【SC活用マニュアル】県立中学校・高等学校における

スクールカウンセラーは心の専門家として
学校をサポートします!
 生徒の不安や悩み、問題行動を解消するために
 教職員のスキルアップを図るために
 生徒が生活上の困難・ストレスに直面した時の
対処方法を身に付けるために
 関係機関との連携を図るために
~スクールカウンセラーの活用にあたって~
「スクールカウンセラー活用マニュアル」にSCの役割を
明記し、次の点について共通理解しておきましょう。
 学校の現状
・支援を必要としている生徒が抱えている課題
・担任や学年団、生徒指導部等で対応できることやできないこと
 学校の現状を踏まえた教育相談の
「ねらい」「組織」「方法」
 スクールカウンセラーの役割
・スクールカウンセラーとは
・学校がスクールカウンセラーにお願いすること
~スクールカウンセラーの活用にあたって~
SCと教職員をつなぐのは「情報」です。
 生徒の情報を伝え、SCからアドバイス(コンサル
テーション)を受けることで、より適切な対応ができ
るようになります。(学校便りやPTA新聞等で背景情報も)
 必要に応じて、対策委員会やケース会議に出席しても
らうことも効果的です。今後の対応方法や、関係機関
との連携などについて、専門的な視点からアドバイス
を受けることができます。
教育相談の主体は教職員であり、SCはそのサポート役です。
生徒や保護者の対応が、SCに任せきりにならないよう留意し、
必要に応じた連携が大切です。
~教育相談担当者(SCコーディネーター)の役割~
スケジュールの
調整・連絡
スクールカウンセ
ラーの活動を紹介
スクールカウンセ
ラーとの情報交換
研修会の企画
保護者や生徒、
教職員とスクール
カウンセラーとの
つなぎ役
教職員との
情報交換
~教育相談担当者(SCコーディネーター)の役割~
スケジュールを提示する際、SCに伝える情報
 担任等からの情報
 生徒の行動記録
 生徒の出席状況
 保護者とのやりとりの内容
 関係機関での診断結果 等
※ SCコーディネーターが担任を兼ねていたり、授業中であったりする場合は、教頭
や教育相談部の先生に依頼しておくなどの方法を考えてください。
※ 養護(助)教諭には、教育相談とは別の重要な機能がありますので、SCコーディ
ネーターを兼務する場合は、教育相談業務を保健室に任せきりに しないよう、教
育相談部全体で取り組むなどの配慮をしてください。
SCの活動を生徒や保護者に知ってもらうため、来校日の校内掲示
や学校便り等での予約方法の周知等の工夫をしましょう。
また、教育相談室を気軽に相談できる環境に整えましょう。
~スクールカウンセラーの専門性を活用しましょう~
「指導や支援をしているのに改善しない」そんなときは‥‥
まずは、SCに相談してみましょう。





A君の授業中の様子がいつもと違う。
Bさんの欠席、遅刻が多くなった。
C君は、生徒指導上の問題行動が絶えない。
Dさんが、LINE上でのトラブルに悩んでいるようだ。
E君が、「心のアンケート」にいじめ被害の訴えを書いた。
等
生徒の様子を見てもらいましょう
気になる生徒や授業等の様子を見ててもらうことで、改善・解決
策を一緒に考えることができます。
また、問題行動の未然防止にもつながります。
~スクールカウンセラーの専門性を活用しましょう~
教職員とSCが一緒に考えることで‥‥
 「心の専門家」としての見方・考え方、対応の仕方がわかる。
 指導や対応の方向性が明確になる。
 他の教職員やSCと役割を分担して、指導や対応に当たることが
できる。
 関係機関との連携が図りやすくなる。
生徒や保護者がSCとつながると‥‥
 自分自身の心に寄り添ってもらうことで、心の安定が図りやすく
なる。
 学校には話しにくいことも話すことができたり、解決方法を考え
たりすることができる。
生徒や保護者の中には、カウンセリングは「特別な人が受けるもの」
「敷居が高い」という先入観を持っている場合があります。チャンスを
逃さないよう、事前にSCや教育相談担当者に相談しましょう。
~スクールカウンセラーの専門性を活用しましょう~
教職員のカウンセリン
グ能力を高める研修
発達障がいに
関する研修
生徒の心身の発達に
関する研修
生徒に心理教育を
実践するための研修
「生徒が生活上の困難・ストレスに直面した
時の対処方法を身につけるために」を参照
SCを学校に配置した目的の一つは、教育相談に関する教職員の資
質や能力を高めることです。SCを講師として研修を行うことで、教
職員が幅広い見方や考え方を身に付け、カウンセリングスキルを高め
ることができます。
SCは保護者に対する研修にも活用することができます。
~スクールカウンセラーの専門性を活用しましょう~
中学・高校期の生徒たちは、思春期特有の生活上の困難やストレ
スに直面し、場合よっては、重大な事態に及ぶ恐れがあります。
そのような場合の対処方法を生徒に身に付けさせるためのプログ
ラムを実践してみましょう。
SCも次のようなサポートをすることができます。
 計画の作成や実施の手順等に関するアドバイス
 プログラム実施の際の教職員、生徒に対する援助
 実施後のアドバイス 等
一つのLHRだけで行うより、学校全体で取り組むことによ
り効果が上がります。年間計画に位置付け実践しましょう。
~スクールカウンセラーの専門性を活用しましょう~
 生徒を支援するために、場合によって関係機関との連
携が必要になります。また、SCのコンサルテーショ
ンにより、生徒や保護者を関係機関につなぐきっかけ
となることもあります。
 学校とSC、関係機関が、情報交換をしながら役割を
分担して生徒や保護者へ適切に対応するようにしま
しょう。
生徒を取り巻く環境等を改善する必要がある場合は、スクー
ルソーシャルワーカー(SSW)の活用を図り、学校、家庭、
関係機関が連携して取り組むシステムを作ることも必要です。
「熊本県立高等学校スクールカウンセラー
活用事業に関するQ&A」を作成しました。
本SC活用マニュアルとともに、熊本県教
育委員会のホームページに掲載しています。
各学校での本事業に係る周知や教育相談
に関する校内研修等で御活用ください。