トルコの金融市場動向

2016年7月20日
トルコの金融市場動向 Weekly Report
【2016年7月9日~2016年7月19日の推移】
【1】7月19日までの回顧
【トルコ・リラ 為替推移】
19日までのトルコ・リラ相場は、対円で上昇する一方、
対米ドルでは下落となりました。15日(現地、以下同
様)の夜にトルコ軍の一部がクーデターを試み、トルコ
最大の都市イスタンブールや首都アンカラの一部を占
拠し、国営放送を通じて全権掌握、戒厳令、夜間外出
禁止令の公布を宣言しました。しかし、クーデターは
国民の支持を得られず、翌16日には事態は収束をみ
せました。クーデターが発生した15日夜の時点で、ト
ルコの金融市場はすでに終了しており、債券市場へ
の影響は見られませんでしたが、為替市場は大きく反
応し、一時対米ドルで3.05トルコ・リラをつけるなど、
4.5%超の下落となりました。週明けの18日は、トルコ
の2年国債で0.3%、10年国債で0.6%程度の金利上
昇となりました。19日の金融政策決定会合では、市場
予想通りコリドー上限金利の引き下げが行われた一方
で、政府が大学学部長に対して辞職命令を出すなど、
反体制勢力に対する取り締まりを強化していることが
嫌気され、金利の上昇幅は拡大しました。
(2016年6月17日~2016年7月19日)
(円/トルコ・リラ)
(トルコ・リラ/米ドル)
42.0
2.70
40.0
2.75
2.80
トルコ・
リラ
36.0
2.85
高
34.0
2.90
32.0
2.95
34.89
38.0
30.0
3.00
円/トルコ・リラ(左軸)
28.0
トルコ・リラ/米ドル(右軸、上下反転)
3.05
3.04
26.0
安
3.10
6/17
6/27
7/7
7/17
※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。
【トルコ 金利推移】
(2016年6月17日~2016年7月19日)
(%)
【2】今後の見通し
11.0
政府は週末に起きたクーデター未遂を受けて、政府
がクーデターの首謀者とみなしているイスラム教指導
者ギュレン師の支持者を一掃するとして、軍関係者だ
けではなく、教育機関、宗教団体にまで取り締まりの
対象を拡大しており、すでに多数の人が停職や拘束
の対象となっている模様です。また、エルドアン大統
領は20日にも重大な発表がある旨を表明しており、当
面はクーデター未遂を受けた政治動向などに注目が
集まりやすく、債券・為替市場ともに値動きの荒い展
開が予想されます。
2年国債
10.0
9.0
8.92
8.0
7.0
6/17
6/27
7/7
7/17
【3】主要経済指標
発表日
7/14
7/19
7/19
7/19
発表頻度
月次
月次
月次
月次
期間
5月
-
指標名
経常収支
1週間物レポ金利
翌日物貸出金利
翌日物借入金利
データ
-28.6億ドル
7.50%
8.75%
7.25%
(参考)前回
-29.7億ドル
7.50%
9.00%
7.25%
(出所:ブルームバーグより大和投資信託作成)
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