9.6 労働市場情勢指数 - 日興アセットマネジメント

ご参考資料
この数字はなんだ?
Vol.103
ナンバー・ナンダー
2016年7月13日
米 国
の
2016年6月
の
労働市場情勢指数
(LMCI、前月比)
-
です
9
1
.6
.9
ポイント
FRB (米連邦準備制度理事会)が7月11日に発表した6月の労働市場情勢指数(LMCI)は、前月比で1.9ポ
イントの低下と、市場予想を下回ったものの、低下幅は前月の3.6ポイント低下から縮小しました。
LMCIは、FRBが労働市場全体の変化を把握するために開発した指数で、2014年に公表が開始されました。
LMCIを構成する19の指標には、失業率や雇用者数の増減に加え、労働参加率や平均時給、週平均労働
時間、フルタイムを希望しているもののパートタイムで働く労働者の数など、幅広い労働関連指標が採用さ
れています。LMCIは、プラスであれば米労働市場の改善傾向を、マイナスであれば悪化傾向を示します。
米国の非農業部門雇用者数は、6月に前月比28.7万人増と、市場予想を大幅に上回る伸びとなったものの、
4-6月期の平均では、好調とされる20万人増を下回る水準となりました。また、LMCIも6ヵ月連続のマイナス
となり、米労働市場の回復ペースは鈍化傾向にあります。しかし、こうした状況は米経済が完全雇用に近付
いている表れとの見方もあります。LMCIのマイナス縮小や、平均時給が緩やかながら上昇していることから、
米労働市場は、雇用者数などの「量」の改善から、賃金といった「質」の改善にシフトしつつあると言えます。
足元では、英国のEU(欧州連合)離脱問題といった外部環境の不透明感などを背景に、FRBは、7月の会
合では利上げの実施を見送るとの見方が強まっています。しかし、中長期的には、雇用環境の「量」と「質」
両面での改善を背景に、FRBが利上げできる環境が整う可能性が考えられ、今後も、米利上げの先行きを
見通す上では、LMCIの動向などにみられる労働市場の変化にも注目する必要がありそうです。
30
(ポイント)
20
労働市場情勢指数(LMCI)と非農業部門雇用者数の推移
(2006年1月~2016年6月)
労働市場情勢指数(LMCI)
(前月比、左軸)
(万人)
60
40
10
20
0
0
-10
非農業部門雇用者数
(前月比、右軸)
-20
-20
-40
-30
-60
-40
-80
-50
06年
-100
12年
14年
16年
(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成)
※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。
08年
10年
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