SGI000103

い じめ 問題 に つ いて
高
橋
史
郎
―ど も【L会 で は 、 い しめ が 多発 し、 人 きな社会 IHI題 とな って い る。 も
了
ヾ
∫
か る人 も多 い。
と もと、 い しめ は 昔 か らあ った の に 、今 さ ら、 何 1牧 とい ン
しか し、 行 日問 題 に な っ て い る い じ )は 、昭 和 40年 代 頃 まで の 従 来 の
lソ
い じめ とは 、 形 、質 共 に 異 な り、現 在 我 が 国教 育 の 陰 の もつ む ご さを さ ら
ア
に会 的 教 育 的 病 理 問 題 と な って い る。
け出 し、 子 と もの イ
起仝 な/L育 を 歪 め る 十
この い じめ の 4子 性 、 要 lテヽ
│、
対 策 に つ い て 述 べ る.
1 現代 の い じめの特 性
1) 「 いた ず ら_│「 惑 ぢ、ざけ」「 腕 白」「喧 叫 」 とい った 、単純 で一
時 的 な もの では な い。 子育 てや 教 育環 境 の 歪 みを背景 に 、悪質 な 人権侵害 、
物心 両 面 にわ た る無 法 な暴 行 が 、集団 で 長 llЛ にわ た り執 拗 に行 われて い る
の が現 状 で あ る。
2)
`
その 方法 は 、「 チ ビ、 クロ、汚 い 、 _ぃ 、 くず、 )ろ ま、生 意気 、
Fガ
(′
下 手 くそ、迷 惑 、決 ま りを守 れ 。・ J等 と悪 日を 言 う事 か ら始 ま って 、
lX雙
る 、蹴 る 、刃物 で 傷 つ け る、高 い所 や 危険 な所 か ら飛 び降 りさせ た り、突
き落 と した り、何 日 阿週 、 価T力 月 に も年 って みん なで言 葉 を交わ さず 村 八
分 に した り、持 ち物 を Lき す、取 り Lげ る 、破 る、汚 す 、落書 きを す る、お
金 や 高価 な 品物 を 巻 き 上げ た り家 か ら持 ち出 させ た り、万 引 きや盗みを さ
せ た り、 これが 子 と もの す る こ とか と 呆れ るばか りに陰 紀 で 執拗 で あ る。
3)
しか も、 披害 者 は特 定 少数 の 子 に決 ま って いて 、 いつ の 間 にか 大勢
の 子が 寄 って たか
,っ
て 、長メ
ナ
l間 に 巧:っ て い じめ披 くじ
した り、先 4に 注 │ヒ した りす るよ う
以前 の よ うに庇 い 立て した り、
'│'裁
な 仲間 は 出 て 来 な い。 下手 にそん な こ とをす る と 、 かえ って 皆 の 苛
々に され、
い じめ られ かね な い ぅ 自分 が被 牛者 に な らな いために は 、 自 らも ,I害 者■1
-19
に加 わ る の が 最 も安 全 で 、 そ うで な い 場 合 に も、 ;と て 見 ぬお、りを す る傍 観
者 に な る こ とだ 。 そ の た )に 、 破害 者 は 集 中的 に い じめ られ 、孤 立 無 援 の
b′
中 に 置 か れ る。
4)
その 結 果 、 ひ とい 傷 害 を 蒙 った り、 &校 拒 否 に な っ た り 、強 制 され
るま ま に 常 習万 引 きで 補 導 され た り、 思 い 余 って 自殺 して しま った り、逆
に 加 害者 に 対 しス
」傷 沙 r太 を 起 こ して しま うとい う不幸 な 結 果 に 至 って 、 初
めて い じめ の 事 実 が 明 るみ に 出 て 、 親 も教 師 も愕然 とす る。 成 人 の 日 の 届
か ぬ 所 で ひ そか に進 行 す るだ け に 、 山止 め が な く極 め て 深 刻 か つ 陰 惨 で あ
る。
2 何 故 、 こん な い じめ が起 こるの か。
1)社 会 的背 景
戦後 50年 、我 が区1社 会 は 、 ひた す ら経済発展 、 高度成 長 をめ さ し物 的
