資料名 1.ラッキーガール 1-(6) 個性の伸長 4月 みんなで考える道徳 5

資料名
ねらい
主題設定の
理由
自分らしく生きる
内容項目
1.ラッキーガール
出典
1-(6) 個性の伸長
みんなで考える道徳 5 年
4月
自分の長所を知り,目の前にあることを一生懸命努力しようとする心情を養う。
人はそれぞれ得意なこと,やりたいことの実現を願っている。佐藤真海さんは,スポーツ
に夢を託していた。病気で今までのようにスポーツができなくなっても,自分をいかし,
新たな夢の実現のために努力した。その自分のよさを伸ばしていく姿から学びたい。
評価の観点
① 真海さんの挫折からの立ち直りの姿が理解できたか。
② 自分の資質や状況をふまえ,自分の長所を見つめ,前向きに肯定的に生きようとする姿勢が育ったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
導
入
1. 佐藤真海さんの写真を見て,思ったことを発表す ○ 義足でジャンプしている写真を示す。
る。
○ パラリンピックについてはすでに知って
・ 義足でよく跳べる。
いる子どもも多いと思われるので感想が
・パラリンピックで車椅子の選手とかも知って
出るであろう。
いる。
展
開
2. 佐藤真海さんはどうやって希望を取り戻したのか,
資料「ラッキーガール」を読んで話し合う。
(1) 病気になる前,大好きなスポーツをしていたと
きの真海さんはどんな気持ちだったろう。
・ スポーツが生き甲斐。
・ 努力して向上したい。
(2) 骨肉腫が見つかり,足を切断しなければいけな
くなった真海さんは,どんな気持ちになったか。
・ 生きる希望がなくなる。
・ 自分だったら自暴自棄になりそう。
・ 今までできたことができないなんて,悲し
い。
(3) 久しぶりの水着を着て,泳いだ真海さんの気持
ちはどうだったか。
・今までと違う。でも泳げる。
・ つらい気持ちが消えていった。
・ 障害者センターの人たちの明るさで元気を
もらった。
(4) 真海さんは,自分の生き方をどう考えたか。
・人と比べても意味がない。
・ 自分らしく,目標をもちたい。
終
末
・
発
展
○ 自分が同じ立場だったら,どう思うか考え
させる。
○ けがなどで今まではできていたことがで
きなくなったときの不自由な思いや挫折
感を思い出させる。
○ 障害を抱えると人は自信を失いかける。真
海さんもそうであったが,どうやって立ち
直り,再び歩き出すことができたのか,考
えさせたい。
○ 生きるということは,それぞれの人のその
ときの条件のなかで,可能性を伸ばしてい
くことであることに気づかせたい。
■真海さんの挫折からの立ち直りの姿が理
解できたか。
(児童の発言,ワークシート)
3. 佐藤真海さんの生き方についてどんな感想をもっ ○悩みを抱えている子どももいるので,書い
たか,また,自分の生き方や夢への参考になったかを
た文は本人の承諾を得て掲示したり,発表
書き,発表する。
させたりさせる。
・ くじけないでまた努力した真海さんに感動 ■自分の資質や状況を踏まえ,自分の長所を
した。
見つめ,前向きに肯定的に生きようとする
・人にはみんな苦労があるけれど,一生懸命生
姿勢が育ったか。
きるのが大事だ。
(感想文,ふりかえりシート)
・ 自分らしくとは自分を大事にすること。
住んでいる町への思い
資料名
内容項目
4-(7) 郷土愛・愛国心
4月
出典
みんなで考える道徳 5年
郷土の自然・文化や,日本の文化・伝統を大切にする努力を知り,進んで郷土や国を愛する心情
を養う。
郷土の自然や文化・伝統を守り育て次の世代へ伝えようとする人々の努力を通して,自ら
積極的に郷土や日本の自然や伝統・文化を継承していこうとする心をはぐくみたい。
①『くにたち桜守』の人々の思いを理解することができたか。
②郷土や日本の自然・文化を守り,引き継いでいこうとの意欲が生まれたか。
2.桜を守る
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.地域にある自分が好きな桜について発表する。
・○○公園の○○桜。
入
・毎年入学式の頃咲く学校の桜。
・家族でお花見に行く場所。
(1) もし,自分の好きな桜が枯れてなくなってしま
ったら,どんな気持ちになるだろう。
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○ 地域にある,桜の木を思い浮かべさせ,日本人
は桜と深いつながりがあることや,日本人の季
節感と深くかかわっていることに気づかせた
い。
○ もし,大好きな桜がなくなったらという想定で
考えさせ,この資料へとつなげたい。
展 2.資料「桜を守る」を読んで話し合う。
開 (1) 国立市の地域の人々が,弱った桜の木を見たと
○ 本文の初めのページだけを読んで話し合うよ
き,どんな気持ちだったのか。
うにする。
・大好きな桜並木が枯れてしまい,悲しい。
○ 大学通りの桜並木の写真資料から,その美しい
・町の誇りである桜並木が枯れてしまうのは残念。
景観を守りたいという国立市の地域の人々の
・桜の根元を踏んだり,トラックがぶつかって削ら
気持ちを想像させたい。
れてしまったりするのが,いけなかったんだ。
(2) 『くにたち桜守』の人々はどんな思いをもって, ○本文の続きを読んで話し合うようにする。
桜を守る活動に取り組んでいるのか。
○ ムラサキハナナの種をまいているときや種を
・桜の根元を踏まれないようにと願いながら,ムラ
取っているときの人々の気持ちに着目して想
サキハナナの種をまいている。
像させたい。
・来年もまた桜の根を守って欲しいという願いを込
めて,ムラサキハナナの種を取っている。
・毎年たくさんの人が桜を守る活動に参加してくれ
てうれしい。
(3) 『くにたち桜守』のみなさんにどんな気持ちが
あるから,毎年活動を続けられるのか。
・たくさんの花を咲かせてくれる桜への感謝の気持
ちがあるから。
・桜の木にも人間と同じように優しい気持ちや愛情
をもって接しているから。
○ 1 人では大変で,強い願いとみんなの努力や協
力があったからこそ,この活動が続き,成果が
表れていることに気づかせたい。
(4) 桧木内川の桜・荘川桜を,地域の人たちはどの
ように思っているか。
○ 各地で,郷土を愛し守っていこうとする活動が
あることに気づかせたい。
■ 『くにたち桜守』の人々の思いを理解すること
ができたか。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.郷土の伝統や文化を守る地域の取り組みを調べた
り,話し合ったりする。
末
・
発
展
○ 地域で桜を守る取り組みがあれば,その資料を
提示すると効果的である。
○ 可能であれば,地域に取材に出かけたり,イン
ターネットなどで地域の文化や伝統を守る取
り組みについて調べたりする活動を取り入れ
るとよい。
■ 郷土や日本の自然・文化を守り,引き継いでい
こうとの意欲が生まれたか。
(児童の言動の観察)
言葉のもつ力
資料名
3.一秒の言葉
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
2-(1) 礼儀
みんなで考える道徳 5年
4月
相手を傷つけるような言葉づかいを慎み,礼儀正しく,真心をもって接しようとする態度を育
てる。
ふだん何気なく使っている言葉のもつ力や重みを考え,他人が傷つく言葉づかいに気をつける
とともに,言葉に込められた真心や美しさ,すばらしさを知って,言葉を使いこなす児童に育
てたい。
①言葉のもつ力や影響について,改めて考え,感じとることができたか。
②相手を傷つけるような言葉づかいを慎もうとする意欲が見られたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.ふだん使っている「一秒の言葉」を発表する。
入
・こんにちは,さようなら,ありがとう,おは
よう,すみません。
・ムカツク,キレル,うざい,だるい。
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○列ごとに指名し,どんどん発表させる。
○さらに,今まで言われた言葉で,うれしくな
った言葉や悲しくなった言葉,勇気が出た言
葉などを任意に指名して発表させると,言葉
のもつ力を実感させることができる。
展 2.資料「一秒の言葉」の空欄部分に入る言葉を考え, ○最初の 3 つのフレーズについて,資料 11 ペ
開
その後全文を読む。
ージと同じように「 」の部分を空欄にした
プリントを配付してもよい。
(1) この「○○○○○」の部分には,ある短い言葉
○「ありがとう」
「がんばって」は早いうちに
が入る。それぞれどんな言葉か。
出るが,似た言葉が多く,絞りきれないとき
は,3 分をめどにストップをかけると間延び
しない。
(2)
「一秒の言葉」を,声に出してゆっくり読んでみ ○最初に教師がゆっくり読み,子どもたちに目
よう。
で追わせ,次に一緒に声に出して読むと,理
解が深まる。
3.自分がふだん使っている「一秒の言葉」を書いて,
友だちと発表し合う。
(1)みなさんがふだん使っている「一秒の言葉」に
は,どんなものがあるか。ワークシート(または,
副読本)に書いてみよう。
(2)友だちとペアをつくって,今書いた「一秒の言
葉」を言ってみよう。
○お互いに向き合って言わせるとよい。
(3)どんな気持ちになったか。
■言葉のもつ力や影響について,改めて考え,
感じとることができたか。
(児童の発言,副読本への記入)
「一秒の言葉」という題で,自分だけの詩を作る。 ○1年の始め,学級に慣れたころ(4 月の 3 週
終 4.
末
以降)にこの授業を実施すると効果的であ
・
る。
発
■相手を傷つけるような言葉遣いを慎もうと
展
する意欲が見られたか。
(一秒の言葉の詩,授業後の感想)
仲良く生活するために
資料名
4.こんな人をさがせ!ビンゴ!!
ねらい
内容項目
出典
2-(3) 信頼・友情と男女の協力
みんなで考える道徳 5年
5月
互いをより理解し,男女仲良くしようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
友だちとは,互いに心を許し合って対等に交わることができる存在であり,遊び仲間とし
ても親しみ,影響し合いながら深いかかわりをもつ。男女の区別なく友だち関係を豊かに
し,望ましい友情をはぐくもうとする心情を培いたい。
①友だちのことをもっと知ろうとする気持ちをもつことができたか。
②互いをより理解し,男女仲良くしようとする気持ちをもつことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.初めて会った人に,どう声をかけて友だちにな ○初めて会って,友だちになりたいと思うとき,
入
るか話し合う。
どんな声をかけるかを考えさせる。
展 2.資料「こんな人をさがせ!ビンゴ!!」ゲームを ○自己紹介や自分で考えた声かけなどで,あい
さつをしてから質問を出し合う。早いからい
開
して話し合う。
いということではなく,ゆっくりと楽しんで
(1) リード文を読み,ルールを理解したら,ゲー
行えるように助言する。
ムをやってみよう。
○同性だけでなく,異性にも必ず質問するよう
にするとよい。たとえば,異性に 8 人は質問
するなどルールを作るとよい。
○ゲームの時間よりもゲームの後の話し合いの
(2) ゲームをした振り返りをしよう。
時間を重視する。
○自分と共通すること,自分と違うところ,今
まで知らなかったことなど自由に語らせる。
○単なる感想で終わるのではなく,どんなこと
を感じたか,どんなことを学んだかを語らせ
るとよい。
○すぐに埋められたのはなぜか,すぐに埋めら
れなかったのはなぜか考えさせる。
(3) もっと友だちとわかり合えるようにするに ○友だちのことをもっと知ろうという気持ちや
自分のことを知ってほしいという気持ちをも
は,どういう気持ちが大切か。
つことをおさえる。
■友だちのことをもっと知ろうとする気持ちを
もつことができたか。
(児童の発言,ワークシ
ート)
終 3.この学習を通して,考えたことや感じたことを ○今までの自分を振り返り,今後の自分のあり
末
書いて発表する。
方についても考えさせたい。
・
■互いをより理解し,男女仲良くしようとする
発
気持ちをもつことができたか。
(ふりかえりシ
展
ート)
内容項目
資料名
ちょっと待って その情報発信
思慮・節制
5.プレゼントの請求書
出典
ねらい
主題設定の
理由
1-(1) 望ましい生活習慣,
5月
みんなで考える道徳 5 年
自分の生活を振り返り,節度を守り,思慮深く行動しようとする態度を育てる。
世の中にはさまざまな情報が溢れている。情報によっては判断を鈍らせ,不用意に個人情
報を教えてしまうこともある。子どもには,立ち止まって情報を見直し,発信する習慣を
身につけさせたい。
評価の観点
① 情報には,受け手の気持ちに影響を与え,正しい判断を鈍らせるものがあることがわかったか。
② 自分の感情に流されずに,立ち止まって考えようとする気持ちを高めたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
展
開
終
末
・
発
展
1.ゲームソフトのプレゼント企画がある場合,自分な
らどうするのか発表する。
(1)アンケートに答えるだけでゲームソフトがもらえ
るなら,そのソフトが欲しい人はいるか。
(2)なぜ,欲しいのか。
2.資料「プレゼントの請求書」を読んで話し合う。
(1)ゲームソフトのアンケートに応募したときのたく
やは,どんな気持ちになったか。
・やったぁ。もらえるぞ。
・ぜったい,このゲームソフトをもらうぞ!
