インフィニット・センチネル Gの軌跡 リメイク版 ID:114836

インフィニット・センチネル Gの軌跡
恐怖公G
リメイク版
︻注意事項︼
このPDFファイルは﹁ハーメルン﹂で掲載中の作品を自動的にP
DF化したものです。
小説の作者、
﹁ハーメルン﹂の運営者に無断でPDFファイル及び作
品を引用の範囲を超える形で転載・改変・再配布・販売することを禁
じます。
︻あらすじ︼
この作品は、前作のリメイク版です。﹃白騎士事件﹄で家族を失った
少年﹃清水遼太郎﹄の復讐劇。前作で批判された事を、作者なりに考
知らない言葉です
え再構築した物語です。注意事項として、この作品は、独自展開、オ
リジナル展開、独自設定で書いていきます。原作
ね。
?
今後の展開についての説明と簡単なキャラクター設定 ││││
序章 世界を変えた事件 │││││││││││││││││
1
目 次 序章2 遼太郎、更識家へ ││││││││││││││││
5
序章5 男性操縦者現れる 遼太郎の決意 │││││││││
序章4 更識姉妹 ││││││││││││││││││││
序章3 変わりゆく世界 │││││││││││││││││
8
11
16
21
side︾
序章 世界を変えた事件
︽
・・・12月24日、クリスマスの夜・・・
家族や恋人達が楽しんでいる街中で、1家族に突然に訪れた悲劇。
沿岸部で破壊されたはずのミサイルの破片が、街まで飛来し1人の
男の子の家族を襲い奪った。余りにも一瞬の出来事にその男の子は、
呆然と立ち尽くし手を繋いでいた妹の千切れた左腕を見ていた。呆
然と立ち尽くす男の子は、意識を取り戻すと居たはずの両親と妹を探
﹂
しだす。だが、男の子がそこで見たのは、ぐちゃぐちゃになった家族
の姿だった。
﹁うわああぁぁぁっ
﹂
うっ、こ、これは....
人達が近づき男の子に話しかける。
﹁おい、坊や、大丈夫か
﹂
ヒィッ、これはひどい。﹂
﹁は、早く、警察と救急車に連絡
﹁どうした
?
﹁おい、坊や、しっかりしろ、大丈夫か
﹂
?
男の子は泣きながら叫び声をあげる、その状況を近くで見ていた大
!!
﹁おい
おい、坊や
﹂
詰められ意識を失う。
き叫ぶ男の子に話しかけるが、家族を失った男の子は、精神的に追い
察や救急車に連絡をする。大人達の1人は、千切れた左腕を持って泣
集まった大人達は、血塗れになった家族を見て驚き携帯電話で、警
?
!!
?
?
︽
か
話は、あの日の数時間前まで遡る。
失って数日後の病院のベッドだった。なぜ、この様な悲劇が起きたの
気絶した男の子に声を掛けるが男の子が次に目覚めたのは、家族を
?
sideend︾
1
???
??? ?
︽12月24日、男の子に不幸な出来事が起きる数時間前・・・︾
2人の少女達はある計画を実行しょうと準備をしていた。2人の
少女達の名前は、篠ノ之束と織斑千冬。織斑千冬は、親友の篠ノ之束
﹂
が造った﹃白騎士﹄を身に纏いながら、ノートPCを忙しそうに操作
する親友に話しかける。
﹁こっちの準備は、OKだ。何時でも行けるぞ、束
﹁フフーンっとこっちもOKだよ、ちーちゃん。﹂
千冬の言った言葉に鼻歌をしながら笑顔で返事を返す束。そんな
﹂
束を見ながら千冬は一抹の不安を感じたのか、最終確認をするかの様
に束に聞く。
﹁....本当にやるのか、束
﹁し、しかし、他にも方法があったんじゃないのか
﹂
その計画とは、日本を射程距離内にあるミサイル基地をハッキング
き実行しょうと私に打ち明ける。
てきた。その時に言われた事が許せなかった束は、ある計画を思い付
ミュ症だった束は笑顔で向かったが、結果は否定され泣きながら帰っ
は、束の夢である成層圏を自由に飛ぶ翼だった。学会に発表するとコ
命名した、
﹃マルチフォーム・スーツ﹄を開発する事に成功する。それ
1ヶ月前、束はその天災的頭脳で﹃インフィニット・ストラトス﹄と
を思い出す。
束の強い決意に何も言えなくなった千冬は、1ヶ月前に起こった事
﹁.......﹂
﹁これ位の事しなきゃ、連中は認めないよ、ちーちゃん。﹂
?
2
?
﹁うん、私を馬鹿にした連中を見返す為に、やらなくちゃいけないの。﹂
?
し、日本に向かって発射するという一歩間違えれば大惨事になる恐ろ
しいものだった。私は何度も何度も説得したが、束の意志は強く逆に
協力してくれと説得され、今に至る。
﹂
1ヶ月前の事を思い出していた私を見ていた束は、不安そうな顔を
して話す。
﹁やっぱり、ちーちゃんは、やりたくないの
﹁....言っただろう、協力すると。﹂
﹁....うん、ありがとうね、ちーちゃん。﹂
と飛ぶ。
﹂
﹁サポートは任せたぞ、束
﹂
向け約2341発のミサイルを発射させる、それを合図に千冬は空へ
束はノートパソコンを操作しミサイル基地をハッキングし、日本に
﹁ああ。﹂
﹁うん、じゃ、ハッキングするよ、ちーちゃん。﹂
﹁さあ、やるぞ、束
は、覚悟を決めて言う。
千冬の言葉に嬉しそうに返事をする束。そんな束の見ていた千冬
?
