仕事・子育て活きいき計画

飾区職員
仕事・子育て活きいき計画
〈
飾区職員次世代育成支援計画【第三期】〉
〈
飾区女性職員活躍推進計画【第一期】〉
飾区
はじめに
飾区では、次世代育成支援対策推進法(以下「次世代育成法」という。)の
基本理念に基づき、職員の次世代育成支援対策の推進に向け、制度改革を含め、
様々な取組みを進めてまいりました。
しかしながら、依然として少子化傾向が続いており、また、人口減少に伴う
将来的な労働力の確保や、区民ニーズの複雑化・高度化に伴う人材の多様性の
確保など、新たな課題にも対応していく必要があります。
そのため、次世代育成支援対策のより一層の推進・強化とともに、女性がそ
の個性や能力を最大限に発揮して、職業生活において活躍することが不可欠で
あり、女性が活躍できる環境の整備に取り組む必要があります。
そこで、事業主としての次世代育成支援対策として、男性職員の家庭生活へ
の参画促進や男女を通じた働き方の改革を進め、仕事と家庭生活を両立できる
環境をより一層整備するとともに、採用や研修、昇任など職業生活に関する様々
な機会を積極的に提供することで、女性職員の職業生活における活躍を推進す
(以下「本計画」という。)を
るため、
「 飾区職員仕事・子育て活きいき計画」
策定しました。
区内最大規模の事業所である「
飾区役所」が、次世代育成支援対策や女性
の活躍を率先して推進していくことで、本計画は、民間事業主が策定する一般
事業主行動計画の模範となるべきものとして、区内における次世代育成支援対
策や女性活躍推進の牽引役になると考えられます。
そのためにも、職員一人ひとりが、本計画の内容を自分自身に関わることと
捉え、次代の社会を担う子どもたちが健やかに生まれ、育成される社会をつく
るとともに、全ての職員が活きいきと活躍できる環境を整備するため、お互い
に助け合い、支え合いながら取り組んでいきましょう。
平成28年3月
飾区長 青木 克德
本計画は、
飾区長、 飾区教育委員会、 飾区選挙管理委員会、 飾
区代表監査委員、 飾区議会議長の各任命権者が策定したものです。
【目 次】
Ⅰ
計画の策定に当たって
1
計画の位置付けと計画期間
2
対象職員
3
計画の推進体制
4
計画の公表
Ⅱ
これまでの次世代育成支援対策等に関する取組みと今後の目標
1
これまでの次世代育成支援対策等の取組み
2
次世代育成支援対策等における現状と課題及び今後の目標
Ⅲ
次世代育成支援対策等の推進に向けた目標を達成するための取組み
仕事と子育ての両立を実現するための取組み
2
男性職員の家庭生活への参画を促進するための取組み
3
ワークライフバランスを実現するための取組み
4
女性職員の職業生活における活躍を推進するための取組み
Ⅳ
1
おわりに
Ⅰ
計画の策定に当たって
1
計画の位置付けと計画期間
本計画は、次世代育成法第19条の規定に基づく特定事業主行動計画と
して、平成17年4月に策定した 飾区職員次世代育成支援計画【第一期】
及び平成22年4月に策定した 飾区職員次世代育成支援計画【第二期】
を引き継ぐとともに、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以
下「女性活躍推進法」という。)第15条に基づく特定事業主行動計画を一
体として策定したものです。
次世代育成法は、法改正により法律の有効期限が平成36年度まで10
年間延長となり、また、女性活躍推進法は平成28年度から10年間の時
限法ですが、本計画は、社会経済情勢の変化や職員のニーズ等を踏まえて
策定することが求められ、また、計画期間内に一定の目標が達成されるこ
とが望まれることから、平成28年度から平成32年度までの5年間を計
画期間とします。
(大規模な法改正等がある場合は、必要に応じて見直しを行います。)