(2)申し込みフォームに入力しているときのたくや
は,どんな気持ちだったか。
・打ちまちがいがないように入力しよう。
・当たりますように。
(3)送信直後のたくやは,どんな気持ちだったか。
・たくさんの人が応募するのかな。
・友だちに自慢できるといいな。
(4)届いたゲームソフトと請求書を見たときのたくや
は,どんな気持ちになったか。
・えっ,何これ?
・教えちゃいけないのに,個人情報を教えてしまっ
た。どうしよう。
(5)個人情報を教えてはいけないとわかっていながら
も,なぜ,教えてしまったのか。
・プレゼントという言葉を見て,欲しくなった。
・入力すれば,もしかしたら,当たると思った。
・まさか,こんなことになるとは思ってもみなかっ
た。信用した。
・個人情報を発信したなんて思ってもみなかった。
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○ 身近なゲームソフトの話を想起させた
うえで,「ゲームソフトがもらえるな
ら」という話につなげるようにする。
○ 黒板に,欲しいと思った人数と,欲しく
ないと思った人数を書いておく。
○ ソフトがもらえることを知ったとき,申
し込みフォームに入力しているとき,送
信直後の 3 つの場面における主人公の気
持ちをていねいに想像させ,寄り添うよ
うにしたい。
○ 「チャンスは今だけ! ゲームソフト
を一万名様にプレゼント!」という言葉
に注目させる。
○ 「当たらないかな」
「わくわくしてき
た」のような,待ち望んでいる気持ちが
強いことをおさえる。
○ 不安そうな表情で請求書を見ているた
くやの絵を提示し,たくやの気持ちを想
像させたい。
○ 個人情報を教えてはいけないとわかっ
ていても,
「チャンスは今だけ」とか,
「プ
レゼント」ということの影響で,欲しい
という気持ちが膨らみ,個人情報を教え
てしまう場合があることを実感させた
い。
■情報には,受け手の気持ちに影響を与え,
正しい判断を鈍らせるものがあることが
わかったか。
(児童の発言・ワークシート)
3.身のまわりにあるその気にさせる情報にはどのよう ○ 身近には,その気にさせる情報(言葉)
なものがあるのか考える。
がいくつもあることに気づかせる。難し
・もれなく当たる!
い場合は,チラシ広告などを提示しても
・今だけ〇割引
よい。
・先着 100 名様限定
4.情報を発信するときに気をつけることを自分の言葉 ○ 板書を参考に,各自で本時をふりかえら
でまとめる。
せた後,まとめを書かせる。
・感情に流されないように,その情報を発信してもい ■自分の感情に流されずに,立ち止まって考
いのか,よく考えてから発信する。
えようとする気持ちを高めたか。
(ふりかえりシート)
夢をもって生きる
内容項目
1-(2) 理想,勇気,努力
出典
みんなで考える道徳 5年
資料名
6.わたしの夢
1 歳から 100 歳の夢
ねらい
いろいろな世代の夢を知る中で,夢をもち,夢を実現させようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
5月
夢があれば,その夢のために頑張れたり,挫折から立ち直ることも可能である。いろいろな世代の
夢を知り,夢をもつことのすばらしさを児童が感じとることで,自分の夢や目標についてしっかり
考える姿勢を育てたい。
①夢をもつことのすばらしさを感じとることができたか。
②自分の夢を考える中で,自分を見つめ,夢を実現させようとする心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
「夢」とは何か,その言葉の意味を調べる。
導 1.
○辞書で調べる。
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○「将来実現したい願い」
(広辞苑)について考える
ことを確認する。
展 2.資料前半「1 歳,7 歳,11 歳の夢」を読んで
話し合う。
開
(1)それぞれの夢は何か。
・1 歳の夢って何だろうと思いました。
・7 歳の夢はレスキュー隊。動機が立派。
・11 歳の夢からは動物が好きだということ
がわかる。
(2)夢は何歳からもてるか。
・何歳からでもよい。
○資料に入る前に,自分の 7 歳のときの夢は何だっ
たか考えさせてもよい。
○夢をもつ年齢を考えさせる。自分は何歳から夢を
もったかを考えさせてもよい。
3.資料後半「70 歳,100 歳の夢」を読んで
話し合う。
(1)夢は何歳までもてるか。
・何歳でもよい。
(2)夢を語るそれぞれの姿に,どんなことを
感じたか。
・輝いて見える。
・自分を振り返るいい機会。
・頑張るという決意を感じる。
4.自分の夢を考える。
(1)今の自分の夢について考えたことで,自分
について,新しく気づいたことはあるか。
終 5.教師の抱いている(または,抱いていた)
夢についての説話を聞く。
末
・
発
展
○身近な人の話などを思い出させると,考えやすい。
○たくさんの意見が出るよう,班学習を活用したり,
ブレーンストーミング的手法を活用するなど工夫す
る。
■夢をもつことのすばらしさを感じとることができ
たか。
(児童の発言)
○「新しい自分」の発見や気づきを自覚させたい。
■自分の夢を考える中で,自分を見つめ,夢を実現させ
ようとする心情が高まったか。
(ワークシート,ふりかえりシート)
○「教師理解」につながり,学級経営上も効果があ
る活動にする。
相手の気持ちを考えて
資料名
7.健太さんがなぐったのは…
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
2-(4) 寛容・謙虚
みんなで考える道徳 5年
6月
人にはいろいろな思いや行動の仕方があることを知り,互いに理解し許し合おうとする態
度を育てる。
人には,一人ひとり違った感情や思いがあり,自分とは行動の仕方が違っていることがある。
互いの行動の裏にある理由をわかり合うことで,許し合い支え合って生活しようとする意欲
や,生かし合って行動しようとする生活態度を育てたい。
①健太さんの言動を学級の子どもたちが理解することで,健太さんが変わり,成長しよう
としていることが理解できたか。
②人はそれぞれ違っていること,その違いを理解しようとする謙虚で広い心をもとうとす
る心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○自分たちの日常生活での経験を想起させる。
導 1.まわりの人から自分が理解され,うれしかった
経験を発表し合う。
入
展 2.資料「健太さんがなぐったのは…」を読んで話
○学年内や学級内の児童のことではなく,健太
し合う。
開
さんのような子どもがいたとしたら,どう考
(1) 健太さんは,どんな気持ちで生活していたの
えたらよいか,1つの例として取り上げてい
だと思うか。
ることを理解させる。
・友だちに避けられてさみしい。
・認められたいけれど,どうしていいかわから ○主人公の「私」が理解できなかった健太さん
の行動を,健太さんの側に立ってしっかりと
ない。
つかませる。
・自分が好きになれない。
(2) 健太さんは,どうしてなぐってしまったのだ ○健太さんの立場だったらどんな気持ちにな
るか,健太さんの思いを十分考えさせたい。
ろう。
・ばかにされたと思ったから。
・ついかっとしてしまったから。
(3) 「えらそうにすんなよ。
」とうっかり言った良 ○良男さんの立場も考えることで,相互理解・
寛容な気持ちにも気づかせたい。
男さんは,なぜ泣いてしまったのだろう。
・健太さんが傷ついたのに,気づいたから。
・自分も悪かったと思ったから。
(4) 健太さんの暴力は,なぜ減っていったのか。 ○人には,長所も短所もあるが,認められるこ
とで長所が伸びていくこと,そのためには,
・先生が公平に理由を聞いてくれたから。
わかり合い,許し合うことが大事であること
・暴力の理由をみんなで考えるようになり,自
に気づかせたい。
分が大事にされていると思えるようになった
■健太さんの言動を学級の子どもたちが理解
から。
することで,健太さんが変わり,成長しよう
としていることが理解できたか。(児童の発
言,ワークシート)
終 3.トラブルをなくしていくには,何が大切か考え, ○あくまでも,これからの児童相互の理解を深
話し合う。
めるための方法として生かせるように,話し
末
・
・お互いが納得するように話し合う。
合わせる。個々の児童の問題という方向に話
発
・人はそれぞれ,考え方や思いが違うことをわ
が進まないように配慮する。
展
かり合う。
・人は,失敗したりあやまったことをしたりす
ることをわかり合う。
4.人の心をわかり合うとはどういうことか,考え, ○自分の考えを文章にしてまとめ,後で読み合
まとめる。
わせる。
■人はそれぞれ違っていること,その違いを理
解しようとする謙虚で広い心をもとうとす
る心情が高まったか。(ふりかえりシート)
生きることの意味
内容項目
3-(1) 生命尊重
資料名
8.なぜ,わたしたちは
生まれてきたのかな
ねらい
命の尊厳を知り,生きる喜びをもつとともに,自他の生命を尊重する態度を育てる。
主題設定の
理由
評価の観点
出典
みんなで考える道徳 5年
6月
わたしたちの多くは,日常生活の中で,「なぜ生まれるのか」「何のために生きているのか」
「なぜ死ぬのか」を深く考えることはあまりない。その問いかけは,あまりにも大きく漠
然としているからである。しかし,自分の生や死についてじっくり考えることは,人間と
して,今を一生懸命生きることにつながり,自他の生命を尊重する態度を育てる。
①自分の「命」
,
「死ぬこと」
,「生きること」について,自分なりに真剣に考えたか。
②「生まれてきてよかった」と実感し,自分の命もほかの人の命も大切だという意識が育
ったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.
「なぜ,わたしたちは生まれてきたのか」の表 ○自分の「命」について考えたことを,表に各自
を見て,自分の「命」について考えたことを話
し合う。
書かせる。
○「命」の不思議さ,すばらしさ,不安など,ど
んなことでも発表するように話す。
展
開
2.資料「なぜ,わたしたちは生まれてきたのか
な」を読んで話し合う。
(1) 同じような経験をしたことがあるか。それは ○じっくり考えることは,あまりしたことがない
どんなときか。
子どもが多いと思われるが,「どうして生まれ
・死んだらどうなるんだろう。
てきたか」ということより,今の「命」につい
・生きていることが不安になる。
て考えさせる。
・今まで考えたことがない。
(2) 「死について」不思議に思ったり,不安に思 ○不安な気持ちは誰にでもある。だからこそ毎日
ったりするのはなぜか。
・いつ自分が死ぬのかわからないから。
を一生懸命に生きていこうという気持ちをも
たせたい。
・死んでしまったら,どうなるのか不安だから。
・明日も元気でいられるかどうかわからない
から。
(3) 「答えを出すために生きている」とはどうい ○「答えを出す」ということは,結論を出すので
う意味か。
・明日も元気でいられるかいつも考える。
・もっと楽しい毎日を過ごしたいと考える。
はなく,こうありたいという願いでもいい。
■自分の「命」,「死ぬこと」,「生きること」につ
いて,自分なりに真剣に考えたか。
(命の集計表,ワークシート,児童の発言)
終
末
・
発
展
3.