﹁落ちろ
﹂
︽日本・沿岸部上空2000m・・・︾
らなかった、この計画がある者によって仕組まれていた事を。
真っ暗な空を飛ぶ千冬を見ながら束は、返事を返す。だが2人は知
﹁うん、任せて、ちーちゃん。﹂
!
した千冬に、束からの通信が入る。
﹁ちーちゃん、第一波のミサイルはそれでおしまいだよ。第二波の半
数は、日本に来る前に燃料切れで海に落ちちゃうよ。﹂
﹁そうか、﹃白騎士﹄のSEも半分位だったから助かる。﹂
﹂
﹁うん、これで第一段階はクリアだね。第二段階は、自衛隊と在日米軍
の戦闘機との戦闘だけ。﹂
﹁戦闘機を何機か戦闘不能にし撤退すれば良いのか、束
?
3
!
ハッキングして発射されたミサイルの半数を破壊し無力化に成功
!
﹁うんって来たみたいだよ、ちーちゃん。﹂
﹁そうみたいだな。﹂
千冬が束と通信で会話をしていると、日米の戦闘機が編隊を組み近
づいて来た。それを確認した千冬は、右手に持つ剣を握り締めて戦闘
態勢になる。だが、この空域に来た戦闘機は、日米の空軍だけでは無
かった。近隣諸国の軍隊が、﹃白騎士﹄を捕獲しようと日本近海に集
まっていたのだ。
大空には各国の戦闘機が、海上には各国の空母機動部隊が﹃白騎士﹄
に襲いかかる。﹃白騎士﹄は、襲いかかる軍隊に果敢に戦い戦闘不能に
して撤退しょうと日本内陸部に針路を変えるが、それを阻止しょうと
したある国家の戦闘艦が放ったミサイルが﹃白騎士﹄を追尾する。ミ
サイルの追尾をかわしていた千冬だが、このままではと思いミサイル
を破壊する。千冬は知らなかった、その破壊したミサイルの破片が、
幸せな家族に不幸な運命を与えた事を。
そして、自分達が起こした﹃白騎士事件﹄が、世界を変える事に。
4
今後の展開についての説明と簡単なキャラクター設
定
今回は、設定と言う名の作者が疑問に思った事を独自解釈で説明し
ていきたいと思います。まず、序章で書いた事で指摘を受けました
が、これはあくまでも作者の独自解釈、独自展開ですのでご理解くだ
さい。
公式サイトWIKIの﹃白騎士事件﹄の内容は、
作中時間で約10年前、束によってISの存在が発表されてから
1ヶ月後に起きた事件。日本を射程距離内とするミサイルの配備さ
れた全ての軍事基地のコンピューターが一斉にハッキングされ、23
41発以上のミサイルが日本へ向け発射されるも、その約半数を搭乗
者不明のIS﹃白騎士﹄が迎撃した上、それを見て﹃白騎士﹄を捕獲
束の性格は身内にはめちゃくちゃ甘い人間です。だから、危険性が高
い場所での戦闘は避けると推測しました。束の性格を考えた結果、日
本近海外で戦闘はせず、日本近海でのミサイルの無力化、各国の軍隊
との戦闘と独自解釈しました。
5
もしくは撃破しようと各国が送り込んだ大量の戦闘機や戦闘艦など
の軍事兵器の大半を無力化した事件と説明しています。
指摘してきた方によれば、各国の軍隊と千冬︵白騎士︶が日本領海
内で戦闘するのはおかしいと書いていましたが、作者の考えは違いま
す。
2体とも競技用の使用なので意味な
1つは、
﹃白騎士﹄のSEの量です。参考程度ですが、
﹃白式﹄は4
00、
﹃紅椿﹄は800でしたね
いと思われますが、一応書く。
もし、SEがゼロになれ
?
ば海に落ちて捕獲される可能性もゼロではありません。2.そして、
そんな中で日本近海外で戦闘などしますか
きや帰りなどSEの消費は物凄い勢いで減っていくと推測されます。
SEは飛行中でも消費していきます、ミサイルの無力化や戦闘に行
?
なぜ各国の軍隊は、日本近海にいたか
そ こ で、作 者 の 独 自 解 釈 で す が 考 え た 事 を 書 き た い と 思 い ま す。
︵作者の考えなので参考程度に見て下さい︶
﹃白騎士事件﹄は、考えれば考えるほど矛盾が出てきます。
その理由は
1.軍事行動をする為に軍隊を動かすには、展開が早すぎる。軍隊
で移動する時は、もっと時間がかかるのに原作での展開は直ぐに向
かっているからです。
2.周辺国の軍隊が、同盟組んだのか分かりませんが対応が出来過
ぎ
3.束と千冬が内密で計画したのに、その情報を得ていたのも出来
過ぎ
この3点を踏まえて考えた結果、
﹃白騎士事件﹄はある者によって仕
組まれた事件と設定しました。
理由は、
1.篠ノ之束が学会で発表したが認められていない時点で、学会の
連中は束の事を唯の女子高生と認識しているので軽視している事︵そ
のため、ISの存在を信じていないから。だから、束は﹃白騎士事件﹄
を起こしたんだから。︶
2.日本を含めて各国を動かせる力を持っていないと、軍隊を日本
近海に集める事出来ない。︵そうじゃないと日本も各国の軍隊が来て
いるのに、各国政府に抗議もしないのはおかしいと思う。︶
と簡単に説明とさせていただきます。︵これ以上は、ネタばれにな
りそうなのですみません。︶
最後にこれは、作者の独自解釈、独自展開ですので、原作とは違う
6
?
