資料はこちらから

店頭デリバティブ評価機能と
理論的背景
2016年5月
ブルームバーグ
佐藤秀樹
-0-
Disclaimer
The BLOOMBERG PROFESSIONAL service and data
products are owned and distributed by Bloomberg
Finance L.P. and its subsidiaries (BFLP) except in
Argentina, Bermuda, China, India, Japan and Korea
(where Bloomberg L.P. and its subsidiaries (BLP)
distributes these products). BLP provides BFLP with
global marketing and operational support and service for
these products. BFLP and BLP believe the information
herein was obtained from reliable sources, but they do not
guarantee its accuracy. No information or opinion herein
constitutes a solicitation of the purchase or sales of
securities or commodities.
-1-
内容
• OTCデリバティブ規制の背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
– OISディスカウンティングの影響
– 担保通貨の違いによる影響
• マイナス金利下での金利オプション評価
– ブラックボラティリティとノーマルボラティリティ
• CVA(Credit Valuation Adjustment)
• 参考
– コンバージョンファクター
-2-
• OTCデリバティブ規制の
背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
• マイナス金利下での
金利オプション評価
• CVA
• マルチアセットリスクシステム
(MARS)
• 参考
– コンバージョンファクター
-3-
OTCデリバティブ規制の背景
•
G-20 Commitment (Pittsburgh, September 2009)
- “Improving over-the-counter derivatives markets:
All standardized OTC derivative contracts should be
traded on exchanges or electronic trading platforms,
where appropriate, and cleared through central
counterparties by end-2012 at the latest. OTC
derivative contracts should be reported to trade
repositories. Non-centrally cleared contracts should be
subject to higher capital requirements. ”
出所:“Leader’s Statement, The Pittsburgh Summit, September 24-25”
下線は筆者
-4-
OTCデリバティブ規制
主要各国・アジア諸国の現状
Trade Reporting
Australia
In force
Canada
In force
China
In force
EU
In force
Hong Kong
Public consultation or proposal
India
In force
Japan
In force
Republic of Korea In force
Singapore
In force
United States
In force
Central Clearing
In force
Public consultation or proposal
In force
In force
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
In force
Public consultation or proposal
In force
In force
Margin
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
N/A
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
N/A
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Platform trading
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
Public consultation or proposal
N/A
Public consultation or proposal
In force
Source:OTC Derivatives Markets Reforms Ninth Progress report on Implementation, Financial Stability Board, July. 24, 2015
Key:
N/A
No exisitng authority to implement reform and no steps taken to adopt such authority
Public consultationOfficial
or proposal
documents have been published for public consultation or proposed
In force
Regulations are in force and operative as of the time of publication
-5-
• OTCデリバティブ規制の
背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
• マイナス金利下での
金利オプション評価
• CVA
• マルチアセットリスクシステム
(MARS)
• 参考
– コンバージョンファクター
-6-
日本円OISとLIBORスワップ
GC S195 S13<GO>
青:円LIBORスワップ
緑:円OIS
(2016年5月16日時点)
スプレッド
-7-
OIS
(オーバーナイト・インデックス・スワップ)_1
• 固定金利と無担保コールレート翌日物(複利運用)を
交換する金利スワップ取引
• 日本円では、日数計算は両サイドともAct/365(Fixed)
• 標準ターム物と日銀政策決定会合間取引の2種類がある
– 標準ターム物
– 開始日:T+2
– 満期日:1週間、2週間、1ヶ月など
– 政策決定会合間取引(日銀タームまたはBOJ Dates)
– 金融政策決定会合間の期間取引
例:2016年6月17日から2016年7月29日まで
-8-
OIS
(オーバーナイト・インデックス・スワップ)_2
• 日本円変動金利の計算式
 d 0  TONAi  ni   365
  1 
 1 
365
  d
 i 1 
ここで、
d0 :当該計算期間中の東京営業日数
i
:1からd0までの一連の整数で、それぞれの東京営業日
の当該日を表す
TONAi:日銀発表の東京オーバーナイト加重平均レート
ni :レートがTONAiにあるときの当該計算期間の暦日日数
d :当該計算期間の暦日日数
出所:“2006 ISDA Definitions”
-9-
OIS
(オーバーナイト・インデックス・スワップ)_3
• 日本円実効変動金利の計算例:
日付
O/Nレート(%)
11/10/2009
0.104
11/11/2009
0.104
11/12/2009
0.102
11/13/2009
0.100
11/16/2009
0.106
日数
1
1
1
3
1
金利複利計算(小数15桁目四捨五入)
=1+0.104/100*1/365 =
1.00000284931507
=1+0.104/100*1/365 =
1.00000284931507
=1+0.102/100*1/365 =
1.00000279452055
=1+0.100/100*3/365 =
1.00000821917808
=1+0.106/100*1/365 =
1.00000290410959
実効変動金利(%)
=((A1*A2*A3*A4*A5)-1)*365/7*100
=0.102286457
=0.10229 (小数6桁目四捨五入)
-10-
A1
A2
A3
A4
A5
日本円OIS情報提供社
例:日本証券クリアリング機構
JSCC<GO>より“JPY OISカーブ”を選択
-11-
OIS Discounting/Dual Strippingとは?
•
従来のLIBORカーブの代わりにOISカーブを用いてス
ワップキャッシュフローをディスカウントする方法
•
変更による影響。現在のようにOISカーブのほうが
LIBORカーブより低く、また順イールドの環境では:
– ディスカウントファクターが大きくなる
– ITM/OTMスワップでは評価が大きく/小さくなる
– フォワードLIBORが低くなる
-12-
Dual CurveでのフォワードLIBOR計算_1
D1.0
100
D0.5
S1.0/2
Dn : n年のOISカーブベース
ディスカウントファクター
S1.0/2
Sn : n年LIBORスワップレート(%)
6M
1Y
L(0,0.5)/2 L(0.5,0.5)
/2
100
D0.5
D1.0
D0.5 
L(t,n):t年後n年LIBORレート(%)
*OIS Discountingではスワップの各レ
グの現在価値はパーにならないため、
固定と変動それぞれのレグの現在価値
が等価となることを用いてフォワード
LIBORを計算する
S1.0
L(0,0.5)
S