量的豊 か さを確 保 しよ うとす るなか で 、過 度 の 競争 と効 二 主義 、利 己独菩
本位 に 陥 り、誠 の 豊 か さが 、物 の 戦か さにを引青の 豊か さが
“伴 って こそ生 ま
れ る事 を忘 れ 、自然 破壊 、環 境汚染 、肢郷 喪失 、連帯感 や共 同体意 識 の希
薄 化 を 招 いて しま った。
この社 会的変 化は、家庭 に も大 きな変化 を もた らしたり その 第 Lは 、戦前
70%も あ った農林 漁業 、 fl業 、職 人、製造 業等 の家 業家庭 が激減 し、 8
│ア
0%の 家庭 が サ ラ リーマ ン家庭 にな った。 そのため 、明確 な職住 の分離 が
進 み 、働 く人 (父 母や大人 )に 他 の 家族 は接 す ること も手助 けす る こと t)
で きな くな った。 しか も、利益追求 競 争集団 で あ る企業組織 に組 み込 まれ
た親 や 大人 は 、仕事 の ノル マ と 1上 知 辛 い ノ
\間 lttl係 に振 り回 され、 自己実現
とは程 遠 く、知 らず知 らず の うちに「 忙 しい」「疲 れ た 」 とばか りに 、過
大 な ス トレス、欲求 不満 を家庭内 に持 ち込 み 、羽 い 立場 の 子 ど もや家 族 に
当 た り散 らす ことにな る。
生 活共 同体 と して の家族 の 一 体感 が 失 われ るに と もな い 、家庭 は教育環
境 と して の適 切 さを欠 き、 糊 は 生育 モ デル と して役 割 を果 たせ な くな って
きた 。
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2)教 育 的背景
一方子 ど もは 、少 な く11/t′ て 立派 に 育 て る育児凪 潮 の 中 で 、 いつ の 間 に
か 激 しくな った受験 競争 に巻 き込 まれ て 行 く。 もはや 卜伝 うべ き家 柴 も家
iす る 事 な く、唯 々勉強だ
寸ドもな くな った家庭 で 、多様 な 個性 や 能 力を 発禅
けにj旦 い込 まれ て 行 く。 ‐
点 で も成績 の よ い点取 り虫 にな る ことを 目指 し
て 、学 険 で も家庭 で も、出 →
にるか 出 来 な いか た けを 評 trら (準 と して 、他 え
ず迫 い ま くられ 、 負 け るの では な いか 落 ちるの で は ないか と脅 か され ☆め
らオL、 小安 と焦燥 、敗北感 と劣等感 に悩 ま され て い る.
ンを受 け
子 ど もは、学校 で も家庭 で も、 安 らぎ、足tい 、 いた わ りや 励 ま と
る ことは無 くな って 行 くっ
この よ うに して 子供 の心 に 恨深 く蓄積 され た 欲求 不 満 や ス トレ ス
(イ
ラ
イラ、 ユ、カ ツキ な ど )の 解 消 、 コ ンプ レ ック スの投 影 と して の攻 撃的衝動
が い じめ とな って現 れ て きた の で あ るっ
誰 か 、容 姿 、服装 、持 ち物 、性
貿出来
格 、行 動 、交友 関 係、勉 強 、運動 、 クラフ等 何 か に弱 点 や欠 点 、攻 車
手
そ うな点 を もつ 者 が おれ は 、 それ′
が 切 っ掛 け とな って い じめ は始 ま る。
こ うした い じめで は 、攻 撃 者 が 、 自分 が い じめを して い る とか 、悪 い こ
とを して い ると い った 、引ヒ
悲 感 、犯罪 意識 を持 たず 、 単 な る気晴 ら しや軽
いお、ざけ 、 いた ず ら程 度 に しか 感 じて い ない し、IIキ には 親 町やお せ っか い
ぐらいに思 って い る こと さへ あ る。
3
どん な子 が い じめ に 会 うか。
一 日 に い って 、弱者 が被 害 者 に な る。
対 人関 係 が F手 で 、 自分 の思
い を 皆 によ く通 じるよ うに 表現 出来 な い し、盾1囲 の 雰囲気 に うま く溶 け込