展開になるのをご理解して見て下さい。
設定内容1 キャラクター設定
主人公 清水遼太郎 ﹃白騎士事件﹄で家族を失い、父の友人でもある16代更識楯無に保護
され更識家で養われる。その時に16代更識楯無の子供︵刀奈と簪姉
妹︶と布仏姉妹︵虚と本音︶達と出会い仲良くなる。遼太郎は、更識
家の裏家業は知らない。
なお、遼太郎は現時点では家族を失った真相は知らされていない。
彼が真相を知るのは、中学2年生の時になる。
性格 家族を失った事から、自分の身内︵更識姉妹、布仏姉妹︶に
は優しい。その為、16代更識楯無に武術を学んでいる。
7
16代更識楯無
刀奈と簪の実の父親。遼太郎の父親とは親友だったので、身よりが
ない遼太郎を不憫に思い保護者として保護し引き取る。遼太郎の武
の才能に気づき武術を教える。将来的には自分の子供と結婚させよ
うと思っている。
物。
﹃白騎士事件﹄を裏で操っていた者。容姿や経歴など全てが不明の人
???
序章2 遼太郎、更識家へ
篠ノ之束・織斑千冬の2人によって実行された、﹃白騎士事件﹄に
よって世界は変わった。これまでの全ての兵器を凌駕するISは世
界に衝撃を与え、世界各国はすぐさまにISの研究と導入を決定し
た。しかし、ISには幾つかの問題があった。まず﹃女性しか搭乗出
来ない事﹄というもの、次に核となる﹃ISコア﹄が解析不能で量産
出来ない事。そして、最後に﹃ISコア﹄の数が全部で467個しか
無い事。
開発者の篠ノ之束の開示した情報で、ISの性能をある程度は理解
が進んだものの、肝心の問題は解決出来なかった。混乱と無用な争い
を避ける為、国連は新たに﹃IS委員会﹄を設立し、ISの軍事利用
を禁止とISの技術を独占していた日本への情報開示と共有を定め
た﹃アラスカ条約﹄を締結する。それと同時に、ISパイロットなど
8
のISに関連する人材を育成する﹃IS学園﹄を日本に設置する事を
決定し成立する。
﹃白騎士事件﹄に使用されたIS﹃白騎士﹄は事件後、開発者篠ノ之束
から情報開示として提供され、解体、初期化された後、企業などに情
報開示され第一世代の開発基盤となった。
そしてIS開発者篠ノ之束は忽然と姿を消し、消息不明となる。
︽遼太郎side︾
﹃白騎士事件﹄の時に家族を失った﹃清水遼太郎﹄は、病院の一室で目
覚める。最初は何故、自分が此処にいるのか理解出来なかったが、次
﹂
第に記憶が戻ってきてあの日に起きた事を思い出した。
思い出したと同時に遼太郎は、大声で叫ぶ。
﹁うわああぁぁー、父さん、母さん、優奈ぁぁー
!!
その叫び声を聞きつけた看護婦2人が、叫び声をあげながらベッド
の上で暴れる遼太郎を抑えつけて落ち着かせる様に優しく話す。
﹁遼太郎君、もう大丈夫だから、落ち着いて、ね。﹂
﹁うう、父さんが、母さんが、優奈が。﹂
﹁落ち着いて、ね、遼太郎君。﹂
﹁うう、父さん、母さん、優奈。﹂
﹂
看護婦2人の前で、家族の名を言いながら泣く遼太郎。その状態を
見た看護婦の1人がもう1人の看護婦に言う。
﹁私が見ているから貴女は先生を呼んで来て、早く
﹁は、はい。﹂
言われた看護婦は担当の先生を呼ぶ為に病室を出て行く、残った看
護婦は泣きながら暴れる遼太郎を抱きしめて優しく囁く様に話す。
﹁辛かったね、苦しかったね、でも、もう大丈夫だから、ね。﹂
﹁うう。﹂
看護婦に抱きしめられた遼太郎は暴れるの止め、ただ泣くだけだっ
た。遼太郎が落ち着いたの確認した看護婦は、遼太郎をベッドに寝か
しつけ担当の医者が来るまで居てくれた。5分後、担当の医者が来て
落ち着いた遼太郎に家族の事を話した。家族の事を聞いた遼太郎は
暴れはせず、ただ静かに泣いていた。最後に医師から、両親には親類
縁者が居ないのでこのままでは遼太郎は施設に行く事になると言わ
れた。
遼太郎が入院してから数日後、黒服の男性2人を供にした和服姿の
男性が遼太郎の病室に訪れる。和服姿の男性は、遼太郎に話しかけ
た。
﹁初めましてかな、遼太郎君。私が更識楯無という者だ。君の父親の
﹂
遼一とは学生時代からの親友だった。﹂
﹁父さんの
に訃報を聞いて君に会いに来たんだ。﹂
﹁そうですか。﹂
9
!
﹁ああ、彼奴には昔受けた恩が有ってね。それを返そうとしていたの
?