「生まれてきてよかったなあ」と思うことにつ ○自分の命を大切にすることは,ほかの人の命を
いて話し合う。
も大切にすることに気づかせる。
○各自の家庭でも話し合わせる。
■「生まれてきてよかった」と実感し,自分の命
もほかの人の命も大切だという意識が育った
か。(ふりかえりシート)
家族の不思議を考える
資料名
9.家族ってなんだろう
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
4-(5)
家族愛
みんなで考える道徳 5年
6月
家族が相互に信頼関係と深い絆で結ばれていることについて考えを深め,家族の幸せのために
積極的に役立とうとする心情を養う。
家族をそれぞれの立場から見ることで,家族の役割,協力や思いについて学ばせ,家族のため
に自分のすべきことをより深く理解させたい。
①いろいろな家族があること,家族とは生きていく上で,かけがえのないものであること
を理解したか。
②家族とは,生きていくためにお互いを支え合う大切な居場所であることを確認し,互い
の気持ちを理解することの大切さを感じ取る心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.家族について思っていることを発表し合う。
・勉強しろってうるさい。
入
・早くしなさいといつも言われるのがいやだ。
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○児童にはさまざまな家庭事情があるので,児
童の心を傷つけないよう,発問には配慮をす
る。
展 2.資料「家族ってなんだろう」を読んで話し合う。 ○役割演技は学級の実態にもよるので,
先生がお父さん
児童がお母さん
開 (1) それぞれの立場になって,どんな気持ちか考
先生がお母さん
児童がお父さん
えてみよう。
先生が子ども
児童がお母さん
・お父さんの立場
など,
先生対子どもの役割演技でやるのもよ
・お母さんの立場
い。またグループで札をつけて,お父さん,
・子どもの立場
お母さん,子どもに分け,グループごとに役
(2) 記憶喪失になってしまったら,その人はどう
割演技をさせることも考えられる。
感じるだろう。
○時間があれば(2)の場合も上記のように実
・お父さんの立場
態に応じて役割演技し,それぞれの気持ちを
・お母さんの立場
想像させる。
・子どもの立場
(3) お父さん,お母さん,子どもの立場になって
みて,どんなことを感じたか。
・お母さんが怒るわけが少しわかった。
・お父さんって,結構いばってる。
・子どもは自分勝手かもしれない。
・人によって違う感じ方をしている。
○自由に発言させ,いろいろな感じ方があるこ
とを認め合えるようにする。
■いろいろな家族があること,家族とは生きて
いく上で,かけがえのないものであることを
理解したか。(児童の発言)
「家族ってなんだろう」を学んで思ったことや, ○ここでも家族から見えるさまざまな現実を
終 3.
これからこうしようと思ったことを発表し合う。
捉えさせることに目標を置き,それぞれの意
末
・
見を尊重する。
・お父さんを働かせすぎているのはおかしいと
発
■家族とは,
生きていくためにお互いを支え合
思う。
展
う大切な居場所であることを確認し,互いの
・お母さんは心配かもしれないけれど,子ども
気持ちを理解することの大切さを感じ取る
にかまいすぎる。
心情が高まったか。
・互いの気持ちをもう少しわかり合ったら協力
(ふりかえりシート)
できると思った。
・
「お父さん,お疲れ様!」と思った。
・いろいろな家族,いろいろなかかわり方があ
ると思う。
・今日から少し,家族に協力しようと思う。
よりよいルールとは
内容項目
10.ルールの決め方
これでいいのかな?
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
出典
4-(1)
公徳心,規則の尊重,
権利・義務
6月
みんなで考える道徳 5年
自他の権利を大切にし, ルールの決め方に気をつけ,よりよい生活を送るために,ルール
を守ろうとする気持ちを高める。
集団や社会を維持するには,法や規則が必要であり,ルールなどの「決め事」によってさまざ
まなトラブルを避けることができるようになる。公正なルールを決めるための話し合いを通し
て,自他の権利を大切にし,ルールを守ろうとする気持ちをもたせる。
①ルールの決め方で,大切なことは何か理解できたか。
②自分の生活を見直し,これからはルールの決め方に気をつけ,よりよい生活を送るため
にルールを守ろうとする意欲をもつことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○自分がかかわるルールを想起することで,ルー
導 1.身のまわりのルールについて話し合う。
○みんなの身のまわりにはどんなルールがあるか。
入
ルへの意識を高める。
○資料の「考えてみよう」を利用して,個人の考
展 2.資料「ルールの決め方 これでいいのかな?」を読
えを書く時間を確保する。
んで話し合う。
開
(1) このルールの決め方は,公正といえるか。
・いえない。
(2) このルール通りにした場合,どのようなこと
が起こると思うか。
・男子が怒り出す。
・ルールを破るものが出てくる。
(3) このルールに間違った点はないか。
・男子が月曜日だけというところ。
○書くのに戸惑っている子がいれば,そばに行っ
て助言する。
○資料をもとに(1)~(6)の発問を順に投げか
け,自由に語らせる。しかし,どんな答えを出
すにしても,相手の権利も尊重することが大切
だということに気づかせる。
○なるべく大勢の人が,なるべく多くの利益を得
られることがルールづくりの基本であること
をおさえる。
(4) このルールは誰かの権利を損なっていないか。
・男子がボールで遊ぶ権利。
(5) あなたならこのルールについて,「守る」
「変え
る」
「なくす」のうち,どれを選ぶか。また,それ
はなぜか。
・変える…男女が不平等だから。
・なくす…新しいルールをつくる。
(6) もし,このルールを変えるとしたら,どのよう
にしたらよいと思うか。
○自分たちの身のまわりのルールと比べながら,
どのように変えるのが望ましいのか考えさせる。
・人数の多いほうが得しないようにする。
(7) ルールは何のために必要なのか。
○ルールは,ともによりよい生活を送るために,
自分たちのためにあることに気づかせる。
(8) ルールの決め方で,大切なことは何か。
○全員の意見を聞いて話し合い,みんなが納得す
ることが大切であることをおさえる。
■ルールの決め方で,大切なことは何か理解でき
たか。(児童の発言)
終 3.この学習を通して,考えたことや感じたことを書い ○今までの自分を振り返り,今後の自分のあり方
て発表する。
についても考えさせたい。
末
■自分の生活を見直し,これからはルールの決め
・
発
方に気をつけ,よりよい生活を送るためにルー
展
ルを守ろうとする意欲をもつことができたか。
(ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
気持ちを伝える
11.顔が表現するもの
内容項目
出典
1-(4) 明朗・誠実
みんなで考える道徳 5年
7月
自分に対する誠実さを大切にし,明るい心で楽しく生活しようとする心情を養う。
自分自身の気持ちを誠実に表す「顔の表現」に目を向けさせ,目や顔の表情がどれだけほ
かの人に影響を与えているかを認識させたい。さらに,自分の表情を振り返り,日常生活
を明るくするために,どう表現していけばよいかを考えさせたい。
①「顔の表現」がほかの人の気持ちにも影響を与えることに気づくことができたか。
②自分の表情を意識し,明るく生活しようとする心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.教師のいろいろな顔(笑った顔・怒った顔・ ○学校行事などで撮影した子どもたちの写真を見て,そ
考えている顔など)を見て,感じたことを発
の表情について話し合うのもよい。
入
表する。
展 2.外国の子どもたちの明るい顔と暗い顔の写
真を見て,感じたことを話し合う。
開
(1) この子どもたちの表情から,その子のど
んな気持ちを感じるか。
(2) もし,自分がその場所にいたら,どんな
気持ちになるか。
3.日本の子どもたちのいろいろな顔の写真を
見て話し合う。
○どうしてそのような気持ちを感じたのか,理由を述べ
させ,目やまゆ,ほお,口元,顔全体の表情から,そ
の人の心を感じとることができることに気づかせる。
○「目は口ほどにものをいう。
」について説明する。
○顔について話し合うとき,目や表情から感じることに
ついて考えさせるようにし,顔のつくりに話が進まな
いように留意する。
(1) それぞれの写真から,どんなことを感じ
るか。また,もし,自分がその場所にい ○人の目や顔の表現は,ほかの人の気持ちにも大きく影
たら,どんな気持ちになるか。
(自分の考
響していることに気づかせたい。
えを写真の横に書き込む。
)
■「顔の表現」がほかの人の気持ちにも影響を与えるこ
(2) 目や顔は,どんなことをまわりの人に語っ
とに気づくことができたか。
ているか。
(グループで話し合う。
)
(児童の発言,ワークシート)
・人の目や顔の表現は,その人の心の表れで
ある。
終 4.学校や家庭で,明るく楽しく生活するため ○人と会ったときや,全校での行事などでどう表現した
に,自分はどう表現していったらよいか考え, らよいかなど,具体的な場面を取り上げて話し合うよ
末
話し合い,この時間に学んだこと,感じたこ
うにする。
・
と,これからしようと思っていることを書く。
発
○人の顔の美しさは,つくりのよさではなく,心の美し
展
・あいさつは笑顔でしよう。
さが表れることを話し,まとめとする。
・歌を歌うときは明るい表情で歌おう。
・朝礼などでは,気を引き締めた表情をし,
下学年の見本となるような態度を示そう。
■ 自分の表情を意識し,明るく生活しようとする心情が
高まったか。
(児童の話し合い,ふりかえりシート)
正義ってなんだろう
資料名
12.シミズ先生とキヨ
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
4-(2)
公正・公平,正義
みんなで考える道徳 5年
7月
誰に対しても差別や偏見をもつことなく,公正・公平に接し,正義の実現に努めようとする態
度を育てる。
一人ひとり個性や違いがある。人は日常生活で,「違い」に敏感であり,その感覚が差別に結び
つくことも多い。周囲の一人ひとりの人格を尊重し,人権を大切にする正義の実現に努めよう
とする態度を育てたい。
①見方を変えることによって,相手に対する気持ちも変化することに気づけたか。
②誰に対しても差別や偏見をもつことなく,相手を認めることの大切さについて,考えを
深められたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.今まで先生に教えてもらったことで,心に残っ ○資料への方向づけとして,あまり深入りしな
ていることを発表する。
入
い程度に今までの経験を発表させる。
展 2.資料「シミズ先生とキヨ」を読んで話し合う。
開
(1) シミズ先生の「おい,キヨ。
」には,どんな気 ○キヨの性格や行動,学級における立場をおさ
えながらシミズ先生の叱り方を考えさせる。
持ちが込められていたのか。
・キヨは授業中落ち着いていないから,迷惑を
○グループで話し合い,
「おい,キヨ。」と実際
かけるなという気持ち。
に言ってみたりしながら考えさせるのもよ
・うるさくてみんなが勉強できないから注意し
い。
ているけど,大事にしている。
○シミズ先生のキヨに対する思いが,学級全体
・注意はしているけど,キヨはキヨだと認めて
のキヨへの気持ちになっていることを感じ
いる気持ち。
取らせる。
・みんなキヨのことを考えているから,キヨも
頑張れという気持ち。
■見方を変えることによって,相手に対する気
・キヨは変わっているけど,シミズ先生が認め
持ちも変化することに気づけたか。
大事に思っている気持ちが伝わってくる。
(児童の発言)
・みんな違っていていい。
(2) 新しい先生に「このクラスのとくちょうは?」 ○キヨがクラス全員に,個性として認められて
と聞かれ「キヨ!」と答えたことから,どんな
いることを確認する。
ことがわかるか。
○シミズ先生が教えてくれた正義を守ること
・キヨが大切にされている。
の意味を確認する。
・キヨによってクラスがまとまっている。
・シミズ先生の教えてくれた正義が生きている
クラスの象徴が,キヨ。
・新しい先生にもキヨをわかってもらいたいと
考えている。
終 3.自分の生活を振り返り,「正義」について考える。 ○今までの自分のことを振り返り,今後の人へ
の接し方も考えさせたい。
末
・
■誰に対しても差別や偏見をもつことなく,相
発
手を認めることの大切さについて,考えを深
展
められたか。
(ワークシート)
内容項目
資料名
思慮・節制
13.命を守るための三原則
出典
ねらい
主題設定の
理由
1-(1) 望ましい生活習慣,
自分たちの命は自分で守る
9月
みんなで考える道徳 5 年
基本的生活習慣を習得し,緊急な事態であっても適切な判断で行動しようとする態度を育
てる。
東日本大震災に遭遇したとき,釜石の子どもたちが適切な避難ができたのは,片田敏孝さ
んの,子どもも自分で判断して行動しないといけないという教えがあったからだ。より正
確な知識があれば適切な行動ができる。基本的な生活習慣の大切さを自覚させたい。
評価の観点
① 命を守るための行動の仕方に気づくことができたか。
② 日頃から継続して学び,実際に実行することの大切さに気づくことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
展
開
終
末
・
発
展
1. 災害時の自分の経験を出し合う。
(1) 東日本大震災のとき,どこで何をしていたか。
(2) 災害にあったとき,どうしたか。
・すぐテーブルの下に入った。
・ドアを開けた。
・何もできなかった。
2.東日本大震災のとき,釜石の子どもたちはなぜ全員
避難し,助かったのか,資料「命を守るための三原則」
を読んで話し合う。
(1)釜石の子どもたちが全員助かった理由を3つ予想
してみよう。
・普段から避難訓練をしていたから。
・みんなで逃げることを教わっていたから。
・声をかけ合ったから全員避難できた。
(2)命を守るための三原則その一は,どういうことか。
想定にとらわれるな!
→自然は人間の思うようにはならない。
(3)命を守るための三原則その二は,どういうことか。
その状況下において最善をつくせ!
