経済学入門 12 丹野忠晋 跡見学園女子大学マネジメント学部 2006年7月13日 復習1 1. 完全競争市場(perfect competition) 2. 独占(monopoly)-供給者が一人.水道, 電力,マイクロソフト 3. 寡占-数社の企業が競争していてある 程度競争がある 4. 独占的競争-寡占よりも企業数が多い が,完全競争よりも少ない 復習2 • 不完全市場では企業はプライス・メー カー(価格設定者)である • 限界収入-産出量を一単位増やすとき に得られる追加的収入 • 限界費用-産出量をもう一単位増加さ せたときの追加的費用 利潤を最大にする企業は 限界収入=限界費用 • 復習3 • 政府は競争を促進し市場支配力の濫用を 制限するために積極的な役割を果たす • 自然独占-膨大な固定費用がかかるため に独占に任せざるを得ない • 大卒であることは平均的に生産性が高い 情報を企業に伝えている 情報の信頼性:株屋が薦める株は本当? • 4外部性p.232 • 外部性ー市場を通じないで他者に影響を 与えるがそれに対して金銭の授受がない • 負の外部性ー悪影響を与える外部性, 例:大気汚染,教室のおしゃべり • 正の外部性ー良い影響の外部性,例:公 園の緑,都市環境 • 一般に外部性は資源配分は非効率的に 4.1外部性に対する政府の 政策p.234 • 社会的な最適水準よりも大気汚染は過剰 に排出される → 政府による市場介入 • 汚染を制限する環境規制,料金,罰金 • 京都メカニズム,排出権取引(所有権) • 正の外部性の場合は,都市の衰退地区で アパートなどを再生する • ニューヨーク市で地下鉄を綺麗にする 5公共財p.235 • 純粋公共財ーその財を追加的にもう1人に 供給するための限界費用が0であり,かつ 人々がその財を享受できないように排除 することが不可能な財である • 非競合性と非排除性 • 実際には純粋公共財は少ないが,その特 徴を多かれ少なかれ持つ財は存在する 追加利用の限界費用 純粋私的財 渋滞した高速道路 医療,教育 純粋公共財 国防,渋滞のない高速道路 消防サービス 排除の容易さ ただ乗り問題 • 民間市場では公共財の供給は過小になる • 例:灯台と船主 • 協同組合で灯台の建設 • 他の船主は資金を提供すると思って,自 分自身はお金を供出しない • 皆がそう思い.結局灯台は建設されない • フリーライダー問題(free-rider),ただ乗 り 練習問題p.240 2. 次の外部性は正か負か.無料の場合に過 剰生産かあるいは過少生産か? a)研究開発 b)廃棄物を捨てる企業 c)大きな公園でのコンサート d)たばこを吸う人 練習問題p.241 4. ハイウェイは公共財と言えるだろうか?追 加的にもう一人の人がハイウェイを利用す ることの限界費用が高くなる状況は? 6. 授業のグループ研究では同じ仲間は同じ 成績をもらう.この時にフリーライダー問題 が生じると考えられる.それはなぜか? 第8章マクロ経済学と完全雇 用p.294 1. 日本経済全体をどのように診断するか 2. 失業,産出量,経済成長,インフレーショ ンはどのように測定されるだろうか? 分かり易く言うと 1. たくさん消費したい=高い経済成長 2. プーにはなりたくない=低い失業率 3. 安く買いたい=低いインフレ率 ミクロとマクロ 1. ミクロ経済学 (microeconomics)-企業 や消費者に焦点を当てる,経済の小さい 単位で考える 2. マクロ経済学(macroeconomics)-経済 全体の動きを分析する,日本経済等 • 経済全体の動きをどう捕らえるか? • マクロ経済政策とは 日本人 • • • • • 少子高齢化 2006年に初めて人口が減少 2050年には1億60万人まで減少 晩婚化 子供を生まなくなった 140,000 120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 14) 15) 20) 22) 25) 30) 35) 40) 45) 50) 55) 60) 1940( 1945( 1947( 1950( 1955( 1960( 1965( 1970( 1975( 1980( 1985( 7) 12) 13) 14) 15) 16) 17) 1995( 2000( 2001( 2002( 2003( 2004( 2005( 1990(平成 2) 10) 1935( 1930(昭和 5) 1925( 1920(大正 9) 1900(明治33) 1872(明治 5) 日本の人口(1000人) 1.