平成27年度 自己評価実践報告書

平成27年度 自己評価実践報告書
学
Ⅰ
校 名
福島県立好間高等学校
自己評価の概要
1 『学校経営・運営ビジョン』(別紙1参照)について
前年度の学校評価結果に基づき、平成27年度の教育目標及び重点努力目標を協議し、全職員共
通理解のもと「目指す生徒像」を実現するため各項目のねらいを下記のとおり確認し、4つの重点
目標を策定した。
<重点目標1> 「自らを律する力を鍛えます」
規律ある学校生活を送らせるために、全職員共通理解のもと指導体制を構築し、安全教育や
あらゆる教育活動の中で徹底した生徒指導を実施し、基本的生活習慣の確立を目指す。
<重点目標2> 「学ぶ力を鍛えます」
授業時数の確保、基礎学力養成問題集の有効活用、
総合的な学習の時間の計画的運用により、
基礎学力向上と家庭学習の習慣化を図る。また、組織を有機的に連携させ、各種資格取得の推
進を図るとともに、計画的な進路指導を展開し進路実現を目指す。
<重点目標3> 「心と身体を鍛えます」
部活動、生徒会・委員会活動、ボランティア活動等を積極的に推奨し、生徒自らがそれらの
活動の意義を実感・体験できる体制を構築する。また、国際交流にも参加させ、グローバルな
人材と豊かな心を育成する。
<重点目標4> 「保護者や地域との連携で鍛えます」
学校・家庭・地域の三位一体となった教育活動を展開するため、教育活動の情報を積極的に
地域に発信するとともに、諸団体との連携を一層密に相互協力体制の構築を図る。
2
校内組織体制について
校務運営委員会が学校評価委員会を兼ねる。教頭及び教務主任が企画立案を行い、事業が円滑に
進行するよう評価事業の効率化を図った。
【組織図】
学校評議員
校
※は、校長・教頭とともに企画立案にあたる。
長
学校評価委員会
教頭
事務長
保健主事
※教務主任
進路指導主事
生徒指導主事
図書主任 3学年主任 2学年主任 1学年主任
3 自己評価年間計画について
(1)平成27年度学校評価事業計画(別紙2の1、2の2参照)
(2)好間高等学校における学校評価システム(別紙3参照)
(3)自己診断カード(別紙4の1、4の2参照)
(4)評価のねらい
① 学校評価の概念が、学校を外部に開くことであることから、自己評価や外部評価をとおして、
学校を不断の改革・改善の緊張感の中に置くことができる。
② PDCAサイクルを、学年・部等の校務分掌や自己の授業実践の中で取組み、組織力や自己
変革への意欲の高揚を図る。
1
Ⅱ
評価結果の概要
1 実施方法等
年度末評価
項
目
実施部署
評
価
実施方法
コメント
生徒の実態と課題を把握し
生
徒
学校評価委員会 4段階評価(A~D) 自己診断カード
改善へ向けた方策等の資料
とした。
自己診断カード
教 職 員
学校評価委員会 4段階評価(A~D) 校務分掌ごとの
アンケート
教職員の意識改革と「本校
が目指す生徒像」実現へ向
けた一助となった。
自由記述欄も併用し、保護
保 護 者
学校評価委員会 4段階評価(A~D)
アンケート
者の学校に対する期待や要
望の把握に活用した。
地域社会が本校に寄せる期
学校評議員
学校評価委員会
意見聴取等
評価書
待や評価、さらに本校が目
指す教育活動について明確
に把握することができた。
2 アンケート及び回答数
中間評価のためのアンケート
対象者
回答数
21
21
201
197
員以 保護者
―
外
―
教職員
教職 生徒
学校評議員
割合(%)
年度末評価のためのアンケート
対象者
回答数
割合(%)
21
21
100
98.0
199
195
98.0
―
―
199
129
64.8
―
―
3
3
100
100
アンケートの回答率は、教職員は100%、生徒は長期欠席者を除き回答を得た。また、保護者
については、平成22年度より年度末のみで目的が充足できることを確認したため1回の実施とし
た。本年度の保護者からの回答率は64.8%と、昨年度(67.7%)とほぼ同様の割合であっ
た。学年ごとの回収率をみると、1学年は84.6%、2学年は43.5%、3学年は69.8%
であり、学年によって回収率に大きな差が出てしまった。生徒を通してアンケートの配布と回収を
行っているため、回収率の良い学年の方法を参考にしながら今後もアンケートを実施していきたい。
