アイデアプラント 公開セミナー アイデア出しの技法、ワークショップ 初級編 アイデア出しの技法を ワークショップを通じて実際に使ってみます。 この技法は、紙と鉛筆だけあれば使えます。 本質的に、アイデアとは • アイデアの定義は、「ちょっとした思いつき」か ら「社会に大きなインパクトをもたらす発明」ま でさまざま、あります。 • そのなかで、アイデア出しのプロたちが行き 着いた結論があります。 – 「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ 以外の何ものでもない」 (引用:加藤昌治『考具』2003年) (ポイント)「アイデアに困ったら、 既存のものの組合せを考える、ことから はじめてみよう」 ちょっと脱線 ただし、1%は例外、かもしれない。 レベル5 既存のパターンには分類できないもの レベル4 レベル3 レベル2 レベル1 物事には例外が あります。 1%のアイデアは よくわかっていません。 アイデアの技法、いろいろあります。 • 本日は、アイデア出しが楽しくなる技法 を紹介します。 – 必要なものは紙とペン(鉛筆)だけ。消しゴムは不 要です。 – 90分後には、大小さまざまなアイデアが紙の上 にあふれます、多分。もしかしたら、将来の自分 の可能性に出会う、かも。 マンダラート アイデアの 支持率とは 意外なもの ブレスト 4つのルール マインドマップ メモ法 脳の柔軟体操 「しりとらず」 チームの力が 足し算から 掛け算に なる瞬間 マンダラート この、3かける3が、マンダラート。 マンダラート ちょっとやってみましょう。 あなたは出版社で、新しい雑誌の企画を立てようとしています。 真ん中に、 テーマをバシッと 「雑誌といえば・・・」 とつぶやきながら 思いついた単語を 書いてください 雑誌 8個すべて 埋めてください (例)カラー 別の紙の中心に 「カラー」と書く。 72のアイデア (あるいはその切り口) 「カラー」の周囲8マスを 埋めてください。 なるべく単語。 ご注意ください! • 「雑誌」の周りのマス目をうめるときに、「おばさん」と 書いてみて、『ちょっと違うかな』とおもって消そうと 思ったときには、待ってください。 • 「書いちゃったから、そのままでいいか。」と ずぼらマインドをもってください。 • どんな時も自分に言い聞かせてほしい言葉がありま す。それは、どんな小さなものであれ、発想 には価値がある。あなたのアイデアは、もしか したら100億円の雑誌になるアイデア、かも。 ただし、だからといって「アイデア」が単体で社会的価値を生むわけではない、 という謙虚な姿勢も、同時にほしいところです。要はバランス、です。 やってみよう。 • 手元のマンダラート、まず一枚埋めてみてください。 • 思いつくスピードで、やりましょう。 • ひとつあたり、15秒。 – ぐるぐるっと考えてみます。10秒。 – アイデア(単語)を書きこみます。5秒。 • 8個×15秒=2分間。 • 先にこれ、読んだ人はもう、始めちゃってください。 もう、一枚 さらに、アイデアを広げて見ましょう。 • 8つのアイデア(あるいは切り口)からひとつ 選んで • 別のマンダラートに記入してください。 • そして同様に、周りの8マスを埋めてください。 • 時間は、2分間です。始めてください。 アイデアの 支持率とは 意外なもの (まず、5人くらいのチームになってください。) • 2枚目のマンダラートを左の人にまわしてください。 • 印をつけてください。 – 面白いに「☆」印を – イケそうに「○」印を – ☆も○も一枚につき、ひとつだけです。 • 10秒たったら、次にまわしてください。 • 自分のものが戻ってきたら終了。 いかがですか? • アイデアを人がどう支持するか、意外と評価 があったり、逆に、意外と評価されなかったり。 • アイデアの価値とは、その判断が難しい。 • ひとつの評価指標は、社会の支持率。 – つまり世の中が、イエス!というアイデア、という 視点が、あなたのマンダラートの☆と○の集積点 にあります。 ただし、社会に支持されることだけが、唯一無二の評価指標ではありません。 ブレスト※、その前に。 (※正式名称は、ブレーンストーミング) • 同じものを見ても、人は違った感じ方をするものです。たとえ 夫婦や恋人でも。 • 人は多様です。チームメンバーがいっぱいいると意見がまと まらず、面倒? • 否。私と君は、違っているからこそ、一緒に何かを創れる。 • 多様性を、そして各個人の考え方を歓迎しよう。そして、個々 人のアイデアを、チームの共有財産として、みんなで育てよ う。 ブレストでは、テーブルの上に今から乗るアイデアは、 「私の」「あなたの」ではなく「私たちの」アイデアである と意識してください。 