神奈川県内トラック運送業界の景況感調査速報（平成２８年１月～３月期）今回調査は、平成 28 年 1～3 月期実績と平成 28 年 4～6 月期見通しを平成 2８年 4 月中下旬に調査したものであり、配付した 2,141 社のうち 569 社から回答を得た結果である。 ■概況我が国経済は、27 年 10～12 月期の実質ＧＤＰ成長率（季調ベース）が、前期比 0.3％減（年率 1.1％減）と 2 四半期ぶりにマイナス成長に転じた。堅調な設備投資が景気を下支えしているものの、消費増税の影響が残り、引き続き個人消費を下押ししている。このような状況の中、平成 28 年 1～3 月期の物流を取り巻く経営環境は、前期に比べ減少幅がやや大きく、回復の動きはみられない。輸送数量や営業収入は減少し、引き続き厳しい状況がうかがえ、トラック運送業界の景況感も、マイナス基調が続いている。輸送数量指数は、業界全体では今期実績△22 と減少している事業者が多く、前期実績より減少幅は大きくなっており、翌期見通しも△24 となっている。品類別に今期実績の輸送数量指数をみると、消費関連貨物は△14、生産関連貨物は△24、建設関連貨物は△35、輸出入関連貨物は△41 とそれぞれ厳しい状況にあり、翌期も今期とほぼ同様の減少幅との見通しとなっている。このような状況のもと、トラック運送業界の景況感は△24 とマイナス基調であり、前期指数△20 よりやや悪化しており、翌期見通しも△29 となっている。翌期の見通しを業種別にみると、特積みは横ばいに、食品、引越は減少幅が小さいものの、特積みを除く業種が全て減少となっており、厳しい経営環境が続く見通しとなっている。景況感指数の実績と見通しの推移 20 8 5 0 -20 -29-27 -32 -33 景況感指数 -40 -60 4 -24 -16 -25 -31 -31 -37 -40 -36 -33 -46 -28 -30 -42 -36 -51 -51 -46 -43 -43 -50 -48 -50 -54 -52 -57 -59 -46 -30 -24 -24 -29 -28 -27 -20 -20 -27 -25 -25 -35 -29 -39 -80 -100 -97 -120 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 平成23年度 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ 平成24年度今期実績 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成25年度翌期見通し Ⅰ Ⅱ Ⅲ 平成26年度 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成27年度 Ⅰ 平成28年度（参考）前期比（今期）注１）太い実線は今期実績の景況感指数（前年同期比）、点線は今期時点の翌期見通しの景況感指数（前年同期比）。細い実線は参考掲示の今期実績の景況感指数（前期比） ■景況感調査結果一覧前期 27 年 10～12 月今期翌 28 年 1～3 月 28 年 4～6 月景況感（全体） △20 △24 △29 輸送数量（全体） △11 △22 △24 △7 ＋5 △6 経営状況大規模事業者規模中規模事業者別小規模事業者 △9 △14 △12 △13 △30 △34 消費関連貨物 △1 △14 △14 品生産関連貨物類別建設関連貨物 △16 △24 △29 △21 △35 △38 輸出入関連貨物 △42 △41 △34 営業収入（売上高） △13 △18 △29 営業利益 △20 △23 △30 △5 △7 △12 ＋59 ＋48 ＋39 △20 △24 △29 一般 △15 △21 △28 特積み △14 ±0 ±0 自動車部品 △6 △14 △23 食品 △6 △12 △2 △38 △41 △42 引越 △23 △47 △12 重量鉄鋼 △27 △92 △76 △114 △117 △86 △28 △22 △25 運賃・料金の水準労働雇用状況（人手の過不足）注 3 期【参考】業種別景況感景況感（全体）業種タンク、高圧ガス別生コン海上コンテナ注 2）名設問選択肢に次のような５段階のポイントを付与したうえで、各選択肢のポイントを集計し、 1 事業者当たりの平均値を業界の景況感を判断する指数としている。したがって、この指数値が０のときに業界の景況感等は前年度並みの状況を示し、プラス値が大きいほど業界の景気等は上向いていること、逆にマイナス値が大きいほど悪化していることを示すものとなる。なお、この値はあくまで指数でありパーセンテージではない。例えば前期の実績に対し、更に何％上昇あるいは悪化という見方ではないことに留意が必要である。注３）雇用状況（人手の過不足）は、今回調査から選択肢を見直したため、前回との連続性はない。注４）判断指数と矢印の対応判断指数矢印～ △100 ～ △60 ～ △20 ～＋20 ～＋60 ～＋100 ～