﹂
﹁それで、ここからが本題になるのだが。遼太郎君、私の家に来ないか
﹂
﹁それは、どういう意味ですか
﹂
﹁さっきも言ったが、私は君の父親の遼一に恩義がある。それを息子
である君に返したい。﹂
﹁そうですか、嬉しいですが、貴方のご家族は迷惑はしませんか
﹁ああ、こちらこそよろしく。清水遼太郎君。﹂
す。﹂
﹁更識楯無さん、迷惑をおかけすると思いますがよろしくお願いしま
遼太郎は、楯無の言った言葉に返事し暫くの間、考えて言う。
﹁そうですか。﹂
よ。﹂
﹁安 心 し た ま え、私 の 家 族 は 賛 成 し て い る。君 が 心 配 す る 事 は な い
?
遼太郎の答えに笑顔で言う更識楯無。それから数日後、遼太郎は退
院し更識家に住む事になった。
数か月後、国連はある法案を賛成多数で可決する。
10
?
?
序章3 変わりゆく世界
︽世界情勢の変化︾
国連の議会で賛成多数で可決された﹃女性優遇制度﹄が世界各国で
執行され、女性が優遇された事で女性達の態度が極端に変わってし
まった。男性を見下す者、男という事で自分の子供を捨てる者など例
を挙げるとキリがない。
そんな中、ある団体が世界各地で報道され有名になる。その団体の
名は、女権主義団体﹃mother﹄。
その団体の目的は、表向きには女性の地位向上と言っているが、そ
side︾
の本当の目的は男性達を奴隷にし世界を支配する事であった。
︽
女権主義団体﹃mother﹄の、本部がある高層ビルの最上階の
一室で2人の女性が話し合っていた。1人は女権主義団体﹃moth
er﹄の指導者﹃big・mother﹄、もう1人は亡国機業の実働
﹂
部隊﹃モノクローム・アバター﹄を率いる女性幹部﹃スコール・ミュー
ゼル﹄。
﹁...それでスコール、篠ノ之束はまだ見つからないのかしら
﹁ええ、一切の痕跡を消して消息不明よ。﹂
いのよ、スコール
﹂
﹁彼女はまだ利用価値があるの、何としてでも見つけて捕獲して欲し
?
ドの上で愛し合う。
干す。その後、2人は身に付けている衣服を脱ぎ隠し部屋に入りベッ
2人の女性は、ワイングラスを片手に持ち微笑みながら一気に飲み
﹁分かっているわ、全ては目的成就の為に。﹂
﹁頼むわよ、スコール。私達の目的成就の為にも。﹂
﹁分かっているわ、目下捜索中よ。﹂
?
11
???
︽
sideend︾
︽篠ノ之束side︾
私が﹃白騎士事件﹄を起こしてから、世界は変わった。男女の立場
が逆転し女性達が威張る世界へと。私が望んだのはこんな事じゃな
﹂
い。私が望んだのは......。
﹁ハッ、夢か
分に言い聞かせ研究所に乗り込む。
ピッピッピーーーーーーーーーッ
大声で叫ぶ。
﹁警備隊は何をしている。早く侵入者を排除しろ
ドガアァァァーーーン
!
﹂﹂﹂﹂
姿に研究者達は一斉に叫ぶ。
﹁﹁﹁﹁し、篠ノ之束
疑問に思っ
れる、その破壊された壁から一体のISが現れる。そのIS搭乗者の
チームリーダーが辺りに喚きちらすと同時に研究室の壁が破壊さ
!!
﹂
音に所内の研究者達は驚き実験を中止する、研究チームのリーダーが
何者かが侵入したと報せる警報音が研究所内に鳴り響く、その警報
!!
責任がある。この行為は唯の自己満足、そう唯の自己満足だ。そう自
研究をしている様だ。私は、正義の味方でもないがこの世界を変えた
から見ていた。この研究所では試験管ベビーを使い非人道的行為の
そして今、私はIS﹃白騎士弐号機﹄を身に纏いある研究所を真上
どね。
の安全を保証させた、その代わりにあの父親には囮になって貰ったけ
らどんな事でもする人種だ。だから私は、日本政府を脅して箒ちゃん
特にあのスコールとかいうババアはヤバイ、あのババアは目的の為な
の名は﹃亡国機業﹄。報酬さえ払えばどんな事も平気でする裏組織。
私は﹃白騎士事件﹄後、ある組織に狙われる様になった、その組織
?
IS開発者にして消息不明だった天災が何故此処に
?
!?
12
???
ているとIS﹃白騎士弐号機﹄を纏った篠ノ之束は、何も言わず片手
﹂
に持っていた剣で研究者達を斬り殺していった。
﹁キャーーーーーーーーーッ
﹂
﹂
﹁や、やめろぉ
﹁ゆ、許して
﹂
!!
1時間
十秒
1分
?
いつも慌ただしいこの研究所が静かなのは、私に
?
話し掛けてくる。
?
﹁....私は、廃棄処分される失敗作です。﹂
﹁....ねえ、貴女は誰
﹂
壁が壊され、中から出て来たISを纏った女性が私の元まで近づき
ドゴオォーン
?