2
対象職員
飾区の職員(再任用、非常勤職員を含む)を対象とします。
3
計画の推進体制
(1)職員の次世代育成支援対策や女性職員の活躍を組織全体で継続的に推進
するため、推進委員会を設置し、本計画に基づく取組みの実施状況や数値
目標の達成状況の点検・評価等を行い、職員のニーズを踏まえたうえで、
取組み内容や計画の見直しを行います。
(2)各種通知や啓発資料の作成・配付等により、職員に対し、本計画の内容
を周知するとともに、本計画に基づく具体的な取組み内容に関する情報提
供を行います。
(3)職員が気軽に相談を行えるように相談体制の拡充を図るとともに、管理
監督者や人事担当者は、相談者の求めに応じ、各種制度や取組みの内容に
ついて分かりやすい説明を行います。
1
(4)非常勤職員等については、利用できる子育て支援制度の種類や内容など、
常勤職員とは取扱いが一部異なりますが、常勤職員と同様の視点で、次世
代育成支援対策や女性職員の活躍を推進していきます。
4
計画の公表
(1)計画の公表
本計画は、
飾区ホームページで公表します。
(2)計画の実施状況等の公表
毎年度、本計画の実施状況等について、
「
況の公表」とともに公表します。
2
飾区人事行政の運営等の状
Ⅱ
これまでの次世代育成支援対策等に関する取組みと今後の目標
1
これまでの次世代育成支援対策等の取組み
飾区では職員の次世代育成支援対策等に関し、以下のような取組みを
行ってきました。
<これまでの取組み>
取組内容
概要
実施時期
子 育 て ら く ら く ☆ ナ ビ 職員向け子育て支援制度のガイド 平成17年度
SKIP発行
ブック
ノー残業デーの実施
毎月15日をノー残業デーとし、メ 平成17年度
ール等で定時退庁を職員に呼びか
け
遅出勤務の導入
育児又は介護を行うため、1日の勤 平成18年度
務時間を変更せず、始業時間を遅ら
せることができる制度
部分休業取得要件の拡大
子が小学校就学の始期に達するま 平成19年度
でを限度に期間を拡大した。
ノー残業週間の設定
職場単位でノー残業週間を設定し、 平成20年度
定時退庁に取り組む。
休暇予定表の活用
四半期ごとに休暇予定表を作成し、 平成20年度
計画的な休暇取得に取り組む。
出産日が予定日より遅れ 産前休暇を当初8週間で申請した 平成20年度
た場合の、妊娠出産休暇 場合で、出産日が予定日より遅れた
期間の拡大
場合、産前休暇を当初申請した8週
間+出産日まで拡大した。
育児短時間勤務の導入
子が小学校就学の始期に達するま 平成20年度
でを限度に勤務時間を短縮できる
制度
子の看護休暇の取得要件 子が9歳に達する日の属する年度 平成21年度
の拡大
の末日まで取得可能とした。
育児参加休暇の導入
男性職員が、配偶者の出産前後に子 平成21年度
の養育を行うための休暇
子 育 て パ パ を 応 援 し ま 男性職員が取得できる子育て支援 平成22年度
す!発行
制度をまとめたガイドブック
3
取組内容
概要
実施時期
非常勤職員の子育てに関 非常勤職員が取得できる子育て支 平成22年度
する休暇制度 発行
援制度をまとめたガイドブック
育児休業、育児短時間勤 配偶者が専業主婦(夫)や育児休業 平成22年度
務、部分休業、遅出勤務 等を取得中でも取得可能とした。
の取得要件の拡大
また、男性職員の育児休業について
は、子の出生から8週間の期間内に
取得した場合、一旦職場復帰した後
に再度取得可能とした。
子の看護休暇の取得要件 対象の子が2人以上の場合は取得 平成22年度
の拡大
可能日数を10日に拡大した。
短期の介護休暇の導入
要介護状態にある親族の介護や必 平成22年度
要な世話を行うため、勤務をしない
ことが相当と認められる場合の短
期間の休暇
再任用職員及び非常勤職 再任用職員及び非常勤職員につい 平成24年度
