お客様用 オーストラリアの経済トピック 2016 年 5 月 31 日 豪州 1-3 月期の国内総生産(GDP) 所得の伸びは依然として弱いものの、純輸出が実質 GDP を押 上回る年 3.0%の成長率を見込んでいます。豪州経済の実 し上げる見込みです。その一方で、4月の住宅建設許可数が 体としては、低インフレ率と弱い価格決定力という環境下、実 上昇し、法人向け融資残高の伸びも見られます。主な内容は 体経済は堅調となるものの、名目 GDP の伸びは停滞すると見 以下の通りです。 ています。純輸出を除いた場合、国内需要の伸びはかなり弱 ● いと見ています。議論の余地はありますが、雇用成長が今後の 豪州の経常収支赤字は 10-12 月期の 226 億豪ドルか 経済成長を占う上でより重要な要素となるでしょう。 ら 1-3 月期は 208 億豪ドルに縮小しました。この改善の 主な要因は貿易赤字の縮小でした。輸出価格が 1-3 月 豪州国内の経済活動は停滞 (%) 期に下落(特にコモディティ価格の下落によるものです)し (%) 年率変化 (%) ましたが、しかし輸入価格は更に下落しました。中期的なト レンドとしては、対外不均衡の縮小が見られ、これはポジ 実質 GDP ティブ要因となっています。 (%) 1-3月 期の見 通し 豪州の経常赤字の推移 GDPに対する 経常赤字の割合(%) 国内最終需要 (年) (出所:ABS, AMP Capital) ● 本日公表されたその他の指標の中には、住宅建設許可件数 と融資残高が含まれていました。若干の下落と予想されていた 4 月の建設許可件数は 3.0%上昇しました。4 月は集合住 宅部門が上昇し全体を押し上げる中、戸建部門では減少し (年) ました。 (出所:オーストラリア統計局(ABS), AMP Capital) ● 2016 年 1-3 期は純輸出が 2016 年 1-3 月期の成長に 大きく貢献し、1.1 ポイントの寄与となっています。鉄鉱石、 石炭、LNG 等の輸出数量が大きく増加し、同時に輸入数 量が減少しました(ただし、今後は輸入数量の反発は見ら ● 4 月の融資残高は 0.5%上昇しました。投資家向けの住宅 ローンが減少した一方、法人向け融資が 0.8%上昇し、非資 源セクターの設備投資における潜在的需要による上昇と見ら れ、ポジティブな兆候と考えられます。 れると思われます)。 ● 明日公表される 1-3 月期の実質 GDP は着実な伸びを 示すと思われます。弊社では、1-3 月期 GDP は前期比で 0.9%近辺と予想しており、前年比では、長期トレンドを 当資料は、投資の参考となる情報の提供を目的として、AMP キャピタル・インベスターズ・リミテッド(オーストラリアにおける登録番号:ABN AMP キャピタル・インベスターズ株式会社 59 001 777 591; AFSL 232 497)から提供された情報をもとに AMP キャピタル・インベスターズ株式会社が作成したものであり、特定の有価証 登録番号: 関東財務局長(金商)第 85 号 券への投資を勧誘する目的で作成したものではございません。当資料は、各種の信頼できると考えられる情報に基づいて作成されておりますが、 加入協会: 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 情報の正確性、完全性が保証されているものではありません。当資料中のいかなる内容も将来の投資成果及び将来の市況環境の変動等を保証す るものではありません。当資料の記述内容、数値、グラフ等は作成時点のものであり、予告なく変更される場合があります。 1/1
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