不易流行 (経営支援機関の役割と責務)

2016.8.9 (vo1.29) パーソナル・サービスによる経営支援③
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発行:有限会社 C3
不易流行
(経営支援機関の役割と責務)
TE:077-524-7755
文責:田中義郎
パーソナル・サービスによる経営支援③
なぜ、パーソナル・サービスによる経営支援か。今回はその3回目である。
経営支援は、経営者の本音を聴きだすことからスタートする。このことは誰もが承知
している。しかし、本音を引き出すマニュアルはない。信頼関係の構築は百人百様で臨
まなければならない。
われわれは、心が許せる相手とは本音で語り合う。経営支援も変わらない。心が許せ
る支援者であれば、経営者から進んで本音を語り始める。
パーソナルで信頼関係を構築する
前回、好きでたまらないもの、時間の経過を忘れて夢中に取り組めるもの。これがパ
ーソナルだと述べた。われわれは唯一無二の存在である。性格や顔や指紋などと同じよ
うにみんな独自のパーソナルを有しているとも述べた。
自分のパーソナルが日々生かされているか、深層に眠ったままになっていないか。
「時間の経過を忘れて夢中に取り組めるものをお持ちですか?」と質問されたとき、即
答できなければ後者ということになる。仕事に追われ時間に流され、あるいは意味のな
い夜更かしなどで、自分を振り返る時間を日々持っていないと、パーソナルの存在にす
ら気付かない。このような状態に陥ってしまうと、いつも同じ発想、同じ話題に終始し、
殻を破れなくなる。
たとえ今、パーソナルと仕事がかけ離れていても気にすることはない。日々、パーソ
ナルを磨く努力を積み重ねていれば人間は徐々に変化する。成長するはずだ。
パーソナルを磨く努力は「楽しい努力」である。楽しい努力によってより魅力的になれ
ば、顔つきが変わる。話題も変わる。相手(経営者)はその変化に気付き、向こうから近
づいてくるに違いない。
「学習は社会人のルーチンワークである」と、私は繰り返し経営者に向かって言い続け
ている。経営者が成長しないと企業の成長が望めないからだ。経営者の「器」以上に企業
を発展させることは不可能だからである。
経営支援も同様である。自分のパーソナルを磨き「器」を大きくする。楽しい努力のリ
ターンは大きい。伴走型経営支援は、「伴走」するのが目的ではない。目的は経営者の本
音を引き出すこと。経営者に寄り添っても、信頼されていなければ(経営者から見れば)
かえって迷惑になる。パーソナルを武器(ツール)にした新しい信頼関係から、今日まで
経験しなかった新しい成果を実感できるはずである。
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「流行」は時の経過とともに「不易」になり、不易は次の流行(流れ)を生み
だす礎になる。両者は対立概念ではなく「表裏一体」の概念である。