モニターの声

モニターの声
べん
てん
No.42
編集部
まる
ホウレンソウ 「弁天丸」
こん どう
か
よ
ハクサイ 「オレンジクイン」
こ
近藤 加代子さん
愛知県岡崎市
大好評のタキイ品種試作モニター。今回もたくさんの方
に、試作していただきました。それでは、試作モニター
の皆さんから、現場の生の声をどうぞ。
私は5〜6年前から庭でプランター栽培を楽しんで
福井県福井市
まえ だ
しげる
前田 滋さん
れい こ
玲子さん
います。
「タキイ最前線」
は知りませんでしたが、
たまた
定年退職し、これからは野菜作りを楽しもう…と畑を増やしたところに、
プランター向きのホウレンソウに応募しました。
なります。徐々に慣れ、今ではいろいろと出すようになってきました。
ま種苗店でいただいて熟読。モニターにも興味が出て、 近所へ道の駅がオープン。誘われるままに直売所出荷を始めて、約1年に
9月26日播種。本葉1枚で2〜3㎝間隔に、3〜4
枚で3〜5㎝間隔に間引きました。薬剤防除をしなか
ったので、虫にやられて倒れた株もありましたが、大
部分は順調。肥料不足か当初は葉の色が少し薄かった
ものの、追肥が効いたようで徐々に濃い緑へ。草姿は
すんなりしっかり、いい感じに伸びていきました。
収穫は11月6日からです。旬の甘みがあって、ゴマ
和えやバター炒めにすると美味。また味わいたいと、
たい ひ
11月下旬、収穫後のプランターに堆肥と石灰を足して
もう一度タネをまきました。冬に向かう時期でしたが
耐寒性はかなり強く、元気に生育してくれました。
栽培を始めたころは夏野菜を少し作る程度だったの
が、あれもこれもと増えていき、庭はプランターでい
べに ほう し
とダイコン
「YRくら
っぱい。この冬はミズナ
「紅法師」
ま」
が仲間入り。色鮮やかな
「紅法師」
は少しずつ収獲
してサラダに使えるし、
「YRくらま」
はやわらかでおい
さん
しい。どちらも大成功です。来年は短形ダイコンの
「三
た ろう
き
太郎」
や、ミニハクサイ
「CRお黄にいり」
にも挑戦して
みたい。作りたいものを全部植えるのは無理ですが、
毎年一つでも新たなものを取り入れていけたらと思っ
ています。
店は観光客が多く、目新しいものが好まれます。夏はユニークなカボチ
ャ
「ロロン」
が人気で、それなら秋冬は
「オレンジクイン」
でと考えました。
8月18日にポリポットへタネまきし、9月3〜11日に植え付け。発芽率
がよいうえ、定植後の生育も早く、薬剤防除は一度だけでしたが病害虫の
被害もありません。植えた70株のうち、だめになったのは1〜2株程度。
作りやすく、手間といえば畝の草むしりぐらいなものでした。
11月上旬ごろ、大きいものから順に収獲を始めました。太りがよく見ば
えがして、割ってみれば期待通りの濃いオレンジ色。実際に食べてもおい
しく、漬物にするとぺろりと食べてしまうほどです。
ただ、直売所へは割って出せず、断面を見せることができません。そこ
で、カタログの写真を切り抜いてポップをつくり、濃いオレンジ色をアピ
ール。効果はかなりなもので、ハクサイが山積みされる時期でもお客さん
に選んでもらえます。今回、早くにとれる
「サラダ」
と晩生の
「きらぼし90」
を作り、長期間ハクサイを出荷しましたが、次は播種日を分散するなどし
て
「オレンジクイン」
自体をもっと長く出したいと思いました。
出荷を始め、多くの品種を作るようになって、改めて野菜の奥深さを感
じています。いろんな種類や性質があり、天候によってもまったく違って
くる。大変ではありますが、これからも挑戦してよいものを作っていきた
い。観光客中心とあってリピーターはつきにくいのですが、それでも
「機
会があればまた買いたい」
と思われるものを出していきたいですね。
←
有機肥料、石灰チッソ、
発酵鶏ふんなどを入れ、
追肥は化成肥料で二度。
厳寒期に備え、12月に
は結束しておく。
←
1回目は購入土を用い、追肥
は二度。2回目
(写真)
は同じ
土を用いたが、問題なく生育
した。
ニンジン 「オランジェ」
大分県臼杵市
た
ぐち
たか し
田口 貴士さん
↑オレンジ色の
部分が食欲を
そそる漬物。
←
色も形も田口さん
のお気に入り。味
が濃く生食もいけ
る。直売所ではほ
かより高値の4本
15 0 円で販売でき
た。
←
元肥は堆肥、もみ
殻、化成肥料、苦
土石灰、追肥は化
成肥料で2〜3回。
自宅裏の畑で作り、
しっかり管理でき
たのも成功の要因。
私は一昨年の8月に定年を迎え、以来、野菜の直売所出荷へ
12月4日に初収穫。抜いて洗ってみてまず、
「おお、いい色だ
さらに本格的に取り組んでいます。ニンジンは春には一度作っ
なあ」
と思いました。濃いオレンジの、
いかにも食欲をそそりそ
たのですが、秋冬は経験がなく、やってみたいと思いました。
うな色です。それに先端まで詰まっている。先細りになったも
9月4日播種。間引きなしで済むよう、ある程度間隔をあけ
のと比べて見ばえが違います。また、以前の春ニンジンではよ
てまきました。とにかく最初は水やりが大事と聞き、毎日欠か
く割れが見られましたが、この品種はそれもありません。
さず続けて地面を乾かさないよう注意。10日ほどかかりました
私はAコープ内の直売コーナーに出していますが、ニンジン
が、70%は発芽したと思います。
は旬の時期でも価格が比較的安定しています。
そのうえ
「オラン
通常ならその後は特に水分を与えなくてよいはずですが、去
ジェ」
は色と形もよいため、
ほかの人より少し高値をつけても売
年の10月は一度も雨が降らず、引き続き定期的な水やりを行い
れ残って引き取ったことがありません。
ました。ただ、少し太りの悪いものが出てしまったので、もっ
次回はもっとタネを買って多く作付けしたい。高い在圃性を
と回数を増やした方がよかったかもしれません。
生かし、年明けの2〜3月まで出荷をと期待しています。
ほ
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2016 タキイ最前線 秋種特集号