→安易に判断しない。
自分で判断して行動するほかない。
(4)命を守るための三原則その三は,どういうことか。
率先避難者たれ!
→自分自身が逃げることでほかの人も救える
(5)片田さんの教えを確かめ,感想を発表し合う。
・ハザードマップの予想が違うこともあることを
知った。
・子どもたちは自分で判断して逃げたのがすごい。
・自分で判断し,最善をつくすのが大事。
・友だちを待っていたりしてはいけないことを知
った。
3.
「命を守るための三原則」から,自分なら何ができ
るか話し合う。
・片田さんの教えをどう思うか。
・どんなことを学んだか。
・釜石の子どもたちはなぜ「実績」と言っている
のか。
・自分だったら何ができるか。
指導上の留意点
■評価の観点と評価方法
○ 自分の体験に絞って発表させる。
○ 怖くてすぐに行動できなかったことを
共感的に出させたい。
○ 発問する前に,東日本大震災があったこ
とを説明し,おおよそを理解させる。
○ 東日本大震災について知っている子ど
もは多いと思われるので,いくつか予想
させ,実態をつかみたい。
○ 3 つ以上出た場合はどれが大事か考えさ
せてもよい。
○ 「命を守るための三原則」を一つずつ,
どうすることなのか確かめさせ,命の守
り方に気づかせる。
○ 片田さんの指導のもと子どもたちが予
想したこと以上に細かく,自然の予知せ
ぬ摂理について学び,どう行動したらよ
いか学んでいたことに気づかせる。
■命を守るための行動の仕方に気づくこと
ができたか。
(児童の発言,ワークシート)
○ 今,自分が生活しているとき,災害や事
故が起きたらどうしたらよいか自覚さ
せたい。
■日頃から継続して学び,実際に実行するこ
との大切さに気づくことができたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
相手の立場に立って
内容項目
2-(2) 思いやり
資料名
14.
「こうやって話そう」
「こうし
て聞こう」
ねらい
誰に対しても思いやりの心をもち,相手の立場に立って親切にしようとする心情を養う。
主題設定の
理由
人と人との交わりを育てる基本の1つが話し方,聞き方である。相手の気持ちを理解する
ときに,上手な聞き方や上手な話し方は非常に大切なものである。思いやる心の基本は,
相手の話をどれだけ相手の立場に立って聞くことができるかということである。聞き方を
基本にして,上手な話し方へもつなげていきたい。
評価の観点
出典
みんなで考える道徳 5年
9月
①人に話すとき,人の話を聞くときに大切なことがわかったか。
②日常生活の中で,相手の立場に立って会話しようと思うようになったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導
入
1.人と話をしたときに,いやな思いをしたことが ○ リード文を使って「いやな気分になったり,
ないか発表する。
かんちがいをしたり,されたりしたことはあ
りませんか。」と話しかける。
展
開
2.よくわかり合える話し方,聞き方の練習(レッ ○ 55 ページを使って話し方・聞き方をわかり
スン)をする。
やすく説明する。56 ページは使わない。
(1) やり方を理解する。
(2) 代表の1チームが,みんなの前でやってみ
る。
○ 練習といっても,1 分間話し続ける,1 分間
あいづちをうちながら聞くというゲームだ
と考えて取り組ませる。
○ 子どもたちは初めてであると,1 分間はかな
り長く感じる。ゆったりとおしゃべりを楽し
むようにさせたい。ゲーム感覚でやることが
・同じペアで〈話す人〉
〈聞く人〉を交代する。
大事で,題材を変えてもよい。たとえば,
「昨
日の出来事」「最近考えていること」「将来
(4) ペアを替えたり,テーマを変えたりして行う。
の夢」など。
(3) 2 人のペアをつくって話し合う。
○ 同性だけでなく,異性とのペアも経験させた
い。
■人に話すとき,人の話を聞くときに大切なこと
がわかったか。
(活動中の言動,ワークシート)
3.感想を出し合う。
○ 練習して感じたことから相互理解を深め,共
感し合えるように話し合いを進めたい。
(1) 聞く立場になったとき,どんな話し方をして
くれたら聞きやすかったか。
■日常生活の中で,相手の立場に立って会話しよ
うと思うようになったか。
(2) 話す立場になったとき,どんな聞き方をして
(ふりかえりシート)
くれたら話しやすかったか。
(3) 聞き方・話し方を変えることで,相手に対し,
自分にとって変化したことはないか。
終
末
・
発
展
4.「話し方・聞き方の基本を学ぼう」を読んでま ○ 56 ページを開き,「話すとき」「聞くとき」
とめをする。
の大切なことを理解させる。
○ 日常の友だちとの会話の中で,思いやりをも
つように努力していこうという意欲をもた
せる。
「いじめ」を考える
資料名
内容項目
15.からかっただけなのに…
ねらい
出典
2-(3) 信頼・友情と男女の協力
みんなで考える道徳 5年
9月
相手の人格を尊重し,互いに協力し助け合おうとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
個人に向けられた「いじめ」の事例を通して,学級が信頼と協力の場であるためには,そ
れぞれが相手の立場や気持ちを考えて,自分の行動を振り返る態度が必要であると気づか
せたい。
①登場人物の考え方や行動について,自分の考えをまとめることができたか。
②相手の立場や気持ちを考えて行動しようとの意識がもてたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.資料「からかっただけなのに…」を読んで話し合う。
・ そうじの時間にトイレの中で,広大君がバケツを頭
入
にかぶってはりつけのかっこうをさせられていた。
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○ いつ,どこで,どんなことがあったのか,
資料のポイントをおさえる。
○ その場の各人の行動を具体的につかませる。
・ その姿を見て海星君と幸太君が笑っていた。
展 2.登場人物の考え方や行動について,自分の考えをまとめる。 ○ それぞれの立場や行動をもとに考えさせる。
(1)
「広大君」
「海星君」
「幸太君」
「ぼく」
「クラスのみん
開
な」の行動や考えをどう思ったか。ワークシートに書
いてみよう。
・ぼくも注意すればいい。
・先生についていくときも舌を出す海星君は何も悪い
とは思っていない。
・ちょっとからかっただけというまわりの人は広大君
の気持ちを考えていない。
・広大君もはっきりいやと言えばいい。
・クラスのみんなではないかもしれない。
(2)友だちの考えを聞いて,登場人物について話し合って
みよう。
○ 考えを発表し合うことで,いろいろな感じ
方があることに気づかせる。
・自分は気づかなかったけど,広大君ははっきり言えな
いのかもしれない。
・クラスにいやだと思っている人がいるかもしれないけ
ど,言えないのだと思う。
・同じ考えの人もいれば,自分とはちがう受け止め方を
している人もいる。
(3)
「いじめなんかじゃない」という考えをどう思うか。
・広大君は笑っていても傷ついている。自分も同じよう
な思いをしたことがあるけど言えなかった。
・はやしたてたり,見ているのもいじめに入る。
・まわりが気づいて注意してやめさせるべきだ。
・相手の気持ちも考えずに,いやなことをして笑ってい
るのは,からかっているだけとは言えない。楽しいク
ラスではない。
○ 広大君の性格やぼくの「なみだをうかべて
いることもあるが,『やめてくれ!』なん
て言ったこともない」
「たたいたり,けっ
たりしているわけでもない」「友だちのい
ない広大君と遊んでやっている」「みんな
も2人のやっていることを見て,楽しんで
いる」という文に注目させる。
○ いじめられている子が悪いのではないと
いう点をおさえる。
○ 経験から出た意見を大切にし,誰にでもど
こででも起こりうることだと気づかせる。
■登場人物の考え方や行動について,自分の
考えをまとめることができたか。
(ワークシート)
終 3.教師の説話を聞く。
末
・
発
展
○ 信頼できる学級にするためには一人ひと
りが相手の立場や気持ちを考えて行動す
ることが重要であることを実感させる。
○ 学習の感想を書かせる。
■相手の立場や気持ちを考えて行動しよう
との意識がもてたか。
(児童の発言,感想)
資料名
協力し合って学級づくり
内容項目
16.私たちの宝 学級憲法
出典
4-(6) 愛校心
みんなで考える道徳 5年
9月
ねらい
学級の一員としての自覚をもって,みんなで協力し合い,よりよい学級をつくろうとする
態度を育てる。
主題設定の
理由
自分たちの学級をどのようにしていきたいか,目指す学級像を考えることを通して,自分
たちの学級への願いや思いを出し合うようにしたい。
評価の観点
①自分の学級の姿を捉え,自分の学級について考えを深められたか。
②憲法作りを話し合う中で,よりよい学級をつくろうとする実践意欲をもてたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.自分たちの学級は,どんな学級か話し合う。
入
展 2.資料「私たちの宝 学級憲法」を読んで話し合う。
開 (1)学級憲法作りのきっかけになったのは何か。
・三だんとび…ホップ,ステップ,ジャンプ
・帰りの会
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○自分たちの学級のこれまでを思い起こ
す程度にして,本時の導入とする。
○みんなが,帰りの会で大川先生の話を聞
いたとしたら,どう感じたかを話させて
みたい。
・大川先生の話
(2)
「学級憲法を作ろう」と提案したのは,どのような気 ○「先生が賛成してくれるかどうかより
持ちからか。
も,大事なのはぼくたちの気持ちだよ。」
ということを重く受け止められるよう
・学級の目指すものをまとめたい。
にしたい。
・日本に憲法がある。
・どの国にだって憲法がある。
・どんな学級を目指すか,できた「憲法」を学級の宝
にしたい。
(3)学級憲法を作り終わってどのような気持ちになったか。 ○一人ひとりが考えたものをもとにして,
自分たちで話し合って作ったからこそ,
・自分たちで作った憲法なんだ。
宝だと思えていることをおさえたい。
・学級の宝だ。
終 3.自分たちの学級で作るとしたら,どのような憲法に
したいか,話し合ってみる。
末
・
発
展
○一人ひとりで考えてみて,発表し合うの
もよいし,グループで話し合って考えて
発表し合ってもよい。
■自分の学級の姿を捉え,自分の学級につ
いて考えを深められたか。
(話し合いでの発言)
■憲法作りを話し合う中で,よりよい学級
をつくろうとする実践意欲をもてたか。
(ワークシート,話し合い)
みんなで意見を出し合って
資料名
内容項目
17.地球を救おう子ども会議
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
出典
4-(3) 集団への参加と責任
みんなで考える道徳 5年
10 月
身近な集団に進んで参加し,自分の役割を自覚し,協力して主体的に責任を果たそうとす
る態度を育てる。
「ブレーンストーミング」の方法で,自分たちの教室の生活を見直し,エネルギーを節約
するためのきまりを話し合うことを通して,自分にできることに主体的に取り組み,責任
を果たす態度を育てたい。
①身近な環境問題について,自分の意見をもつことができたか。
②グループでの話し合いを経て,エネルギーを節約するためのクラスのきまりをつくるこ
とができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導
入
1.環境破壊の実態を示す写真を見て感じたこと ○実態の写真を見ることにより,本時の導入を図
展
開
2.資料「地球を救おう子ども会議」を読んで話
を発表し合う。
る。
し合う。
(1) 「エネルギーとわたしたちの生活」につい ○自分が『地球を救おう子ども会議』に参加した
て,ほかにどんな問題があるか。
・水の汚染。
・木の伐採による水害。
場合,どんな意見を発表するか考えさせる。
■身近な環境問題について,自分の意見をもつこ
とができたか。
(児童の発言,ワークシート)
(2) 「ブレーンストーミング」の方法で,自分た ○事前に,司会者,記録者,発表者の心構えを確
ちの教室の生活を見直して,エネルギーを節
認する。
約するためのきまりをグループで話し合い, ○順位づけをするときの表を配る。
大切だと思うものから順位づけをしよう。
(3) 順位づけをした結果を発表し合い,自分たち ○グループの順位表を見ながら,自由に話し合う。
のクラスのきまりをつくろう。
○無理に1つの表にまとめなくても共通してい
る項目について確認し合う。
○共通項目に印をつける。
■グループでの話し合いを経て,エネルギーを節
約するためのクラスのきまりをつくることが
できたか。
(児童の発言,ワークシート)
終
末
・
発
展
3.家族で「わが家のエネルギーの節約」につい ○話し合った結果を持ちより,お互いに参考し合
て同じようにブレーンストーミングの方法で話
し合い,きまりをつくろうと呼びかける。
うことで発展させる。
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
目標に向かって
内容項目
1-(2) 理想,勇気,努力
出典
みんなで考える道徳 5年
18.千里の道も一歩から
10 月
より高い目標を立て,希望と勇気をもってくじけないで努力しようとする心情を養う。
人間は,今よりさらによいものをと願う向上心によって発展してきた。そのためには,自
分が今,何をしなければならないかという目標をもち,それを実現するための実行力が必
要である。覚えやすいことわざと自分の体験を重ねて考えさせ,自己を見つめ直させたい。
①「千里の道も一歩から」を,自分の言葉で説明できたか。
②夢や目標に向かって,具体的な目標を設定し,取り組もうとしているか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.ことわざについて知っていることを発表する。
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○ 知っていることわざや,
似た意味のことわざ,
反対の意味のことわざなどを発表させる。
展 2.資料「千里の道も一歩から」を読んで話し合う。
(1)
「千里の道も一歩から」とは,どういう意味か。
開
○ 「千里」の意味を確認し,どんな意味をも
つのか考えさせる。
・千里の遠いところへ行くのでも一歩から始まる。
・大きなことをするのにも,小さな努力が大切。
・行動を始めないと結果にはつながらない。
(2)自分の経験で,同じようなことはなかったか。また, ○ 今までの経験で,同じようなことがなかっ
自分のまわりにも,夢や目標に向かって努力を続けてい
たか想起させる。
る人はいないか。
○ イチローなどのスポーツ選手の努力を紹
・できないと思っていた逆上がりをたくさん練習してでき
介するだけでなく,学級で何かを努力して
るようになった。
できるようになった友だちなどのエピソ
ードにも触れさせる。
・組体操で何回やっても成功しなかったタワー,あきらめ
ずにがんばったら,ついに成功した。
・ピアニストになりたい○○さんは,毎日練習している。
3.夢や目標に向かって努力したいことを考え,カードに書く。 ○ すぐ実現できることではなく,努力を継続
する価値のある,自分にとっての高い目標
(1)自分がこれから努力したいことは何か。
を考えさせる。
・夢や目標……なりたい自分
○ 夢や目標が具体的な取り組みに結びつく
・だから………実現するための具体的な取り組み
ように,自分の言葉でカードに書かせる。
○ 学期の始めや行事の前には,同じテーマや
目標を設定し,その達成のための各自の努
夢 や 目 標
力目標を考えさせてもよい。
■「千里の道も一歩から」を,自分の言葉で
説明できたか。
(副読本への書き込み,児童の発言)
終 4.カードを交換し合い,励まし合う。
末
・
発
展
○ お互いの取り組みの意欲を共有すること
で,認め合ったり励まし合ったりする姿に
結びつける。
■夢や目標に向かって,具体的な目標を設定
し,取り組もうとしているか。
(自作のカード,ワークシート)
ゲームとの付き合い方
資料名
内容項目
1-(3) 自由,自律と責任
出典
みんなで考える道徳 5年
19.ゲームって そんなに悪いの?
