中国:甘其毛都税関、石炭在庫量は 4 年間で最低 2016 年 7 月 28 日掲載 7 月 15 日付けの地元報道によると、各税関監督管理局の統計データでは、7 月 10 日時点での甘其毛都 港の石炭在庫量は 162.57 万トンと 4 年間で最低となった。同税関の石炭在庫量が大幅に下落した理由は、 ①前期、製鉄所にてモンゴルの良質原料炭が中国国内で一定の市場を占めた。②輸入貿易企業が新たに 12 社増えた。③モンゴルの建国記念日の影響で、多くのモンゴル人運転手が帰省し、税関の 1 日当たりの石 炭輸入量が減少し、各監督管理区の石炭入庫量が減少。 2016 年に入り、甘其毛都税関は国の石炭生産能力削減政策の実施、原料炭市場の緩やかな回復のチャン スをつかみ、モンゴルとの外交連絡を強化し、税関サービス管理の向上に努め、中国・モンゴル間の石炭 貿易の安定した高効率な貿易通関環境を築いている。 出入国検査の統計データでは、1~6 月、甘其毛都税関の石炭輸入量は累計 436.17 万トン(前年度同期比 23.07%増)。出入境人数は延べ 50,835 人(前年度同期比 32.55%増)。出入境石炭車両数は延べ 36,807 車両 (前年度同期比 79.42%増)。 甘其毛都税関の石炭輸入量は 2014 年度には 11.29%増加した。以降、中国国内の石炭、鉄鋼市場の疲弊 が加速、石炭輸入は厳冬を迎え、輸入量は 16 カ月連続で下落、2016 年 1~5 月の石炭輸入量の下げ幅は 増加した。 中国国内の石炭業界における、生産能力削減政策の持続的な実施を受け、中国国内の石炭企業は生産量 を削減、原料炭資源が緊張状態となり、川下製鉄所及びコークス化工場の国外への原料炭の購入度合いが 拡大した。モンゴル石炭市場は回復し、価格は 680~685 元に落ち着き、税関の在庫量は 9 週連続で下落 している。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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