第19回応用言語学講座公開講演会 オノマトペの認知言語学: 擬音語の意味拡張に対する非類像性制約 講師:秋田喜美氏(大阪大学) 後援:国際言語文化研究科教育研究プロジェクト経費 (「若手研究者育成のための応用言語学第一線研究者オーサービジットプログラム」) 講演内容 近年、「周辺テーマからの貢献」というスローガンのもと、オノマトペ(擬音・擬態語) の認知言語学的・認知心理学的研究が盛んになっている(篠原・宇野 2013)。本講 演では、認知意味論の中心課題の1つである多義性を手がかりにオノマトペの意 味論を考える。具体的には、日韓中英4言語の擬音語が見せる多義性のパタン (例:ぼこぼこ(鳴る→穴があく) vs. ぴよぴよ(鳴く→φ))をもとに、「とりわけ高い類 像性(形式と意味の類似性)を持つ擬音語は意味拡張ができない」という制約を提 案する。言語間・統語位置間・意味タイプ間の差異を捉えるこの制約には、いくらか の独立した根拠が存在する一方で、重大な疑問も残す。最後に、この課題に対す るフレーム意味論的アプローチと本論の相補性を指摘することで、一般的な議論へ と引き戻したい。 参考文献 篠原和子・宇野良子(編)2013.『オノマトペ研究の射程:近づく音と意味』ひつじ書房. ✓日時 : 2014年1月20日(月) 午後4時半~6時 ✓場所 : 全学教育棟北棟406室 ✓交通案内 : 地下鉄名城線「名古屋大学駅」①番出口徒歩5分 入場無料・事前申し込み不要 参考文献 www.postersessi on.com www.postersession.com 問い合わせ:堀江薫 <[email protected]> www.postersession.com
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