 L(0.5,0.5)

 D1.0   1.0  100   D0.5 
 D1.0  
 100
2
2
2


 2



S1.0
L(0,0.5)
 S1.0

 D0.5  2  D1.0   2  100   D0.5 

2


L(0.5,0.5)  
 100  2
D


1.0


-13-
Dual CurveでのフォワードLIBOR計算_2
Dn
D(n-0.5)
100
・
・
・
D1.0
D0.5
Sn/2
6M
・・・
Sn/2
Sn/2
1Y
(n-0.5)Y
Dn : n年のOISカーブベース
ディスカウントファクター
Sn/2
Sn : n年LIBORスワップレート(%)
nY
L(t,n):t年後n年LIBORレート
L(0,0.5)/2
D0.5
D1.0
D(n-0.5)
Dn
L(0.5,0.5)/2
L(n-1,0.5)/2 L(n-0.5,0.5)/2
・
・
・
100
*正確には、スワップの日数計算は
Act/365、LIBORはAct/360を用いる必
要があるが、ここでは簡単のため半年
は1/2年扱いにしている。
Sn n
1 n 1.0
L(n  0.5,0.5)
D

100

D

L
(
k
,
0
.
5
)
D

 Dn  100  Dn
 k

n
k
2 k 0.5
2 k 0.5
2
L(n  0.5,0.5) 
n
n 1.0
k  0.5
k  0.5
Sn  Dk 
 L(k ,0.5) D
Dn
-14-
k
LIBORカーブとDual StrippingのフォワードLIBOR_2
ICVS<GO>より“13-日本円”を選択
OISディスカウンテ
ィングとLIBORデ
ィスカウンティング
でのフォワード
LIBORの差。
OISディスカウンテ
ィングのほうが低く
なる。
-15-
OIS Discountingの初期設定
SWDF<GO>の2ページ目“ユーザー設定”
“OIS割引率”にチェッ
クを入れ、“保存”ボタ
ンを押す。SWPMほか
の金利デリバティブ
機能に適用。
-16-
JSCCカーブ_1
ICVS<GO>より“日本 13 日本円”を選択
-17-
JSCCカーブ_2
SWPM JPY <GO>
-18-
LIBOR DiscountingとOIS Discountingとの比較
例:円スワップ(残存5年、3%、固定受け、2016年5月16日時点)
①LIBOR Discounting
②OIS Discounting/Dual Stripping
-19-
OIS Discounting
外貨を担保に用いる場合_1
USD OISと日本円OISの関係
ドル円ベーシススワップ
b
米ドルOIS-LIBORスプレッド
円OIS-LIBORスプレッド
a
c
ここで
USD OIS = USD 3MLIBOR-a
USD 3MLIBOR=JPY 3MLIBOR+b
JPY 3MLIBOR=JPY OIS+c
これより
USD OIS =JPY OIS – a×α+b +c
(α
D
D
k (USDois)
k ( JPYois)
-20-
:コンバージョンファクター)
OIS Discounting
外貨を担保に用いる場合_2
金利スワップで同一通貨・異通貨の担保を用いる場合の割引カーブ
“Multi-Currency CSA Curves” Bloomberg {DOCS 2070781<GO>}からの抜粋
-21-
米ドルOISと等価のOIS Discounting評価_1
例:日本円固定受け、米ドル変動払い、5年、米ドル10mil
米ドル担保の場合
SWPM JPY USD <GO>
-22-
米ドルOISと等価のOIS Discounting評価_1
例:日本円固定受け、米ドル変動払い、5年、米ドル10mil
日本円担保の場合
SWPM JPY USD <GO>
-23-
CSA計算機能(MARS)
ポートフォリオベース
例:MARS CSA<GO>
それぞれの担保通貨での
ポートフォリオ時価を表示
-24-
• OTCデリバティブ規制の
背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
• マイナス金利下での
金利オプション評価
• CVA
• マルチアセットリスクシステム
(MARS)
• 参考
– コンバージョンファクター
-25-
スワップションボラティリティ_1
• 一般に以下の2種類が知られている
• ブラックボラティリティ
(= 対数正規(Lognormal)ボラティリティ)
• 変化率のボラティリティ。年率%で表示
• 市場での伝統的な提示方法
• ノーマルボラティリティ
• 変化幅のボラティリティ。ベーシスポイント(bp)で表示
• “絶対値ボラティリティ” 、 “年率bpsボラティリティ”
-26-
スワップションボラティリティ_2
• ブラックボラティリティの問題点
• マイナス金利に適用できない
- ブラックモデルの評価式にln(F/K)がはいっているため、
ストライク(K)またはフォワードレート(F)がマイナスになる
と定義できない
- 短いテナーのATMスワップション評価の問題
- ゼロあるいはマイナスフロア評価の問題
