６ 本時の学習（１０／１２時間） （１） ねらい ひとりぼっちでかげおくりをするちいちゃんの様子や心情を、叙述に即して想像しながら読み取り、課題について考え ることができる。 （２） 展開 学 習 活 動（配時） ○指導上の留意点 ・資料 ◆評価 ○前時までに一人学習で、課題につい １ 本時の学習課題を確認する。 （５分） てまとめさせ、一人一人の考えを 一人でかげおくりをするちいちゃんの気持ちを考えよう。 把握する。 ・４の場面では、ちいちゃんは、元気がなくなっています。きっと、病気になっていると思 ○前時までの学習をふり返り、本時の います。そんなつらい体で、どうしてかげおくりをしようとしたのだろうと思いました。 課題を確認する。何について、な ・ちいちゃんはひとりぼっちでかげおくりをしているのに、どうして家族の声が聞こえたり、 ぜ学習するのかを明らかにし、子ど もたちが考えたい、解決したいとい 空を見たとき４つのかげぼうしが見えたりしたのかなと思いました。 う思いを抱き、本時の学習に対する ２ 学習課題について話し合う。 （３５分） 心構えがつくれるようにする。ま （１）全体で話し合う。 た、課題の解決に向けた学習の流れ 「暑いような寒いような」 「声が空からふってきた」 「ふらふらする足をふみしめて」 を提示し、子どもたちが見通しをも ちいちゃんは、体が弱って、 体が弱っていて、 会いたくて 苦しいけど、家族の声が聞こえて、 って、学習に臨めるようにする。 苦しい。お母さん助けて、ど 仕方ない家族がいる気にな 一緒にかげおくりをしようと最後 ◆場面の情景やひとりぼっち こにいるのという気持ち。 っている。 の力をふりしぼっている。 でかげおくりをするちいち ゃんの様子や心情を、叙述に 会いたいという気持ちが、 こんなに苦しくて、死にそうなのに、どうしてか 即して想像しながら読んで ○○さんと一緒だ。話し合 げおくりをしたのかな。ちいちゃんにとって、か いる。 （ノート・発言・振り って、 もっと詳しくしよう。 げおくりってすごく大切なものなのかな。 返り） （２）話し合いをしたい人の所へ行き、ペアで話し合う。 ○学び合いによって、子どもたちの 読みが深まるよう、全体、ペア、一 （３）自分の考えを見直し、もう一度全体で話し合う。 人学習など学びの形態を適宜工夫 声が空からふってきた する。 ・ひとりぼっちのちいちゃんは、３の場面で家族に会いたくて、帰ってくると信じてずっと ○ちいちゃんの様子に立ち止まり、そ 待っていたから、声が聞こえて、どこにいるの、会いたかったよという気持ちです。 のような状態で、なぜかげおくりを ・１の場面と同じお父さん、お母さん、お兄ちゃんの声がしています。ちいちゃんは、家族 しようとしたのかと切り返すこと が大好きで、ひとりぼっちになっても、家族が帰ってきて、また一緒に暮らすことばかり により、ちいちゃんの家族を思う強 い気持ちを焦点化できるようにす 考えていました。だから、一番楽しかったかげおくりを思い出して、ちいちゃんにだけそ る。 の時の思い出の声が聞こえたと思います。一緒に楽しかったかげおくりをみんなでしよう ○１の場面のかげおくりと比較した と思っていると思います。 り、これまでの場面を振り返ったり ふらふらする足をふみしめて することで、ちいちゃんの様子と家 ・体が弱って死にそうなちいちゃん。大好きな家族の声がちいちゃんにだけ聞こえてきて、 族やかげおくりに対する思いや願 みんなと一緒にかげおくりをしたいという気持ちになっていると思います。 いを想像できるようにする。 ・ひとりぼっちで寂しい気持ちと、体が弱って苦しくてたまらない気持ちとで、いっぱいの ○考えが十分に伝わるように、発言 時に、会いたくてたまらない家族の声が聞こえてきたから、最後の力をふりしぼって、家 するときには、自分の考えの根拠と 族と一緒にすごく楽しくて、忘れられなかったかげおくりをしようとしたと思います。 なった叙述や既習事項などと、そこ たった１つのかげぼうし くっきりと白いかげが４つ からどのように自分が考えたのか をつなげて話すように指導する。 ・かげぼうしは１つだったけど、ちいちゃんは、家族の声を聞きながら、心の底から家族に ○子どもたちの考えをみんなが共有 会いたい、４人でまたかげおくりをしたいと願いながら、かげおくりをしたと思う。空を できるように、ポイントとなる叙述 見上げて、家族の影がくっきりと見えた時、ちいちゃんは、うれしかったと思います。 や心情が語られたときには、様子や ３ 本時の学習をふり返って、考えたことをノートにまとめる。 （５分） 気持ちを表現する音読を取り入れ 立ち止まって考えるようにする。 ・ 「ふみしめて」という言葉です。家族の声が聞こえて、家族に会えるぞ、かげおくりをしよ ○ちいちゃんの気持ちが一番こめら うと最後の力をふりしぼってがんばろうとしているちいちゃんの必死な気持ちが伝わって れていると思う言葉とそのわけを くるからです。 学習のたしかめとして書く。友達の ・ 「くっきりと」という言葉です。家族に会いたくてたまらなかったちいちゃんの願いがすご 考えと比べたり、自分の最初の考え くこめられていると思うからです。願いはかなったかもしれないけれど、死にそうなちい と比べたりしながら、ちいちゃんの ちゃんが必死にかげおくりをしていて、悲しいなあと思いました。 思いや願いについて新たに気づい たことや詳しくなったことをまと めるように助言する。 （３）本時の視点 ちいちゃんの様子や気持ちを読み取り、課題についての考えを深めるための教師の支援は適切だったか。
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