む器 用 さにか ける子 、 そ の うえ に 、攻 撃 されて も反撃 した り、強 く抵 抗 し
た り出来 な いで 、逆 に 、泣 いた り、 お びえた り、 立ちす くん だ り、 ただ じ っ
と耐 えて いた り、逃 げ回 った り、攻 撃効 果が 確認
めの 好 目標 、好対象 とされ るっ
tン
やす い弱虫 ほ ど 、 い じ
た ま りか ねて 、lr・ か に 訴 えた り、反抗 に
出 た りして も、 裏ワlり 者 、乱暴 者 と して 、攻 撃 の よ い H実 に されて しま う
よ うな子 り
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い じめ られ っ子 は 、 何 故 事 実 を 親 等 に訴 え な い の か。
訴 え て 助 力 を 求 め よ うと しな いの は 、 自分 自身 の 弱 さを 親 や 教 師 に 知
られ 、 そん な弱 い惨 め な 自分 を 知 られ る の が 怖 い か らだ .特 に 、 自分 にか
け る親 の 期 待 を 裏 切 る こ と の 不 安 は大 き い。
で も、 い じめ られ っ Fの 多 くは 、 い じめ の 初 j胡 段 I皆 で 必 ず 親 や教 山
Tに 訴
え て い る。 しか し、親 も教 師 も学 校 も、 その 初朗対 応 を 誤 っ て い る こ とが
多 い 。 欠 点 や弱 点 は 誰 にで もあ るぅ 被 害 者 に 対 し、 その 欠 点 や 弱 点 を 捕 ら
えて「 だ か ら い じめ られ る の だ 」 な ど と諭 した り、 彼害 、加 害 両 者 を 集 め
て 、 そ れ ぞ れ の 非 を 指摘 して 、今 後 しな い よ うに と説 教 た け して 済 ま して
しま う。 これ で は 、被 害 者 を ます ます い じけ させ 、 加 害 者 を の さば らす こ
切
とに な る。 告 げ 日を した 、「卜間 を 異
った とい う こ とで 事 態 の 悪 化 は 日 に
見え て い る。 こ つた め 被告 哲は 親 や 人人 へ の 信頼 を失 く して 、再 び 訴 え よ
(′
うと しな くな るハ
根 の 深 い 今 日 の い じめ を、 こん な こ とで 解 決 した と思 った ら 人間 違 い だ 。
の 不信感 に 加 え て 、悩 み や 苦 しみ を 持 つ 身 の 半 さ悲 しさ、孤 独
親 、 先 生 ハ、
さに 耳 を 傾 け て くオとる 人 を 1=子 た な い 寂 蓼 感 、孤 立 感 が 、絶 望感 とな り、 li
き る 芦 しさんヽら逃 れ る道 を夕しに 求 め る こ と も起 こ って くる.
5
い じめの 基本 的対 策
子 と もの 戦か な 可能性 を開 いて 、起 しく/1iき る (い じめ を しない 、 い
つけるた めに は ど うした らよ いか。 人聞 生 きて 行 くの
じめ られ ない )力 を ‐
1こ
つ は 白十
必要 な ものに tiつ あ る汽 一つ は能 力 、 もう ‐
誌 現 在 の我 が 国 で
ロ
は 目に ノ
′
しえ る能 ブ
」を つ け る こ とにばか りに汲 々 と し
て 、自信 r心 情、情 意 )
を育 て る ことを忘 れて い るっ Jiき る こ との楽 しさ、や った ら出来 る憾 しさ
を も っ と も っ と体験 させ 、
│ヨ
信 と意 欲 、希望 と夢 を 育 て るよ うにす ILば 、
い じめ の 問題 は 自ずか E,解 決 へ 向 か うの ではな いだ ろ うか
,
(対 症 的対 策 に つ いて は 機会 を得 て 詳 しく述 べ る こ とに した い.)
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