2016/7/18 2.13.1 仕事 2.13 仕事とエネルギー •仕事 •位置エネルギー •運動エネルギー •力学的エネルギー保存則 • 力を加えて物体を動かす 物体に対して仕事をする 物体は仕事をされる • 仕事=力×力を作用させた距離 単位 〔J〕 :ジュール(=〔N・m〕 ) W Fx x〔m〕 F〔N〕 仕事:力方向と移動方向 • 物体にF〔N〕の力を加えx〔m〕動かす ただしθは力と移動方向のなす角 力の x 方向成分=F cosθ 物体のされた仕事=力のした仕事W〔J〕 W F x cos Fcos F θ 仕事 仕事の単位 • 仕事の単位 J(ジュール) 物体に1〔N〕の力を加え1〔m〕動かしたときの仕事 =1〔J〕 • 熱量 1 cal≒4.2 J (1gの水を1℃上げるのに必要な熱量) x W Fx F sin F F cos F 物体が移動しなければ 仕事をしたことにならない。 運動の方向 物体がなされる仕事(物体に対してした仕事):W=F x cos = F 運動の方向 力の向きと動いた向きが逆の場合は、 物体に対して負の仕事をした。 (物体から仕事をされた。) F 力の向きと動いた向きが逆の場合は、 物体に対して負の仕事をした。 (物体から仕事をされた。) 運動の方向 W=F x cos =F x cos = ‐ F x 1 2016/7/18 仕事の原理 例 重力に逆らって質量m〔kg〕の物体をh〔m〕持ち上げる てこや斜面を使って仕事をするとき, → 力は小さくてすむが、移動距離は大きい → 要する仕事は同じ h mg 1/3mg 1 : 3 Lsin 3 1 mg sin mg W = mg Lsin mg 例 mg cos 重力に逆らって質量m〔kg〕の物体をh〔m〕持ち上げる 問 mg cos m L mg sin h F mg 水平面に対しての角度をなすあらい斜面にそって,質量m〔kg〕の 物体が距離L〔m〕だけすべり下りる。重力加速度をg〔m/s2〕,動 摩擦係数を’として重力,斜面からの垂直抗力,斜面からの摩擦 力が物体にする仕事を求めよ。 仕事 W W F h mgh mg cos 問 m mg cos L mg sin 重力: mgL sin 垂直抗力:0 摩擦力: mgL cos mg mg cos mg mg cos 問21 以下の質問に答えよ (1).図(a)において,親子で力を合わせて物体をx〔m〕動か した.どちらのした仕事が大きいか.また,二人のした仕事 はそれぞれいくらか. 父のした仕事=F1x 〔J〕 子のした仕事=F2x 〔J〕 F1<F2 だから子供 車のされた仕事=(F1+F2)x 〔J〕 (2).図(b)では,人が倒れかけたタンスを支えている.人は 仕事をしているだろうか. 移動していないので仕事はしていない F×0=0 〔J〕 F1 F2 F x〔m〕 2 2016/7/18 (3).A君とB君が図(c)のように物体に力を加えている.物体 がx〔m〕 動いたとき,誰がどれほどの仕事をしたか. B君 A君のした仕事=F1x 〔J〕 A君 B君のした仕事=F2×0=0 〔J〕 (4).A君とC君が図(d)のように物体 に力を加え,物体はx〔m〕動いた. A君は物体に対し仕事をしたか. C君は物体に仕事をしたか. F1 エネルギー:仕事をする能力 高いところにある物体は、落下することで 他の物体を動かすことが出来る 動いている物体は、衝突することで 他の物体を動かすことが出来る F2 x〔m〕 C君 A君 A君のした仕事=F1x 〔J〕 C君のされた仕事=F2x 〔J〕 車はA君から仕事をされC君に仕事をした (C君のした仕事=-F2x) エネルギーと仕事 F1 F2 x〔m〕 *物体に仕事をするとエネルギーとして物体に蓄えられる 問22 2.13.3 重力の位置エネルギー “地表”からh〔m〕の高さにあるm〔kg〕の物体は”地表”に対して mgh〔J〕だけ大きな位置エネルギーを持つ 重力 mg 〔N〕に逆らってh 〔m〕の高さ持ち上げるのに 要する仕事=mgh〔J〕 物体の位置エネルギーとして蓄えられている h ※ h〔m〕落下したとき,重力のした仕事mgh〔J〕 摩擦が無視できる斜面(水平と30°)に沿って1000kgの 車を,元の位置から10m高い位置まで引き上げた。