員の育児休業の制定
ても育児休業取得を可能とした。
配偶者同行休業の導入
2
外国で勤務等をする配偶者と生活 平成26年度
を共にすることを希望する有為な
職員の継続的な勤務を促進するた
めの休業制度
次世代育成支援対策等における現状と課題及び今後の目標
本計画の策定に当たり、職員に対するアンケート調査並びに毎年実施し
ている職員意識調査を基に職場の実情を把握するとともに、女性活躍推進
法第15条第3項及び女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画の策定
等に係る内閣府令第2条に基づき、女性職員の職業生活における活躍状況
を把握・分析しました。
その結果、現在の次世代育成支援対策及び女性活躍の推進において、課
題となっている事項に関して、以下のとおり目標を設定します。
(1)仕事と子育ての両立のための環境整備に関する現状と課題及び目標
【次世代育成支援対策・女性活躍推進】
◇現状と課題
子育て支援制度の導入を積極的に進めてきた結果、平成26年度末時
4
点における男女の継続勤務年数は、どちらも20年と差異がなく、男女
の別を問わず、子育て支援制度の活用により子育てをしながら働き続け
ることができる環境が整いつつあると言えます。
その一方で、妊娠出産休暇や育児休業以外の子育て支援制度の認知度
が低く、また、必ずしも職員が希望する形で制度を利用することができ
ているとは言えない状況にあるため、子育て支援制度を利用しやすい職
場環境の整備についても、より一層推進する必要があります。
◇目標
・子育て支援制度の認知度を100%にします。
・子育て支援制度を利用しやすい職場環境の整備を推進します。
(2)男性職員の家庭生活への参画促進に関する現状と課題及び目標
【次世代育成支援対策・女性活躍推進】
◇現状と課題
家庭生活において、子育てや家事などは男女の協力により担うべきも
のであり、地域生活についても男女がともに参画することが求められて
います。
また、男性職員が子育てや家事に参加することは、日々の子どもの成
長や子育てに対する喜びを感じられるだけでなく、マネジメント力の向
上や多様な価値観の醸成など自身のキャリア形成にとっても有用なこと
であり、女性職員が家庭生活における負担を軽減し、職業生活において
活躍する上でも不可欠なものです。
しかし、職場では、子育てや家事などの家庭責任のために、男性が仕
事に制約を抱えることが当然とは受け止められにくい風土があり、女性
職員の育児休業取得率が100%であるのに対し、男性職員の育児休業
取得率は2%、育児参加休暇の取得率は49%に留まるなど、男性職員
の家庭生活への関わりは十分とは言えず、現実には女性がその役割の多
くを担っている状況です。
◇目標
・男性職員の育児休業等の取得率を10%以上にします。
・出産支援休暇及び育児参加休暇の取得率を100%にします。
5
(3)ワークライフバランスの推進に関する現状と課題及び目標
【次世代育成支援対策・女性活躍推進】
◇現状と課題
子育てや介護などの事情により労働時間に制約が生じる職員の増加が
見込まれる中で、職員の多くは超過勤務が恒常化し、一方で年次有給休
暇を十分には取得していない状況となっています。
全ての職員が仕事上の責任を果たしつつ、家庭生活との両立やボラン
ティア等の地域社会への参画、余暇における健康づくりや能力開発など
による豊かな生活を実現するためには、長時間労働を前提とした現在の
働き方を見直し、業務改善の推進などによる超過勤務の縮減や年次有給
休暇の取得促進、全ての職員が状況に応じた柔軟な働き方を行うことが
できるような仕組みづくりに取り組む必要があります。
◇目標
・一人当たりの平均超過勤務時間を、平成26年度の実績から10%
