不易流行vol.27「パーソナル・サービスによる経営支援

2016.6.1 (vol.27) パーソナル・サービスによる経営支援
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発行:有限会社 C3
不易流行
(経営支援機関の役割と責務)
TE:077-524-7755
文責:田中義郎
パーソナル・サービスによる経営支援
経営支援はいかにあるべきか。対象が小規模事業者であっても、中小・中堅企業であ
っても、その本質は変わらない。
経営は、経営者のマネジメントの知識で行われているのではない。経営者のパーソナ
ルで行われている。マネジメントは、経営者のパーソナルを支える1つのツール(手段)
に過ぎない。伴走型経営支援のあり方を云々する前に、この原点の再確認が必要である。
経営者の意識を変えないと経営の本質は変わらない
周知の通り、経営にはパーソナルとマネジメントの両面がある。両者はバランスさ
せなければならないが、経営の主役は経営者である。何をおいてもまず、経営者のパ
ーソナルがありきである。経営者が日々パーソナルを磨く努力を積み重ねていれば、
呼応してマネジメントのレベルも上がり、徐々に両者はバランスし、経営の「質」は確
実に向上していく。(A→B)
経営支援は、1にも2にも経営者の意識を変えること
(資料 27-1) 経営の二面性
だと私は認識している。なぜなら、経営者の意識が変わ
らないと経営の本質を変えられないからである。やる気
(
経
営
者
・
支
パ
ー
ソ
ナ
ル
援
者
が感じられない経営者にマネジメントの知識を熱く語
っても、馬の耳に念仏である。
意識を変え、やる気や本音をいかに引き出すか。その
A
→
B
)
マネジメント
カギを握るのがパーソナルである。信頼関係は、両者(経
営者・支援者)のパーソナルの触れ合いで構築されてい
く。支援者に「より必要」なのはマネジメントの知識で
はなく、パーソナルの深さである。経営支援は何をおいても、まず「マネジメント」の
知識が必要であるという旧来の思い込みの払拭が必要だろう。
特に小規模企業経営は、経営者のパーソナルがすべてである。研修会などでマネジ
メントを学ぶことも必要だが、その前に着手すべきは、パーソナルを深めること。
支援とは、人の意識に迫り、やる気に火を灯すこと。希望を語り合うこと。強がり
を言っている経営者ほど孤独であり、口には出さないが頼りになる支援者を待ち望ん
でいる。悩みを打ち明け、本音でコミュニケーションが交わせる支援者を求めている
のだ。
パーソナルをいかに深めるか。改めて触れる予定である。
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「流行」は時の経過とともに「不易」になり、不易は次の流行(流れ)を生み
だす礎になる。両者は対立概念ではなく「表裏一体」の概念である。