経済成長p.296 • 普通,国の人口は僅かでも増えていく • 経済全体の産出量よりもその増加率が重 要な指標 ,成長率=増加率 • 1人当たりの平均的に利用可能な財と サービスに注目 • 毎年2%の増加率(2倍は35年), • 毎年1%だと70年かかる 1.1国内総生産p.296 • 様々な財(今川焼,クルマ),産出量? • 最終的な財の金額を合計すればよい • 国内総生産 GDP Gross domestic product • ある国内での一定期間に市場向けに生産 されたすべての最終財とサービスの総貨 幣価値 最終財アプローチp.299 1. 2. 3. 4. 5. 消費(consumption) 投資(investment) 政府購入(government) 輸出(export) 輸入(import) GDP=C+I+G+X-M 政府購入, 87,403 投資, 119,505 日本のGDP 純輸出, 6,197 消費, 284,543 三面等価 • • • • 1. 2. 3. イチローが今川焼きを生産 それをナカタが購入→代金の支払い イチローの所得 GDPは三つの側面が常に等しくなる 最終支出 付加価値 所得 付加価値アプローチp.303 • 生産された物は多くの段階を経て最終的 な購入主体へ到達する • 流通段階が増えれば企業全体の金額は 増加する • そうした重複は生産を正しく測れない 付加価値アプローチ 付加価値=企業収入 ー中間財の費用 GDP=全企業の付加価値の 合計 所得アプローチ • 生産された物の売上は誰かの所得になる 企業収入=賃金+利子支払い+中間財の 費用+間接税+減価償却+利潤 企業の付加価値=賃金+利子支払い+間 接税+減価償却+利潤 経済成長率 • 経済は毎年僅かに変動する • 絶対額よりもその成長率を見る =(今年のGDP-前の年のGDP)/前の年 のGDP ×100 (単位は%) • 年の成長率がプラスならばGDPは増加 経済成長率 4 3 2.8 2.8 2.3 2 1.7 1.1 1 0 -1 -2 0.6 1996年度 -0.1 1998年度 2000年度 2002年度 -0.8 -1.3 2004年度 2失業p.313 • 失業-就業する意思と能力がある人が生 産活動に従事していない状態 • 経済的困窮,生活水準の低下,自尊心を 傷つける • 若者の失業:人的資源の喪失,将来の労 働生産性の低下 • 中高年の失業:病気や怪我をしやすい, 家族への影響 セーフティー・ネット • 地域の損失:大規模工場の閉鎖は町中の 失業をもたらす.炭坑町:夕張 • 財政再建団体に初めてなる • 「皆で渡れば・・・」――夕張の財政破綻で は終わらない「集団的無責任」 • 失業保険の給付 • 町おこしのための追加的な財政支出 2.1失業統計p.315 • 失業率(unemployment rate)とは就業し ておらず求職活動をしている人数の総労 働力人口に対する比率 • 総労働力人口=就業者数+失業者数 • 2002年の日本,就業者数が6330万人 • 失業者数が360万人 2002年日本の失業率 失業率=失業者数/労働力人口 =失業者数/(就業者数+失業者数) =360万人/(6630万人+360万 人) =0.054=5.4% 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 00 6) (2 00 5) (2 00 4) (2 00 3) (2 00 2) (2 00 1) (2 00 0) (2 99 9) (1 (1 99 6) (1 99 7) (1 99 8) 成 8 平 % 日本の失業率 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0
© Copyright 2024 ExpyDoc