平成25年度からの学級減により、次年度は部活動再編等、本校は大きく変わっていく時期とな
る。本校の教育活動内容や学校評価の目的等の説明を周知徹底する方法等について、さらに検証を
深め、学校、家庭、地域が三位一体となった学校運営を目指していきたい。
3 評価基準について
評価基準
A
B
C
D
教 職 員
大変優れている
やや優れている
やや劣る
劣る
生
とてもそう思う
そう思う
大変良い
良い
徒
保 護 者
あまりそう思わない
あまり良くない
2
全くそう思わない
良くない
評価基準は、教師及び生徒による自己診断カード及び保護者のアンケートにおいて、目標達成を
客観的に段階評価し、新たな目標設定をするための指標となる。4段階評価は本校の現状分析には
妥当性があり、傾向を概ね的確に捉えることができた。次年度はこの結果を踏まえながら、本校で
の教育活動全体をさらに透明化し、家庭や地域等の外部の力を取り入れながら、家庭、地域、学校
が一体となった教育を進めていく。
4 年度末評価のまとめ
(1)年度末評価実施の目的
① 教職員、生徒、保護者が、それぞれの立場から1年間の教育活動を評価し、自己評価の客観
性・透明性を高め、開かれた学校づくりに努める。
② 学校、家庭、地域が一体となり現状把握と課題解決へ向け共通理解を深め、様々な角度から
検証し学校運営の改善を促進する。
③ 学校が、自らの教育活動や学校運営について、継続的に組織的な改善を図り、学校評価の実
施と結果の公表により、適切に説明責任を果たすとともに、教育活動全般において、保護者や
地域等から理解と参画を得て、その連携・協力による学校づくりを進める。
(2)年度末評価結果
① 平成27年度学習指導に関する努力目標及び評価(別紙5参照)
② 平成27年度教員自己診断カード集計結果(別紙6参照)
③ 生徒アンケート集計結果(別紙7参照)
④ 平成27年度学校評価保護者アンケート集計結果(別紙8参照)
(3)各努力目標についての考察
<1 自らを律する力を鍛えます>
① 服装・頭髪指導について
ア)シャツのボタンなど、細かいところでの服装の乱れがみられるが、生徒を見ていると、概
ね指導は行き届いている。
イ)服装・頭髪指導においては、決まった生徒が常に再指導されている姿が見受けられた。ま
た、夏休み中に頭髪を加工し、夏休み後の服装・頭髪検査で改善するように指導される生徒
が一部見受けられた。
ウ)夏休み以降、卒業後の進路が決まった3年生の一部の生徒が、耳にピアスの穴をあけてい
る姿が見受けられた。
エ)学年、クラス、担当者によって指導基準に温度差が感じられることがあった。特に、服装
検査においては、その傾向が強くみられた。
【方策】
・ 長期休業中の生活について、集会、保護者会、文書等を通じて指導だけでなく、普段
から好間高校生としての自覚と責任を持たせる指導を充実させ、進路目標の早期樹立
など目的意識の高揚を図る。
・ 進路が決まった生徒に対しても、あくまで内定であり決定でないことを生徒に伝える
とともに、卒業まで家庭の協力を得ながら先生方も根気強く指導していく。
・ 繰り返し指導を受ける生徒に対して、家庭訪問や面談等を活用し、保護者の協力を得
られるような体制の強化に努める。
・ 年度初めに指導基準等の共通理解を職員間でさらに深め、全ての教育活動において公
平な目で指導に当たる組織力の強化に努める。さらに、生徒には、服装検査だけでな
く、服装検査後にも別な先生からでも指摘された場合には、素直に先生の指示に従い、
服装・頭髪を直すように生徒に伝える。
3
② 欠席・遅刻・早退について
ア) 欠席・遅刻・早退者数の年間平均をみると、1日あたり欠席者数 4.6 名(昨年同期 7.6 名)、
遅刻者数 3.5 名(昨年同期 6.4 名)
、早退者数 0.4 名(昨年同期 0.9 名)であった。昨年同
期と比較し減尐傾向にあるが、欠席数・遅刻数について2学期は、1学期より2倍以上の
数と急増し、特定の生徒が繰り返し遅刻してくるなど改善の余地がある。それらの生徒の
遅刻の主な理由は「寝不足による体調不良」、「不規則な食生活による体調不良」、「寝坊」、
「歩くのが遅かった」、「家を出るのが遅かった」等基本的生活習慣の乱れによるものが多