きた。その叫ぶ声が段々と少なくなり最後には何の音もしない静寂
私は自らの死を受け入れていると、遠くの方から叫び声が聞こえて
かったな。︶﹂
﹁︵ああ、私は何の為に生まれてきたんだろう。最後に青い空を見た
を付けられ廃棄処分されるはずだった。
日だった。しかし、私は研究者達の望んだ結果が出せず失敗作の烙印
私はこの研究所で生を受け、来る日も来る日も身体を弄くられる毎
︽実験体の少女side︾
︽篠ノ之束sideend︾
む。
く。束は自らの身体を、切り殺した相手の血で染めながら奥へと進
研究者達は束に命乞いをするが、束は躊躇なく躊躇わず斬って行
﹁た、助けて
!
!!
13
!! !!
だけだった。一体どれだけの時間が経ったのだろうか
10分
?
も初めての事だった。
?
﹁そう、やり残した事は無いの
﹂
﹁....そうですね、最後に青い空を見たかった事ですね。﹂
ピクッ
﹂
私の最後の望んだ言葉に、女性は反応し私を凝視すると次の瞬間、
笑顔で言った。
﹂
﹁そうかー、じゃ、見ようか
﹁えっ
﹂
﹁だから、空を見ようって言ったの
﹁でも、私は.....﹂
﹁は、はい。﹂
?
今回の話だけのオリジナル機体。
は使い切ったらパージする事も可能。
号機﹄の5倍の性能upが実証された。なお、
﹃プロペラント・タンク﹄
2基付けられ長時間の行動が出来る様になった為、試作機﹃白騎士一
腰部に予備エネルギーとして取り付けた﹃プロペラントタンク﹄が
で問題だったSEと活動時間の改造・増設に成功した機体。
﹃白騎士事件﹄で得たデータを元に篠ノ之束が、試作機﹃白騎士一号機﹄
﹃白騎士弐号機︵改︶﹄
追加補足説明
︽実験体の少女sideend︾
﹃篠ノ之束﹄との出会いだった。
れた手を何の躊躇いもなく掴む。これが私、
﹃クロエ・クロニクル﹄と
彼女は、私の両手両足の鎖を斬り手を差し出す、私はその差し出さ
﹂
どっち
見たいの
﹂
﹁見たく無いの
﹁み、見たい
?
﹁うん、じゃ、行こう。﹂
!
ここからは、作者の独自設定で説明します。
14
?
!
?
?
?
何故、この様な設定にしたかと言いますと、
﹃この世界に完全完璧な
物は無い﹄と作者は思っています。作者自身も今月から部品製造の工
場に再就職しましたが、物を作る時には﹃試作品﹄を作りデータ収集
し製品開発をします。
今回、作者は﹃白騎士事件﹄を起こした﹃白騎士﹄の事を試作機と
補足説明で表現しているのもそういった意味でしています。
原作でも﹃第一世代﹄、
﹃第二世代﹄、
﹃第三世代﹄と呼ばれるISが
あります。それは前世代の機体で得たデータを元に進化していった
物ではないでしょうか。この2次創作小説はまだ最初の最初です、疑
問もあると思いますが今後の展開に期待してください。
15
序章4 更識姉妹
︽遼太郎side︾
国連が﹃女性優遇制度﹄を可決してから数年の時が過ぎた。小学生
だった﹃清水遼太郎﹄も、中学二年生になり来年には高校受験が待っ
ている。あの時、家族を失ってから更識家に来た事を思い出す。最初
に更識姉妹に会った時に感じたのは、不器用ながらも妹を溺愛する姉
と引っ込み思案でヒーローに憧れる妹だった。姉とは直ぐに仲良く
なれたが、妹とは結構な時間がかかったが仲良くなれた。遼太郎がそ
んな事を考えていると、のほほんとした少女がお菓子を口にしながら
渡り廊下を歩いて此方の方に歩いて来る。
のほほんとしたのんびり系の少女の名は﹃布仏本音﹄。更識家の次
女﹃更識簪﹄の専属メイドだ。︵注:遼太郎は更識家の裏稼業は知って
いません。︶
﹁ああ、頼んだ。﹂
﹁うん。﹂
16
遼太郎は近づいて来る本音に話しかける。
﹂
何だ、遼兄か。お姉ちゃんと思ったよ∼。﹂
﹁本音、食べながら歩くな。﹂
﹁ふぇっ
﹁虚さんに言うぞ
﹂
?
﹁私、かんちゃんの部屋に行って来る∼。﹂
﹁...そうか。﹂
﹁....まだダメっぽい。﹂
﹁...本音、簪の様子はどうだ
た。実際、俺は2人より早く生まれているからいいんだけど。
人の頭を優しくなでた事があり、その後からそう言われる様になっ
に本音と簪を襲った野良犬数匹から助けた事が有って、泣いていた2
彼女が何故、俺を兄と言って慕っているかと言うと、小学3年の時
﹁うん、ありがとうね、遼兄∼。﹂
﹁仕方ないな、今回だけだぞ。﹂
﹁ふぇぇっ、お姉ちゃんには言わないで∼。﹂
?
?
本音はそう言うと簪の部屋へと向かう、遼太郎はその後ろ姿を見な
がら事の発端を思い出す。遼太郎も詳しくは知らないが、更識家長女
﹃更識刀奈﹄が家督を継ぎ17代目更識楯無になった時に、簪に酷い事
を言ったらしい。憶測で考えるのは意味が無いと思った遼太郎は、姉
の﹃刀奈﹄に真相を聞こうと﹃刀奈﹄の部屋に向かう、それから暫く
して﹃刀奈﹄の部屋の前に着いた遼太郎はドアをノックする。
コンコン
﹂
入っていいわよ。﹂
﹁刀姉、遼太郎だ。居るか
﹁...遼君
﹁ああ、入るぞ。﹂
由を聞く。
﹁虚さん、これはどうしたんですか
?
