平成28年度前期 「総合科学入門講座」 2016年6月10日(金) 社会連携と地域貢献 平井松午(地域創生コース/歴史地理学) 「地域社会への貢献」 教育・研究に次ぐ 大学の第3の使命 W型モデル 問題提起 思考レベル 「発想法」 KJ法 1.情報の収集 2.情報の整理・構造化 3.意見集約・意思決定 知識の収納庫 ワークショップ 「ブレーンストーミング」 (集団発想法) (基礎知識・情報収集) アクティブ・ラーニングの一種 結論 課題分析 仮説立案 D A E H B 発想法 C 野外観察 エクステンシィブ調査 テスト F 帰納法 (検証) 1年 2年 コース 入門 仮説立案 E G 再検証 3年 4年 演習 F 実験観察 インテンシィブ調査 総合科学部での 主な取組テーマ グローバル化 少子高齢化 健康社会づくり 地域活性化 etc. 総合科学 グローバル学 人間科学 公共政策学 地域科学 情報科学 Etc. 自然科学 数学 物理学 化学 地球科学 天文学 生物学 農学 健康科学 医学 歯学 薬学 工学 Etc. 赤字は総合科 学部で学べる 専門分野 社会現象の究明 社会経済の向上 社会科学 政治学 法律学, 経済学 経営学, 社会学 社会思 想 社会人類学 経済地理学 Etc. 問題意識・関心テーマ 関連文献の収集・整理 1) 文献リストの作成,文献収集 2) 関連図書・論文の精読・要約 3) 文献に掲載された文献・資料・データの収集 先行研究動向の整理 何が明らかにされているか 何が研究課題となっているか 研究課題が多い場合には,その中の関心 のある課題・テーマを中心に取り上げる どのような研究課題について,どういった事象 or どこの地域を対象に研究するか → 仮説の構築 対象事象・地域は多様な関 係性やスケールがある 仮説は複数でもよい その研究課題・仮説を明らかにするために何を調べるのか(分析指標) 分析指標を明らかにするためのエビデンス(証拠)やデータの収集 (文献調査・資料収集・実証実験・現地調査 など) 分析指標の検証やオリジナルデータの構築(エビデンスやデータの説明能力) フィールドワーク(・実験) 書斎科学: A→D→E→H 情報科学・哲学・文学・法律学・経済理論・数学など 実験科学: A→D→E→F→G→H 人間科学・公共政策学・医歯薬学・理工学など 野外科学: A→B→C→D→E→F→G→H 考古学・地理学・民俗学・文化人類学・ 社会学・生態学・地学・環境学など (地域科学・グローバル学) 人間本性の究明 人間文化の創造 研究の手続き/論文の書き方 演繹法 探検 経験レベル 自然現象の究明 科学技術の推進 問題解決のための研究スタイル 川喜田二郎『発想法』 中公新書,1967年 哲学 倫理学, 宗教学 美学, 文学 語学 歴史学 考古学 文化人類学 心理学 スポーツ科 学 Etc. 複雑化する諸現象や社会の課 題を解明するために求められる 研究手法 「総合科学」 システムアプローチ(総合性 の重視) 学際的研究(関係性の重視) 学融合研究(超越性の重視) 「総合科学の基礎」で 多様な視点を培う 発想法 人文科学 「総合科学」という 専門分野(学問)はない 検証結果・仮説の検証 卒業 研究 客観性の担保 再調査・再分析 文章化 上記の手続きを順序立てて説明 論文の書き方 ① 問題提起・研究課題 ② 研究手法・仮説立案 ③ 本論(調査・実験・分析) ④ 結論・課題 総合科学部の履修モデル(案) 求められる 社会人基礎力 社会・文化事象に関する基礎的知識 多様な視点 情報の収集・発信 思考レベル 論理能力 の育成 基礎学力 発信能力 の育成 論証能力 の育成 コミュニケーション力 問題・ 関心の 醸成 課題の 課題分 検証・ 析・仮 分析 問題発見 説立案 解決能力 チャレン ジ精神 経験レベル 社会適応 力の育成 分析能力 の育成 調査能力 の育成 社会 体験 行動力 コーディネート力 指導力 社会性・社会適応力 マナー・言葉遣い 発想力 創造力 企画力 仮説の 結論 立案能力・ 創造力の 育成 問題解決能 力の育成 課題 解決の 取組 地域 調査 人間関係能力 協調性・協働性 コミュニケーション力 1年後期 「課題発見ゼミナール」 W型モデル 取組の 検証 パターンⅠ パターンⅡ 【授業の目的】 「学び」のための基礎力修得 特定の課題・テーマを例に,問題意識・課題発見能力を醸成 学術的な研究手法や分析手法の基礎的理解 論理的思考力,プレゼンテーション能力などの向上 シラバス(Web)に掲載されている取組課題・テーマ 徳島新発見(葭森健介) 12クラス編成 