く占めており、卒業後の実社会対応に不安が残る。
【方策】
・1日の生活リズムの改善を個別面談や家庭との連携を深め指導していく。
・時間の厳守は学校生活や進路実現への重要なポイントである事を再認識させ、生徒に
は様々な機会を捉え、基本的な生活習慣を確立させる指導を根気強く行う。また、遅
刻数の多い生徒に対しては、学期末に保護者を召還し、教務主任、学年主任及びクラ
ス担任が指導を行う。
・家庭の経済状況によりアルバイトを行っている生徒については、学校生活の妨げとな
らぬよう徹底指導の強化を図る。
③ 警告カードを活用した指導について
ア)生徒が生活行動を振り返ることを目的とした「警告カード」の導入から4年が経過した。
ほとんどの生徒・保護者には「自分の生活行動を振り返ることを目的としている」趣旨は
浸透している。その成果、大きな問題行動なく、全体的に落ち着いた学校生活が送れるよ
うになっている。
イ)
「警告カード」導入から4年が過ぎ、導入当時にいた先生方が人事異動でいなくなったた
め、特に今年度は「警告カード」を発行する先生はごく尐数となってしまった。5年目に向
け「警告カード」の導入の原点に立った組織的な指導の確立などの検討が必要である。
【方策】・
「警告カード」の使用目的や方法等を教職員で再確認しながら共通理解を図り、「警告
カード」を発行する場面では必ず発行する等、指導について温度差が生じないよう公
平な指導体制の再構築を図る。
・
「警告カード」導入時の経緯に立ち返り、社会の変化に伴う生徒や保護者の多様化に対
応できる体制とシステム作りを検討する。
・落ち着いた学校生活を送るためにも、
「警告カード」の趣旨を生徒に伝え、家庭の協力
を得ながら「警告カード」を発行されない生活を目指す指導も行う。
④ 挨拶の励行について
ア)PTA主催の朝の挨拶運動もあって、大部分の生徒は校内・校外を問わずしっかりとした
挨拶の励行に努めている。しかし、特定の生徒は教員側や来校者からの挨拶への返答もなく、
さらに言葉遣いの悪い生徒も見られる。
【方策】
・声が小さく、覇気のない挨拶をする生徒もいるので、教師自らが率先して挨拶の励行
に努め、言葉遣いについてもその場で毅然とした指導を行い「心の育成」を行う。
⑤ 清掃活動等について
ア)毎日の清掃活動は概ね良好であるが、トイレの清掃が他の場所に比べると不備である場合
がある。また、校舎大規模改造工事の影響もあるのか、階段・廊下等にほこりが蓄積してい
る箇所が見られる。
イ)教室内の私物の整理整頓、特に机上、椅子の上、その周辺に教科書等が置いてある。また、
飲食後のごみの後始末、特にペットボトル、空き缶、紙パックをゴミ箱に入れず教室、自転
車置場等に放置する生徒がいる。
4
【方策】
・教員監督の下での徹底清掃、教室内外の整理整頓の指導、私物の管理と不要物の持ち
込みを禁止する。
・教育環境整備は学力向上の基本である。落ち着いた環境で学習できるよう、校内外の
清掃徹底に努める。
<2 学ぶ力を鍛えます>
① 学力向上について
ア)家庭学習についてのアンケートでは、「毎日学習している」生徒をみると、1年生は初期
23%、中間19%、期末14%(昨年度は、初期22%、中間24%、期末15%)、2
年生は初期9%、中間4%、期末4%(昨年度は、初期30%、中間17%、期末21%)、
3年生は初期11%、中間14%、期末14%(昨年度は、初期17%、中間17%、期末
21%)である。また、
「家庭では学習しない」生徒をみると、1年生は初期9%、中間9%、
期末19%(昨年度は、初期4%、中間9%、期末22%)、2年生は初期33%、中間3
1%、期末32%(昨年度は、初期6%、中間8%、期末15%)、3年生は初期18%、
中間10%、期末11%(昨年度は、初期32%、中間39%、期末33%)で、家庭で学
習しない生徒の主な理由は、
「面倒くさい」
「時間がない」
「教科書等を持ち帰らない」
「ゲー
ムの方が大事」「アルバイトが忙しい」「寝てしまう」「勉強が嫌い」「暇がない」「テスト前
でしかやらない」などである。さらに、
「学習をしている」生徒のうち、
「1時間未満しか学
習をしていない」生徒をみると、1年生は初期51%、中間58%、期末64%、2年生は
