第3章 障害者および障害者を取り巻く茨木市の現状 第3章 障害者および障害者を取り巻く茨木市の現状 1.市の概況と人口構造の変化 〔1〕本 市の概 要 淀川北の 大阪府 北部 に位置 する本 市は 、北 半分は丹 波高原 の老 の坂山 地の麓 で、 南半分に は大 阪平野 の一部 をな す三島 平 野が広が り、 北は京 都府亀 岡市 、東は 高 槻市、南 は摂津 市、 西は吹 田市・ 箕面市 ・豊能郡 豊能町 に隣 接して いる。 産業・住宅都市の要素をあわせもつ近代都市として、平成 17 年(2005 年)3月 末現在、263,739 人(住民基本台帳および外国人登録)と府内9番目の人口を有し ており、北大阪の交通・産業の要衝を占めるなどめざましい発展を遂げている。 〔2〕人 口・世 帯の 動向 国勢調査 の結 果から 本市の 総人 口の推 移 をみると 、近 年は緩 やかな がら も年々 人口は増 加して おり 、平 成 17 年(2005 年、速報値)に は 267,154 人と 、30 年前 の昭和 50 年(1975 年) に比べ 1.27 倍に 伸びてい る。( 図1− 1) 【図1−1 総 人口の推移】 (人) 280,000 267,154 260,000 250,463 240,000 220,000 254,078 258,233 260,648 平成 7年 平成 12年 234,062 210,286 200,000 0 昭和 50年 昭和 55年 昭和 60年 平成 2年 ( 国 勢 調 査 / 各 年 10 月 1 日 現 在 -11 - 平成 17年 た だ し 平 成 17 年 は 速 報 値 ) 国勢調査 の結果 から 世帯数 の推移 をみる と、昭和 50 年(1975 年 )の 62,964 世 帯に対し 、平 成 17 年( 2005 年、 速報値 )は 105,666 世 帯と、 総人口 の増加 に伴 い世帯数 も増 加傾向 にある 。一 方、1 世 帯あたり の平 均人数 は年々 減少 傾向に あ り〔昭和 50 年 (1975 年)の 3.3 人 に対し 平成 17 年(2005 年)は 2.5 人〕、 世帯 の小規模 化が進 んで いる。( 図1 −2) 【図1−2 世 帯数の推移】 (世帯) (人) 400,000 4 3.3 3.0 3 3.0 3 300,000 2.9 2.6 2.5 世帯数 200,000 100,000 3 2.7 2 1世帯あたり 平均人数 62,964 83,647 88,103 94,907 99,557 78,721 昭和 55年 昭和 60年 平成 2年 平成 7年 平成 12年 105,666 1 0 0 昭和 50年 ( 国 勢 調 査 / 各 年 10 月 1 日 現 在 平成 17年 た だ し 平 成 17 年 は 速 報 値 ) 年齢3区 分別に 人口 をみる と、こ の5年 間、0∼14 歳の年 少人口 および 15∼64 歳の生産 年齢人 口は 横ばい で推移 してい るのに対 し、65 歳 以上 の老年 人口は 増加 傾向にあ る。( 図1− 3) 【図1−3 年 齢3区分別人 口の推移】 (人) 300,000 250,000 32,562 34,226 36,031 37,626 39,302 186,539 185,078 184,445 185,872 184,853 200,000 150,000 100,000 65歳以上 (老年人口) 15∼64歳 (生産年齢人口) 50,000 38,680 38,273 38,645 39,194 39,584 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 0∼14歳 (年少人口) 0 ( 住 民 基 本 台 帳 及 び 外 国 人 登 録 / 各 年 10 月 1 日 現 在 ) -12 - これを構 成比 の推移 でみる と、 総人口 に 占める生 産年 齢人口 の割合 は年 々低下 傾向にあ るの に対し 、老年 人口 の割合 ( 高齢化率 )は 上昇傾 向を示 して おり、 高 齢化が進 行しつ つあ る。(図 1− 4) 【図1−4 0∼14歳 (年少人口) 年 齢3区分別人 口の推移〔 構成 比〕】 15∼64歳 (生産年齢人口) 65歳以上 (老年人口) 平成 12年 15.0 72.4 12.6 平成 13年 14.9 71.9 13.3 平成 14年 14.9 71.2 13.9 平成 15年 14.9 70.8 14.3 平成 16年 15.0 70.1 14.9 0 20 40 60 80 (%) 100 ( 住 民 基 本 台 帳 及 び 外 国 人 登 録 / 各 年 10 月 1 日 現 在 ) -13 - 2.