10 月
ねらい
日々の生活の中で,自由の大切さに気づき,規律ある行動をしようとする態度を育てる。
主題設定の
理由
欲望に流されずに,より望ましい自己を形成するために,自分の生活を見直し,自分で決
めたルールを守り,主体的に規律ある生活をつくり出せるようにしたい。
①自分の生活を振り返り,ゲームとの付き合い方のルールをつくることができたか。
②自分で決めたルールを守り,主体的に規律ある行動をしようとしているか。
評価の観点
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.アンケートをもとにゲームの経験について話し合う。
・時間が多すぎる。
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○ ゲームに関する事前アンケートの結果を
提示する。
・遊びもゲームが多い。
そんなに悪いの?」を読んで考える。
展 2.資料「ゲームって
(役割分担して読む)
開
(1)3 人の役割を分担して読んで,3 人の考え方について
話し合う。
ひろし
大人だってしている。
話が盛り上がる。
現実と違うスリルがある。
勉強になるゲームもある。
クリアするまで眠れなくなる。
あきら
あや
○ ひろし・あきら・あやの役割になって読み
ながら,3 人の考えをグループで自由に話
し合う。
けがをしてもゲームで友人と遊べる。
買うときは高いがずっと遊べるから安い。
残酷なものはいや。
本を読むようになった。
時間があっという間に過ぎる。
健康に悪い。
外で遊ぶほうが楽しいし,もっと仲良くなれる。
ゲームと現実を混同する。
痛みや命の重さの感覚が鈍る。
(2)ゲームのいいところ・困るところはどんなところだと
思うか。
・1人でも,友人とでも遊べる。
・勉強になるソフトもある。
・夜更かしをして次の日ぼーっとする。
・友だちとトラブルになったりする。
(3)ゲームと上手に付き合うためにはどうしたらいいか
考えてみよう。
・時間を決めて守る。
・対象年齢を見て買う。
・自分でやるべきことを先にやってから遊ぶ。
終 3.自分の生活を振り返り,ゲームとの付き合い方のルー
ルをつくる。
末
・
発
展
4.教師の話を聞く。
○ 3 人と同じような経験がないか確かめなが
ら,もっとやりたい気持ちや,我慢する大
変さを共感的に捉える。
○それぞれの生活の中で考えたことを認め
合い,ゲームのもつ両面性をおさえる。
○ゲームのいいところ,困るところ,上手な
付き合い方をワークシートにまとめる。
○ 時間や行動について,具体的で自分にあっ
たルールを考えさせる。
○ 自分でつくったルールが守られているか,
後で振り返ることを伝える。
■自分の生活を振り返り,ゲームとの付き合
い方のルールをつくることができたか。
(児童がつくったルール)
○ 睡眠不足や,やる気が起きないなどの,学
校での健康面や学習面での実態を話すこ
とで,ルールを守って,上手に付き合う重
要性を確認し,守ろうとする意欲をもたせ
る。
○ 養護教諭に話してもらうとよい。
■ 自分で決めたルールを守り,主体的に規律
ある行動をしようとしているか。
(守っているかどうかのチェック結果)
環境のためにできること
資料名
20.漂流ゴミのゆくえ
ねらい
内容項目
3-(2) 自然愛と環境保全
出典
みんなで考える道徳 5年
10 月
自然の偉大さを知り,自然環境を大切にしていく態度を育てる。
主題設定の
理由
評価の観点
自然界は,あらゆる生き物や環境などがお互いによいバランス状態を保つことにより,はじめて正
常な状態になる。しかし,人間が出すゴミにより,自然界のバランスが崩れているのが実情である。
このようなときこそ,人間は自然界のバランスを保つための大きな役目を担っていることを十分に
認識させ,自然環境を大切にしていこうとする心情を養いたい。
①自然が人間の影響を受けている実情を確認することができたか。
②人間が自然とどのように付き合っていったらよいか考え,自分自身が向き合おうとしているか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
1.浜辺にあるゴミには,どのようなものがあるか話 ○今までの体験をもとに発表させる。
し合う。
・ペットボトル ・木 ・くつ
・シャンプーの入れ物
2.本物の漂流ゴミや漂流ゴミの写真を見る。
展
開
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
3.資料「漂流ゴミのゆくえ」を読んで話し合う。
(1) 漂流ゴミは,どこから流れてきたのか。
・日本
・中国
・台湾
・アメリカ合衆国
○本物の漂流ゴミや資料の写真を見せながら,漂流ゴ
ミについて説明をする。
○漂流ゴミに貼られているラベルを注意して見せたい。
○隣の国を始め,いろいろな国から流れてきているこ
とに気づかせたい。
(2) プラスチック類の漂流ゴミが多いのは,
なぜか。
(3) 人間がプラスチックを使うことについてどう思 ○プラスチック類などは,わたしたち人間の生活に溶
うか。
け込んでいることを再認識させたい。
○プラスチック類は,単価も安く,たやすく加工でき
・ 賛成意見 - 人間にとって便利だから。
ることを知らせる。
・ 反対意見 - 環境に優しくないから。アホ
ウドリのヒナが飲み込んでしまうから。ダイ ○さまざまな視点でものごとを判断することができる
オキシンが出ることがあるから。自然界の仕
ことに気づかせたい。
組みを破壊してしまうから。
(4) わたしたちが取り組める身近なこととして,ど ○ダイオキシンや酸性雨,農薬問題などの説明をし,自
のようなことができるか。
然界と人間は一体であることを再認識させたい。
(5) わたしたち人間が自然界の一員として取り組ま ○用紙に書かせることにより自分の考えをしっかりも
なければならないこととして,どのようなこと
たせたい。
があるか。
■自然が人間の影響を受けている実情を確認すること
ができたか。
(児童の発言)
終
末
・
発
展
4.教師の説話を聞く。
○環境問題に取り組んでいる様子(ゴミ分別収集,海
岸清掃など)や自然がそのまま残っている川や森,
ジャングルの様子を写真や映像で見せることによ
り,実践化を図りたい。
■人間が自然とどのように付き合っていったらよいか
考え,自分自身が向き合おうとしているか。
(児童の発言,ワークシート)
いのちを つなぐ
資料名
21.よみがえれ 大イチョウ
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
出典
3-(3)
感動と畏敬
みんなで考える道徳 5年
11 月
自然の偉大さや生命の力強さに気づき,人間の力を超えたものに感動する心情を養う。
自然の中で繰り広げられる現象を通して,自然の摂理の偉大さに感動し,それらを包み込む大
きなものに気づくことで,この世の生を受けたすべてのものの命をいつくしむ心情を養いた
い。
①自然の偉大さについて興味をもち,考え理解することができたか。
②これから自然の摂理や偉大さを心にとめ,行動しようとする心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.自然について感動したり,心を打たれたりした
体験を発表し合う。
入
・海に行ったとき,地平線が曲がって見えた。
・夕焼けが真っ赤で感動した。
・懸命に子育てをする鳥の親の姿に感動した。
・世界遺産はすばらしい。
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○今までの経験を思い起こさせ,いつ,どこで
見たか,どんな気持ちになったのか具体的に
発表させる。
展 2.資料「よみがえれ 大イチョウ」を読んで話し合 ○大イチョウの倒伏した写真と,以前の大イチ
う。
ョウの写真から対比させて,考えさせる。
開
(1) 大イチョウが倒れたことについて,どう思っ
たか。
・こんな大きな木でも風で倒れてしまうとは,
自然は怖い。
・倒れてしまったときは,どんな音だったろう
と思う。
・鶴岡八幡宮の大イチョウがなくなってしまっ
て,がっかりした人も多いと思う。
・倒れたことも,倒した風も自然。自然の動き
は止められるものではない。
(2) 残った地中の根から,発芽が確認されたこと ○新芽の発芽の写真と倒伏の写真を比べて考
をどう思ったか。
えさせる。
・生き物の生命力に感動した。
・自然の力は,人間が考えることを超えている。
(3) 新芽が伸びて,もとのような大木になるまでの
何百年という年月を想像してみて,どう思ったか。
・こんなに小さな新芽が,何百年も成長し続け ■自然の偉大さについて興味をもち,考え理解
することができたか。(児童の発言,ワーク
るとはすごい。
・人間は,自然の中では小さな生き物だと思う。 シート)
終 3.大イチョウの吹き出した新芽から,自然につい ○自然のダイナミックな動きは,いろいろなと
て学んだことを発表し合う。
ころで起こっていることを説明する。
末
・
・今まで,大自然の中のことから自然の力の大 ○新芽,倒木,強風,それぞれ関心のあるとこ
発
ろから感じたことを大切にする。
きさを感じてきたが,小さな命から大きな力
展
を感じた。
■これから自然の摂理や偉大さを心にとめ,行
・もしかすると自分の知らないところでも自然
動しようとする心情が高まったか。
(児童の
の力や,命が誕生しているかも知れない。
発言,ふりかえりシート)
・新芽が育って,もとのような大木になるのは,
いつのことだろう。
社会のためにできること
資料名
22.ボランティアしてみよう
ねらい
内容項目
4-(4) 勤労・社会奉仕
出典
みんなで考える道徳 5年
11 月
社会のために役立つ喜びを知り,進んで働こうとする態度を育てる。
主題設定の
理由
児童は,本来身体を動かし,常に何かをしたがるものである。しかし,係活動や委員会活動など,
自分がしなければならない仕事や活動に全力で取り組むことが少ない。そこで,本来,何かやりた
いというエネルギーをもっている児童が,自分に合った活動を知ることによって,やってみようと
いう意欲をもち,実践へとつなげていくことが大切である。
評価の観点
①自分にもできるボランティア活動について,具体的な知識をもてたか。
②自分も社会のために役立つことをやってみようという意欲を高めたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.