初期76%、中間65%、期末60%、3年生は初期75%、中間72%、期末83%であ
り、様々な視点からみても学習時間が尐ないことが伺える。
イ)本校生の基礎学力向上と家庭学習の定着を目的として作成したオリジナル問題集「ステッ
プ1・2・3」を活用し、学習の成果を問う基礎学力養成テストを実施した。また、学力
に不備のある生徒に対しては、放課後等の時間を活用し勉強会を開催しているが、生徒内
に形骸化している面が感じられ家庭学習の定着には至っていない。
ウ)TT授業等を取り入れ、きめ細やかな指導を行っている。
エ)数年前と比べると、各教科からの課題などの提出を怠る生徒が多かった。
オ)年を追うごとに、国・数・英に関して中学校段階の学力が不足している生徒が多くなって
いる。
カ)進路指導部主催の「学力向上のための講座」を行っている。参加人数は尐ないが、講座に
参加している生徒は、意欲的に取り組み、校内においても好成績を収めている。
キ)授業中に居眠りや、授業に集中できない生徒が一部で見られた。
ク)工事に伴い空き教室が不足したため、自習室の活用ができなかった。
ケ)大学受験や就職試験等における小論文に苦慮する生徒が多い。
コ)図書部職員が、生徒の興味・関心のもつ図書を精選し、様々な方法で広報した。しかし、
工事の関係上、図書館を移動しなければならず、図書館が狭いため、特定の生徒しか利用し
ない状況であった。
【方策】
・生徒の好奇心を刺激し、学習意欲を高める授業を行うことで、毎日の家庭での学習に
繋げていく。
・教科内での授業研究や、研修会等への積極的な参加を推進し、わかる授業や指導力の
向上、生徒の可能性を引き出す指導法等の研究に努める。
・つまずきのある生徒に対しては、尐人数指導等のきめ細やかな根気強い指導を行う。
また、わかる授業を通して、生徒に学習への達成感を味わわせるとともに、剥がれ落
ちる知識とならないような指導を行い、学習内容の定着を図る。
5
・遅刻指導と同様に、提出物に対しても提出期日を守らせる指導を行う。
・工事終了後、空き教室を自習室として開放し、1年次から放課後の時間を、自学自習
の場、教員の指導を受ける場として利用するなどの環境整備を行う。
・各学年、各部、各教科と連携をとりながら、大学受験、就職試験等に対応するための
小論文指導の充実を図る。
・工事終了後に、図書館の有効利用や個人利用の促進、授業での活用をなるべく早く行
うために、今から図書館の整備について部内の検討を行う。
② 進路指導について
ア)
「進路だより」の発行や進路に関する情報や資料の収集と分析を行い、リアルタイムに生
徒や保護者へ提供した。特に、「進路の手引き」や「マイステップ」については、進路ガ
イダンスを通じて利用を促進し、クラス担任もHR活動等で積極的に活用できた。
イ)3年間を見通したキャリア教育の充実を図るため、教務部と進路指導部の連携し、総合的
な時間の計画及びその実践を行った。
ウ)小型車両・小型フォークリフトの講習会を開催し、資格取得の支援を夏休みに行った。
エ)進路指導部の先生方が分担して3年生全員に対して個別面接を、また全職員による面接指
導を実施し、生徒の進路実現の一助となった。
オ)
「学力向上対策講座」等を企画し、生徒の進路実現に向けた支援を行った。しかし、参加
人数も尐なく、継続して受講する生徒も尐ない。
カ)公務員以外の就職希望者、大学・専門学校進学者は全員の進路実現を図ることができた。
また、今年度は公務員試験の合格者も出た。次年度も、本人の希望や適正に沿った進路実
現を図り、離職者等が出ないような進路指導の充実を図る。
キ)今年度のインターンシップにおいて、打合せからの無断欠席、途中から欠席する生徒がで
てしまった。
【方策】・入学時からの進路に関する意識、進路目標の早期確立のために、進路ガイダンスの持
ち方の検討、活用しやすい資料の提供とともに、小論文をはじめとする進路にかかわ
る指導等を1年次から行う。
・教務部と連携し、放課後等の時間を有効活用し、基礎学力の向上に努める。また、受
験間際になって慌てて取り組みのではなく、計画的に学習、進路等に取り組めるよう
に支援していく。
・進路実現につながる資格取得に対する支援を行っていく。
・インターンシップの在り方やその指導について再検討し、生徒にとって充実したもの
