J・ウォーキング・デッド(仮) 永遠の二番煎じ ︻注意事項︼ このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP DF化したものです。 小説の作者、 ﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作 品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁 じます。 ︻あらすじ︼ 途中で打ち切りました。 目 次 J・ウォーキング・デッド︵仮︶ │││││││││││││ 1 J・ウォーキング・デッド︵仮︶ 昼休み校舎裏のアメリカンショートヘアに餌付けをする。 ﹁ミ ケ、こ こ ら へ ん は 草 刈 り し た 後 だ か ら 残 っ て る 棘 に 気 を 付 け ろ よ。﹂ ミケはそっけなく裏山に戻る。 いつものように一棟の教室に入る、自分の好きな場所に座って講義 を聴く、今日は紅葉が赤いから窓側の端に座ろう。 ﹂ 座ったらノートとその授業の資料を出す、そこに幼馴染が来る、 ﹁こんな前に座るのか ﹁だって窓側はここしか空いてなかったから。﹂ 後ろををふりむき幼馴染と会話しつつ18列目までの席の生徒の 密度を測る。 ﹁ったく勘弁してくれよ。﹂ と言い横に座る。 ﹂ その光景を二人の女子大生が見ながら、 ﹁木田くんのどこがいいの ﹁なにこれ、造り物 ﹂ 頭を撃たれようやく倒れて動かなくなる。 ビルの屋上から見える若い男は体に幾度の銃弾を浴びても倒れず、 ﹁真央にはわからないんだよ。﹂ ﹁いやいや、別れた方がいいよ。﹂ ﹁強くて頼りになる所かな。浮気は仕方ないと思うけど・・・﹂ ? も。﹂ と幼馴染から見せられた別の動画は女性の頭を鈍器で破壊してい る、背後にエッフェル塔がうっすら見える。 今日は女子大だか ﹁そんな教育に悪いグロッキーなもん、僕に見せないでよ。﹂ ﹂ ﹁わりぃ、ところで鬼ごっこのサークル行くだろ ら倍率は2倍だぜ ? 1 ? ﹁さあな、この動画はロサンゼルスで撮影されたものだ、それにこれ ? ? 鬼ごっこのサークルとは表だけであって実質合コンサークルのよ うなものだ。 ﹁ゲスイなお前。﹂ ﹁欲のないお前よりは社会の役に立ってるぜ。﹂ 鐘が鳴り、教授が入ってくる。 小声で、 ﹁欠員がでたんだ。﹂ 放課後幼馴染に言われ、広場に集まった。 ﹁少ない男が鬼で。1分後鬼動きます。﹂ ﹂ そう幹事長が言った瞬間女子は一斉に逃げる。 ﹁お前は彼女いるのにいいのか ﹁ベジタリアンの代わりに食べるんだ。﹂ ﹁お前はとことんゲスイな、恋敵にしたくない奴だ。﹂ 空が茜色に染まる、銃声が鳴り、鬼は走り出した、銃声を鳴らすの は女子の役目だ。 逃げる範囲はあらかじめ決められている、その舞台となる大学の敷 地だけだ、ただし出入り口は使ってはならない。 もちろん大学のすべての講義が終わってからである、そのため完全 に太陽が沈んでからやることもあった。 幼馴染と2人で校舎と校舎をつなぐ渡り廊下に、 ﹂ ﹁春人、二手に分かれて追い込むぞ。ここは俺たちのホームだ、さっさ と終わらして連絡先聞くぞ ﹁・・・そうだな。メインディッシュはこの後だもんな。﹂ 結局半分しか捕まらなかったが、本当はここからが醍醐味だ。 ﹁捕まった数10、たった半分でした。解散。﹂ この解散とは連絡先交換の合図である、ただし一人だけしか聞けな い。つまりその日の本命という意味であった。 2 ? ﹁まあ、そう苛立つな。先輩たちが捕まえてくれてるよ。﹂ ﹁クソっ。﹂ だが誰もいなかった。 ﹁おっけー、校舎裏で会おう。﹂ ? だが混乱は生じる。 ハーレム・逆ハーレムあるいは四角それ以上の構図になることもあ る。 連絡先を交換するだけでだ。 実体験で本命に行くと、本命が自分の先輩に連絡先を聞いていたの を見て最初はショックであった。 