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01EJ609
聴覚障害学特論
Rehabilitative Audiology for Hearing-impaired Children and Adults
授業形態:講義
標準履修年次:1・2年次
授業時間:春学期 A・Bモジュール,金曜日7・8時限(2単位)
担当教員:廣田 栄子
目的・ねらい
聴覚障害の機序,および聴覚障害児者の生活や生涯発達に及ぼす影響について理解し,
診断・指導・支援とマネージメント法について具体的に学ぶ.聴覚障害をめぐる臨床的
対応についての科学的根拠や臨床研究テーマについても論考し課題について議論する.
授業概要
聴覚障害児者・聾児者における聴覚認知・言語・社会的相互交渉の特性と障害について検
討し,聴覚・コミュニケーション障害,および家族支援の実際と課題について講義する.
事例や最近の研究知見に関する討論によって理解を深める.
キーワード:聴覚障害,リハビリテーション,コミュニケーションモード,生涯発達
成績評価方法:出席状況と授業参加,レポートにより総合的に評価する.
教材・参考書:
Katz J. ed.; Handbook of Clinical Audiology, Williams & Wilkins, 2002 (大塚図書館所蔵)
Johnson SD. Ed; Educational Audiology Handbook, Singular Pub.,1997(大塚図書館所蔵)
喜多村健編;聴覚障害学,医歯薬出版,2002(大塚図書館所蔵)
中村公枝他編; 聴覚障害学,医学書院, 2010 他,講義時に資料配布.
授業計画:
本講では,小児期から高齢期の聴覚障害児者における聴覚認知,言語・社会的相互交渉の特性
と障害について,聴覚医学(Audiology)の観点で論考し,障害の実際とメカニズム,さらに対応
法について講義を行なう.
聴覚障害と(リ)ハビリテーションについて,基礎的な用語の解説から聴覚障害をめぐる最近
の諸課題を取り上げる.高齢期の聴覚利用,コミュニケーションモードの選択,ろう文化,新生
児聴覚検査,人工内耳適応等についてのトピックスを検討している。VTR映像等で実践を紹介
し,診断と対応の根拠について具体的な理解を深める.
後半には,本講で学んだ聴覚障害の補償と代替における意義と課題について,受講者による身
近な観点での討論を試み,論理・議論構築の過程で障害の本質について思索を深める.また,時
間があれば最近の研究トピックスの詳読によって参加型の理解を得る予定である.
週
第1週:
第2週:
第3週:
第4週:
第5週:
第6週:
第7週:
第8週:
第9週:
第 10 週:
月 日
内 容
4 月 15 日 聴覚障害と生涯発達(乳児期から高齢期)
4 月 22 日 「聞こえないこと」についての聴覚障害学的理解
5 月 06 日 音響情報処理の機構
5 月 13 日 聴覚障害の補償;補聴器・人工内耳と音処理
5 月 20 日 聴覚障害の代替;手話他,視覚的機能の統合
5 月 27 日 聴覚発達と学習;可能性と限界
6 月 03 日 受講者によるディベイト
6 月 10 日 聴覚診断のスキルとシステム
6 月 17 日 近年の研究トピックス
6 月 24 日 近年の研究トピックス
授業外における学習方法:当該日にはディベイトのための用意を必要とする.その他なし.
その他:受講者の興味や関心、希望に応じる.
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