「ボランティア」について知っていることや ○「ボランティアをしたことがあるか」
「どんなボランティ
したことについて発表し合う。
アをしたことがあるか」のカードを見て,気づいたことを
話し合う。
展
開
2.資料「ボランティアしてみよう」のテスト ○自分を見つめ直すテストであるため,ゆっくり時間をかけて
をする。
(1) テスト A「準備チェック」をする。
取り組ませる。
○「きみ自身の問題」をはっきりさせておく。
○「はい」
「いいえ」だけだが,じっくり考えさせる。
(2) テストB「きみはどんなタイプ?」をする。
・行動派 ・慎重派 ・コツコツ派
・グループ派 ・リーダー派
(3) テスト C「ボランティアを見つけよう」を ○もう一度,テスト A,テスト B を振り返り,自分自身を思い
する。
返させてから取り組ませる。
・環境 ・障がい者 ・心
・リサイクル ・いろいろ体験
3.テスト C で同じタイプになった人で集まり, ○話し合いをもとに,具体的な活動内容や実践方法を用紙な
実行できることについて話し合う。
どにまとめさせる。
■自分にもできるボランティア活動について,具体的な知識
をもてたか。
(テストA,B,C の結果と児童の発言)
終
末
・
発
展
4.グループ別にまとめたものを発表する。
(1) 朝の会や帰りの会で,経過を発表し合う。
(2) まとめたものを掲示する。
○ほかのグループの内容・方法を見合うことによって,付け
加えたり,別の方法など参考にさせる。
○運動会や学芸会,展覧会などの行事に,学区域にある施設
の方々を招待したとき,お世話することも考える。
■自分も社会のために役立つことをやってみようという意
欲を高めたか。
(ふりかえりシート)
世界の子どもたちの願い
資料名
23.みんな 地球っ子
内容項目
出典
4-(8) 国際理解・親善と人類愛
みんなで考える道徳 5年
11 月
世界の子どもたちの願いを理解し,21 世紀の国際社会のあり方を考える態度を育てる。
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
子どもの権利条約に込められた,世界の子どもたちの願いを知ることを通して,国際理解
と親善の心を育て,互いに協力して世界の平和と人類の幸福に役立つ人間になろうとする
態度をはぐくみたい。
①「子どもの権利条約」に込められた,世界の子どもたちの願いを理解できたか。
②周囲のことや世界のあり方に目を向け,自分にかかわりのあることとして考えようとし
ているか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.自分の生活を振り返り,衣食住や家庭, ○アンケート方式で聞き,挙手させる方法でもよい。自
学校,友だち,放課後の生活などに満足
分の日常の生活をどう捉えているかを投げかけ,自分
しているか,反省することはないか話し
の生活を見つめさせたい。
合う。
2.テレビや新聞,ユニセフの資料などで ○事前に調べさせたり,資料を持ち込ませたりしてもよ
知っている発展途上国の子どもたちの様
い。教師が資料を準備しておくことは大切である。
子を発表し合う。
展
開
3.資料「みんな 地球っ子」を読んで話し
合う。
(1) 「子どもの権利条約」というものがあ ○「子どもの権利条約」を知らない子どもが多いと考え
ることを知っているか。
られるので,今後学習していく入り口だと捉えさせ
る。
(2) 第 2 条(差別の禁止)と世界の子ども ○第 2 条は,国際理解と世界平和の中心となる内容であ
たちの写真から感じたことは何か。
(3) ほかの条文も読み,世界の子どもたち
るだけでなく,人間社会の基本となることだとおさえ
たい。
の置かれている状況を考えよう。
(4) (「子どもの権利条約」がどのように ○それぞれの条文に書かれていることを通して世界の
つくられたのかを知り)条約には世界
実態をつかみ,そこから「願い」を感じ取ればよい。
の子どもたちのどんな願いが込めら ■「子どもの権利条約」に込められた,世界の子どもた
れているか。
ちの願いを理解できたか。
(話し合いの様子,ワークシート)
終
末
・
4.今日学習したことの感想,自分の考え ○世界の子どもたち,特に発展途上国の子どもたちに目
をまとめ,発表し合う。
を向けさせる。
■周囲のことや世界のあり方に目を向け,自分にかかわ
発
りのあることとして考えようとしているか。
展
(ふりかえりシート,発表の様子)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
自分らしさの発見
24.トマトとメロン
内容項目
出典
1-(6) 個性の伸長
みんなで考える道徳 5年
11 月
自分の長所を知り,それを伸ばしていこうとする態度を育てる。
個性を伸ばすことは,自分の長所に気づき,それを高めていくことである。自分にしかない
すばらしさに気づき,無理に人と合わせず,ありのままの自分を肯定していく気持ちを育て
ていきたい。
①トマトとメロンの話を通して,
「違っていること」の意味について理解できたか。
②自分の個性に目を向け,それを肯定的にとらえようとしているか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
1.好きなものについて話し合う。
○トマトとメロンのどちらが,どうして好きか。
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○自分の好きなほうはどちらかを選ばせ,どうして
好きかを考えさせることで互いのよさに目を向
けさせる。
○どちらも嫌いな子は,好きな果物で話をさせた
い。
展
開
2.資料「トマトとメロン」を読んで話し合う。 ○詩を読んで,自分の心に残ったところに線を引
き,書き込みをさせる。
(1) この詩を読んで,心に残ったところはどん ○トマトとメロンの話から,人間の様子を想像させ
なところか。
たい。
(2) トマトもメロンもあまり違いがなかったら ○同じもの,あまり変わりがないものでは,そのも
どうだろうか。
ののもつ本当のよさがわからないことに気づか
せたい。
○違いがあることが,そのものの価値であることを
おさえる。
(3) 人もあまり違いがなかったらどうだろうか。
○自分たちの生活の中のことを例として考えさせ
る。
○一人ひとりが,それぞれのよさをもち,それを生
かし合って 1 つの社会が成り立っていることを
おさえたい。
■トマトとメロンの話を通して,「違っているこ
と」の意味について理解できたか。
(児童の発言)
終
末
・
発
展
3.自分のことについて振り返る。
○自分の長所を見つけ出す展開にしてもよいだろ
う。
○あなたが「自分のいのちを百点満点に生きる」
とは,どういうことだと思うか。
○個性とわがままの違いについては,話しておきた
い。
■自分の個性に目を向け,それを肯定的に捉えよう
としているか。
(児童の発言,ワークシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
心が通い合う言葉
内容項目
25.ソーリィ
出典
2-(1) 礼儀
みんなで考える道徳 5年
12 月
常に礼儀正しく,真心をもって人に接する態度を育てる。
知らない者同士であっても,言葉は違っても,人間対人間の心の触れ合いがあれば温かい
関係が生まれる。その心の触れ合いに必要なものが相手を思いやる言葉である。一言のあ
いさつのもつ力を感じとらせ,真心をもって人に接しようとする態度を育てたい。
①一言のあいさつがもつ力を感じ取ることができたか。
②あいさつの言葉の力を理解し,真心をもって人に接しようとしているか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○礼儀に関する調査をしておき,その結果を発表
導 1.一言の大きさについて考える。
◯ 相手の心ない一言で悲しい思いをした経験
して,礼儀への問題提起をしてもよい。
入
を話し合う。
○一言がいかに大きい意味をもつか捉える。
○「わたし」のシルエットを黒板に掲示し,「わ
展 2.資料「ソーリィ」を読んで話し合う。
(1) 「ソーリィ」の一言で,
「わたし」が感じた
たし」の感じたことについて話し合うことを伝
開
ことはどんなことか。
える。
○さり気ない,思いがけない一言だったことをお
さえてから発問する。
○さわやかな気持ちになったからこそ,後悔の念
が生まれたことをおさえる。
(2) 「礼儀正しい人はタダ」の一文で,「わた ○道を教えることで,仕事を中断したり気を遣っ
し」が教えられたことは,どんなことか。
たりすることをおさえる。
○接客商売の人に対して,親切にしてもらうこと
を当然のように横柄にふるまう人もいること
に気づかせる。
(3) 「どうもありがとう」のたった一言の会話 ○一言のお礼が苦労を消すことをおさえる。
の話を聞いて「わたし」が考えたことは, ○彼女は,仕事としての行為をしていることをお
どんなことか。
さえる。
○たった一言聞くために,その女性客を心待ちに
している「かの女」に共感させる。
■一言のあいさつがもつ力を感じ取ることがで
きたか。(児童の発言,ワークシート)
○一言のあいさつで,うれしかった経験を発表さ
終 3.今までのあいさつを振り返る。
○ 自分の好きなあいさつは何か。なぜ好きか。
せて実践意欲を高めてもよい。
末
○心が言葉を生み,心を育てることに気づかせ
・
る。
■あいさつの言葉の力を理解し,真心をもって人
発
に接しようとしているか。
展
(ふりかえりシート)
4.教師の説話を聞く。
○外国のあいさつを紹介し,「あいさつのない国
はない。なぜだろう。」で終わる。
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
かけがえのない命
26.生きてます,15 歳。
内容項目
出典
3-(1) 生命尊重
みんなで考える道徳 5年
12 月
生命がかけがえのないものであることを知り,自他の生命を尊重する態度を育てる。
日々の生活の中で児童が,命のあることに喜びを感じ,生命の尊さや生きることの意義を実感する
ことは極めてまれである。超未熟児として生まれた我が子に「生きよ。
」と呼びかける母親の必死
の祈りを通して,授かった命を大切に思い,力一杯生きぬこうとする強い心と態度を育てたい。
①何が美由紀さんの生きる原動力になっているか気づくことができたか。
②まわりの人がどんな気持ちで育ててくれたのかに気づき,大切に生きようとする姿勢になれたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.自分が「生きている」と感じるときは,どんな ○自分が生まれたときのこと(体重など)について思い出
入
ときか発表する。
させ,この資料へとつなげたい。事前に調べておくよう
にすることも考えられる。
」を読んで話し合う。
展 2.資料「生きてます,15 歳。
開
(1) わたし(赤ちゃん)を出産したお母さんは,
どんな気持ちだったか。
・「わたしの子どもはゼッタイに死にません。
」
・赤ちゃんを見てショック。
・早く産んでしまったことを後悔。
・ミルクが飲めて少しうれしい。
・あふれ出る涙を止められなかった。
(2) お母さんはどんな思いでわたしを育ててい
ったのだと思うか。
・「おねがい,生きて。生きるのよ。
」
・「ゼッタイにわたしが助けてあげる。
」
・頑張って生きて。
(3) 15 歳になったわたしは,どんな気持ちで生
きているのか。
・母が保育器の窓からそっと手を入れ,命の
力を伝えてくれた。
・母親が必死に「生きよ。
」と励ましている「祈
り」や「熱」が伝わった。
・母の願いにこたえて頑張って生きよう。
○「500g」
「卵ぐらいの大きさの顔」
「ボールペンと同じ大
きさの身長」など,具体的に説明しながら,超未熟児の
赤ちゃんの様子について捉えさせたい。
○医師の言葉「ここ二,三日が山でしょう。
」
(98 ページ)
の部分に注目させ,そのときのお母さんの気持ちを想像
させたい。
○医師の言葉が「一週間」→「十日」→「二十日もつか。
」
と変化しても,いっこうに危険な状態は変わっていない
ことに注目させ,それでも必死に頑張ろうとしている母
親の姿に注目して考えるようにしたい。
○「わたし」は視力を失いながらも生き続けている。
「わたしの生きる力」
(101 ページ)に注目させ,何が
生きる原動力になっているのかについて考え,話し合わ
せたい。
■何が美由紀さんの生きる原動力になっているか気づく
ことができたか。
(児童の発言)
終 3.自分の命を大切にして,精一杯生きていくこと ○もう一度,自分自身が生まれてきたときの様子について
末
の大切さについて話し合う。
思い出し,そこでの親の思いや願いを想像させながら考
・
えさせたい。
発
■まわりの人がどんな気持ちで育ててくれたのかに気づ
展
き,大切に生きようとする姿勢になれたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
カッコいいってどういうこと?
27.