以上縮減します。
・一人当たりの年次有給休暇の平均取得日数を16日以上にします。
(4)女性職員の職業生活における活躍推進に関する現状と課題及び目標
【女性活躍推進】
◇現状と課題
飾区では、平成26年度に採用した職員に占める女性職員の割合が
50%を超えており、また、子育て支援制度の整備により、多くの女性
職員が結婚・出産後も継続して働いている状況にあります。
しかしながら、係長級以上の職員に占める女性職員の割合が30%程
度に留まっており、家庭生活との両立の困難さやワークライフバランス
などを理由とする女性職員の昇任意欲の低下が見られています。
そのため、出産や子育てによるキャリアロスを防ぎ、女性職員の能力
や意欲、職業意識を高めるための取組みを行うとともに、仕事と家庭生
活の両立やライフステージに応じたキャリア形成支援を行うための仕組
みづくりを進め、昇任意欲の醸成を図る必要があります。
◇目標
・係長級以上の職員に占める女性職員の割合を40%以上にします。
・女性職員のキャリア形成支援の取組みを推進します。
6
Ⅲ
次世代育成支援対策等の推進に向けた目標を達成するための取組み
Ⅱの2で掲げた数値目標その他の目標の達成に向け、以下に掲げる取組みを
実施します。
1
仕事と子育ての両立を実現するための取組み
(1)子育て支援制度の認知度の向上
①育児休業取得経験者等による体験談の紹介
重点
庁内報等を活用し、育児休業取得経験者や、部分休業、育児短時間勤
務、育児時間など各種制度を利用しながら仕事と子育ての両立を図って
いる職員の体験談を紹介します。
②「子育てらくらく☆ナビ SKIP」等の活用
「子育てらくらく☆ナビ SKIP」等の活用により、育児休業や部
分休業、育児短時間勤務、育児時間、子の看護休暇など仕事と子育ての
両立支援を目的として設けられている休暇・休業制度や、経済的支援の
ための制度の周知徹底を図ります。
また、新たに実施する職員アンケートにより、PR方法の問題点を把
握し、より一層認知度が向上する情報提供の手法を取り入れます。
(2)子育て支援制度を利用しやすい職場環境の整備
①子育て支援に関する意識啓発
重点
研修や会議等の場を通じて、出産や子育てを行う職員だけでなく、管
理監督者を始め全ての職員に対して子育て支援制度の趣旨や必要性につ
いての意識啓発を行うことで、子育て支援制度の利用に対する理解を深
め、子育てをしながら働き続けることを支援する職場環境づくりに取り
組みます。
そして、管理監督者は子育て支援制度を積極的に利用するよう促すと
ともに、職員が制度利用を申し出た際には、当該職員が十分に制度を活
用できるよう業務上の配慮を行うことはもとより、サポートを行う周り
の職員の業務が過重とならないよう、業務分担の見直しを行います。
また、子育て支援制度を利用しやすい職場環境づくりの取組事例をま
とめて掲示板に掲示するなど、情報提供にも努めます。
重点
②育児休業中の代替職員の確保
職員が育児休業を実際に取得することになった場合、管理監督者は業
7
務分担の見直しを検討するとともに、必要に応じて代替職員の確保を行
い、職員が安心して育児休業を取得できるようにします。
代替職員の確保のため、福祉職(保育士及び児童指導)については育
児休業に伴う任期付職員を採用し、対応しています。今後は、任期付職
員の採用職種を拡大するなど、代替職員の確保策の拡充検討を行います。
③育児休業中の職員への支援や円滑な職場復帰のための支援
育児休業中の職員は、長期間に渡り職場から離れていることで孤独に
感じたり、復職に対する不安感が増す場合があります。管理監督者は、
休業中の職員に対して定期的な面談を実施し、積極的に意思疎通を図る
とともに、適宜連絡を取って職場や業務の状況についての情報提供を行
うなど、本人が職場復帰した際にすぐに能力を発揮できるよう、環境づ