﹂
﹁刀姉、アンタは馬鹿か
﹁グッ
﹂
﹂
﹂
もう一
﹁簪の事を思うのは良いが、言い方ってものがあるだろうが
﹁ウッ
﹁それで
度言うが刀姉、アンタは馬鹿だ
﹂
﹂﹂
?
が絡むとヘタレになるな。
﹂
﹁普通に言い過ぎてごめんなさいって、謝ればいいだけだろうが
﹁でも、でも、謝っても許してくれなかったらどうするのよ
?
﹂
刀姉の言い方に俺と虚さんは呆れて同時に言う、本当にこの女は妹
﹁﹁ハアッ
﹁うーーっ、だって、どう謝れば良いのか、分からないもん。﹂
﹁落ち込んで後悔する位なら、さっさと謝れば良いだろうに。﹂
﹁グハッ
﹂
虚さんから理由を聞いた遼太郎は唯々呆れて刀奈を見て言った。
﹁遼太郎さん、実は........。﹂
﹂
とそれを見て呆れている虚さんだった、遼太郎は不思議に思い虚に理
ドアを開けて部屋の中に入って見ると、ベッドの上で落ち込む刀姉
ガチャッ
?
簪に酷い事言って嫌われたんで、後悔していると
?
?
!
?
!?
!?
17
?
?
!?
!?
﹁知るか
﹂
そん時は諦めろ
﹁そんなのは嫌よ
クロ│をする。
﹂
﹁自・業・自・得だろうが、いいから謝りに行・け
﹂
﹁ギャーッ、い、痛い、分かった、い、行くから止めて
﹂
!!
!!
事をする。
!!
ノックする。
コンコン
良いよ。﹂
﹁簪、俺だ。チョット良いか
﹁遼兄さん
?
本音を呼ぶ。
ドアを開けると部屋の中では簪と本音がアニメを見ていた。俺は
ガチャッ
﹂
青くし弱りきっていたが生きているから問題無しと判断しドアを
たが気にせず行く。簪の部屋に着いた時に刀奈の様子を見ると、顔を
こを掴み引きずって簪の部屋に向かった。途中、刀奈が苦しがってい
本当にヘタレだな、この女は。そう思った遼太郎は、刀奈の首根っ
﹁でも.....﹂
﹁ほら、早く謝ってこい。﹂
奈は恨む様に睨むが俺は気にせず無視した。
泣きながら刀奈は謝ると言ったので俺はアイアンクロ│を解く、刀
﹁本当だから、ちゃんと謝るから、もう止めて
﹂
遼太郎はそう言うと力を少しだけ込める、刀奈は苦痛に顔を歪め返
﹁本当か
﹂
てきた遼太郎は覆っている毛布を乱暴に引っぺがし、刀奈にアイアン
そう言うと刀奈は毛布で顔を隠して拒絶する、その態度にイラつい
!
な∼に
﹂
﹁本音、チョット来てくれ。﹂
﹁ん∼
?
俺は直ぐに本音に事情を説明する。俺の説明に納得した本音は、簪の
18
!!
!
?
﹁そうか、ありがとう。﹂
?
本音は不思議がりながら近づいて来て俺の後ろにある物体に驚く、
?
方を向き簪に言う。
﹁かんちゃん、私∼、お姉ちゃんに呼ばれたから行ってくるね∼。﹂
﹁うん、分かった。﹂
﹁じゃ∼ね、かんちゃん。﹂
そう言うと本音は部屋を出て行く、俺は本音を見送った後、簪の方
を見て言う。
﹂
﹁簪、刀姉がお前に謝りたいらしい。﹂
﹁お姉ちゃんが
﹁ああ。﹂
﹁.....会いたくない。﹂
﹁....そうか。と言うと思ったか、これでも喰らえ。﹂
拒絶する簪を無視し遼太郎は、刀奈を引きずり部屋の中に入れて、
2人の姉妹に言う。
﹂
﹁お前等、姉妹は揃って面倒くさいので言いたい事が有るなら面と向
かって言え、喧嘩上等だ。分かったか
バタン
﹁私は、簪ちゃんの事が心配で遠ざけようと思ってあんな事言ったの。
﹁.........﹂
﹁簪ちゃんも知っているよね、更識家の裏稼業を。﹂
﹁..........﹂
﹁簪ちゃん、ごめんなさい。﹂
合う。暫くして意を決した刀奈は、簪の方を向き謝る。
いた。お互いに顔をチラチラ見ながら話しかけるタイミングを探り
遼太郎に無理矢理、2人だけにされた姉妹は気まずい状態で黙って
︽更識姉妹side︾
︽遼太郎sideend︾
遼太郎はそう言うとドアを乱暴に閉め、姉妹2人だけにした。
!
でも、それが原因で簪ちゃんをキズつけていたんだよね。本当にごめ
19
?
んなさい。﹂
﹂
﹁...許さない。﹂
﹁簪ちゃん
﹁お姉ちゃんは勝手過ぎるよ、私の事を思うなら本当の事言ってくれ
ないと分からないよ。﹂
簪はそう言うと涙を流す。
﹁ご、ごめんね、お姉ちゃんが間違っていたよ。﹂
刀奈も謝りながら涙を流す。
﹁お姉ちゃん。﹂
﹁簪ちゃん。﹂
姉妹はお互い抱き合いながら泣いていた。姉妹は本音を言って昔
の仲良かった姉妹に戻った。
︽姉妹sideend︾
20
?
