開設科目 - 聖学院大学大学院

政治政策学研究科
講義概要
民事法と実務A
選択必修科目
デモクラシー・人権研究
2単位
阿久戸 光晴/菊地 順/谷口 隆一郎
デモクラシーと人権をめぐる現代の難問を歴史的基礎概念を学びながら、出席者
全員で討議しつつ、根本課題に迫っていく。デモクラシーと人権政策の過去・現
在・未来を展望する。
公共哲学研究
2単位
谷口 隆一郎
本講義は、
キリスト教政治哲学に基づき、近代主義、デモクラシー、
リベラリズム、
自由、平等、公共性といった観念の思想的背景、公正な富の社会的再分配にま
つわる諸議論、
あるいは正議論(public justice)
を扱う。そして、租税と国家と
の関係における、徴税・課税にまつわる
(法的)公正性・予測性・公平性などの倫
理(integrity)の適応性の問題は、大きく4つに分けられるリベラル・デモクラシー
社会の類型とどのような関係に置かれるかという課題について考察する。本科目
は、
「 理念から政策へ」
という、政治政策学研究科の理念と思想を担うものであ
り、本研究科教育の土台をなすものである。
政治・政策分野
政治学研究
2単位
政治現象を理解するための研究方法を社会科学方法論の教科書に基づいて学
ぶ。
さらに、自分の関心分野について実際にこの方法論に基づいて簡単に分析
して、各自発表してもらい、皆で議論して応用能力を高める。
2単位
児玉 博昭
公共政策学は、公共政策、すなわち公共的な問題を解決する基本的な方向性と
具体的な手段を考察する学問である。この講義では、公共政策がどのようにデザ
インされ、決定され、実施・評価されるのかを理解する。
憲法研究
2単位
石川 裕一郎
法学の素養があることを前提に、憲法学の著書を一冊精密に読解し、受講者間
で討論を重ねてゆく。その作業を通じ、憲法理解に不可欠な学説および判例の
知識修得を図ると同時に、現代日本社会が直面する政治的、経済的および社会
的諸問題を
(憲)法学的視点から考察することをも企図している。
現代社会理論研究
財産取引や団体の私法的構造の概観を得ることを目標に、春学期(A)
では、
「財
産法全体」
をテーマに民法総則、物権総論、債権各論の領域を取り扱う。
民事法と実務B
2単位
木村 裕二
春学期(A)に続き、金融取引や相続の私法的構造の概観を得ることを目標に、
秋 学 期( B )
では、
「 金 融 取引」
「家族法」
をテーマに、債 権総 論 、担 保 物 件 、親
族・相続の領域を取り扱う。
経済・経営分野
経済学研究A
2単位
2単位
柴田 武男
日経「経済教室」などを教材に、経済学の現状と理論を受講生とともに討議して
明らかにする。
組織行動論研究
宮本 悟
公共政策研究
2単位
木村 裕二
2単位
八木 規子
組織行動論とは、組織のなかで人間が取るさまざまな行動を科学的に理解しよう
とする学問分野である。具体的なテーマとしては、
モチベーション、パーソナリティ、
チームワーク、
コンフリクト、対人コミュニケーション、
リーダーシップ、組織文化、組
織変革などがある。これらのテーマについて、概念や理論、診断・測定ツールを体
系的に学び、
それらの背後にあるものの考え方を理解することを目的とする。
経営文化論
2単位
金子 毅
行政・企業による観光などの経営戦略により当該地域との間に生ずる「葛藤」
と
いう局面を対象に地域の「文化」
を題材としてその課題解決に向けての討議を行
い、行政・企業と地域双方にとり真に望ましき経営の方向性を明らかにすることを
本講義の目的とする。
「文化」
を分析し、
そこに内在する倫理意識に肉迫すること
で地域を動かす原理に沿った経営戦略の策定が実現し、
これにより執行される
地域生活の当事者側からの受容も可能となるからである。
企業財務論研究
2単位
柴田 武男 他2名
企業の不正会計の問題は、企業統治、経営者の法的責任など専門分野を横断
する問題であり、
これを企業財務論研究として、総論と企業統治の問題・法的問
題・会計問題についてそれぞれ専門とする教員三名が担当する。
土方 透
現代社会の所属性をより適合的に記述すべく、現代の社会理論が到達した境
位に定位しつつ、理論的な検討を行う。広く喧伝されるポストモダン、
グローバリ
ゼーション、多文化状況に関する諸議論の隘路を暴き、自己言及的な社会理論
の展開を試みる。
●日中内需拡大策の推移と課題―前川レポートの検討を通して
●日本の外国人雇用政策の特徴
2単位
●役員給与税制に関する一考察
●相続財産に対する相続税と所得税の適用関係に関する考察
●インボイス方式導入に係る問題点
吉川 保弘
租税法研究Aにおいては、企業税制の中心的税制でかつビジネスローとしての
機能を持つ法人税法について、講義する。到達目標としては、法人税法の持つ
固有の考え方と私法・会計制度との違いの理解に置く。
租税法研究B
● 取引相場のない株式の税法上の評価―少数株主が取得した場合の取引相場のない
株式の評価を中心に
税法分野
租税法研究A
過去の論文テーマ
2単位
野田 扇三郎
消費税法の概要を確認するとともに、諸外国の制度や税率改定に伴う問題点等を探る。
●マーケティングによる議会からの政策形成の可能性―市民参加による政策形成のあり
方に関する考察
●我が国のタックス・ヘイブン対策税制のあり方―適用除外要件を巡る諸問題の考察
●租税法規不遡及の原則についての研究
