刈谷市における土壌・地下水汚染に係る報告について [PDF

※刈谷市政記者クラブ同時
平成 29 年2月8日(水)
愛知県西三河県民事務所環境保全課
環境保全第二グループ
担当
大倉、小園
ダイヤルイン
0564-27-2876
愛知県環境部水地盤環境課
規制・土壌グループ
担当 柘植、宮本
内線 3045、3050
ダイヤルイン 052-954-6225
刈谷市における土壌・地下水汚染に係る報告について
JXエネルギー株式会社が、刈谷市内のガソリンスタンドの廃止に
伴い、県民の生活環境の保全等に関する条例(平成 15 年愛知県条例第
7号。以下「条例」という。)第 39 条第2項に基づき土壌汚染等調査
を実施した結果、ベンゼンによる土壌・地下水汚染が判明した旨、本
日、同社から報告がありました。
汚染が判明した場所は、コンクリート舗装で覆われており、汚染土
壌の飛散のおそれはありません。また、今後事業者は、汚染土壌を全
て掘削除去し、地下水のモニタリングを実施する予定です。
なお、県は事業者に対し土壌・地下水汚染対策を適切に実施するよ
う指導するとともに、刈谷市はじめ関係行政機関と連携して、ガソリ
ンスタンド周辺の井戸の水質調査、井戸所有者に対する情報提供等を
実施します。
1
調査対象地
JXエネルギー株式会社
Dr. Drive セルフ刈谷店
い ち り や ま ちょう すなやま
刈谷市一里山 町 砂山 135 番3ほか9筆
2 報告内容
(1) 報告年月日
平成 29 年2月8日(水)
(2) 調査実施期間
平成 28 年 11 月 21 日(月)から平成 29 年2月7日(火)まで
1
(3) 調査項目
ア 土壌ガス
ベンゼン
イ 土壌溶出量
ベンゼン、鉛及びその化合物
ウ 土壌含有量
鉛及びその化合物
エ 地下水
ベンゼン
(4) 調査結果(土壌汚染等対策基準は5ページ参照)
ア 土壌ガス
14 調査区画のうち3調査区画でベンゼンの土壌ガスが検出されました。
*土壌ガス調査で第一種特定有害物質が検出された場合は、追加調査とし
て、土壌を採取し、土壌溶出量を測定することとされています。
イ 土壌溶出量
調査項目のうち、1調査区画でベンゼンが次表のとおり条例に規定する
土壌溶出量基準を超過しました。なお、鉛及びその化合物は全ての調査区
画で土壌溶出量基準に適合していました。
特定有害
測定結果 土壌溶出量 最大値 基準超過土壌
超過区画数
物質名
最大値
基準
検出深度
検出深度 /調査区画数注 2
ベンゼン
0.44mg/L 0.01mg/L
(44 倍) 注 1
以下
3.9m
3.0~4.0m
1/14
注1:( )内は土壌溶出量基準に対する倍率を示す。
注2:調査対象地を 10 メートル格子で分割した区画数。
ウ 土壌含有量
全ての調査区画で条例に規定する土壌含有量基準に適合しました。
エ 地下水
土壌溶出量基準を超過した調査区画で、ベンゼンについて調査したとこ
ろ、次表のとおり条例に規定する地下水基準を超過しました。
特定有害
測定結果
地下水
超過区画数
物質名
最大値
基準
/調査区画数
ベンゼン
0.51mg/L
(51 倍) 注
0.01mg/L
以下
1/1
注:( )内は地下水基準に対する倍率を示す。
(5) 土壌・地下水汚染の原因
ガソリンスタンドで取り扱っていたガソリンに含まれるベンゼンによる
ものと推定されます。
(6) 当該地の現在の状況
汚染が判明した場所は、コンクリート舗装によって覆われており、汚染土
壌の飛散のおそれはありません。
2
3
今後
後の対応
事業
業者は、汚
汚染が判明
明した調査
査区画につ いては、今
今後、汚染
染土壌を全
全て掘削
除去す
する予定で
です。
県は
は、事業者
者に対し、 汚染土壌
壌の掘削除 去時の飛散
散・流出防
防止、地下
下水のモ
ニタリ
リング等の
の土壌・地 下水汚染対
対策を適切
切に実施す
するよう指
指導してい きます。
また、 刈谷市は
はじめ関係
係行政機関
関と連携し てガソリン
ンスタンド
井戸の水
ド周辺の井
質調査
査を実施す
するととも
もに、井戸
戸所有者に 対する情報
報提供等を
を実施しま
ます。
4
報告
告者の連絡
絡先
JX
Xエネルギ
ギー株式会
会社 中部支
支店
しろ こま
ま
ほうがん
総
総務グルー
ープ 白 駒 、宝官
住所
所 名古屋
屋市中村区
区名駅四丁 目7番1号
号
電話
話 052-7446-5000