序章5 男性操縦者現れる 遼太郎の決意
︽雪が降り続く道︾
あれから、1年が過ぎ中学3年生になった遼太郎は高校受験の為、
雪が降る中受験会場へと歩く。更識姉妹や布仏姉妹は﹃IS学園﹄へ
と進学・入学する事が決まっているので高校は別々になる。遼太郎も
いつまでも更識家の好意に頼らず将来の為にも、授業料が安く、就職
率が高い藍越学園を選んだ。
だが、1つだけ不満があった、それは試験会場が滅茶苦茶遠い事だ。
どっかの馬鹿がセンター試験でカンニング行為をした所為で、学校側
は対策として藍越学園ではなく、市民会館で試験を行うという苦肉の
策に出た。その為、受験生達は朝早くから電車を乗り継ぎ目的地であ
る試験会場へと向かうのだった。
﹁まったく。﹂
遼太郎は、ブツブツと文句を呟きながらも試験会場へと入る。其処
には遼太郎と同じ目的のライバル達が試験が始まるまでの間の最後
の足掻きをしていた。殺伐とした中、遼太郎は受験票に書いてある番
号の席を探し座る。席に着いた遼太郎は鞄の中からあるノートを取
り出す。それは遼太郎の為に虚が作った要点をまとめたノートだっ
た。遼太郎はそのノートを一言一句暗記する様に見る。
ガチャッ
食い入るようにノートを見ていた遼太郎は、ドアが開く音に気づく
とノートを鞄にしまい目を閉じ集中力を高め、数秒経って目を開け
る。それが合図だった様に試験官が言う。
﹁では、これより用紙を渡しますので裏にして待ってください。﹂
試験官達が用紙を配り終わり、掛け声と共に試験は開始された。
﹁では、初めてください。﹂
ペラッ カリ カリ カリ カリ
解答用紙と問題用紙を表に返しあちこちで筆記用具の音がなり響
21
いていく、遼太郎も真剣に問題用紙を見て解答用紙に答えを書いてい
く。答えを書いた後は、記入ミスが無いか何度も確認するのも忘れな
い。1日をかけて試験を終わらせると外は日が沈み始めていた。受
験生達は各々の家へと帰路に着く為、駅へと向かう、遼太郎も集団に
混ざり駅へと向かい世話になっている更識家へと帰路に着いた。
遼太郎は知らなかった、この市民会館で藍越学園とIS学園が同時
に試験会場にしていた事を、そしてIS学園側の試験会場に少年が迷
い込み其処にあったISを起動させた事を、さらにそのせいで、自分
のこれからの人生が波瀾万丈な人生になる事を。
遼太郎は、激動の人生の始まりを後日、テレビ報道で知る。
︽高校受験から数日後:遼太郎side︾
高校受験が無事終わり、合格発表を簪・本音と見に行って無事合格
した遼太郎は、先代更識楯無夫婦・簪・本音に合格祝いのパーティを
22
してもらって涙が出るほど嬉しかった。勿論、メールで刀奈や虚さん
にも合格した事を知らせる、2人共忙しいのに合格おめでとうっと返
信してくれた時も嬉しかった。
その翌日、居間でテレビを見ていたら﹃男性操縦者見つかる﹄とい
う見出しの特番が報道されていた。
﹃....数日前、IS学園の試験会場に迷い込んだ少年が女性しか扱え
ないISを起動させたっと、IS委員会が正式に発表しました。少年
の名は﹃織斑一夏﹄君15歳、そして彼の姉はあの﹃ブリュンヒルデ﹄
の称号を持つ﹃織斑千冬﹄さんです。彼はIS学園に入学する事が決
まったそうです。﹄
ニュースキャスターは興奮気味に報道していく、遼太郎は﹃織斑一
夏﹄という少年に同情し呟く。
﹂
﹁織斑一夏か、IS学園に入ったらパンダみたいな扱いされるんだろ
うな
﹃日本政府は、今回の出来事を重視し織斑一夏君と同年代の男性限定
言う。
遼太郎がそう呟いた後で、ニュースキャスターはとんでもない事を
?
でIS適性の調査をする事を発表しました。後日、各都市の市民会館
﹂
で開始される模様です。﹄
﹁ふぁっ
﹁御帰り、刀奈、虚さん。﹂
﹁居た、虚ちゃん、遼君を拘束して
﹁はい、お嬢様。﹂
﹂
!
﹂
!
た遼太郎は2人に聞く。
﹁刀奈、虚さん、これはどういう事だ
?
