責任の達成 ~責任の条件

組織の限界
第四章四節~六節
2003年12月22日
総合政策学部4年 渡邉悟史
総合政策学部3年 長良敏希
総合政策学部3年 小川綾子
権威と責任
4節
組織における権威は意志決定の集権化
である。
 権威は情報の伝達と処理についてのコ
ストの節約に役立つ。
 責任を伴わない権威は誤りを犯す可能
性が高い。

権威が誤りを犯す理由

権威者の容量の過大負担


ある程度の複雑さを持った組織では情報のす
べてを知っていることは不可能である。
非人格的権威(←ストラテジー)
•
•

4節
あらゆる可能な偶然的事象を書くのはコストが高い
それ自体を施行するにも情報が必要でコストが高
い
先入観

情報を濾過する。ex)タイタニック テレパシー
別の議論
4節
絶対的かつ無責任な権威に従属せざるを得ないという感
覚
→成果に対して悪影響
(エルトン・メーヨー)
 人間は権威に対してあこがれる
(エーリッヒ・フロム)

しかしいずれも、根拠はきわめて少ない。
責任の達成
~責任の条件
5節
権威が権威自体の責任を達成すること
は可能である
 責任の要素を含まない組織はほぼ存在
しない


組織は限られた領域を占めるものである
ため
5節
なぜ権威に責任が伴うのか?

革命の危険性
権威
権威
脱退・革命
責任
責任を達成するための
構造的手段ーⅰ

5節
より高い権威に対する責任

社長
例:部長が社長に対して持つ責任
責任
(問題状況を伝える)
問題の所在の移転にすぎない
部長
責任を達成するための
構造的手段ーⅱ

5節
臨時的な権威に対する責任

例:企業の社長が取締役会や株主に対
してもつ責任
A社社長
B社社長
C社社長
選択
責任(意見を伝える)
株主
間接的な情報の付与にすぎない
責任を達成するための
構造的手段ーⅲ

5節
限定された分野においてのみ正統性を
持つ特殊な権威に対する権利

例:司法的な権威に対する責任
• 特定の側面の権威のみにしか責任が存在し
ない
• 行政府や立法府の決定の具体的内容はこ
の種の責任対象にはならない
司法
行政府・立法府
責任(特定分野において意
見を伝える)
責任を達成するための
構造的手段ーⅳ

5節
非権威的グループに対する責任

例:調査委員会・オンブズマンなどへの
責任
情報の提供
調査委員会
責任(情報の受け入れ)
6節
権威と責任の間の代替関係
・制度設計:責任と権威の調和をどうするか?
・代替関係(トレードオフ)
権威の誤りを責任メカニズムによって修正しなく
てはならないが、権威の価値を破壊してしまう
かもしれない。
→全ての決定を再審査するならば、それは権威
の移行にほかならない。
6節
責任のとり方
「例外による管理」
「行為成果が期待から非常にかけ離れているよう
な場合にだけ再審査を・・・さまざまな決定や期
間の中から無作為に標本を選んで、・・・検討を
加える(p98-9)」
←効果的な情報システムによる補完
・決定の正当性の説明
・成果の期待の設定と明示
6節
再審査グループ
・「誤りが起こったときに、それに関する具
体的な非難を聴取する(p99)」
○機能:情報の創出(権威外からの情報源
を開く)/関係各部署への情報伝達
○有効性の確保:再審査グループにも権
威が付与されるべき
6節
「宗教あるいは・・王権・・からの惰性的な
反映に基づいて、考えることもなしに権
威を受け入れる時代は過ぎ去った
(p100)」
「権威は・・・組織の目標を成功裡に達成す
るための必要条件である。しかしそれと
同時に、権威は、制度的な構造の形に
整備された再審査と公開の方式に対し
て責任をとらなければならないだろう
(p101)」