• 金利が上昇/下降するとボラティリティが低下/上昇しやすい
-27-
日本円スワップイールドカーブ
GC S13<GO>
黄:2016年1月27日
緑:2016年5月16日
マイナス金利
-28-
フォワードスワップレート
FWCM JPY<GO>
マイナスのフォワードレート
-29-
スワップション評価モデル
• ブラックモデルのダイナミックス
ここで
f:現時点でのフォワードスワップ/キャップレットレート
σB:ブラックボラティリティ
• ノーマルモデル
ここで
σN:ノーマルボラティリティ
-30-
スワプションボラティリティ_3
• ブラックボラティリティのノーマルボラティリティへの変換式
(金利が正の場合)
ここで
-31-
スワップションボラティリティ_4
• f がKに近い時
It leads to the following approximation
N B f
例:
ATM  B  80, f  2.0 のとき、
 N  0.80  0.02
 160bp
-32-
スワップションボラティリティ_7
ブラックボラティリティの例:
VOLS<GO>から“Swaption Vols”→“JPY”
-33-
スワップションボラティリティ_9
ノーマルボラティリティの例:
VOLS<GO>から“Swaption Normalized Vols”→“JPY”
-34-
VCUB画面設定
日本円BVOLソース(ノーマルボラティリティ)_1
VCUB JPY<GO>より“JPY BVOL Cube”を選択
BVOL
を初期設定にするに
は、“アクション”→
“初期設定に指定”
を選択
-35-
VCUB画面設定
日本円BVOLソース(ノーマルボラティリティ)_2
VCUB JPY<GO>
BVOLカーブ
ではノーマル
モデルおよび
SABRを適用
SABRのシフト幅は
200bpに初期設定
されている
-36-
スワップション評価画面
1 into 5のATMスワップションの例
例:SWPM-OV JPY 1MMM <GO>
ノーマルモ
デルおよび
ノーマルボ
ラティリティ
を適用
プレミアム
およびリスク
を表示
-37-
フロア評価画面
5年の0%フロア計算の例
例:SWPM-FLR JPY 1MMM 0 <GO>
ノーマルモ
デルおよび
ノーマルボ
ラティリティ
を適用
0%フロアストライク
プレミアムお
よびリスクを
表示
-38-
ブルームバーグでの日本円スワップ
評価カーブ一覧
ICVS<GO>
(*) 2016年5月16日現在
-39-
日本円1ヶ月D-TIBORスワップカーブ
ICVS<GO>より“396 JPY (vs. 1M DTIBOR)を選択
黄:2016年1月27日
緑:2016年5月16日
マイナス金利
-40-
日本円1ヶ月D-TIBORスワップ評価
SWPM<GO>
-41-
• OTCデリバティブ規制の
背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
• マイナス金利下での
金利オプション評価
• CVA
• マルチアセットリスクシステム
(MARS)
• 参考
– コンバージョンファクター
-42-
CVA(Credit Valuation Adjustment)
• CVAとは?
カウンターパーティがデフォルトする可能性がないとした
デリバティブの価値と、カウンターパーティがデフォルトす
る可能性を考慮したデリバティブの価値との差額
• 2007年の金融危機以降、OTCデリバティブ取引での
カウンターパーティリスクへの関心の高まり
• 会計基準(FAS157、IAS39)での適用
-43-
金利スワップのCVA計算_1
• リスクフリーレートで評価した時点tでのスワップの時価をV(t)、
Rを回収率とする。時点tでカウンターパーティがデフォルトした
とすると、このスワップのペイオフは以下のようになる:
V(t)>0のとき
R×V(t)の受取
V(t)<0のとき
V(t)の支払(負債)
このペイオフは以下のようにあらわせる:
Rmax(V(t), 0) + min(V(t), 0)
= Rmax(V(t), 0) + V(t) – max(V(t), 0)
= V(t) – (1 – R) max(V(t), 0)
-44-
金利スワップのCVA計算_1(続き)
• この場合の損失は
(1 – R) max(V(t), 0)
これは、 (1 – R)に時点tでのスワップションのペイオフをかけ
たものに等しい。時点tスタートの現在のスワップションの価値
をS(t)とすると、現在の損失は
(1 – R) S(t)
デフォルト確率を考慮し、期間全ての期待損失額を足すと
CVA   (1  R)S (t ) P(t )dt
P(t) :確率密度関数
-45-
CVA分析機能(SWPM)_1
例:想定元本10億円、5年スワップ受け、カウンターパーティのCDSが100bpの場合
SWPM 1MMM<GO>
-46-
CVA分析機能(SWPM)_2
カウンターパーティエクスポージャーとCVA
-47-
CVA分析機能(SWPM)_3
•
順イールド下では、一般に、固定金利払いのスワップのほうが固定金利受
けのスワップよりもCVAは大きい。