くりに努めます。
また、復帰後には、当面の働き方などについて話し合いの場を設け、
すぐに仕事の感覚を取り戻せるように慣れた職務の担当にするなど、業
務分担や勤務時間の割振りなどについて十分に配慮します。
さらに、子どもの突発的な病気やケガなどの際には、子の看護休暇等
を円滑に取得できるよう、日頃から業務の情報共有化を図り、特定の職
員が不在であっても職場全体でサポートできる体制を構築します。
④相談体制の拡充
仕事と子育ての両立を目指す職員が、子育て支援制度の内容や利用の
仕方、経済面での支援、職場復帰後の働き方などについて気軽に相談を
行えるよう、
「いきいき☆子育てサポートデスク」を中心とした相談体制
の充実を図ります。
また、メンター制度の導入など、先輩職員が仕事と子育ての両立やキ
ャリアプランの相談に応じる新たな仕組みづくりを検討し、制度の利用
を希望する職員の不安の軽減を図ります。
⑤子育て中の職員の状況に配慮した人事配置等
子育て中の職員が、不規則勤務職場や少人数職場を避けるなどの人事
上の配慮を求める場合には、所属長に早めに報告するよう指導します。
そして、人事担当課は、本人の希望に十分配慮した配置を行うよう努
めるとともに、子育て中の職員が特定の職場に集中しないよう配慮しま
す。
8
⑥子育て支援制度の利用に当たっての準備
子育て支援制度の利用に当たっては、所属長に対して子育て支援制度
の利用に関する早めの報告・相談を行うように心掛けるとともに、育児
休業を取得しようとする場合には、育児休業期間中に自分の業務を代替
する職員がスムーズに業務を進められるよう、業務内容の整理や丁寧な
引き継ぎを行うことが不可欠です。
妊娠出産休暇に引き続き育児休業を取得する場合には、体調面も考慮
しながら、余裕を持った引き継ぎのスケジュールを組み立てることも大
切です。
そして、引き継ぎのマニュアル作成等を滞りなく行うとともに、自分
の業務を代替する職員と積極的にコミュニケーションを図り、業務内容
をより明確に伝えるように努めます。
9
2
男性職員の家庭生活への参画を促進するための取組み
(1)育児休業等の取得促進
①管理監督者による子育て支援制度の利用促進
重点
管理監督者は、職員から父親になるとの報告を受けたら、子育て支援
制度を積極的に利用するよう促すとともに、出産支援休暇と育児参加休
暇の取得可能期間に年次有給休暇を組み合わせて、連続した休暇を取得
するよう勧めます。
また、男性職員が育児休業を申し出た際には、当該職員が希望する時
期に、希望する期間の休業を行うことができるよう、代替職員の確保な
どサポート体制の構築を図ります。
重点
②育児休業取得経験者による体験談や取得例の紹介
庁内報等を活用し、育児休業を取得した経験のある男性職員による体
験談や取得例の紹介に取り組みます。
これにより、配偶者の産後休暇期間内に育児休業(産後パパ休暇)を
取得し、配偶者が最もサポートを必要としている期間に、より積極的に
子育て支援するとともに、配偶者の職場復帰後も部分休業などの取得に
より、働きながら子育てを行うことができるよう推進します。
③固定的な性別役割分担意識の是正に向けた意識啓発
男性も家族の一員として、家庭生活における役割を果たすことが求め
られていることへの理解を深めるため、研修や会議等の場を通じて、管
理監督者や男性職員への啓発を行うことで、固定的な性別役割分担意識
を是正し、男性職員も積極的に家庭生活に関わるよう意識改革を図りま
す。
④男性職員を対象とした子育て支援制度の周知
男性職員向けの子育て支援ガイドブック「子育てパパを応援します!」
を活用し、育児休業を始め出産支援休暇や育児参加休暇など父親となる
職員が利用できる子育て支援制度の周知を行います。
(2)子育てや家事に関する学習機会の提供