障害者の状況 〔1〕障 害者の 推移 障害者数 の推 移を手 帳所持 者の 数でみ る と、総人 口の 増加を 背景に いず れの手 帳の所持 者も増 加傾 向にあ り、平 成 16 年 度(2004 年度 )は 、身体 障害者 手帳所 持者が 8,052 人、 療育手 帳所持 者が 1,287 人、精神 障害者 保健福 祉手 帳所持 者が 741 人とな ってい る。(図 2− 1①) 総人口に 占める 各障 害の割 合をみ ると、平 成 16 年(2004 年 )は身 体障害 者 3.05%、 知的障害 者は 0.49%、精 神障害 者は 0.28%で、身体 障害 者の占 める割 合が上 昇傾 向にある 。(図 2−1 ②) 【図2−1① (人) 12,000 障害者手帳所 持者数の推 移】 精神障害者保健 福祉手帳所持者 療育手帳所持者 10,000 8,000 身体手帳所持者 469 1,154 1,184 741 644 537 1,287 1,218 1,217 6,000 4,000 6,915 7,074 7,570 8,052 6,564 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 2,000 0 (各年年度末現在) 【図2−1② 総人口に占め る障害者の 割合 の推移】 (%) 4.0 3.0 2.68 2.54 2.72 2.88 3.05 身体障害者 2.0 知的障害者 精神障害者 1.0 0.45 0.46 0.18 0.47 0.21 0.0 平成 12年 平成 13年 平成 14年 0.46 0.25 平成 15年 0.49 0.28 平成 16年 (各年年度末現在) -14 - 〔2〕障 害別・ 等級 別障害 者の状 況 (1)身 体障害 者 身体障害 者手帳 の所 持者数 を年齢 別にみ ると、平成 16 年度 (2004 年 度)は 18 歳未満が 214 人 、18∼ 64 歳が 3,106 人 、65 歳以上が 4,732 人と なっ ており 、 65 歳以上の 所持者 の増加 が目 立って いる。(図2− 2①) 【図2−2① 身体障害者手 帳所持者数 (年 齢別)の推移】 18歳未満 (人) 18∼64歳 5,000 4,732 65歳以上 4,335 3,980 4,000 3,648 3,610 3,038 2,891 2,746 3,000 3,106 3,024 2,000 1,000 229 208 214 211 203 0 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 (各年年度末現在) また、 参考 まで に障 害者 調査 の結 果(「調 査概要 」に つい ては P20 参 照) か ら障害の 発生( 判明 )時期 をみる と、「60 歳代」が 21.8% で最 も多く 、次い で 「50 歳代」(18.5%)で 50 歳以 上が全 体 の 55.2%を 占めて いる。これら 年代で は病気に よる中 途障 害が半 数以上 を占め ている( 図2− 2② ) 【図2−2② 調査回答者( 身体障害者 )の 障害の発生(判 明)時期】 無回答 4.1 70歳以上 20歳未満 14.9 17.0 N=804 60歳代 30歳代 6.5 単位:% 21.8 50歳代 20歳代 5.7 40歳代 11.4 18.5 -15 - 平 成 16 年 度「 茨 木 市 障 害 者 施 策 策 定 の た め の 調 査 」 (障 害の等 級別状 況) 等級別 に所 持者 数を みる と、 いず れの 年 度も「 1級 」 が 30%弱 で最 も多 く、 微増傾向 にある 。こ れに次 いで「 2級」、「4級」がそ れぞれ 20%前後 を占め て いる。( 表2− 3①) 【表2−3① 身体障害者手 帳所持者数 (等 級別)の推移】 【人数】 【構成比】 平 成 12年度 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 平 成 12年度 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 1級 1,974 1,827 2,079 2,243 2,405 1級 28.5% 27.8% 29.4% 29.6% 29.9% 2級 1,488 1,416 1,505 1,595 1,672 2級 21.5% 21.6% 21.3% 21.1% 20.8% 3級 1,122 1,104 1,151 1,222 1,326 3級 16.2% 16.8% 16.3% 16.1% 16.5% 4級 1,467 1,417 1,528 1,654 1,777 4級 21.2% 21.6% 21.6% 21.8% 22.1% 5級 492 449 452 479 482 5級 7.1% 6.8% 6.4% 6.3% 6.0% 6級 372 351 359 377 390 6級 5.4% 5.3% 5.1% 5.0% 4.8% 合計 6,915 6,564 7,074 7,570 8,052 合計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% (各年年度末現在) 障害の程 度別で は、 平成 16 年度 (2004 年度)は 重度( 1・ 2級) の障害 者 が 50.6%と 全体の 半数を 占め ている。