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不安定な市場では幅広い投資を
マーティン・アトキン
2016年9月14日
アライアンス・バーンスタイン・エル・ピー
マネージング・ディレクター
-マルチアセット・ソリューション・グループ
投資ディレクター
-ダイナミック・アセット・アロケーション
全米マネージング・ディレクター-富裕層向けサービス
インカムは手に入りにくくなっている。世界の成長も低
迷している。明日のリターンは昨日とは異なるかもしれ
ない。これらによって、まるで成功を収める方法がないよ
うに見える。しかしアライアンス・バーンスタイン(以下、
「AB」)では、包括的で分散されたアプローチが投資家
を助けることができると考えている。
現在の投資家は厳しい現実に直面しており、投資目標
の達成が不可能であるように見えるかもしれない。その
理由としては、以下のことが考えられる。
先進国の中央銀行による非伝統的な金融政策と低い
経済成長の結果、債券利回りが低水準に抑えられてい
る。日本と欧州におけるマイナス金利は、投資家が 政
府また一部の企業にお金を貸すということに対して代
金を支払っていることを意味している。
多くの資産の期待リターンは平均を下回る水準で推移
している(次ページの図表)。例えば、先進国の株式市
場は7年にわたり強気相場が続いた結果、株価収益率
をはじめとするバリュエーションは歴史的な平均を上
回っている。それは将来のリターンを圧迫する要因とな
る可能性がある。
そうした状況に対応するため、多くの投資家は投資の
教科書を破り捨て、ゼロから投資を考え直している。そ
の結果、インカムを求める投資家は利回りの最も高い
資産を積み増そうとするケースが多いが、それは市場
が下落した時の影響を被りやすくなることを意味する。
一方、成長を求める投資家の多くはアクティブ型の運
用に見切りをつけ、代わりにパッシブ型の投資戦略を
取り入れている。
特に市場の混乱が深まり、先行きが予測しにくくなって
いることを踏まえれば、より選別的なアプローチがうまく
機能すると考えられる。ABでは、幅広い投資対象と戦
術的な資産配分を組み合わせた機動的で分散された
戦略は、結果を重視する投資家が目標を達成するのを
手助けすることができると考える。
当資料は、アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーのCONTEXTブログを日本語訳したものです。オリジナルの英語版はこちら。
https://blog.abglobal.com/post/en/2016/08/in-choppy-markets-consider-casting-a-wider-net
本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもABポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産
クラスの過去のパフォーマンスは将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。
当資料は、2016年8月18日現在の情報を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が
翻訳した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をも
とに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後
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または公表元に帰属します。アライアンス・バーンスタインおよびABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。
アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。
投資機会の拡張
こうしたタイプのマルチアセット戦略は特定の投資目標
を念頭に設計され得るもので、運用マネジャーはその
目標を達成するため世界のあらゆる資本市場に投資
することができる。それにはアクティブ型およびパッシブ
型戦略のほか、アルファ(超過収益)を創出するために
投資ユニバースを拡大する非伝統的なオルタナティブ
戦略の活用も含まれる。もっと重要な点は、すべての戦
略や資産クラスが全体的な投資目標に貢献しなくては
ならないことである。
一定のリスクの範囲内でリターン目標あるいは特定のイ
ンカム水準の達成を目指す投資家にとって、こうした制
約のないアプローチは、単一のベンチマークを基準に
設定するアプローチよりも理に適っている。
不要なリスクを回避
金融市場の動きが予測しにくくなっているため、投資機
会が生まれた場合にいち早くそれを捉える能力が重要
になっている。不安定な成長見通し、中国経済の減速、
英国による予想外の欧州連合(EU)離脱決定などはい
ずれも、年初来ボラティリティを押し上げ、投資家の不安
を高める要因となった。その結果、年初来で他の資産ク
ラスを一貫してアウトパフォームした資産クラスが一つ
もない。
一握りの資産クラスに的を絞り過ぎている投資家は困
難に陥る可能性がある。例えば、着実なインカムを求め
る投資家は高配当の株式とハイイールド債を単純に組
み合わせる方法を選ぶかもしれない。このアプローチは
市場が平穏な時期には高水準のインカムをもたらして
くれるだろうが、どちらの資産クラスも株式市場全体の
動きとの相関性がかなり高いため、この戦略は市場の
センチメントが悪化した場合に大きな痛手を被りかねな
い。
分散投資の効果は健在
これまで、長期的な目で見ればこうした分散投資がリ
ターンを改善し、損失を和らげるとの見方に疑問を持
つ投資家はほとんどいなかった。しかしここ数年、分散
投資はいわれなき批判を浴びている。その理由は簡単
だ。過去数年間、株式市場、特に米国株式は一定方
向に動いてきた。つまり、ひたすら値上がりが続いてき
たのである。S&P 500指数のトータル・リターンは2009
年3月から2015年半ばまでに250%近く上昇した。その
結果、株式以外の資産に投資を分散していた投資家
は低いリターンに甘んじることになった。
だが、どんな時にも常に勝利を収める資産クラスは存
在しない。しかも、過去数年続いた株式市場の上昇相
場は終息しつつあるようだ。先進国の株式市場は過去
1年間に横ばいあるいは下落したのに対し、ハイイール
ド債や新興国の資産など他の資産クラスは上向いてい
る。特定の資産クラス、地域、ベンチマークに投資を集
中させている投資家は、困難な状況に追い込まれる可
能性がある。
ますます不安定化する市場環境は今後の「ニューノー
マル(新たな常態)」となる見込みで、そうした環境にお
いては、本質的に分散投資効果を持つマルチアセット
戦略が人気を集めることになろう。
自分でポートフォリオを構築する必要はなし
しかし、「何でも自分で作る」アプローチがいつもうまく
機能するわけではない。複数のシングルアセット戦略
を一つのポートフォリオにまとめようとする投資家は、す
べての要素を適切に組み合わせることは難しく、予期
せぬリスクにさらされることに気づくかもしれない。
しかも、資産を多くの異なる縦割り型戦略に細分化して
配分した投資家は、相対価値に基づく投資機会が生
まれた場合に迅速にそれを把握および活用できない
可能性がある。しっかり構築また統合されたダイナミッ
クな戦略を用いれば、運用マネジャーは相対的なリス
クやリターンについて包括的に理解することが可能に
なり、投資家の目標達成の可能性を高めることにつな
がる。
アライアンス・バーンスタイン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第303号
【加入協会】 一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会/日本証券業協会/
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
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