それ以来自分で行くことはなくなっていた、ちなみに自分は聞かれ たことはない。 たまに欠員が出た時要請されて参加するが、一番なにをしていいか 分からない時間だ。 幼馴染はもう横にいなかった、気が付けば周りにグループができて いた。 ﹁田崎くん、連絡先教えて。﹂ ﹂ と無表情で一人女子が聞いてきた。 ﹁え 目と耳を疑ったが明らかに目の前に居て名字も田崎、しかも田崎は ﹂ ここにひとりしかいない。 ﹁なんで僕なんですか 無表情を崩さず、 ﹁いいから。﹂ な。﹂ ﹁じゃあ、デレた時たまんねーな。﹂ ? 幼馴染とは同じ賃貸で暮らしていた、お隣さんでもある。 幼馴染は肩を叩いてくる。 ﹁犯罪じゃないんだ、まあそう真面目になりすぎるな。﹂ ﹁そんなことより彼女に悪いと思わねーのか ﹂ ﹁へ へ じ ゃ ね ー よ、あ の 人 同 い 年 だ け ど 終 始 不 愛 想 で 怖 か っ た か ら ﹁まさか・・・春人にも春がきたか・・・へへ。﹂ 暗闇を照らす外灯、幼馴染と一緒に帰り道を歩く。 名札には金村と書いてある。 強めに言われ若干気を使い対応した。 ? 3 ? ﹁ただいま。﹂ ﹁おかえりー。今日オムライス作ったよ。﹂ と幼馴染が戸を閉めるまでその会話は聞こえる。 戸が完全に閉まるのを確認して ﹁浮気してるくせに彼女連れ込みやがって。﹂ と思わず漏れる。 仮屋に帰り携帯を見ると、 ︻アメリカンショートヘアにミケとかウケる︼ と金村からメールがきている。 鬼ごっこが終わる30分前幼馴染と二手に分かれた時校舎横でア メリカンショートヘアが前足を怪我し、三足歩きしていた。 ﹁ミケ、大丈夫か。﹂ 春人は猫の肉球に刺さった棘を抜き、ポケットからリパテープを 貼ってあげた。 どっちだ。俺はどっちもきょにゅうで選べないぜ。﹂ したことはある。 4 それを隠れていた金村はこっそり見ていたのだ。 ︻ミケじゃなくてミケランジェロ。︼ と送ると1分もたたず、 ︻ウケるー、返信も誠実だね︼ その受信以降その日返信することはなかった。 次の日バトミントンの授業で、 ﹁田崎木田ペアと高田松本ペア。﹂ ﹂ と先生に言われ、ネットを挟んで、 ﹁春人、どっちがタイプだ ﹁で 苦言を呈す。 ﹁お前はスポーツマンシップにのっとったことないよな。﹂ ? 高田さんは前期の英会話でディスカッションしたことがあり対話 と聞き流すしかない。 ﹁そうか・・・﹂ 羽を撃ちかえし、 ? その一時間はずっと幼馴染のきょにゅうの話を聞いていた。 バトミントンの授業が終わり、普段着に着替えて出て行く。 ﹁お疲れ様です。﹂ ﹁お疲れ様です。﹂ と高田さんとあいさつを交わす。 どこかで僕を軽蔑しているようだ。 高田はそのまま体育棟を出て行く。 その後幼馴染が男子更衣室から出てきた。 ﹁わりぃ、おまたせ。﹂ ﹁おう、食堂行こうぜ。﹂ ﹂ 食堂で一人行列を並んでいると高田さんがたまたま後ろに並んだ。 ﹂ 不快そうに僕の後ろに並ぶ。 ﹁な、なんだよ ﹁なんで田崎くんは木田くんの友達なの 一言でいえば浮気野郎の友達もクソ野郎ってことだろう、僕はそう 解釈する。 ﹂ ﹁僕だって言ってるが、あいつは聞かない。﹂ ﹁それって友達って言える 頭に来た、 ︻今度飯行かない ︼ と金村に返信した。 ﹁春人、待たせたな。﹂ ﹁ああ、待ったぞ。﹂ 横柄な態度で答える。 ﹁どうした、何かあったのか ﹂ 気が立っていたので、勢いで 席に座り、木田がトイレから戻ってくるのを待つ。 ﹁開き直るんだ、あなたも木田くんと変わらないね。﹂ わらないでくれ。﹂ ﹁自分が納得できないなら木下さんと友達やめるか、別れさせろ。関 ? ﹁・・・まあいい・・・早く食べよう。﹂ ? ? 5 ? ? ﹁お、おう。﹂ いつものように一人で校舎裏に行く、ミケはいなかった。 珍しく思い、立ち入り禁止の柵を越えてミケを探していると人が棒 立ちしていた。 まずいと思い木に身を隠す。 