神奈川県内トラック運送業界の景況感調査速報（平成２７年 10 月～12 月期）今回調査は、平成 27 年 10～12 月期実績と平成 28 年 1～3 月期見通しを平成 2８年 1 月上旬に調査したものであり、配付した 2,141 社のうち 646 社から回答を得た結果である。 ■概況我が国経済は、27 年 7～9 月期の実質ＧＤＰ成長率（季調ベース）が、前期比 0.3％増（年率 1.0％増）と 2 四半期ぶりにプラス成長に転じたものの、内・外需とも増勢は弱く、景気は踊り場入りしたとの見方がある。このような状況の中、平成 27 年 10～12 月期の物流を取り巻く経営環境は、前期に比べ減少幅が小さいなどやや回復の動きがみられるものの、輸送数量や営業収入は減少し、引き続き厳しい状況が見える。トラック運送業界の景況感も、マイナス基調が続いている。輸送数量指数は、業界全体では今期実績△20 と減少している事業者が多いが、前期実績より減少幅は小さくなり、翌期見通しも△20 となっている。品類別に今期実績の輸送数量指数をみると、消費関連貨物は△1、生産関連貨物は△16、建設関連貨物は△21、輸出入関連貨物は△42 とそれぞれ厳しい状況にあるが、輸出入関連貨物以外は減少幅が小さくなっている。翌期は今期と同様の減少幅との見通しとなっている。このような状況のもと、トラック運送業界の景況感は△20 とマイナス基調であるが、前期指数△27 よりやや改善しているが、翌期見通しも△20 となっている。翌期の見通しを業種別にみると、自動車部品や食品は減少幅が小さいものの、全業種とも減少となっており、厳しい経営環境が続く見通しとなっている。景況感指数の実績と見通しの推移 20 8 5 0 4 -28 -30 -29 -27 -20 景況感指数 -32 -33 -33 -37 -40 -46 -51 -40 -46 -46 -42 -36 -52 -51 -43 -46 -43 -50 -48 -50 -60 -54 -57 -59 -76 -80 -24 -16 -31 -31 -25 -30 -36 -20 -29 -28 -27 -27 -25 -25 -35 -24 -20 -39 -77 -100 -97 -120 Ⅳ 平成22年度 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 平成23年度 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ 平成24年度平成25年度今期実績翌期見通し Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ 平成26年度 Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成27年度（参考）前期比（今期）注１）太い実線は今期実績の景況感指数（前年同期比）、点線は今期時点の翌期見通しの景況感指数（前年同期比）。細い実線は参考掲示の今期実績の景況感指数（前期比） ■景況感調査結果一覧前期 27 年７～９月今期 27 年 10～12 月翌 28 年 1～3 月景況感（全体） △27 △20 △20 輸送数量（全体） △27 △11 △23 経営状況大規模事業者規模中規模事業者別小規模事業者 △7 △7 △17 △21 △9 △23 △32 △13 △23 消費関連貨物 △8 △1 △22 品生産関連貨物類別建設関連貨物 △33 △16 △23 △34 △21 △23 輸出入関連貨物 △38 △42 △37 営業収入（売上高） △32 △13 △27 営業利益 △32 △20 △29 △4 △5 △8 ＋47 ＋59 ＋53 △27 △20 △20 △21 △15 △15 ±0 △14 △14 ＋15 △6 △9 △5 △6 △16 △38 △44 △35 ±0 △23 △7 重量鉄鋼 △10 △27 △18 生コン △50 △114 △67 海上コンテナ △58 △28 △20 運賃・料金の水準労働雇用状況（人手の過不足）注 3 期【参考】業種別景況感景況感（全体）一般特積み自動車部品食品業種タンク、高圧ガス別引越注 2）名設問選択肢に次のような５段階のポイントを付与したうえで、各選択肢のポイントを集計し、 1 事業者当たりの平均値を業界の景況感を判断する指数としている。したがって、この指数値が０のときに業界の景況感等は前年度並みの状況を示し、プラス値が大きいほど業界の景気等は上向いていること、逆にマイナス値が大きいほど悪化していることを示すものとなる。なお、この値はあくまで指数でありパーセンテージではない。例えば前期の実績に対し、更に何％上昇あるいは悪化という見方ではないことに留意が必要である。注３）雇用状況（人手の過不足）は、今回調査から選択肢を見直したため、前回との連続性はない。注４）判断指数と矢印の対応判断指数矢印～ △100 ～ △60 ～ △20 ～＋20 ～＋60 ～＋100 ～