文化摩擦にどう対応するべきか(山口裕之) 1クラス 文化摩擦にどう対応するべきか(熊坂元大) 平均14.2人 健康づくり・競技力向上(三浦 哉) 視聴覚障がい・言語障がい(佐藤 裕) 地元プロスポーツチームの運営体験活動や観戦者調査(行實鉄平) 統計的データの解釈確率論(眞弓浩三) 7月1日(水) 予定 基本的人権に関する裁判例(上原克之) ガインダス 未定(趙 彤) 専門はマクロ経済学・人口問題 クラス分け 地域の未来設計, 社会イノベーション(吉田敦也) モノ・コト・ヒトの歴史(衣川 仁) 地域社会とフィールドワーク(内藤直樹) 「総合科学実践講義・実践科学プロジェクト」の履修 2年前期 座学 「総合科学実践講義」 2コマ以上を選択履修 A グローバル文化論 キーワード 社会 グローバル 地域連携 上勝町における棚田保全活動 2年後期 実践体験 「総合科学実践プロジェクト」 1プロジェクト(クラス)を必修 A グローバル日本語支援プロジェクト 上勝町 B サマープログラム協力プロジェクト B 心身健康論 C 心身健康維持プロジェクト C 日本社会経済論 D メディアアート論 樫原の棚田 E 国際交流・協力体験プロジェクト 文化財「重要文化的景観」 (棚田景観) 平成22年2月22日文化庁選定 F 政策実践プロジェクト E 地域創生論 G アート創生プロジェクト F 多文化共生論(英語) 所属コースを 超えて履修可能 D 心身健康問題プロジェクト 「重要文化的景観」 平成17年度から新たな文化財 H 地域社会文化プロジェクト 前期に受講した「総合科学実践講義」と関連性のある「総合科学実 践プロジェクト」A∼Hのうちから1つを選択履修する。 他に海外体験を目的とする「総合科学実践プロジェクトJ」を開講。 いろどりの達人 横石知二 氏 全国で15地区目 四国では3地区目の選定 棚田では4地区目の選定 樫原棚田 「重要文化的景観」選定理由 3 樫原の棚田【徳島県勝浦郡上勝町】 四国の勝浦川上流部は急峻な地形の合間に棚田と農家が散在する地域で、 その中の樫原地区には、深い山林に覆われた里山を背景として、樫原谷川へ と連続する標高500∼700mの急傾斜面上に3つの棚田と居住地が展開する。 閉じられた山間の地すべり地形を示す窪地状の地形に、一群の棚田と農家が まとまって展開する農耕と居住の在り方はこの地域の典型的・代表的な土地利 用形態を示し、良好な文化的景観を形成している。 樫原の棚田を中心とする土地利用形態の最大の特質は、文化10年(1813)11 月の紀年銘のある『勝浦郡樫原村分間絵図』に描かれた水田の位置・形態、家 屋・道・堂宇・小祠の位置などとの詳細な照合が可能なことである。精度高く描 かれた詳細な内容と現況との比較により、200年以上もの間、土地利用形態が ほとんど変化していないことがわかる。 棚田への水利系統は、樫原谷川から等高線に沿って引かれた14本の用水に より精巧に張り巡らされている。樫原の棚田は、全体の面積が大きいのに対し、 水田1枚当たりの平均面積が180㎡と小さく、平均勾配は約4分の1と急勾配で あり、立地する標高も町内の他事例に比較して最も高いなど、この地域におけ る棚田の中でも特質が見られる。 樫原地区の文化的景観(概要) ミヤマ (深山・奥山) 修験場 入会林野 サトヤマ (上樫原) 修験場 焼畑地 入会林野 ︵徳山・ 転石︶ 山ノ神 墓地 採集・狩猟空間 修験場 宗教空間・ 境界ゾーン 境界概念としての 「山ノ神」 福田アジオ(1982) 『日本村落の民俗的 構造』弘文堂ほか GIS解析により,急傾斜地に立 地する樫原棚田の特徴を解明 ArcGIS9で平井作成 社会連携 まとめ役 コーディネーター 地域人材 地域住民(自助) 「棚田を守りたい」(過疎・高齢化) 全国棚田サミットへの自主参加 「樫原棚田村」の結成 県・町・教育委員会 (社会教育) 墓地 棚田 GISというデジタルマッピング システムを地域調査に活用 自治体(公助) (里山) 入会林 ムラ・ノラ 野(木 材・下 (里) 集落・棚田 草・茅) 生活・生産空間 墓地 急傾斜地に立地 する「伝統的山 村」としての 文化財的価値 樫原地区における歴史的景観 交渉 申請 「協働」の組織化 棚田保全 地域活力 樫原の棚田 (棚田百選) NPO等の団体(共助) NPO郷の元気 大学等の専門家(共助) 社会貢献 文化庁 「重要文化的景観」 地域資源の活用 ブランド力の向上 地域活性化 教育研究活動 棚田オーナー制 パンフレット作成・学生実習
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