オーストラリアの経済トピック - みずほ投信投資顧問株式会社

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オーストラリアの経済トピック
2016 年 6 月 2 日
堅調な輸出が豪州の経済成⻑をけん引、GDP 成⻑率
(年率)は 3.1%に。
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2016 年 1-3 ⽉期の豪州国内総⽣産(GDP)は、前期
名⽬ GDP 成⻑率は、僅かながらも改善してきました
⽐ 1.1%、前年⽐では 3.1%の伸びとなり、⻑期の成⻑ト
が、コモディティ価格は依然として抑制されており、近い
レンド(現在~2.75%)やエコノミストの事前予想である
将来に賃⾦上昇ペースが加速することは考えにくいと⾔
前期⽐ 0.8%を⼤幅に上回りました。
えます。
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事前の予想通り、資源輸出の数量ベースの増加と輸⼊の
減少によって、純輸出(輸出ー輸⼊)が 1.1%と⼤幅な
ころ底堅い内容となっており、次回も堅調な GDP 成⻑
伸びとなりました。輸⼊の減少については、鉱業セクターの
を確認できるかもしれません。建設許可件数は、⾮居
不振を背景に、資本財の輸⼊が減少しました。
住物件の動きが活発となり引き続き増加しています。
企業・消費者信頼感はポジティブ、PMI は景気拡⼤
資源輸出は数量ベースで堅調に回復しており、今後しばら
の領域に位置し、豪ドルの若⼲の下落に加え、RBA
くの間は GDP を左右すると予想されます。⼀⽅で、成⻑が
は追加利下げを実施しています。
主に輸出セクターによってけん引されていることの問題点は、
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雇⽤の増加に対する影響が限定的という点です。
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これまでに発表された 4-6 ⽉期の経済指標は、今のと
これらの健全な経済指標を踏まえると、我々は、RBA
が来週に迫った 6 ⽉の⾦融政策決定会合で追加利
⼩売売上⾼はやや軟調な結果となりましたが、家計⽀出も
下げを急ぐとは予想していません。
また 1-3 ⽉期の成⻑をけん引しました。家計の貯蓄率は低
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下が続き 7.8%となりましたが、⻑期的な平均と⽐べると依
しかしながら、インフレに対する⾒通しは引き続き⽬標と
する⽔準を⼤幅に下回っていることから、今年中にあと
然として⾼い⽔準にあります。家計は引き続き、“⼩売⽀
2 回の追加利下げを予想しています。
出”統計に反映されないところでの消費を増やしています。
1-3 ⽉期で最も⽀出が伸びた項⽬は、「保険・その他の⾦
融サービス」と「輸送サービス」です。“⼩売⽀出”は、現在、
個⼈消費⽀出全体の 30%ほどを占めています。
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設備投資と建設統計で⽰唆されていたように、企業による
設備投資は GDP の⾜かせとなりました。
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豪州の GDP 統計では、このような構図がしばらくの間続い
ています。実質 GDP は底堅く、多くの事前予想を上回る内
容となりました。しかし、コモディティ価格の下落と物価全体
が豪州準備銀⾏(RBA)の⽬標を下回っていることから、
所得⾯は依然として⼒強さに⽋ける状態が続いています。
名⽬ GDP の伸びを例にみると、前期⽐で 0.5%、前年⽐
で 2.1%と実質 GDP 成⻑率を⼤幅に下回りました。
(出所:ABS, AMP Capital)
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