その時、ブーブーと携帯がマナーモードで振動した。 音に吸い寄せられるように落ち葉を踏む音が徐々に近づく。 観念して木陰から出ると顔を真っ青にした高田さんであった。 ﹁ち、ちがうんだ、見回りの人だと思ったんだ、でもこんな時間に見回 りなんてしてるの見たことないと思ったし・・・﹂ と言い訳をしているが高田さんの耳には入っていないようだ。 ﹁田崎くん、どうしよう・・・﹂ ﹂ 高田さんは何かにおいつめらているようであった。 ﹁どうしよう しめたと思い、丸め込むことにした。 ﹁大丈夫だよ、今から校舎に戻れば授業に間に合う。﹂ ﹁そうだね。﹂ 高田さんは目がうつろである。 ﹂ 校舎に向かって歩きだし、後を歩こうとしたとき後ろが泥まみれで 汚れている。 ﹁後ろ汚れてるけど大丈夫 そこに再び高田も戻る。 男の首にナイフが刺さって仰向けで倒れている。 顔が真っ青になった。 僕は半分茶化すつもりで棒立ちしていた場所に行く・・・ と僕に向かって叫ぶ。 ﹁駄目。﹂ 我に返り、 高田さんが棒立ちしていた場所に行く。 何かがおかしいと思っていたが我慢できず、興味をかきたてられ、 と聞くと高田さんは体が震える。 ? 6 ? 倒れている男は鬼ごっこサークルの責任者であった。 ﹂ ﹁あ、アメショーだ。見て見て真央。﹂ ﹁林檎、本当 後期初めて見るから。﹂ ﹁大丈夫だ、正当防衛だし状況を詳しく説明すれ・・・﹂ ﹁や、やめて・・・﹂ 携帯を取り出すと手首を握って来た。 ﹁け、警察に電話しないと。﹂ そこに自分の携帯でない電子音がかすかに聞こえた。 間が経つにつれてその勇気はなくなっていく。 警察に自首しようと、携帯をとりだすも手は震え勇気が出ない、時 汚れを掃った。 血がつかないようにすぐに男を突き飛ばし、服装を整えできるだけ 両手で男の右手を掴み首に刺した。 男は頭に血がのぼり、ナイフを地面から抜いたとき、力を振り絞り ﹁誰か助けてーーー﹂ それでも声を出し抵抗した。 と小声で脅し、ナイフを顏の横の地面に刺す。 ﹁声出したら殺してやるからな。﹂ にやけながら、 ナイフを取り出した。 そして仰向けにされ、男は馬乗りになり左手で首を掴まれ、右手で つまずき倒れた。 る。 腹に肘打ちを喰らわせ振り払って逃げる、校舎からどんどん遠くな そこに後ろから首を絞められ、抵抗する。 柵を越えて裏山に入ると見失った。 猫は前足に少し違和感を感じさせる歩きをしていた。 一人校舎横を抜けて校舎裏に猫を追いかける。 ﹁先にカフェ行っといて。﹂ ﹁遊んできたら ? 話すうちに顔を見て察した。 7 ? ﹁そうか・・・さらし者になるのが嫌なのか。﹂ 顔を背ける。 ﹁こっちを向け。﹂ だが顔は背けたままである。 両手で顔をこっちに向け言い聞かせるように、 ﹁さらし者になるか、犯罪者しか選択はない。﹂ ﹂ その後落ち葉を幹事長の体にまぶし始めた。 ﹁なにやってんの と止めにかかった。 ﹁アリバイがいる・・・もう午後の授業は始まってるから急いだ方がい い。放課後また来て話し合おう。﹂ ﹁う、うん。﹂ 幹事長の体を落ち葉で隠した後、高田さんを落ち着かせて二人別の 授業に遅れて出た。 ほとんど席が埋まった教室で幼馴染を見つけて、 ﹁悪い、遅れた。﹂ 俺も遅刻しちゃってさ。﹂ ﹁珍しいな、あと30分だぞ、最初の10分ノート写せなかったけどい いか 放課後校舎裏に集まる。 ﹁田崎くん、ありがとう。私自首するね。﹂ ﹁分かった・・・一応二人で見に行こう。﹂ 柵を越えて争った場所に行く。 落ち葉が不自然に積もっている所で驚愕した。 ﹂ 倒れた男が居ないのだ。 ﹁なあ・・・高田 今110番してるけど。﹂ ﹁ないんだ・・・ないんだよ。﹂ 高田は驚き、静止した。 振り向き、携帯を取り上げ回線を切った。 ﹁なに 殺されると思った、別の場所に遺棄して僕も消されると覚悟した。 ? 8 ? ﹁大丈夫だ、自己責任だからな・・・でもノートは後で借りるよ。