﹂
﹁マジだよ、遼君。﹂
﹁マジか
﹁私も半信半疑でしたが、今、起きた真実を否定しません。﹂
﹁今、起こった事が真実だよ、遼君。﹂
﹂
と立ち尽くすが2人は確信していた様で驚かず見ていた。我に返っ
触れた瞬間、ISは光輝き遼太郎の身体に装着された。遼太郎は呆然
のか、問ただしたかったが、先ずは言われた通りにISに触れてみた。
とその先にあったのはIS﹃打鉄﹄だった。何故、此処にISがある
そう言って蔵の奥を指指す刀奈、不審がりながら目でその先を追う
﹁遼くん、理由は後で説明するから、これに触れてみて
﹁ごめんなさい、遼太郎さん。でも、悪気があってしたんじゃないの。﹂
﹁2人共、いきなり何するんだよ。﹂
解かれたので遼太郎は、2人に理由を聞いてみた。
まの状態で離れにある蔵に連れて行かれる。蔵の中に入ると拘束は
訳が分からない遼太郎は抵抗せずおとなしく虚に拘束され、そのま
﹁えっ
﹂
きたので驚いたが遼太郎は普段通りに挨拶をする。
翌々日、刀奈と虚さんが昼過ぎに帰ってきた。連絡も無しで帰って
見て1日を過ごした。
自分の都市の開催日をメモした遼太郎は、簪と本音と一緒にアニメを
ニ ュ ー ス キ ャ ス タ ー の 発 言 に 驚 い て 思 わ ず 変 な 声 を 出 す 遼 太 郎。
!?
?
23
!?
どうする、俺には﹃織斑一夏﹄の様に後
遼太郎は2人の発言に困惑し、今後の事を考える。勿論、最悪の場
合を想定して。
﹁︵俺が2人目の男性操縦者
て。﹂
︶﹂
ガタッ ゴトッ
﹁はい、失礼します。﹂
﹁おお、来たか、入って来なさい。﹂
﹁先代、遼太郎です。﹂
う。
かっていた。茶室の入口付近まで来た遼太郎は、中に聞こえる様に言
先代更識楯無から呼び出された遼太郎は、離れにある茶室へと向
︽3日後︾
聞いたが刀奈と虚さんはその日の夕方には学園に戻ったらしい。
戻るが、色々な事があり混乱していた遼太郎は疲れた様に眠る。後で
刀奈の発言に賛成した遼太郎は、ISの展開を解除し自分の部屋に
﹁ああ、わかった。﹂
しょうか。﹂
﹁マジよ、取り敢えず、今後の事はお父さんの結果を待つことにしま
﹁マジかよ
﹂
﹁遼君、安心して。お父さんに連絡したらコネがあるので任せろだっ
携帯電話をきり、こちらを向き笑顔で答える刀奈。
ピッ
﹁ええ、そうです。本当ですか、ありがとうございます。﹂
た。
遼太郎がそう考えていると、刀奈は携帯電話で何処かに連絡してい
こまでか
クソッ、どうしても最悪の展開しか思い浮かばないな。俺の人生はこ
ろ盾は無い、それにこれ以上、更識家に迷惑かける訳にもいかない。
?
遼太郎は先代の許しを得て茶室の戸を横に引き中に入る、茶室の中
﹂
24
?
!
には先代と見知らぬ男性が居た。
﹁クッ
!?
茶室に入った途端、2人の大人達が放つ威圧感に一瞬怯みかけたが
黙って正座する遼太郎、首筋に冷や汗をかいていたが本人は気づいて
いない。重苦しい空気に遼太郎の精神はガリガリと削れていく。
﹁︵ふぇっ、何だよ、この空気は....マジで部屋に帰って眠りたい。︶﹂
遼太郎がそう思っていると、先代が口を開く。
﹁遼太郎、此方の方はアナハイム・エレクトロニクス日本支社の社長の
﹃工藤隆二﹄さんだ。御挨拶しなさい。﹂
﹁はい、分かりました。﹂
先代に言われた遼太郎は﹃工藤隆二﹄の方を向き、挨拶をする。
﹁初めまして、清水遼太郎です。﹂
﹁ああ、初めまして清水遼太郎君。私は工藤隆二だ。よろしく。﹂
﹁はい。﹂
﹁今回、彼に来て貰ったのは先日の事でお前の後ろ盾になって貰う為
だ。﹂
そうすれば、お前は真実にたどり着くはずだ。工藤君も協力し
﹁遼太郎、アナハイム・エレクトロニクス社の後ろ盾を得てIS学園に
行け
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先日の事、俺がISを起動させた事だ。確かにアナハイム・エレク
トロニクス社の後ろ盾があれば、最悪の事態はある程度避けられる
が、先代、貴方は何者なんだ。遼太郎が疑問に思っていると先代は答
える様に言う。
﹁遼太郎、お前が疑問に思っている事は理解している、詳しくは言えな
いが更識家には裏の顔がある。工藤君とはそういう関係で知り合っ
﹂
﹂
た関係だ。それにお前がISを扱えるのは運命かもしれない。﹂
﹁運命
﹁遼太郎、家族を失ったあの日を覚えているか
﹂
?
先代の言った真実に驚いた遼太郎、さらに先代は言う。
﹁そうだ。﹂
﹁﹃白騎士事件﹄が
が関係しているらしい。﹂
﹁...そうか、私も色々と調べた。その結果、どうやら﹃白騎士事件﹄
﹁....あの日の事は忘れていません。いや、忘れられない。﹂
?
?
!
てくれる。﹂
﹁先代、分かりました。工藤さん、俺に力を貸してください。﹂
﹁分かった、一緒に真実に辿りつこう。遼太郎君。﹂
﹁はい。﹂
遼太郎は先代更識楯無の言葉に従い、アナハイム・エレクトロニク
ス日本支社に行く事を決意する。後日、ボストンバッグを持って遼太
郎はアナハイム・エレクトロニクス日本支社に行く、簪と本音は悲し
んでいたがIS学園で会えると遼太郎が言うと無理矢理だが笑顔を
作り見送ってくれた。
︽遼太郎sideend︾
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