宇佐市農業再生協議会水田フル活用ビジョン [PDFファイル/115KB]

宇佐市農業再生協議会
宇佐市農業再生協議会水田フル活用ビジョン
農業再生協議会水田フル活用ビジョン
1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題
本市は県内有数の宇佐平野を抱え一部の中山間地を除きほぼ平坦な地形を有し、米・麦・大豆等を中心とし
た土地利用型農業を展開するうえで非常に恵まれた水田農業環境にあるが、近年、米価の低迷等による農業経
営の悪化や、担い手の減少・高齢化等によって、農業従事者の減少や担い手不在集落等の課題が生じている。
そのため、関係機関で連携し、集落内だけでなく集落間等広域での話し合いを進め「人・農地プラン」の
作成及び見直しを進め地域の中心となる経営体を育成するとともに農地中間管理機構を活用し農地の利
用集積化を図っていく必要がある。
また、近年新規需要米の増加に伴い渇水時の水稲作物用水の不足が懸念されるため農業用水を使わない
転作作物との作付のバランスを図ることが課題であることから、大豆が水田夏作の栽培としての重要性が
増している。
2 作物ごとの取組方針
市内6,840ha の水田について、適地適作を基本として、産地交付金を有効に活用しながら、作物生産の
維持・拡大を図ることとする。
(1)主食用米
主食用米は、生産数量目標に沿った作付面積を確保するとともに、それぞれ需要に応じた生産数量の確
保と、売れる米作りの徹底によって米の主産地としての地位を確保する。
(2)非主食用米
ア 飼料用米
飼料用米については、県域設定の産地交付金を活用した多収品種への取組を活用して助成を行い作物生
産の維持を図る。
イ 米粉用米
米粉用米については、県域設定の産地交付金を活用した多収品種への取組と一般品種での晩期穂肥施用
の取組を活用する。
ウ WCS 用稲
現在、取り組んでいる農家を中心に、畜産農家と耕種農家との連携を強化し、安定的な粗飼料として作
物生産の維持を図る。
エ 加工用米
産地交付金の追加配分枠を活用して複数年契約を推進しつつ需要者との結び付きに対し助成を行い作
物生産の維持を図る。
オ 備蓄米
平成 25 年度より備蓄米の取組を始めた。取組希望者が多いことから、売渡人との調整を図りつつ、県
域設定の産地交付金を活用して備蓄米の生産拡大を行う。
(3)麦、大豆、飼料作物
麦については、大分県には麦を原料とする焼酎・味噌・醤油の製造業が盛んであり、地元業者と連携し焼酎
用大麦、味噌用裸麦の契約栽培の継続、更には全量契約栽培による産地体制を図ることと、品質の向上が課題
である。
大豆については、従来から転作作物の基幹作物として位置づけ、作付けの推進を図り、実需者との契約によ
る栽培が行われてきたが、収量・品質とも低水準にあり農業者間による収量・品質の格差も大きいのが現状で
ある。恵まれた地形を有効に活用するとともに生産技術の向上や産地交付金を活用した取組支援により、この
課題の解決を図る。
特に、産地交付金の活用については、一般大豆、種子大豆、黒大豆の作付面積合計が 1ha 以上となる担い手
への支援を行い、収量増や優良な品質の生産体制を図るため作付規模加算面積を現状の 621ha から目標年の
平成 28 年には 713ha へ生産面積の拡大を図る。
(4)そば、なたね
実需者との契約に基づき、産地交付金の追加配分で支援しながら作物生産の維持を図る。また、生産者
への排水対策の徹底等基本技術の励行を行う。
(5)野菜
産地交付金による作付の支援を行いながら、たまねぎ、ゆず、さといも、じゃがいも、にんにく、白ね
ぎ、なばな、夏秋きゅうり、黒大豆の枝豆を重点推進作物助成の対象作物とし、その他の野菜等の作付を
一般作物助成として推進し生産面積の拡大を図る。
(6)不作付地の解消
調整水田等の不作付地の作付改善計画では野菜などの作付を検討する計画が多く現行の不作付地 164ha
については、今後5年後で約1割 16 ha を大豆・飼料米・野菜の作付を推進し不作付地の解消を図る。
3 作物ごとの作付予定面積
作物
平成 25 年度の作付面積
平成 28 年度の作付予定面積
平成 31 年度の目標作付面積
(ha)
(ha)
(ha)
主食用米
4,221
4,099
4,099
飼料用米
337
555
555
米粉用米
2
1
1
WCS 用稲
470
725
725
加工用米
1
4
4
25
59
59
2,270
2,400
2,400
備蓄米
麦
基幹作
46
基幹作
80
基幹作
80
二毛作
2,224
二毛作
2,320
二毛作
2,320
大豆
718
758
758
基幹作
717
基幹作
758
基幹作
758
二毛作
1
二毛作
0
二毛作
0
飼料作物
230
235
235
基幹作
62
基幹作
80
基幹作
80
二毛作
168
二毛作
155
二毛作
155
そば
0
1
1
なたね
1
0
0
116
111
111
113
105
105
花き・花木
2
5
5
果樹
1
1
1
その他地域振興作物
野菜
4 平成 28 年度に向けた取組及び目標
取組
番号
1
2
対象作物
取組
一般大豆、種子
作付面積拡大(1ha 以
大豆、黒大豆
上の作付)
一般大豆、種子
担い手の作付面積拡
大豆、黒大豆
大(1ha 以上の作付)
分類
生産性向上等、低コス
ト化に取り組む作物
生産の取組
生産性向上等、低コス
ト化に取り組む作物
生産の取組
指標
実施
面積
実施
面積
平成 25 年度
平成 28 年度
28 年度の
(現状値)
(目標値)
支援の有無
623ha
713ha
無
621ha
713ha
有
※「分類」欄については、実施要綱別紙 16 の2(5)のア、イ、ウのいずれに該当するか記入してください。
(複
数該当する場合には、ア、イ、ウのうち主たる取組に該当するものをいずれか 1 つ記入してください。
)
ア
農業・農村の所得増加につながる作物生産の取組
イ
生産性向上等、低コスト化に取り組む作物生産の取組
ウ
地域特産品など、ニーズの高い産品の産地化を図るための取組を行いながら付加価値の高い作物を生産す
る取組