●法人税法における生命保険を巡る課税関係
●財産評価とタックス・
プランニング―問題点と課題
●役員給与の取扱いについての一考察―中小企業者を中心として
●外形標準課税の現状とその課題
●商品販売等のプレミアムとしてのポイント制に係る費用等の計上時期について
●ドラッカーの非営利組織マネジメント理論の再整理
租税法研究C
2単位
佐藤 謙一
職業会計人として活躍できるために必要な租税法のうち、主に所得税法のほか
相続税法及び租税手続法等について、
その基本的な理解を進め、
その後、取り
組むこととなる研究のために必要な視点を養います。
●包括利益の諸問題に関する一考察
● 再生可能エネルギーの固定価格買取制度の評価ー海外との比較と有郊性の評価を中
心として
●質問検査権に関する一考察ー質問検査権行使の違法性を中心として
●新島襄に学んだ教育者・井上浦造―
「共立普通学校」
を創設した井上浦造の生涯と思想を中心に
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講義概要
まちづくり論演習Ⅰ
地域共生分野
埼玉地域政策研究
4単位
平 修久
2単位
大塚 健司
人口減少、少子・高齢社会にあって、地方自治体が、各分野でどのような政策決
定をしてきているか、具体的な事例等を通して、実践的な視点から埼玉県を研究
対象として、問題解決の糸口を探すこととしている。
国内外の具体的なまちづくり事例を参考にしながら、今後のまちや都市の整備と
使い方のあるべき姿について検討する。具体的なテーマや事例は、個々の受講
生の興味によって設定する。
社会的企業論演習Ⅰ
4単位
大高 研道
まちづくり論研究
2単位
平 修久
居住環境の改善などを目的として、住民主体のまちづくりがハード、
ソフトの両面
から日本各地で展開されている。中心市街地の活性化などを通して、
まちづくりの
意義、効果、
あり方、課題などについての理解を深める。
社会的企業論
2単位
大高 研道
本講義では、
「 社会問題に取り組む事業体」
としての社会的企業が対象とすべき
課題を
「社会的排除」
との関連で捉えた上で、当事者参加やエンパワーメント、
さ
らには社会的関係性の形成(再構築)
といった観点からその現代的位置と役割
について論じる。
社会的企業は必ずしもコンセンサスの形成された概念ではない。対立的・矛盾的
な概念理解の背景にある社会構造をも含めた理論的・実証的検討を通して、社
会的困難を抱えている「 当事者 」の主体的な社会・労働参加を可能とする協同
経済実践の可能性と克服すべき課題について明らかにする。
TOPIC
埼玉税法研究会
埼玉税法研究会は、聖学院大学大学院政治政策学研究科の税
法分野(コース)
の在籍者・修了生および関連の教員を中心に、税
法研究の研鑽と親睦とを目的として、平石雄一郎本学名誉教授
の就任記念講演会を契機として2015年9月に設立されました。
地域文化論
2単位
埼玉税法研究会は修論指導の場でありますが、現役の院生だ
佐藤 一子
けでなく、修了生はもちろん外部の税務・会計関係の事務所に
地域社会の創造的発展、異文化との対話、地域の担い手形成という視点から、
地域文化の価値に注目する。生活文化、芸能、創造芸術、アマチュア芸術文化
活動、趣味・レクリエーションなどの文化活動、多民族・多世代の文化交流などの
取組事例から、
ソフトな財としての地域力について考える。
の親睦と情報交換の場でもあります。理論と実践、税務現場を
模大学院としてネットワークの親密さが特徴です。先輩と後輩、
日常光景があります。会長は移転価格税制の第一人者吉川保
4単位
谷口 隆一郎
弘特任教授ですから、現在ホットな話題のパナマ文書の専門的
な内容も興味深く聞けます。
税法は面白い、
それが会のポリシーです。
「公共哲学研究」に基づき、演習を行う。
租税法A演習Ⅰ
繋ぎ、厳しくも和気藹々と最新の税法議論を楽しむ会です。小規
それに教員が加わって一つの判例の議論に夢中になる、
そんな
演習(研究指導)
公共哲学演習I
勤務の方、
さらに、税法分野での大学院進学検討している方々
4単位
吉川 保弘
租税法A演習Ⅰは、国際課税に関する裁判例等を教材として、我が国における国
際租税法の研究を行う。具体的には各自による我が国の課税制度及び租税判
例研究(裁決事例も含む。)の報告議論を通じて研究を行う。
租税法B演習Ⅰ
4単位
野田 扇三郎
「法人税法」の概要を確認するとともに、租税判例・各種報告を通じて議論・研究
を行う。
租税法C演習Ⅰ
2015年9月に発足した埼玉税法研究会。平石雄一郎名誉教授の
就任記念講演回には、多くの修了生が参加しました。
4単位
佐藤 謙一
租税法研究Cにおける講義に対応した裁判例等に係る資料収集や検討等を通
じて研究する力を身につけることを目的とする。
なお、主体は皆さんであるので資料収集、検討や発表は毎回担当を決め、授業で
はそれに基づいた議論等を進める。
経済学演習Ⅰ
4単位
柴田 武男
金 融 市 場 論を中 心にしたテーマでの修 士 論 文の厳 密 性をまず第 一に講 義し
たい。
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2016年4月の研究会にて、新任の野田扇三郎特任教授の講演会
を開催。講演会後、在学生が修士論文構想報告を行いました。