(表 2−3② ) 【表2−3② 【人数】 平 成 12年度 平 成 13年度 身体障害者手 帳所持者数 (障 害の程度別)の 推移】 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 【構成比】 平 成 12年度 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 重度 3,462 3243 3584 3838 4077 重度 50.1% 49.4% 50.7% 50.7% 50.6% 中度 2589 2521 2679 2876 3103 中度 37.4% 38.4% 37.9% 38.0% 38.5% 軽度 864 800 811 856 872 軽度 12.5% 12.2% 11.5% 11.3% 10.8% 合計 6,915 6,564 7,074 7,570 8,052 合計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% (各年年度末現在) -16 - (障 害の種 類別状 況) 障害の種 類別で は、「 肢体不 自由 」が 最も 多く、次い で「 内部障 害」とな って いる。 構成比 の推 移を みる と、 身体 障害 全体 に 占める 「肢 体不 自由 」の 割合 は横 ば い状態に あるの に対 し、「内 部障 害」は 上 昇傾向に ある。(表2 −4① ) 【表2−4① 身体障害者手 帳所持者数 (障 害の種類別)の 推移】 【人数】 平 成 12年度 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 視覚障害 596 543 598 631 647 聴覚障害・平衡機能 650 621 649 677 718 音声・言語機能障害 109 97 108 108 110 肢体不自由 3,979 3,775 4,054 4,322 4,567 内部障害 1,582 1,528 1,665 1,832 2,010 合 6,916 6,564 7,074 7,570 8,052 計 【構成比】 平 成 12年度 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 視覚障害 8.6% 8.3% 8.5% 8.3% 8.0% 聴覚障害・平衡機能 9.4% 9.5% 9.2% 8.9% 8.9% 音声・言語機能障害 1.6% 1.5% 1.5% 1.4% 1.4% 肢体不自由 57.5% 57.5% 57.3% 57.1% 56.7% 内部障害 22.9% 23.3% 23.5% 24.2% 25.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 合 計 (各年年度末現在) 障害の種 類別に 等級 をみる と、肢体不 自由 は1∼4 級まで の重・中度 が多 く、 内部障害 は1級 の人 数が多 くなっ ている 。(表2− 4②) 【表2−4② 身体障害者の 障害の種類 別に みた等級】 1級 2級 3級 4級 5級 6級 合 計 視覚障害 198 186 78 42 88 55 647 聴覚障害 79 235 92 130 4 178 718 2 7 51 50 974 1,222 767 1,058 389 内部障害 1,152 22 338 497 1 合 2,405 1,672 1,326 1,777 482 音声・言語機能障害 肢体不自由 計 110 157 4,567 2,010 390 8,052 (各年年度末現在) ※「肢体不自由」…上肢不自由、下肢不自由、体幹不自由、脳原性運動機能障害。 ※「内部障害」…心臓機能障害、腎臓機能障害、呼吸器機能障害、膀胱または直腸機能障害、小腸機能障害。 -17 - (2)知 的障害 者 療育手帳 の所持 者数 を年齢 別にみ ると、 平成 16 年 度(2004 年度 )の療 育手 帳所持者 数は、18 歳 未満が 372 人、18 歳 以上が 915 人で、いずれ もこ こ5年 間 で最も多 くなっ てい る。(図 2− 5①) 【図2−5① (人) 療育手帳所持 者数(年齢 別) の推移】 18歳未満 1,000 18歳以上 817 915 879 877 841 800 600 400 337 343 340 372 339 200 0 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 (各年年度末現在) 参考ま でに 障害 者調 査の 結果 (「 調査 概要 」につ いて はP 20 参照 )か ら障 害 の判定 を受 けた 時期 をみ ると 、「 4歳 以後 」(48.9% )が 最も 多く 、次 いで 「1 歳6か 月∼ 3歳 」(22.8%)、「3 歳∼ 4歳 」(9.8%) とな って いる 。