﹂ ? ? ﹁なにを言ってるの ﹁待て。﹂ ﹂ ﹂ と手を掴むが振り払う。 ? ﹁様子を見よう。﹂ ﹁返って不自然じゃない ﹂ 怒っている高田を木陰に引きずり隠れた。 ﹁やばい、隠れるぞ。﹂ すると山奥からゆっくりと落ち葉を踏む音が近づく。 ﹁今も普通じゃないし。﹂ ﹁いや・・・高田さんが普通じゃなかったから。﹂ ﹁知り合いだったなんて、なんで隠してたの ﹂ それをおいかけながら幹事長に電話するが出ることはなかった。 高田さんは目を開き、怒って校舎裏に戻る。 ﹁さっきの男だ。﹂ ﹁誰にかけてるの 携帯電話を取り出し、ある人にかける。 ﹁いえ・・・何も知らないけど。﹂ ﹁高田さんがどこかに・・・﹂ 血痕は山奥のほうに続いている。 高田も嫌々見てみると血痕しかなかった。 ? ﹁生きてるのか・・・﹂ 数時間考えたが結論は出ず、真夜中になる。 幹事長は柵を飛び越えては来なかった。 手を引かれ校舎の柵を飛び越えた。 ﹁ちょっと、固まらないで今は逃げるわよ。﹂ 早歩きで幹事長がこちらに向かってくる。 首には刃物が刺さっていて上半身は血だらけであった。 と叫ぶと、ゆっくりこちらを振り向く。 ﹁幹事長。﹂ 木陰から覗くと服が汚れた幹事長の後ろ姿であった。 その足音は校舎を無視してまた山奥に遠ざかる。 ? 9 ? ﹁とりあえず警察に。﹂ ﹁いや、この状況をどう説明するんだ ﹂ ﹁そうは言っても私達じゃあ解決できないでしょ。﹂ 山奥から光が、 ﹁誰か来た、逃げよう。﹂ ﹁・・・﹂ 大学を出て高田さんを送る。 ﹁家まで送るよ。明日の早朝に校舎裏に行ってみよう。﹂ ﹁うん・・・ごめんね、こんなことに巻き込んで。﹂ ﹁い い よ、俺 は お せ っ か い だ か ら。翔 に も 何 度 も 彼 女 を 悲 し ま せ る なって言ってるんだけどな。﹂ ﹁でも、これは次元が違う話だから。﹂ 女子寮に着き連絡先を念のため交換した。 ﹁じゃあな。明日早朝来いよ。﹂ ﹁うん。﹂ と言ってドアを閉めた。 携帯には着信があった。 ︻明日空いてるよ。︼ 金村さんからであった。 昼休みの着信メールである。 ︻じゃあ明日夜レストランで会いましょう。︼ ﹂ 深夜家に帰ると、すぐにドアを叩く音がする。 ﹁はい。﹂ と開けると幼馴染であった。 ﹁春人、なんでこんなに遅いんだ ﹁なんだそれ、心配して損したぜ。﹂ 幼馴染は隣の仮屋に戻った。 早朝に校舎裏に行くと警察が柵の外側に野次馬が校舎裏に集まっ ていた。 高田さんの姿はそこになかった。 10 ? ﹁お前の浮気癖を治せないかどうか高田さんに怒られてたんだ。﹂ ? 情報は公開されていないが、襲われたのは見回りの警備員だという 噂が立っている。 昼休みには全授業臨時休講という異例の放送が流れる。 ︼ 金村から着信が、 ︻今から会える ﹁大丈夫 ﹂ ﹁金村さん、電車で来たの ﹂ ﹁噛まれたり引っかかれたりしてない ﹂ ? ﹁これを信じろと僕に ﹂ 弾圧する武装組織の姿、あらゆる動物を喰らう人々の様子など。 と動画を見せられた、それは世界各地で反対運動をしている人々を ﹁まずこれ見て。﹂ ﹁一体どうしたの 近くのレストランに行き、話を聞く。 ﹁え、なに言ってるの。﹂ ﹂ 駅前には大勢の人が立ち往生している。 直接歩いて駅前に行くと電車は運行休止している。 と返信した。 ︻分かった、駅前で会おう。︼ ? ﹁なんだよ、意味が分からない。﹂ と金村は言い放ってレストランを出て行く。 ﹁分かった、あなたに頼ろうとした私がばかだった。﹂ と一刀両断する。 ﹁日本じゃあありえない。これこそウケる。﹂ ろって。﹂ ﹁え え、父 は 国 際 的 な ジ ャ ー ナ リ ス ト だ か ら 感 染 し て な い 人 と 逃 げ ? 11 ? ? ?
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