.39 ㎡
調査対象地の状況等:当該地は、昭和 35 年より株式会社中山製鋼所 名古屋製鋼
所として操業を開始し、昭和 50 年に電気炉による製鋼部門を廃止しました。現
在は中山名古屋共同発電株式会社の事業所建設工事を行っており、建設工事に
あわせて汚染土壌の掘削除去工事等を行っています。
調査対象地
-2-
参考1
○
基準を超過した特定有害物質について
・ふっ素及びその化合物
ふっ素を継続的に飲み水によって体内に取り込むと、0.9~1.2mg/L の濃度で
12~46%の人に軽度の斑状歯が発生することが報告されており、最近いくつかの
研究では、1.4mg/L 以上で、骨へのふっ素沈着の発生率や骨折リスクが増加する
とされています。
なお、厚生労働省では、過剰摂取による健康被害の防止の観点から、栄養補助
食品として用いるふっ素の上限摂取量を1日4mg 以下としています。
(参考:環境省水・大気環境局「土壌汚染に関するリスクコミュニケーションガイ
ドライン」)
○
県民の生活環境の保全等に関する条例(平成 15 年愛知県条例第7号)(抄)
(汚染の拡散防止のための措置等)
第 40 条 土壌汚染等調査を行った特定有害物質等取扱事業者又は第 39 条第4項若し
くは前条第2項の土壌汚染等調査を行った土地の所有者等は、当該土壌汚染等調査
の結果、当該土壌汚染等調査に係る土地の土壌又は当該土地にある地下水の特定有
害物質による汚染状態が土壌汚染等対策基準に適合しないことが明らかになった
ときは、直ちに、土壌汚染等対策指針に従い、当該土壌又は地下水の特定有害物質
による汚染の拡散の防止のための応急の措置を講ずるとともに、速やかに、当該汚
染の状況及び講じた応急の措置の内容その他規則で定める事項を知事に届 け出な
ければならない。
2~6 (略)
-3-
○
地下水基準について
地下水を飲用することによる健康影響を考慮して設定されました。
表
地下水基準(条例施行規則第 37 条)
地下水基準
(mg/L)
特定有害物質の名称
四塩化炭素
0.002 以下
1,2-ジクロロエタン
0.004 以下
1,1-ジクロロエチレン
(
第
揮
1
発
種
性
特
有
定
機
有
化
害
合
物
物
質
)
第
2
(
種
重
特
金
定
属
有
等
害
)
物
質
第
3
種(
特農
定薬
有等
害)
物
質
0.1 以下
シス-1,2-ジクロロエチレン
0.04 以下
1,3-ジクロロプロペン
0.002 以下
ジクロロメタン
0.02 以下
テトラクロロエチレン
0.01 以下
1,1,1-トリクロロエタン
1 以下
1,1,2-トリクロロエタン
0.006 以下
トリクロロエチレン
0.03 以下
ベンゼン
0.01 以下
カドミウム及びその化合物
0.01 以下
六価クロム化合物
0.05 以下
シアン化合物
検出されないこと
水銀が 0.0005 以下、かつアル
キル水銀が検出されないこと
水銀及びその化合物
セレン及びその化合物
0.01 以下
鉛及びその化合物
0.01 以下
砒素及びその化合物
0.01 以下
ふっ素及びその化合物
0.8 以下
ほう素及びその化合物
1 以下
シマジン
0.003 以下
チウラム
0.006 以下
チオベンカルブ
0.02 以下
PCB
検出されないこと
有機りん化合物
検出されないこと
-4-
参考2
平成 26 年 10 月 14 日公表内容
土壌汚染に係る報告について
中山名古屋共同発電株式会社が、武豊町内の事業所建設予定地について自主的に土
壌汚染等調査を実施した結果、カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物、ふっ
素及びその化合物、ほう素及びその化合物による土壌汚染が確認された旨、県民の生
活環境の保全等に関する条例(平成 15 年愛知県条例第7号。以下「条例」という。)
第 39 条の2第1項に基づき本日、同社から報告がありました。
当該土壌汚染の原因は不明です。
今後事業者は、地下水モニタリングや舗装等の汚染の拡散防止措置を実施する予定
です。
1
2
調査対象地
中山名古屋共同発電株式会社 事業所建設予定地
知多郡武豊町字一号地5番地 始め 12 筆
報告内容
(1)報告年月日
平成 26 年 10 月 14 日(火)
(2)調査実施期間
平成 26 年4月 30 日(水)から平成 26 年 10 月 13 日(月)まで
(3)調査項目
ア 土壌溶出量
カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、
ほう素及びその化合物
イ 土壌含有量
カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、
ほう素及びその化合物
ウ 地下水
カドミウム及びその化合物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、
ほう素及びその化合物
(4)調査結果
ア 土壌溶出量
表層(0~0.5m)の土壌を採取して調査した結果、カドミウム及びその化合
物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物、ほう素及びその化合物が 次
表のとおり条例に規定する土壌溶出量基準を超過しました。
-5-
カドミウム及び
その化合物
測定結果
最大値
0.017mg/L
(1.7 倍) 注 1
土壌溶出量
基準
0.01mg/L
以下
鉛及び
その化合物
0.61mg/L
(61 倍) 注 1
0.01mg/L
以下
50/337
ふっ素及び
その化合物
3.8mg/L
(4.8 倍) 注 1
0.8mg/L
以下
6/337
特定有害物質名
超過区画数
/調査区画数注 2
1/337
4.0mg/L
1mg/L
ほう素及び
2/337
注1
その化合物
(4.0 倍)
以下
注1:( )内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
注2:調査対象地を 10 メートル格子で分割した区画数。
イ 土壌含有量
表層(0~0.5m)の土壌を採取して調査した結果、調査項目のうち鉛及びそ
の化合物については、次表のとおり条例に規定する土壌含有量基準を超過し
ました。
測定結果
土壌含有量
超過区画数
特定有害物質名
最大値
基準
/調査区画数注 2
34,000mg/kg
150mg/kg
鉛及び
275/337
注1
その化合物
(230 倍)
以下
注1:( )内は土壌含有量基準に対する倍率を示す。
注2:調査対象地を 10 メートル格子で分割した区画数。
ウ 地下水
上記アで土壌溶出量基準を超過した地点のうち5地点で調査した結果、条
例に規定する地下水基準に適合していました。
(5)土壌汚染の原因
カドミウム及びその化合物並びに鉛及びその化合物については、当該地にお
いてかつて扱っていた鉄スクラップが一因ではないかと推測されますが、原因
を特定することはできませんでした。
また、ふっ素及びその化合物並びにほう素及びその化合物については、原因
は不明です。
(6)当該地の現在の状況
一部区画においては、立入禁止柵を設置してあります。また、周囲は事業用
地として塀などにより囲われており、関係者以外は容易に立ち入れない状況に
なっています。
3
事業者の対応
今後、土壌溶出量基準超過区画については、地下水汚染が生じていないことを監
視するため、地下水の継続的なモニタリングを実施し、また、土壌含有量基準超過
区画については、アスファルト舗装、盛土による被覆等により汚染の拡散防止措置
を講じていく予定です。
4
県の対応
事業者に対し、土壌汚染対策を適切に実施するように指導していきます。
-6-