男性職員を対象として、子育てや家事に必要な基礎的な知識や技術を
習得するための講座を開催するなど、積極的な学習機会の提供を行いま
す。
10
3
重点
ワークライフバランスを実現するための取組み
(1)ワークライフバランスの推進に関する組織目標の設定
ワークライフバランスの推進に当たっては、職場ごとに業務の量や質
が大きく異なることから、区全体としての取組みとともに、個々の職場
の実情に応じた取組みが重要になります。
そのため、職場ごとに、超過勤務の縮減や年次有給休暇の取得促進な
どワークライフバランスの推進に関する具体的かつ実現可能な組織目標
を設定して取り組むように推進します。
(2)超過勤務の縮減
①業務改善の推進
重点
長時間労働を前提とした働き方を是正し、仕事と家庭生活の両立やワ
ークライフバランスを実現するためには、業務の効率化や職場環境の改
善が不可欠です。
そのため、各職場において、自己申告の面接等を活用して職員の業務
改善意識の向上を図るとともに、職員一人ひとりが問題意識と改善意欲
を持って日々の業務に取り組むことで、業務の効率化などを推進します。
②一斉定時退庁日等の徹底及び拡充
管理監督者による定時退庁の声掛けなど、日頃から職員が定時退庁し
やすい職場環境づくりに努めるとともに、月1回の「ノー残業デー」に
おいては、管理監督者による定時退庁の率先垂範を行い、職員に徹底し
ます。
また、各職場の業務繁閑を考慮し、「ノー残業週間」を設定するなど、
職場単位での取組みを推進します。
③管理監督者による超過勤務の適正管理
管理監督者は、必要に応じて業務分担を見直すとともに、職員の仕事
の進捗状況を把握し適切な指導を行うなど、超過勤務の適正管理を図り
ます。
④柔軟な働き方の推進
東京都等が平成27年度に試行実施した朝型勤務やサマータイム制の
導入なども視野に入れ、働き方の柔軟性を高めることによる超過勤務の
縮減を目指します。
11
(3)年次有給休暇の取得促進
①休暇を取得しやすい職場環境の整備
研修や会議等の場を通じて、管理監督者に対し、定期的に休暇の取得
を促進するよう徹底します。
また、日頃から職場内のコミュニケーションを図り、周囲の職員の休
暇取得時に相互に協力し合うなど、職員が安心して休暇を取得できる職
場環境の整備に努めます。
②休暇予定表や年間業務スケジュールの活用
各職場において、概ね四半期ごとに休暇予定表を作成し、計画的な年
次有給休暇の取得促進を図ります。
また、年間業務スケジュールを作成することで、業務の繁閑期などを
踏まえて計画的に休暇を取得するとともに、事務処理において相互応援
できる体制を整備します。
③連続休暇等の取得促進
ゴールデン・ウィークやお盆期間等における会議等の開催を自粛する
とともに、週休日や国民の祝日、夏季休暇と組み合わせた年次有給休暇
(プラスワン休暇)の取得など連続した休暇の積極的な取得促進を図り
ます。
また、休暇予定表の活用により、子どもの入学式・卒業式、授業参観
等の行事への参加や、職員やその家族の誕生日、結婚記念日等の家族の
記念日を祝うことなどを目的とした年次有給休暇の取得を促進すること
で、職員が家族と過ごす時間が増えるようにするとともに、休暇取得率
の向上に努めます。
(4)介護を行う職員に対する支援
高齢化の進展により、介護を行う職員の増加が見込まれるため、仕事
と介護の両立に必要な支援を行います。
勤務時間の手引きやガイドブックを活用し、介護休暇(短期の介護休
暇を含む)や、それに伴う経済的な支援制度等について周知を行うとと
もに、研修などを通じて、仕事と介護の両立に必要な知識や技術を習得
することができるように努めます。
また、職員が気兼ねなく相談を行えるよう、相談体制の充実を図りま
す。
そして、管理監督者は、自己申告の面接等の機会を捉えて職員の介護
