◆JPA【熊本地震】関連情報◆第 2 報_2016.4.20.17:00---------------------* 熊本難病・疾病団体協議会(熊本難病協)会長の中山泰男さんからのメッセージを、ご 本人の了承を得てフェイスブックより転載します。 中山さんは、被害の大きかった宇土市在住で、高齢者施設の施設長をされており、震災 後は施設に泊まり込んでの対応に追われているとのことです。 4/20AM6:00 発信 皆さん。多くの励ましと物資を運んで頂いた勇気ある仲間に心から感謝を申し上げます。 余震の間隔が広がりつつ有るように感じます。ただ、震度 5 以上のユレに心臓がドキドキ する一方で、震度 4 ではビクともせず、爆睡できる体となりました。 熊本では、車両生活からくるエコノミークラス症候群で死者も出ました。 覚悟して壊れた自宅の布団で寝るか、プライバシーのない避難所で寝起きをするかと究極 の選択を余儀なくされる。 これが震災のもう一つの顔なのですね。 私の住まう地域では、断水が続いているためトイレが使えません。 炎症性疾患系の難病患者にとって頻回に起きる排泄行為は、食事の確保と同じように重要 な現実です。 なかなか困難な日々を送っています。 ただ命があったから愚痴れる話であり、今回の震災によって亡くなられた方々に哀悼の意 を表したいと思います。 さて、通行が解除された地域から物資の搬入が始まりました。 生活が戻りつつありますが、山間部では困難な状態が続いています。 物資を直接届けてわかったことは、道路のひび割れ、隆起、崩落と危険箇所の多さです。 たくさんの荷物を持ち込みたくて二次被害にあう可能性は高いと感じました。大量に積ん だ車ほど危ないですね。 急な下り斜面では自殺行為に等しく、ブレーキパットの焦げる匂いが車内に充満しまし た。注意を促したいです。 わが施設で、脳性麻痺のある成人女性を避難者として受け入れて寝泊まり頂きましたが、 意思もしっかりされた自立された方でした。 聞けば多くの避難所から受け入れを拒否され、たらい回しでたどり着かれたようです。障 害のある方々には本当に困難な生活を強いられているようです。誰しもが被災者であり、 非現実的な生活にあるわけですから、お互いを思いやれる優しさを取り戻して欲しいと 願います。 ------------------------------------------------------------------------------1 ☆疾病団体からの情報提供から ◆PKU(フェニールケトン尿症)親の会より… 15 日午後現在、熊本県在住の会員7家族全員の無事を確認しましたが、その後 16 日 未明に本震が発生したため、再度全員に連絡をとり、17 日午後現在、全員、全家庭とも に、身体および家屋の無事が確認できました。 今後も、強い余震の発生時など、随時確認をとることにしています。 ◆PIDつばさの会(原発性免疫不全症)より… 熊本市在住の会員1家族(患者と保護者)の安否確認済み。 ご家族2人とも無事でした。 ただし、家屋の中は家具等が倒れ、物が散乱しているため屋内で過ごすことは無理。 自家用車内に避難して一夜を過ごした後、現在、広島方面で入院中の家族(PID患 者)のところへ向かって移動中。 (本病の特徴が、 「易感染」であることと、現在骨髄移植に向けて待機中のため感染 に非常に注意を要する時期であることから、避難所には身を寄せがたいと判断してい ます) ◆中枢性尿崩症(CDI)の会より… 一昨年から、遠隔医療や医療 ICT を難病患者の身近なものにするための活動を始めま した。 難病患者を診ることができる専門医は、疾患を問わず不足しています。専門医の地域 格差や診療科の偏在も深刻な問題です。 その問題を解決する為の“方法の 1 つ”としてです。 現在、「 (一社)埼玉県障害難病団体協議会」と「中枢性尿崩症(CDI)の会」、私が立ち 上げた「遠隔医療をとことん考える会」の 3 患者団体と、日本遠隔医療学会の先生方 との協働で、活動を進めています。 本題ですが、あくまで緊急性の高くない健康相談のようですが、被災地向けの「遠隔 医療サービス」が開始されたようです。 対象者は熊本地震の被災者で、医師による遠隔からの健康相談を無償で利用できるそ うです。 ☆ポケットドクター 被災地(被災者)向けの遠隔医療サービス https://medrt.co.jp/news/news-2016-0419.pdf 難病に限った情報ではないですが、情報の 1 つとして一応お伝えさせて下さい。ちょっ と体調を崩した際などに利用できるかと思いました。 ちなみに、中枢性尿崩症(CDI)の会の会員は、熊本にはいませんでした。 ただ、中枢性尿崩症は薬が使えず、十分な水分補給ができない環境に置かれると短期間 2 で命の危険に陥るので、製薬会社に対し被災地への十分な薬剤供給と情報収集をお願い しています。 -------------------------------------------------------------------------------★NHKのEテレ「ハートネットTV」 、福祉ポータルハートネットでは、障害のある 人、高齢の方々の置かれた状況、必要な支援などの最新情報をこちらのブログでまとめて います。 障害者や難病患者からの情報をブログで紹介して、いま被災地で困っていること、必要な 支援の内容なども発信しています。 http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/4000/242601.html -------------------------------------------------------------------------------* 被災された患者、家族に役立つ情報や、難病連、各疾病団体などからの情報が入り次 第、随時発信していきます。 つきましては、各加盟団体がつかんだ情報、被災地での薬の供給状況や、病院や避難所の 状況等々、今後、差し支えのない範囲でJPAにお送りいただきたくお願いいたしま す。 JPA事務局長 水谷幸司 3
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