神奈川県内トラック運送業界の景況感調査速報（平成２８年４月～６月期）今回調査は、平成 28 年 4～6 月期実績と平成 28 年 7～9 月期見通しを平成 2８年 7 月中下旬に調査したものであり、配付した 2,141 社のうち 573 社から回答を得た結果である。 ■概況我が国経済は、28 年 1～3 月期の実質ＧＤＰ成長率（季調ベース）が、前期比 0.5％増（年率 1.9％増）と 2 四半期ぶりのプラス成長に転じたが、高い伸びが期待された設備投資が、世界経済の先行き不透明感が強まる中、足元では低い伸びにとどまり、個人消費も伸び悩みがみられる。このような状況の中、平成 28 年 4～6 月期の物流を取り巻く経営環境は、前期に比べ輸送数量や営業収入の減少幅が大きく、回復の動きはみられないなど、引き続き厳しい状況がうかがえる。トラック運送業界の景況感も、マイナス基調が大きくなっている。輸送数量指数は、業界全体では今期実績△45 と減少している事業者が多く、前期実績より減少幅は大きくなっており、翌期見通しも△30 となっている。品類別に今期実績の輸送数量指数をみると、消費関連貨物は△22、生産関連貨物は△55、建設関連貨物は△57、輸出入関連貨物は△62 とそれぞれ厳しい状況にあり、翌期も今期とほぼ同様の減少幅との見通しとなっている。このような状況のもと、トラック運送業界の景況感は△42 と大きくマイナス基調であり、前期指数△24 より悪化し、翌期見通しも△36 となっている。翌期の見通しを業種別にみると、全ての業種が減少となっており、特に生コン、重量鉄鋼、特積み、海上コンテナの減少幅が大きく、厳しい経営環境が続く見通しとなっている。景況感指数の実績と見通しの推移 20 8 5 4 0 景況感指数 -20 -32 -33 -29 -27 -28 -33 -42 -43 -37 -48 -60 -16 -31 -31 -30 -25 -25 -40 -36 -46 -46 -40 -24 -25 -30 -51 -43 -50 -52 -51 -50 -54 -59 -24 -20 -29 -28 -27 -35 -36 -27 -20 -24 -29 -36 -39 -42 -80 Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成23年度 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成24年度今期実績 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ 平成25年度翌期見通し Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成26年度 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 平成27年度 Ⅰ Ⅱ 平成28年度（参考）前期比（今期）注１）太い実線は今期実績の景況感指数（前年同期比）、点線は今期時点の翌期見通しの景況感指数（前年同期比）。細い実線は参考掲示の今期実績の景況感指数（前期比） ■景況感調査結果一覧前期 27 年 10～12 月今期翌 28 年 1～3 月 28 年 4～6 月景況感（全体） △24 △42 △36 輸送数量（全体） △22 △45 △30 経営状況大規模事業者規模中規模事業者別小規模事業者＋5 △57 △20 △14 △41 △21 △30 △47 △37 消費関連貨物 △14 △22 △18 品生産関連貨物類別建設関連貨物 △24 △55 △42 △35 △57 △36 輸出入関連貨物 △41 △62 △47 営業収入（売上高） △18 △40 △36 営業利益 △23 △41 △40 △7 △13 △13 ＋48 ＋50 43 △24 △42 △36 △21 △41 △35 ±0 △67 △100 自動車部品 △14 △20 ±0 食品 △12 △22 △9 △41 △48 △43 引越 △47 △20 △18 重量鉄鋼 △92 △82 △28 △117 △157 △100 △22 △61 △66 運賃・料金の水準労働雇用状況（人手の過不足）注 3 期【参考】業種別景況感景況感（全体）一般特積み業種タンク、高圧ガス別生コン海上コンテナ注 2）名設問選択肢に次のような５段階のポイントを付与したうえで、各選択肢のポイントを集計し、 1 事業者当たりの平均値を業界の景況感を判断する指数としている。したがって、この指数値が０のときに業界の景況感等は前年度並みの状況を示し、プラス値が大きいほど業界の景気等は上向いていること、逆にマイナス値が大きいほど悪化していることを示すものとなる。なお、この値はあくまで指数でありパーセンテージではない。例えば前期の実績に対し、更に何％上昇あるいは悪化という見方ではないことに留意が必要である。注３）雇用状況（人手の過不足）は、今回調査から選択肢を見直したため、前回との連続性はない。注４）判断指数と矢印の対応判断指数矢印～ △100 ～ △60 ～ △20 ～＋20 ～＋60 ～＋100 ～