固定金利払い
固定金利受け
円金利スワップの例
(5年、想定元本10億円、固定金利0.28%、カウンターパーティのCDS100bpでのエクスポージャー比較
2015年6月18日時点)
-48-
• OTCデリバティブ規制の
背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
• マイナス金利下での
金利オプション評価
• CVA
• マルチアセットリスクシステム
(MARS)
• 参考
– コンバージョンファクター
-49-
マルチアセットリスクシステム(MARS)とは
• 様々な仕組債・デリバティブの評価、複数のアセットクラスの
シナリオ分析・リスク分析等ができるポートフォリオ機能
• 主な特徴:
– 幅広い商品カバレッジ
• 債券や株式をはじめ、先物、上場オプション、
店頭オプション、金利スワップ、CDS、仕組債などをカバー
– デリバティブ評価にはブルームバーグ上の
当該機能エンジンを使用
• 例:金利スワップ(SWPM)
クレジットデフォルトスワップ(CDSW)
• CVA、CCPの当初証拠金計算、担保通貨別の時価などを計算
• 500ディールまでは端末上での無料利用が可能(*2016年5月現在)
-50-
MARS機能
画面概要
MARS<GO>
銘柄追加する場合は登録済み銘柄のIDを入力
ポートフォリオ
の選択
結果表示
-51-
MARS機能
CVA分析
MARS<GO>
ポートフォリオ
の選択
ポートフォリオを
選択後、“計算”
を押すことで
CVAが表示され
ます。
-52-
MARS機能
画面概要
MARS<GO>よりCVA分析後、カウンターパーティ名横のグラフアイコンをクリック
選択カウンター
パーティへのエ
クスポージャー
およびフォワード
CVAを表示。
潜在的将来エクスポージャー(PFE、95%信頼区間)
期待エクスポージャー(EPE)
フォワードCVA
円金利スワップポートフォリオの例 (2015年6月18日時点)
前提:カウンターパーティのCDS=80bpフラット。以下の2つのスワップポートフォリオを含む:
5年 想定元本10億円、固定金利0.28%受け
10年 想定元本10億円、固定金利0.62%受け
-53-
MARS機能
カウンターパーティ設定_CDS
MARS<GO>→“設定”→“Counterpary Settings”
 自社およびカ
ウンターパー
ティのCDS、
回収率等を
設定
 カウンターパ
ーティは
SWPM<GO>
より“カウンタ
ーパーティ”欄
にある から
作成可能
-54-
MARS機能
カウンターパーティ設定_CSA条件
MARS<GO>→“設定”→“Counterpary Settings”
対象カウンター
パーティとの
CSA条件を入力
-55-
MARSでのCVA評価対象商品一覧(*)
金利
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
バニラ金利スワップ
通貨スワップ
Mark-to-Market通貨スワップ
アモチスワップ(金利・通貨とも)
同一通貨ベーシススワップ
フォワードスタートスワップ
コンスタントマチュリティースワップ
(CMS)
%LIBORスワップ
単一レグ
後決めスワップ
ゼロクーポンスワップ
キャップ/フロア
キャップフロア戦略
ヨーロピアンスワップション
チリペソ(CLP)スワップ(金利・通貨とも)
ブラジルPRExDIスワップ
為替
• 為替フォワード
• ヨーロピアンバニラ通貨オプション
(*) 2015年6月18日現在
-56-
OTCデリバティブ関連資料(英文)
BDRV<GO>
緑:日本円OIS
青:米ドル担保での日本円
-57-
• OTCデリバティブ規制の
背景と各国の現状
• OISディスカウンティング
• マイナス金利下での
金利オプション評価
• CVA
• マルチアセットリスクシステム
(MARS)
• 参考
– コンバージョンファクター
-58-
コンバージョンファクター_1
• スワップでは異通貨間の固定金利の変換比率を表す
• 通貨スワップでベーシスを変換する際などに用いられる
– 例:5年のUSD-JPYのベーシススワップが‐40bpで取引されている場合(USD
LIBOR=JPY LIBOR – 40bp)を考える。このとき、JPY LIBORフラットに対
するUSDのレートを求めるには以下の式が必要となる
JPY LIBOR =USD LIBOR +40×α
(α:コンバージョンファクター)
-59-
コンバージョンファクター_2
例:5年のUSD-JPYコンバージョンファクター
デイスカウントファクター(円)
円40bp(*)
円10bp(*)
・・・・・
・・・・・
米ドルXbp
デイスカウントファクター(米ドル)
Now
5yrs
上図キャッシュフローのネット現在価値が0になるので
40  D0.5( JPY )  40  D1.0( JPY )  ・ ・ ・ 40  D4.5( JPY )  40  D5.0( JPY )  X  D0.5(USD)  X  D1.0(USD)  ・ ・ ・ X  D4.5(USD)  X  D5.0(USD)