「ポイ捨て カッコ悪い!」
内容項目
出典
4-(1) 公徳心,規則の尊重,
権利・義務
12 月
みんなで考える道徳 5年
公徳心をもって,きまりや規則を守ろうとする態度を育てる。
みんなが気持ちよく生活し,よりよい社会生活を営んでいくためには,きまりや規則は守るべきで
ある。さらに一歩踏み込んで人間としての美意識の視点から,主体的な実践へとつなげたい。
①ゴミのポイ捨てのカッコ悪さを感じ取れたか。
②自分にもできる身のまわりの活動を考え,主体的に実践しようとする姿勢が育ったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.写真を見て,気づいたことや感じたことなど
を発表する。
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○102 ページの写真を見て,自由に発表させる。
○活動している人たちの表情に着目させたい。
展 2.資料「ポイ捨て カッコ悪い!」を読んで話
し合う。
開
(1) グリーンバードの活動についてどんなこと
がわかったか。
(2) どうしてみんなとても楽しそうなのか。
・ゴミを拾うと町がきれいになるから。
・みんなで活動しているから。
○ 資料を一通り読んだ後,グリーンバードの活動につい
て確認をしておく。
○自主的な活動であることをおさえておく。
○ やると気持ちがいい,スッキリするという立場を明確
にしておくとよい。
・ 心がすっきりするから。
(3) ゴミのポイ捨ては,どんなところが「カッ
コ悪い」のだろうか。
○ゴミのポイ捨ては「カッコ悪い」という立場で進めて
いくとよい。
・自分勝手なところ。
・ルールやきまりを守っていない。
・ほかの人たちをいやな気分にさせる。
(4) グリーンバードの長谷部さんたちの考え方
に対してどう思うか。
・ 自分たちで活動を進めていてさすがだと思っ
た。
・みんなのために活動するのがすごいと思った。
・ ポイ捨てなど,言っても聞かない人がいるけ
○ 「美意識」や「根っこ」の部分の考え方について理解
させたい。
○ 自主的な活動に向けて児童から意見が出てきた場合,
それを次の発問につなげていく。
■ゴミのポイ捨てのカッコ悪さを感じ取れたか。
(児童の発言)
ど,メッセージを出し続けることは大事なん
だとわかった。
・ わたしもポイ捨てをしないようにした。
・ 何かできることがあったらやってみたい。
終 3.自分たちも何かできることがないか話し合う。
末
・
発
展
○自分たちでもできる身のまわりの活動を考えてみる。
○ 「カッコ悪い」に対して「カッコいい」活動という形
で意見を出してもよい。
■ 自分にもできる身のまわりの活動を考え,主体的
に実践しようとする姿勢が育ったか。
(児童の発言,ワークシート)
今の自分を変える
28.キッパリ! 今日からこれを
やってみよう
資料名
ねらい
内容項目
1-(1)望ましい生活習慣,
思慮・節制
出典
1月
みんなで考える道徳 5年
自分の生活を見直し,望ましい生活習慣に改善しようとする意欲を高める。
主題設定の
理由
評価の観点
私たちの生活を維持していくために何よりも必要なことの1つである,生活習慣の大切さに気
づき,望ましい生活習慣を確立させるために,日々の生活を振り返らせた上で,どうすれば改
善できるのか自分たち自身で考えさせたい。
①自分を変える方法を見つけることができたか。
②自分の生活を見直し,望ましい生活習慣に改善しようとする意欲をもつことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.親や先生から,だらだらしていて注意された経験を ○これまでの経験を出し合った後,これから今ま
話し合う。
での自分を変えることについて話し合うこと
入
を確認する。
展 2.資料「キッパリ! 今日からこれをやってみよう」
を読んで話し合う。
開
(1) 6 つの漫画を読んで,自分にあてはまることがあ
ったか。
・靴を脱ぎっぱなしにして,お母さんによく怒られ
る。
・姿勢が悪いと言われるので,タコのように姿勢を
よくしたいと思う。
(2) みんなの「だらだら地獄」を出し合ってみよう。
・早く起きたいと思うけどできない。とっても眠た
いから。
・早く寝ようと思うけどできない。見たいテレビが
あるから。
・宿題をやろうと思うけどできない。やる気がおき
ないから。
・テレビをもう消そうと思うけどできない。とって
もおもしろいところだから。
・ゲームをやめようと思うけどできない。あと少し
で次に進めるから。
(3) 自分の弱さや「だらだら地獄」を変えるために
どうしたらよいか,自分の考えを書いてみよう。
・宿題を終わらせれば,次に楽しいことが待ってい
る,と考える。
・ゲームは,明日の楽しみにとっておく。
(4) 自分の弱さや「だらだら地獄」を変えるために
は,どんな気持ちが大切なのだろう。
○1 つひとつの漫画を深く読み取らず,どの漫画
に共感できるかを楽しく話し合わせたい。
○誰でも,いろいろな場面で同じようなことを体
験していることをおさえ,自分の弱さに気づか
せる。
○「○○しようと思うけどできない。□□だか
ら。
」という形で言わせる。
○生活習慣の大切さに気づかせ,「なんとかしな
ければならない」と一人ひとりが課題をもつよ
うにする。
○自分の考えを書くワークシートを用意してお
く。
○資料の例を参考に,自分を変える方法を考え
る。例と同じでも,自分で考えてもよいことを
補足する。
○グループになって,互いの考えを聴き合う。聴
くときは,相手の目を見て,納得できる場合は
うなずきながら聴くように助言する。
○友だちと自分の考えと同じところ,違うところ
に注目させる。
○グループでの聴き合いをもとに,全体で話し合
う。グループごとに,どんな自分を変える方法
が出たのか,誰の考えがよかったか発表させ
る。
○資料の例以外に考えたことがあれば,全体の場
で発表させる。
○「自分を変えよう」という強い気持ちが大切で
あることをおさえる。
■自分を変える方法を見つけることができたか。
(児童の発言)
終 3.この学習を通して,考えたことや感じたことを書い ○今までの自分を振り返り,今後の自分のあり方
末
て発表する。
についても考えさせたい。
■自分の生活を見直し,望ましい生活習慣に改善
・
しようとする意欲をもつことができたか。
発
(ふりかえりシート)
展
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
働くことの喜び
29.看護師さん
内容項目
4-(4) 勤労・社会奉仕
出典
みんなで考える道徳 5年
1月
働くことの意義を理解し,進んで人のために力を尽くそうとする態度を育てる。
働くということは,単に生活を営むためのものではなく,生きがいにもなることである。
また,懸命に働くことで人や社会のために役立つことができる。前向きに働く人々の,仕
事に対する情熱を話し合うことによって,仕事から得る喜びや楽しみに共感し,児童に社
会のために役立とうとする主体的な態度を育てたい。
①佐々木さんの自分の仕事に対する誇りや,仕事に向き合う姿勢に共感するところがあったか。
②働くことの意義について自分なりに考え,自分の力を人のために使おうとする意欲をも
つことができたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
展
開
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.仕事をしている人について話し合う。
○学級や学校の仕事に目を向けさせ,友だちの働
○ 仕事をしている様子を見て,感心したことは
く姿について考えさせてもよい。
あるか。どんな様子か。どう思ったか。
○仕事にかける情熱,努力の結果生まれた技能な
どをおさえる。
2.資料「看護師さん」を読んで話し合う。
○患者の様子,看護師の仕事の内容,佐々木さん
(1) 佐々木さんの話の中で,すばらしいな,すご
の情熱や仕事に向かう姿勢や考え方など,おお
いなと思ったところはどこか,なぜそう思っ
むね 3 種類の反応が出ると思われる。それぞれ
たか。
大切に受け止めながら,仕事をする姿に着目さ
せたい。
○資料中にある夜勤や勤務表の説明を加えなが
ら読ませたい。
(2) 佐々木さんが,看護師というたいへんな仕事 ○発問の前に,佐々木さんがまったく弱音を吐い
を続けているのは,どういう気持ちがあるか
ていないこと,困ったと嘆いていないことをお
らか。
さえる。
○常に前向きの気持ちがあることを確かめる。
(3) 子どもたちは,佐々木さんを見ながら,どん ○懸命な仕事への社会の評価と捉える。
な気持ちをもっているのか。
○献身的な仕事に対する感謝の気持ち。
○励ましに対する素直な喜び。
○看護師という仕事への子どもなりの理解と
佐々木さんへのエール。
■佐々木さんの自分の仕事に対する誇りや,仕事
に向き合う姿勢に共感するところがあったか。
(児童の発言,ワークシート)
終
末
・
発
展
3.自分たちの生活を振り返る。
○自分にできることで,社会の役に立つことを考
○ 一生懸命に働いて,みんなの役に立ってよ
えさせてもよい。
かったと思ったことはあるか。
○学級活動や帰りの会などの時間を活用し,「き
ょうのがんばりや」というようなコーナーを設
け,みんなのために労働をした姿を評価する。
■働くことの意義について自分なりに考え,自分
の力を人のために使おうとする意欲をもつこ
とができたか。
(作文,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
外国との習慣の違い
30.あいづちことば
内容項目
出典
4-(8) 国際理解・親善と人類愛
みんなで考える道徳 5年
1月
外国の生活や文化について理解し,世界の人々との親善に努めようとする心情を養う。
国際化が進み,日本にも多くの外国人が訪れたり,日本人も外国へ出かけることが多くなった今日,
日本の文化や伝統を大切にするのと同様に,他国のものも大切にする気持ちをもつことが必要であ
る。他国の文化や伝統の違いを理解し尊重することを通して,差別を捨てて対等に交流すること,
人類愛の精神をしっかりと理解させたい。
①動作の意味や言葉,習慣などは,国によって違うことを理解したか。
②外国の生活や文化について理解し,大切にする心をもって,世界の人々との親善に努めようとす
る気持ちが育ったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.外国の人々と接した経験について話し合う。 ○外国の人と接する機会が少ないようであれば,テレビや新
入
○ 外国の人たちに会ったときのことを発表
聞で知った外国の様子で知っていることを話し合わせて
してみよう。
もよい。
展 2.資料「あいづちことば」を読んで話し合う。 ○ただ単に,おかしいと思っているだけでなく,あいづちこ
開
(1) ベトナム人のわたしは,日本のあいづち
とばを使うことによって生まれる利点もきちんと捉えて
ことばをどう思っているか。
いることに気づかせる。
(2) あいづちことばを使わないわたしに対し ○その国の習慣や文化を知らないことによって生じるトラ
ブルであることに気づかせ,相手の国のことを知らなけれ
てへんな顔をしている日本人をどう思う
ばならないという気持ちをもたせる。
か。
(3) ベトナムの話し方についてどう思うか。
○日本での聞き方とは違うが,ベトナムの聞き方のよさも理
解させるようにする。
■動作の意味や言葉,習慣などは,国によって違うことを理
解したか。
(児童の発言)
終 3.今までの自分を振り返る。
○外国の人々の生活や文化に対するこれまでの自分の姿勢
末
○ 外国の人々の生活や考え方について知ろ
を見つめさせる。
・
うと努力してきたか。
発
展
4.外国の習慣の違いを聞く。
○あいさつの方法など,国によって違う習慣などを教師が準
備し話す。
■外国の生活や文化について理解し,大切にする心をもっ
て,世界の人々との親善に努めようとする気持ちが育った
か。
(ふりかえりシート)
友だちの思いや願い
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
内容項目
2-(3) 信頼・友情と男女の協力
31.友だち紹介「○○さんを
2月
出典
みんなで考える道徳 5年
紹介します。
」
互いに信頼し合って,男女仲良く助け合い,友情を深めようとする心情を養う。
信頼や友情は,互いのことを理解することから生まれる。互いの思いや願いをわかること
が理解を育てることになる。友だちの思いや願いを聞いてみることと,それをその人にか
わって表現し発表することで,自分以外の人の思いや願いを理解しようという心情を培っ
ていくことができる。
①ほかの人にていねいに紹介することができたか。友だちの思いや願いを理解することが
できたか
②活動を通して,友だちから学んだり,友だちを大切にしたりしていこうとする気持ちが
もてたか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.隣の席の人のことを,どんなことでもいい ○できるだけ多くの子どもに発表させる。順番に回
から紹介しよう(ただし,人を傷つけること
していってもよい。ただし,言えない子どもには