にするように努力する。
<3 心と体を鍛えます>
① 部活動・生徒会活動について
ア)部活動は、柔道部女子がインターハイ出場、音楽部が県大会で賞を受賞するなどの活躍を
見せた。
イ)クラス減に伴い、予算の減尐、教員の顧問へ割り当て、部員不足が深刻な部活動が出てく
るなど部活動の精選が喫緊の課題である。
ウ)家庭クラブ、音楽部、フラダンスチーム等が中心となり、地域行事参加やボランティア、
仮設住宅慰問に活躍している。特に、地域、年齢、立場を超えて多くの方々との交流を通
じ、
「豊かな心」を育むことができた。
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エ)フラダンスチームの活動が認められ、ボランティアスピリット北海道・東北ブロックのコ
ミュニティ賞を受賞した。
【方策】
・生徒数の減、教員数の減に伴い、今後の本校の在り方や活性化、生徒への還元を踏ま
えながら、本校の部活動について検討し、平成28年度入学生からの部活動再編成を
行う。また、来年度入学生から全員が部活動へ加入をすることとした。
・地域行事への参加、福祉施設等への慰問やボランティア活動、様々な体験活動を通し
て、他を思いやる心、豊かな心を育ませる。
② 健康・安全教育について
ア)毎月1回「保健だより」を発行し、規則正しい生活習慣や健康についての意識の高揚を図
った。
イ)「う歯」の治療について、保護者宛文書を送付し促進に努めているが、通院治療する生徒
数が尐ない。
ウ)防災訓練「地震発生・火災発生時を想定」を2回実施した。第2回は消防署員を講師とし
て招く予定であったが、当日火災発生のため来校はしなかったが、磐水社の方にお願いし、
東日本大震災時の状況にも触れながらの消火訓練も行った。しかし、大部分の生徒に「危
機感」が希薄であった。
エ)
「薬物乱用防止教室」
「保健講話」を開催し、喫煙習慣と薬物乱用との関係、性に関する対
応について生徒に考えさせた。
オ)今年度、交通安全教室を自動車学校の協力により体験的内容を実施し、生徒はより身近な
問題だと考えさせるとともに、マナー育成の高揚に努めた。
カ)大きな事故にはならなかったが、生徒の自転車による自動車との接触事故が数件発生する
など、生徒も自転車通学における交通マナーに希薄さが感じられた。
キ)スクールカウンセラーが週1日配置されており、教職員の相談も親身になって対応してく
れた。また、生徒の活用件数は尐なかったが、悩みを持つ生徒の支援に繋がった。さらに、
夏休み明けに 1 年生全員の面談を実施し、クラス担任との連携を深め、クラス運営に寄与
した。
【方策】
・規則正しい生活習慣を身につけさせ、健康な生活を営む上で必要な知識や考え方を「保
健だより」や講話等を通してさらに高めていく。
・個人の健康管理が集団の健康につながる意義を、保健の授業やホームルーム活動等で取
り上げ、特に「う歯」の治療や健康診断等の重要性を周知していく。また、ブラッシン
グ指導等による予防の指導にも取り組んでいく。
・交通モラルやマナーを遵守させ、交通社会の一員としての自覚を喚起させ交通事故の絶
滅を図る。また、自転車事故について、他校の事例や交通事故の悲劇等を踏まえ、全校
集会やHR活動等で生徒の内面に触れる指導の徹底を図る。
・スクールカウンセラーによる1年生全員の面談は効果的であったため、次年度も継続実
施する。
・東日本大震災の教訓に立って、防犯教育を充実させる。また、
「自分の命は自分で守る」
を生徒に認識させ、災害時の行動を理解させる。
<4 保護者や地域との連携で鍛えます>
① PTA活動について
ア)PTAや地区のPTA連合会、地域の行事へ積極的に参加し連携を深めた。
イ)全保護者で取り組むPTA活動を目指し、魅力あるPTA活動の充実に努めた。しかし、
日程や保護者の勤務の関係から、特定の保護者の参加が目立ち、全体的に各行事への参加
7
率が低かった。また、PTA総会への出席率も低下し、総会の持ち方等について検討が必
要である。
ウ)学校からの情報伝達を目的とした配信メールサービスを昨年6月より導入し、様々な情報
を保護者へ配信している。しかし、保護者全員がメールアドレスを登録していないところが
課題である。