40  D0.5( JPY )  D1.0( JPY )  ・ ・ ・ D4.5( JPY )  D5.0( JPY )  X  D0.5(USD)  D1.0(USD)  ・ ・ ・ D4.5(USD)  D5.0(USD)
X  40 
D
D
k ( JPY )
k ( USD )
このように、ディスカウントファクターの和の比がコンバージョンファクターとなる。
-60-

主要参考文献
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
杉本浩一・福島良治・若林公子『スワップ取引のすべて 改訂版 』 きんざい.
富安弘毅『カウンターパーティリスクマネジメント 』きんざい.
Hagan, P. S., D. Kumar, A.S. Lesniewski, and S. Woodward, D. E. "Managing Smile
Risk," WILMOTT Magazine, September, 84-108.
Harvey Stein, Kin Pong Lee “Counterparty Valuation Adjustments” Bloomberg
{DOCS 2054116<GO>}.
Howard Corp “Interest Rate Swaps and Other Derivatives” Columbia Business School.
John C. Hull “Options, Futures and Other Derivatives 7th Edition” Prentice Hall.
Joshua X Zhang, Zhenyu Wu “Enhancements to Bloomberg Interest Rate Analysis to
Accommodate Negative Rates” {DOCS 2075938<GO>}
Kin Pong Lee “Single-Security Cross Currency Swap CVA”
Bloomberg {DOC 2070639<GO>}.
Kirill Levin “Bloomberg Volatility Cube”
Bloomberg {DOCS 2063620<GO>}.
Zhenyu Wu “Approximate Multi-Currency CSA Curves”
Bloomberg {DOCS 2066988<GO>}.
Zhenyu Wu “Use of CSA Curves for Pricing IRS Collateralized in a Foreign Currency”
Bloomberg {DOCS 2067781<GO>}.
-61-
<< 最終ページ >>
-62-