はだめです)
。
無理に言わせない。
○いつも一緒のクラスにいても,意外と友だちのこ
とを知らないことに気づかせる。
展 2.今日は,新聞記者になって,グループの人 ○この授業のために,名簿順や身長順,くじなどで
開
同士インタビューをし合おう。
3・4 人のグループを決めてもよい。できるだけ男
(1) グループの人にそれぞれがインタビュー
女のグループになるようにしたい。
をしていく(1 人 5 分間)
。
○「今までは,ないしょにしていた話」「人が絶対
(2) グループの人の紹介文を作る。
知らない自分のくせは?」「実は苦手なこと」な
ど,インタビューの質問をいくつか提示し,イン
タビューを楽しませる。
○なぜそう思うのかをインタビューするようにし
たい。
○インタビューをメモし,後で紹介文を書けるよう
に準備させる。
3.友だちを紹介しよう。
○グループ順,グループごと一人ひとり紹介したい
が,時間的に無理なときは,グループで 2 人ずつ
ぐらい発表する。ワークシートを授業後,掲示し,
見合う方法もある。
■ほかの人にていねいに紹介することができたか。
友だちの思いや願いを理解することができたか。
(インタビューの様子,ワークシート)
終 4.紹介し合って思ったことを書いて発表しよ ○自分が感想をもつとともに,人の感想を聞くこと
末
う。
も大事である。
・
■活動を通して,友だちから学んだり,友だちを大
発
切にしたりしていこうとする気持ちがもてたか。
展
(インタビューの様子,ふりかえりシート)
資料名
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
新しい発見を求めて
内容項目
1-(5) 真理の尊重と創意工夫
2月
出典
みんなで考える道徳 5年
真理を大切にし,進んで新しいものを求め,工夫して生活をよりよくしようとする態度を
育てる。
ローマ教会の圧力にあっても,自分が正しいと思ったことを主張し続けたガリレイの生き
方を通して,自分で考えることの大切さ,事実から考えることの大切さを感じ取らせたい。
①ガリレオの言動を支える強い信念とその根拠について理解できたか。
②自分の生活の中で,進んで新しいものを求めたり,事実にもとづき自分で考えようとし
ているか。
32.真理を守りぬいたガリレイ
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.ガリレイやほかの科学者の研究や発明について知る。 ○ガリレイの略歴を紹介し,その研究がそ
入
の後の科学者や自分たちの生活に大き
く役立ったことを話す。
展 2.資料「真理を守りぬいたガリレイ」を読んで話し合う。
開
(1)ガリレイはなぜ自分の考えを曲げようとしなかった
のか。
・アリストテレスでも間違いはある。
・真実は 1 つしかない。
・間違いは間違いなのだ。
○アリストテレスが当時,どのように評価
されていたかをおさえる。
○反対の説を述べることがどんなに大変
なことだったか想像させる。
○ガリレイの信念の強さをおさえる。
(2)自分の考えが正しいと言った理由は何か。
・望遠鏡による新しい発見。
・研究をもとにした地動説の証拠。
・自分の考えを曲げるわけにはいかない。
・ローマ教会の言いつけには負けない。
○ローマ教会の圧力にあっても,自分の考
えを主張するガリレイの気持ちとその
根拠を考えさせる。
○天動説と地動説の違いをおさえる。
○事実をもとにしたガリレイの強い信念
に共感させたい。
(3)
「それでも地球は動く。
」とつぶやいたガリレイの気
持ちはどうだったか。
・裁判には従うが,自分の考えは曲げない。
・真実は変わらない。
○自由を奪われ,教会の厳しい監視を受け
ても自分の考えを信じるガリレイの気
持ちを考えさせる。
○「それでも地球は動く。
」の意味をしっ
かり理解させたい。
■ガリレオの言動を支える強い信念とそ
の根拠について理解できたか。
(児童の発言,ワークシート)
終 3.ガリレイの生き方からどんなことを学んだか,また, ○小さなことでも,自分で考えをもってや
末
そのことをこれからの自分の生活にどのように生かし
り通したり,正しいことを主張する大切
・
たいかを話し合う。
さを,生活の中で実行していこうとする
発
・自分が正しいと思ったことはしっかり主張し最後
気持ちをもたせる。
展
までやり通す。
■自分の生活の中で,進んで新しいものを
・生活をもっとよくするために,自分で考えたこと
求めたり,事実にもとづき自分で考えよ
を提案したり実行したりしていきたい。
うとしているか。
(話し合いの様子,ふりかえりシート)
人々の支え合い
資料名
内容項目
2-(5) 尊敬・感謝
2月
出典
みんなで考える道徳 5年
日々の生活が人々の支え合いや助け合いで成り立っていることを感謝し,それにこたえよ
うとする態度を育てる。
児童に自分が社会の一員として存在していること,自分がほかの人々に助けられながら生
活していることを実感させたい。そして,今までより一歩踏み込んで,他者を尊敬したり
感謝する気持ちを育みたい。
①日常生活で,周囲の人から受けている恩恵に気づき,感謝の気持ちをもてたか。
②自分を支えてくれる人々に感謝し,自分もそれにこたえようとしているか。
33.やさしい人たち
ねらい
主題設定の
理由
評価の観点
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
導 1.人に親切にしてあげたり,親切にされたりし ○自分たちの日常経験を想起させるとともに,本
入
た経験を発表し合う。
時への方向づけを図る。
展 2.資料「やさしい人たち」を読んで話し合う。
開
(1) 心に残った場面は,どこか。
○話し合いを焦点化させるために,資料中のどの
行為を中心に扱うかを,児童の反応から探って
いってもよい。ここでは,車内の人々に視点を
置いた。
(2) バスの中でさいふをなくしたと気づいたと ○どうしていいかわからなくなった主人公の不安
き,どんな気持ちだったか。
な気持ちを,十分につかませるようにする。
(3) みんなからやさしくしてもらったとき,ど ○親切にされてうれしかった主人公の気持ちをつ
んな気持ちだったか。
かませると同時に,自分にやさしくしてくれた
多くの人々に心から感謝していることに気づか
せるようにする。
(4) さいふを手にしたとき,どんなことを考え ○自分がまったく知らない人から受けた親切に対
たか。
して,主人公はこれからどうするのだろうとい
った,自分を主人公と同じ立場に立たせて考え
させる展開もよいだろう。
■日常生活で,周囲の人から受けている恩恵に気
づき,感謝の気持ちをもてたか。
(児童の発言)
終 3.日常生活の中で,自分たちはどのように人と ○人から親切にされたり,したりするとき,明る
末
接していったらよいかを話し合う。
く朗らかに接する気持ちをもたせたい。
・
発 4.教師の話を聞いて,まとめる。
展
○自分が人に親切にされたりしてうれしかった体
験談などがよい。
○日常生活の中での親切な行為をそのつど賞賛し
たり,親切にされた体験を発表する。
■自分を支えてくれる人々に感謝し,自分もそれ
にこたえようとしているか。
(ふりかえりシート)
日本のよいところとは
資料名
内容項目
4-(7) 郷土愛・愛国心
出典
みんなで考える道徳 5年
34.日本を愛した人
ねらい
3月
郷土や日本の文化と伝統を大切にし,先人の努力を知り,郷土や国を愛する心情を養う。
日本に帰化し,日本の歴史・伝統・文化を大切にした小泉八雲の生き方を通して,郷土や
日本の文化や伝統に目を向けさせ,改めてそのよさや大切さを考えさせたい。また,世界
の国々の生活や文化を理解し,尊重する態度も学ばせたい。
①郷土や日本の文化と伝統に関心をもち,そのよさを知ろうとしているか。
②郷土や日本の文化と伝統を大切に思い,受け継いでいこうとする気持ちが高まったか。
主題設定の
理由
評価の観点
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
1.小泉八雲について知っていることを発表し合う。 ○小泉八雲の写真を掲示し,知っていることなど
・本名は,ラフカディオ・ハーンという人。
・イギリス人だが,のちに日本に帰化して日本人
を出させる。その後,略歴や時代背景などにつ
いても,簡単に説明する。
になった人。
・
「耳なし芳一」など,たくさんの小説を書いた人。
展
開
2.資料「日本を愛した人」を読んで話し合う。
(1) 小泉八雲は,なぜイギリス人の先生と大げん
かをしてしまったのか。
・日本人におせじを言っていると言われたか
ら。
○イギリス人の先生は,日本や日本人をどう見て
いたかについても目を向けさせる。
○大げんかをしてまで日本の国をかばった小泉
八雲の心情をつかませ,心から日本を愛してい
たことに気づかせる。
・八雲が心から日本を愛していたから(「日 ○この言葉から,八雲の考え方や生き方をつかま
本で生まれた日本人よりも,わたしは,日
せ,(2)の発問につなげ,
「ほんとうの日本人」
本がすきです」
)
。
の意義を捉えさせたい。
(2) 「うその日本人」,「ほんとうの日本人」と
は,どんな意味なのか。
・うその日本人……日本の悪口ばかり言って ○悪口と批判,指摘,助言などとは区別して考え
いる人。自分の国のよさを知らない人。
させたい。
・ほんとうの日本人……日本を好きな人。日 ○「ほんとうの日本人」とは,相手の国も大切に
終
末
・
発
展
本のよさを知り大切にする人。
できる人,というところまで気づかせたい。
3.日本や日本人のよさについて話し合う。
○事前調査の「わたしの考える日本のよさ,日本
(1) どんなところがいいのか。
人のよさ」の資料をもとに進める。
(2) それを受け継いでいくにはどうしたらいい ○どんな小さなことでも自分たちでできそうな
か。
・日本のことをもっと知る。
ことを発表させる。
■郷土や日本の文化と伝統に関心をもち,その良
・外国のことも学ぼう。
さを知ろうとしているか。
・誰とでも仲良くする。
(児童の発言)
4.小泉八雲の小説「耳なし芳一」の話を聞く。
○日本を愛した小泉八雲の気持ちを考えさせな
がら,代表的な作品を読み聞かせ,まとめとす
る。
○日本の伝統文化を地域の中から探し合うのも
よい。
■郷土や日本の文化と伝統を大切に思い,受け継
いでいこうとする気持ちが高まったか。
(ふりかえりシート)
限りある命
内容項目
3-(1) 生命尊重
資料名
35.命の時間
死んだら,もどらない
ねらい
生命がかけがえのないものであることを知り,自他の生命を尊重しようとする心情を養う。
主題設定の
理由
評価の観点
出典
みんなで考える道徳 5年
3月
生命はかけがえのないものであり,限りのあるものである。誰にも命は 1 つであり,死ん
だらもどらないからこそ,生きている時間を大切に輝かせていくのだということを実感さ
せたい。
①生命には終わりがあることを,改めて考えることができたか。
②自他の生命を大切にしようとする心情が高まったか。
授業の展開例
学習活動(主な発問・予想される児童の反応)
導 1.詩を読んで,感じたことを発表する。
入
指導上の留意点 ■評価の観点と評価方法
○ 病気と闘っている子どもたちの書いた詩や命
について考える新聞記事などを紹介する。
展 2.資料「命の時間 死んだら,もどらない」を読んで
話し合う。
開
(1)
「人は,いつかかならず命の終わりがきて,死んで
しまうものだけれど,それだからこそ,生きている時
間を大事にしなくちゃいけないんだ。
」という言葉は
どんな意味をもっているだろう。
○ 作者の紹介とともに実際の本があったら紹介
する。
・ 一生懸命生きようとしている,治らない病気の子ど
もたちから教えられた。
・ 誰でも命の終わりがある。
・ 生きている時間が大切。
・ 死んだらもとにもどらない。
(2)
「死んだら,もどらない」と感じた経験はないか。
・祖父母の死を看取ったこと。
・葬式の経験。
・毎日散歩してかわいがっていたペットの犬の死。
(3)
「命にまつわる苦い体験」とはどのようなものか。
そのときの気持ちはどうだったか。
○ 年齢や経験による死に対する感覚の違いをお
さえながら,身近な出来事から命について考え
た児童の経験を聞く。
○ 別れのつらさや苦しさとともに,生きていたと
きの大事な思い出があることをおさえる。
○ そのときの様子を想像させながら考えさせる。
・ ちょっとしたいたずらですずめの命を奪ってしまっ
た。
・ 命はぜったいにとってはいけない。
・ 自分のせいで死んでいく,罪悪感。
・ 後悔しても命はもどらない。
・ 生き物は自分でそうしようとしなくても間違って死
んでしまうことがある。
○ どちらも,実際の例をあげてその意味を考えさ
せる。
・ 自分がやったことが原因になって命を奪ってしまう
ことがある。
○ 「命には終わりがあるからこそ,生きている時
間を大事にしなければならない。」という強い
思いをおさえる。
■生命には終わりがあることを,改めて考えるこ
とができたか。
(児童の発言,ふりかえりシート)
終 3.「命の時間」について考えたことを書く。
末
・
発
展
○ 一人ひとりの視点で自由に書かせる。何人かの
文章を読み上げ,まとめとする。
■自他の生命を大切にしようとする心情が高ま
ったか。
(ワークシート,ふりかえりシート)