【方策】
・各行事について、日程等の調整を行い参加率の向上を図る。
・魅力あるPTA活動や行事の精選を行い参加率の向上を図る。
・学校の情報をホームページやメールで早めに発信し、PTAとの連携を深めた教育活
動に努める。
・授業参観や保護者が気軽に来校できる雰囲気づくりを行う。
・学級減に伴い会員数の減尐に対応するため、組織の見直しを行う。
・情報を保護者へ確実に伝えるためにも、配信メールサービスの登録をお願いする。
② 情報の収集と発信について
ア)行事ごとにホームページの更新を行い、教育活動の情報の公表に努めた。
イ)できる限りにおいて保護者や地域住民の声を傾聴し、それらの情報を先送りせず教育活動
へ反映できるように努めた。
ウ)教員数が尐ないため、ホームページ更新等、コンピュータに長けている教員がほとんどい
ないのが課題である。
【方策】
・学校の「強み」と「弱み」を公表し、保護者や地域住民からの協力が得られる体制を
つくるとともに、様々な情報の収集を行い、保護者や地域住民への要望や期待に応え
るよう努める。
・教育活動の様子等をリアルタイムで継続して広報する。
・現行のホームページ様式を改善し、より多くの情報が発信できるよう取り組む。
Ⅲ
広報の概要
1 目的や意図
本校の教育活動内容、基礎的情報、評価結果等がわかりやすく提示され、さらに本校が「目指す
生徒像」達成へ向け取り組んでいる状況を、保護者や地域が把握できることが、本校を的確に評価
し諸活動に参画していく上で重要である。併せて、学校の立場からは、情報の提供は自校の特色や
努力、さらに抱えている課題等を率直に公表することにより、保護者や地域等の理解や支援を得る
ことができる絶好の機会となる。
2
実施計画及び実施状況
(1)実施計画
① 学校経営・運営ビジョン(入学式・PTA総会等、ホームページ)
② 保護者へのアンケート及びアンケート結果報告(2月上旪)
③ 学校評価中間報告(11月)
④ 学校評価年度末評価(3月上旪)
⑤ 進路だより「鵬(おおとり)
」
(年7回)
⑥ 図書館報(年2回)
⑦ 保健だより(年12回)
⑧ 各学年だより(学年による)
⑨ 生徒指導部より(定期的に配付。長期休業前及び衣替え等服装について)
8
⑩ 学級閉鎖・学年閉鎖等の連絡(台風・インフルエンザ)
⑪ その他必要に応じた情報発信(ホームページ掲載及び文書にて)
⑫ 年度末自己評価結果の公表(ホームページ)
(2)実施上の反省点等
学校行事、生徒会活動をホームページに随時更新することで、学校の教育活動を紹介すること
ができた。本校のホームページへのアクセス数も多く、地域から注目されていることが覗えた。
また、重要な内容の文書に関しては、直接保護者に渡すか郵送という方法をとっている。
今年度も、生徒を通して配布する文書が保護者へ届かないことがあり、完全には周知すること
ができなかった。そこで、昨年度から導入した「インターネットを活用したお知らせシステム」
を使って保護者への連絡を行った。しかし、保護者全員がメールアドレスを登録していないとこ
ろが課題であり、次年度は、メールアドレスの登録をお願いし、保護者全員に連絡で来る体制を
整えていく。
Ⅳ
次年度へ向けて
1 評価結果の特徴、自己評価実践の成果等
自己評価の結果を公表することは、本校の教育活動についての説明責任の一端を担っている。こ
れまでも保護者や地域からの問い合わせ等に対しては、クラス担任や係職員、さらには管理職が説
明と協力を求めるケースが多々あった。これからはすべての教員が説明責任を果たすことが求めら
れる観点から、全職員の共通理解をさらに深め教育活動を展開していく。
2 自己評価全体の次年度の取組みについて
次年度の自己評価については、学校経営・運営ビジョンと重点目標の項目を中心に、今年度の反
省を踏まえながら、教職員、生徒、保護者それぞれにおいて、評価の内容及び方法等を検討してい
るところである。
3
終わりに
(1)学校評価は「評価のための評価」となることなく、今後の改善につながる実効性ある取組みと
する。
(2)本校の自己評価の結果を踏まえた改善策の検討を、スピード感をもって実施する。
(3)学校評議員からの評価結果や意見等を踏まえ、今後の目標設定や取組みの改善に反映させる。
9