12
の状況を把握・理解するように努め、介護休暇や介護に伴う突発的な休
暇を取得しやすい職場環境づくりを行います。
さらに、介護の状況によって異動等に関して人事上の配慮を求める場
合には、当該職員からの申し出や所属長とのヒアリングを踏まえ、本人
の希望に十分配慮した配置を行うよう努めます。
13
4
女性職員の職業生活における活躍を推進するための取組み
(1)女性職員の積極的な採用
採用パンフレットなどの広報資料や採用説明会などの場を通じて、女
性職員が活躍している姿や、結婚や出産後も女性職員が安心して働くこ
とができる職場環境事例を幅広く紹介するなど、きめ細やかで実効性の
ある広報活動を行うことで、引き続き数多くの優秀な女性職員を積極的
に採用するように努めます。
(2)女性職員のキャリア形成支援
重点
①ロールモデルとなる女性職員の活躍事例等の紹介
ロールモデルとなる女性職員の活躍事例やキャリアパス事例の紹介、
管理職の女性先輩職員と若手職員との意見交換会等を実施することで、
女性職員がより具体的なキャリアイメージを持てるように支援します。
重点
②女性職員を対象とした研修等の実施
女性職員を対象として、管理職に必要なマネジメント能力や意欲の向
上、キャリアデザインの手法を学ぶための研修を行うとともに、管理職
への昇進を目指す女性職員の交流を目的とした懇談会等を実施します。
③女性職員の活躍推進に関する意識啓発
民間有識者による講演会や研修等の場を通じて、女性職員の活躍推進
についての理解促進や、女性職員のキャリア形成支援を始めとする意欲
向上のための取組みの重要性についての啓発を行い、職員の意識改革を
図ります。
④多様な職務機会の付与や女性職員の積極的な配置
公務の魅力や仕事の面白さを認識できるよう、採用当初からタイプの
異なる様々な職務機会を付与し、多様な職務経験を積ませます。
また、企画・立案業務を主とする職場への女性職員の積極的な配置や、
出産・子育て期等を迎える前、又は出産・子育て期等を超えてから管理
職となるために必要な職務経験の付与や研修等の支援を行うなど、柔軟
な人事管理による女性職員の計画的な育成に努めます。
⑤相談体制の拡充
仕事と家庭の両立や将来のキャリア形成に悩む女性職員が、同様の経
験をしてきた女性先輩職員に相談できるネットワークづくりを支援する
14
など、相談体制の拡充を図ります。
(3)ライフイベントを踏まえた昇任制度の見直しの検討
女性職員の計画的な育成及びキャリア形成支援の取組みを進めるとと
もに、子育てや介護中の職員でも昇任選考を受験しやすい環境を整備す
るため、係長職昇任選考において、一定期間の昇任猶予制度の導入を検
討するなど、職員のライフイベントを踏まえた昇任制度の見直しの検討
を行います。
15
Ⅳ
おわりに
飾区はこれまで子育て支援制度の拡充等、職員の次世代育成支援対策等に
関し、様々な取組みを進めてきました。一方、厳しい社会情勢の中、職員一人
ひとりが担うべき職責はその重さを増してきています。
本計画を実行性のあるものとするためには、職員一人ひとりが計画の趣旨や
重要性を認識し、お互いに助け合い、支え合いながら取り組むことが求められ
ます。
区内における次世代育成支援対策や女性活躍推進の牽引役として、全ての職
員の仕事と家庭生活の両立やワークライフバランスを実現し、次代を担う子ど
もたちが健やかに生まれ、育てられる環境をつくるとともに、仕事や家庭にお
いて、活きいきと活躍できる環境をつくることを目標に、今まで以上に積極的
に取り組んでまいります。
16
飾区職員仕事・子育て活きいき計画
〈
飾区職員次世代育成支援計画【第三期】〉
〈
飾 区女 性 職員活躍推進 計画【第一期】〉
(平成28年度∼平成32年度)
発行:
飾区総務部人事課(平成28年3月)