5
調査
査対象地の
の概要
調査
査対象地の
の面積:1,207.4m 2
特定
定有害物質
質の使用状
状況等:当 該地では、
、昭和 40 年頃に給
給油所が開 所され、
平成
成 28 年 11
1 月まで給
給油所とし
して営業し
していま
し た。ガソ リンにはベ
ベンゼンが
が含まれて
ており、
有鉛
鉛ガソリン
ンの販売が
が廃止され
れるまでは
は、有鉛
ガ ソリンを取
取り扱って
ていました
た。
調査対
対象地
3
参 考
○
基準を超過した特定有害物質について
・ベンゼン
急性毒性としては麻酔作用であり、高濃度暴露では中枢神経系に作用して、
頭痛、悪心、けいれんを起こし昏睡死亡します。慢性中毒として、造血組織
に対する障害作用があげられます。
(参考:改訂4版 水道水質ガイドブック 日本環境管理学会編)
○ 県民の生活環境の保全等に関する条例(平成 15 年愛知県条例第7号)(抄)
(汚染の状況の調査等)
第三十九条
1(略)
2 特定有害物質等取扱事業者は、その特定有害物質等取扱事業所(規則で定
めるものに限る。)の全部又は一部の廃止をしようとするときは、土壌汚染
等対策指針に従い当該廃止に係る特定有害物質等取扱事業所が設置されてい
る土地において土壌汚染等調査を行い、その結果を規則で定めるところによ
り知事に報告しなければならない。
3~5(略)
4
○
土壌汚染等対策基準について
1 土壌溶出量基準
汚染土壌から特定有害物質が地下水に溶出し、その地下水を飲用すること
による健康影響を考慮して設定されました。
2 土壌含有量基準
汚染土壌を直接摂取することによる健康影響を考慮して設定されました。
3 地下水基準
地下水を飲用することによる健康影響を考慮して設定されました。
表
土壌汚染等対策基準(条例施行規則第 37 条)
特定有害物質の名称
土壌溶出量基準
(mg/L)
土壌含有量基準
(mg/kg)
地下水基準
(mg/L)
(揮発性有機化合物)
第1種特定有害物質
(重金属等)
第2種特定有害物質
四塩化炭素
0.002 以下
-
0.002 以下
1,2-ジクロロエタン
0.004 以下
-
0.004 以下
0.1 以下
-
0.1 以下
0.04 以下
-
0.04 以下
0.002 以下
-
0.002 以下
ジクロロメタン
0.02 以下
-
0.02 以下
テトラクロロエチレン
0.01 以下
-
0.01 以下
1,1,1-トリクロロエタン
1 以下
-
1 以下
1,1,2-トリクロロエタン
0.006 以下
-
0.006 以下
トリクロロエチレン
0.03 以下
-
0.03 以下
ベンゼン
0.01 以下
-
0.01 以下
カドミウム及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
六価クロム化合物
0.05 以下
250 以下
0.05 以下
1,1-ジクロロエチレン
シス-1,2-ジクロロエチレン
1,3-ジクロロプロペン
シアン化合物
水銀及びその化合物
検出されないこと
水銀が 0.0005 以下、かつアル
キル水銀が検出されないこと
50 以 下 (遊 離 シアンと し て )
15 以下
検出されないこと
水銀が 0.0005 以下、かつアル
キル水銀が検出されないこと
(農薬等)
第3種特定有害物質
セレン及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
鉛及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
砒素及びその化合物
0.01 以下
150 以下
0.01 以下
ふっ素及びその化合物
0.8 以下
4,000 以下
0.8 以下
ほう素及びその化合物
1 以下
4,000 以下
1 以下
シマジン
0.003 以下
-
0.003 以下
チウラム
0.006 以下
-
0.006 以下
0.02 以下
-
0.02 以下
チオベンカルブ
PCB
検出されないこと
-
検出されないこと
有機りん化合物
検出されないこと
-
検出されないこと
注:土壌ガスについては、検出された場合に土壌溶出量を調べ、土壌溶出量基
準の適否を確認することになっており、基準値は設定されていません。
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