引き 上げるに要した仕事は何Jか,また,車の位置エネル ギーの増加は何Jか. W Fx F mg sin 30 4900 斜面の長さ=x 10 x 20 sin 30 mg sin 30 F W 4900 20 98000 h=10m 30° 9.8×104J mg 直接持ち上げるとき W mgh 1000 9.8 10 98000 mg 9.8×104J 運動エネルギー 仕事と運動エネルギー • 速度の向きに力を加える続けると速度を増す • 力をある距離だけ加え続ける=仕事をする • 仕事の分だけ変化する量=運動エネルギー K F v0 F 1 2 mv 2 • 一定の力 F 〔N〕でt 秒間加速後の速度v〔m/s〕 v0 • 加速度 a F / m F F v at v0 より s〔m〕 F m v t v0 t v v0 m F v 代入 v s〔m〕 3 2016/7/18 重力のする仕事と運動エネルギー h1 • 物体が重力で落下している “地表”からh〔m〕の高さにあるm〔kg〕の物体は”地表”に対して mgh〔J〕だけ大きな位置エネルギーを持つ v1 h 1からh 2までの間に物体が重力によって された仕事=m g(h 1-h 2) h 1-h 2 = 運動エネルギーの増加 h2 速さvで運動する質量mの物体の運動エネルギーは: v2 基準 力学的エネルギー保存の法則 力学的エネルギー保存 v1 v2 • 力学的エネルギー = (重力の位置エネルギー) +(運動エネルギー) = 一定 • 重力のみが働く落下運動(自由落下,斜面)の途中におい て力学的エネルギーは常に一定 h2 h1 下り坂:位置エネルギーが減る→運動エネルギーが増す 上り坂:位置エネルギーが増す→運動エネルギーが減る 問23 力学的エネルギーの保存 静かに放す A地点: 運動エネルギー= 位置エネルギー= A C h h 2 B v A =0 の時、 vB 、 vC B H は? h 1 1 1 2 2 m 0 2 mgh mvB mg 0 mvC mg 2 2 2 2 vB 2 gh A地点での重力による 位置エネルギーを 0とする vC gh A C H/2 D B地点: 運動エネルギー= 0 位置エネルギー= mgH 4 2016/7/18 問23 力学的エネルギーの保存 問23 力学的エネルギーの保存 図のような抵抗などは無視できるジェットコースターがある. 1 m 02 0 2 A地点を速さv0〔m/s〕でスタートし,高さH〔m〕のB地点を乗 mgH り越えるのに必要な速さを力学的エネルギーの保存則から 求める.ジェットコースターの質量をmとすると,A地点での 運動エネルギーは 1 2 mv0 である.B地点での速度を0とし 2 て,B地点での運動エネルギーは 0 ,位置エネルギー は mgH である. 1 2 mv0 2 mg 0 0 B 1 2 mvC 2 H mg 2 C H/2 H D A 1 2 mv0 0 mgH 0 2 v0 ? 1 2 H mvC mg mgH 2 2 vC ? 問23 力学的エネルギーの保存 力学的エネルギーの保存則から,A地点での速さv0をg,H で表すと 2 gH である.また,同様に考えるとA地点から H/ 2 だけ高いC地点での速さは gH でありA地点で 1 の速さの 倍である.また,D地点に達したときの速さ 2 は v0 である. 5
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