( 図2 −5 ②) 【図2−5② 調査回答者( 知的障害者 )の 障害の判定を受 けた時期】 無回答 1歳6か月まで 4.3 3.3 わからない 10.9 1歳6か月∼3歳 22.8 N=92 単位:% 4歳以後 48.9 3歳∼4歳 9.8 平 成 16 年 度「 茨 木 市 障 害 者 施 策 策 定 の た め の 調 査 」 -18 - (障 害の程 度別状 況) 療育手帳 の程度 別に みると 、平成 16 年 度(2004 年 度)は 、「A 」(重 度)が 726 人、「B1 」(中 度) が 285 人、「 B2 」(軽度 )が 276 人 と、い ずれも ここ 5年間で 最も多 くな ってお り、A は増加 傾向にあ る。( 図2− 6①) 【図2−6① A (人) 800 療育手帳所持 者数(程度 別) の推移】 B1 B2 696 669 648 726 694 600 400 275 275 231 281 240 240 274 285 276 250 200 0 平成 12年 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 (各年年度末現在) 「A」( 重度)の占め る割 合が過 半数を 占 め、こ こ5年 間はい ずれも 大きな 変 化はみら れない 。(図 2−6 ②) 【図2−6② 療育手帳所持 者構成比( 程度 別)の推移】 平 成 12年度 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 A 56.2% 56.5% 57.2% 57.0% 56.4% B 43.8% 43.5% 42.8% 43.0% 43.6% 合計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% (各年年度末現在) -19 - (身 体障害 との重 複状況 ) 参考 まで に障 害者 調査 の結 果か ら身 体障 害と の重 複状 況を みる と、 知的 障害 者は4人 に1人 は身 体障害 者手帳 を所持 し、その 等級は「1 級」が 39.1%、「 2 級」が 43.5%とな ってい る。( 図2− 7) 【図2−7 わからない 0.0 身 体障害との重 複状況】 無回答 10.9 持っている 25.0 N=92 単位:% 持っていない 64.1 平 成 16 年 度「 茨 木 市 障 害 者 施 策 策 定 の た め の 調 査 」 (3)精 神障害 者 精神保健 福祉手 帳の 所持者 数を等 級別に みると、 平成 16 年 度(2004 年度) の所持者 数は、「1級 」が 232 人、「2 級 」が 409 人、「3 級」が 100 人と 、い ず れもここ 4年間 で最 も多く なって いる。( 図2−8 ①) これを構 成比で みる と、「1 級」の割 合は 年々低下 してい るの に対し、「2 級」 および「 3級」 の割 合は上 昇傾向 にある 。(図2− 8②) 【図2−8① 精神保健福祉 手帳所持者 数( 等級別)の推移 】 (人) 500 1級 2級 3級 409 400 337 300 200 266 199 224 232 226 202 100 81 69 46 100 0 平成 13年 平成 14年 平成 15年 平成 16年 (各年年度末現在) -20 - 【図2−8② 精神保健福祉 手帳所持者 構成 比(等級別)の 推移】 平 成 13年度 平 成 14年度 平 成 15年度 平 成 16年度 1級 42.4% 37.6% 35.1% 31.3% 2級 47.8% 49.5% 52.3% 55.2% 3級 9.8% 12.8% 12.6% 13.5% 合計 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 参考と して 障害 者調 査の 結果 (「 調査 概要 」につ いて はP 20 参照 )で は、 回 答者であ る精神 障害 者のう ち「30 歳代」及び「50 歳代」が 各々23.9% で、次い で「60 歳代 」が 16.9%とな って いる。( 図2−8 ③) 【図2−8③ 調査回答者( 精神障害者 )の 年齢構成】 20歳未満 無回答 0.0 20歳代 70歳以上 5.6 8.5 7.0 60歳代 30歳代 N=71 16.9 単位:% 50歳代 23.9 23.9 40歳代 14.1 平 成 16 年 度「 茨 木 市 障 害 者 施 策 策 定 の た め の 調 査 」 -21 -
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