ただし、普段、人の提案したアイデアにただ乗りすることを避ける気持ちは、 紳士な姿勢ですので大事にしてください。TPOがある。ということですね。 ブレストは、ルールのある雑談。 • 今から行うアイデアだしのテーマを明確に設定する。 (A4紙の中心に、テーマを端的に書き、チームの中 央におく、というのもいいです。) – 「そもそも、何の話だっけ?」がなくなります。 • 司会者を決めます。参加者の意見を満遍なく、でも 流れを止めないように、引き出してください。 – これ、難しいですが、一回やると次はうまくできます。経験 できるチャンスに、経験しておいてください。 – 就職活動のグループ面接でも自然としゃべれるスキルが 身につきます。 ブレスト、4つのルール • 1、質より量 – たくさん出すと、いいのも出てくる。人の創造性にはそういう特性がある、らしい。 • 2、自由奔放・突飛な発想を歓迎 – ばかげたアイデア、と思うなかれ。スケールのでっかいアイデア、未来のアイデアだ、と 思おう。 • 3、ほかの人のアイデアに便乗 – 私たち、のアイデアです。私たちの手によってさらに、面白くしちゃいましょう。Aさんの 意見に、BさんCさんがアイデアを発展させます。また、戻ってもいいです。Aさんのアイ デアついて、Bさんとは別の視点からDさんが便乗してもOK!もちろん、Aさんもさらに 便乗OK! • 4、批判禁止 – アイデア出しでは、批判者がいると場は急速に冷えます。脳みそがなぜか硬くなります。 「それってお金がかかるよ」とか「誰もそんなのほしくない」とか「無理じゃね?」といいた くなったときには、それさえも活用しましょう。生産的な文章に言い換えます。「小さいお 金だったらどういうアイデアになるか」「極めてまれなほしい人がもっと喜びそうな製品 仕様は?」「成功確立が低ければ、たとえば1%、1000回同時にやると、10回成功しま す。だったら、いっぺんに1000回やるアイデアは」と、自問してみる。あるいは、チーム の中でつぶやいてみる。 はじめる前に、独特のメモ方法。 • うまいメモは、ブレストを促進する。 • マインドマップ、うまいメモ方法を紹介します。 – 次のスライドのようなものがマインドマップです。 マインドマップ マインドマップ • 真ん中にテーマを書きます。出たアイデアを近くに書いてま るで囲みます。そして中心○と線でつなぎます。 – 出来るだけ、単語。どうしても文にしたいときには、単語ごとに丸で囲 み、単語をつなげてください。(早いし、自然と構造化されていきます) • そこからアイデアがさらに出れば、その近くにアイデアをかい て、まるで囲みます。そしてつなぎます。 • 発散する分だけ、そこから分岐させて書いていきます。 • 別のところで同じアイデアが出てきたら、それらもむずんじゃ います。ごちゃごちゃしてもいいんです。意外とそれがヒント になったりします。 だまされたと思って、チームの真ん中に置いた紙に、 記入してください。(担当者決めてください。) 正解なんてありません。ごちゃごちゃしてていいんです。言葉は空中に消えますが、 それが紙の上に固定化された、その程度の意味合いのメモでいいんです。 さあ、はじめよう。 で、ちょっと準備体操 • 3分だけ、脳の柔軟体操をしましょう。 • しりとらず。といいます。 • 思いつきでしゃべる、脳の部位を活性化する ちょっとしたゲームです。 ざっくり、こんな感じ。 • A君は、何でもいい適当なモノ・名称を、B君に告げます。たと えば、「ガラスのコップ」と。 B君は、即座に「え~ガラスコップ、ガラスコップといえば、ベ ネチアですが・・・」と、ガラスコップについてあらん限りのこと をしゃべります。30秒がたったときに、B君は、急に全く関係 の無いモノで話を閉めます。「え~、というわけで、次、靴下」 と。 するとC君は、突然ふられた靴下について即興で靴下に関す る説明を行います。「え~くつしたは、通常先が丸いですが、 おじさんを中心に指われのものもあり、むれ対策に・・・」とい う感じです。 メンバーの人数によりますが、これを4~5周行うと、その後 のブレストは驚くほど円滑に頭が回るようになります。 お手本、スタッフにお題を振ります。 狼狽すると人間はどうなるのか、見てください。 では、「しりとらず」をしましょう。 • 3~5人一組になってください。 • 1~3の順番を決めてください。 • 一人30秒 で3 周 • はじめの「お題」は私が出します。 • 1の人は、即興でそれについて30秒話してください。 • 笛が鳴ったら、“しりとらず”です。まったく関係のない「お題」 を出してください。2の人はそれを受けてすぐに話し始めてく ださい。 • 以降同様。 ブレーンストーミングを実践します。 まず15分間。 • あなた方は、文具メーカの商品開発の担当者です。 • チームで新商品の企画をすることになりました。 – 既存商品の改良、から、独創的な新商品まで、何でもOKです。 – WEB上の新サービス、でもいいです。 • ブレスト、という集団でおこなう発想技法をもちいて、世界中 をあっといわせる商品を発想してください。 • そして、アイデア出しを楽しんでください。(これ、意外と重要。) • しゃべり疲れてください。それくらいの勢いで。 ブレストって、どうするんだっけ?という時のために ブレスト、4つのルール • 1、質より量 – たくさん出すと、いいのも出てくる。人の創造性にはそういう特性がある、らしい。 • 2、自由奔放・突飛な発想を歓迎 – ばかげたアイデア、と思うなかれ。スケールのでっかいアイデア、未来のアイデアだ、と 思おう。 • 3、ほかの人のアイデアに便乗 – 私たち、のアイデアです。私たちの手によってさらに、面白くしちゃいましょう。Aさんの 意見に、BさんCさんがアイデアを発展させます。また、戻ってもいいです。Aさんのアイ デアついて、Bさんとは別の視点からDさんが便乗してもOK!もちろん、Aさんもさらに 便乗OK! • 4、批判禁止 – アイデア出しでは、批判者がいると場は急速に冷えます。脳みそがなぜか硬くなります。 「それってお金がかかるよ」とか「誰もそんなのほしくない」とか「無理じゃね?」といいた くなったときには、それさえも活用しましょう。生産的な文章に言い換えます。「小さいお 金だったらどういうアイデアになるか」「極めてまれなほしい人がもっと喜びそうな製品 仕様は?」「成功確立が低ければ、たとえば1%、1000回同時にやると、10回成功しま す。だったら、いっぺんに1000回やるアイデアは」と、自問してみる。あるいは、チーム の中でつぶやいてみる。 いかがでしたか? • 少しだけ新しい、のも、新しいアイデアです。 • この1時間に、新しいアイデアはいくつ生まれましたか? • ブレストは、個人のアイデアの足し算でした?掛け算? – (足し算だったと感じたら、そのチームはもっとやれる力があります。) • アイデア出しは誰にとっても、難しいことではありません。 • 技法はあくまで人間が本来持つ創造性を引き出すための道 具です。 • 同じ技法を使っても、使う人ごとの経験や創造性によって異 なるアイデアが生まれます。 今日のポイント • 個人で行うアイデア出しの技法 – マンダラート – (マインドマップも、可) • チームで行うアイデア出しの技法 – ブレーンストーミング – 創造性を高めるには、いくつかコツがある。 • アイデア出しで困ったら、既存のものの新しい組み 合わせから考えてみよう。(ビジネスは100点の答え がわからなくても、締め切りが来る。アイデアを量産 する必要があるときには、それに答えよう。結構、で きるし) 時間がなければ割愛 その他、有名な技法 • アイデアのチェックリスト (オズボーン、7つの問い) 次のページ • ある種の制約・限定があると、人の創造性は より高まる。(アイデアプラント、経験則) • NM法(一度上位概念に直して、類比する) オズボーン、7つの問い アイデアは、 既存のものと 既存のものの 新しい組み合わせ 1)『代用』 • 代用品はないか、代行はどうか 読書を 代行したら??? 2)『結合』 • 結びつけることはできないか ランニングと音楽を くっつけたら??? 3)『応用』 • 応用することはできるか 富山の薬売りモデルを お菓子にしたら??? 必ずしも モノとモノでなくても。 4)『修正あるいは拡大』 • 修正あるいは拡大できないか 大学図書館の利用を 24時間にしたら??? 既存のモノと 既存のコトの 新しい組み合わせ。 優れたアイデアの ヒントに。 5)『他の使いみち』 • 他の使いみちはないか 新聞配達が他の モノを運べるなら??? 6)『削除あるいは削減』 • 削除か、削減できないか 返却のいらないレンタル の仕組みは??? だけれども・・・ 7)『逆あるいは再構成』 • 逆にするか、再構成できないか 来場者がお金をもら えるコンサート??? 時間がなければ割愛 最後に • インプット系のアイデアの技法 – カラーバス – フォトリーディング(※速読のそれ、とは違います) • 「石井力重の活動報告」のアイデアプラントの カテゴリーに概要を掲載しています。 • http://ishiirikie.jpn.org/category/27825.html オススメの本 (ちなみに、これから 読みたい本) • 考具(こうぐ) • 発想する会社! ― 世 界最高のデザイン・ ファームIDEOに学ぶ イノベーションの技法 • 天才に勝てるアイ デアのつくり方 • • 図解 フィンランド・メソッド入門 アイデア・ブック スウェーデン式
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