甲冑情報 - 紀の国屋

紀の国屋
甲冑情報
2016年4月25日
293号
№1 鉄錆地五十四間筋兜 「銘~土陽左川住義實二男 森金藤治源義忠」
江戸時代
¥750,000
筋間の膨らみ、眉庇の祓立台の形、品格の漂う兜鉢の形が名工「義通」を彷彿させる鉄錆地五
十四間筋兜です。兜鉢裏後正中板に彫られた「土陽左川住義實二男、森金藤治源義忠」の銘も
資料的に貴重です。水戸の兜でこの手の形式の兜が良く見られますが、本品は土陽左川という
地名から高知の方の甲冑師かと思われます。
また、銘に「義」の文字が付くことも「義通」を意識したのかもしれません。
㒅は鉄黒漆塗板物四段紺糸威の大振りな饅頭㒅です。非常に鉄味が良く、鍛えの良い一兜で、
名鑑には載っていないようですがかなり腕の良い甲冑師であったことが分かります。
№2 鉄錆地二方白十八間星兜
江戸時代
¥680,000
一行に九点の尖った小星を打ち、前後に素銅の地板を
置き、大円山形と阿古陀形の中間のような形が古雅な雰
囲気を醸し出した味のある一兜です。左右の板から矧ぎ
合せる形式も古式で、黒漆塗本小札三段紺糸威の饅頭
㒅も高級感があります。源平時代の兜を彷彿させるいか
にも兜らしい姿が趣のある名兜です。
2
№3
¥450,000
錆地塗六十二間小星兜
室町時代末期
眉庇に打眉と見上皺を施し、六十二間の各筋に一行三十点の小星を打ち、合計二千点近くもの
小星を打った製作する際に一番手間の掛かる六十二間小星兜です。引き締まった上州明珍系の
兜鉢の形と眉庇に配された二本角本もこの鉢の古さを物語っています。㒅は金小札五段縹糸威の
実戦的な日根野㒅です。
№4
¥580,000
№5
鉄錆地十二間筋兜鉢
¥65,000
「銘~川村信英作花押」
江戸時代
十二枚の鉄板を矧ぎ合せ大円山形
とし、兜鉢裏後正中板に「川村信英
作花押」と銘を彫った一兜です。こ
れだけで飾っても十分楽しめる手頃
な一兜です。
3
鉄錆地六十二間筋兜 「銘~早乙女家直」
江戸時代
眉庇に配された祓立台の蜻蛉尻に兜鉢の整
った形が典型的な早乙女鉢の特徴を示した
鉄錆地六十二間筋兜です。八幡座の作域も
非常に良く、早乙女在銘の六十二間筋兜と
いえば江戸時代から評価が高く、かなり高級
な具足に付いているのを良く見かけます。㒅
は鉄黒漆塗板物五段の実用的な日根野㒅
です。
№6 鉄黒漆塗六十二間筋兜
室町時代末期
¥350,000
古式な八幡座の金具も良く、兜鉢の姿、前板に配された長い角本、鉢裏の鉄味や矧板の形などを見てもこ
の兜がかなり時代の上がる兜であることが分かります。黒漆の艶の健全な一兜で、鉄黒漆塗板物五段紺糸
威の㒅も古風です。見ていて飽きのこない兜で、この手の兜の評価がもっと上がっても良いのではないかと
思われます。
№7 鉄錆地三十二間筋兜 「銘~明珍宗久作」
江戸時代
¥280,000
鉄味が良く、眉庇には信家風の祓立台を設け、
丸みのある兜鉢の姿も「信家」を彷彿と
させる健全で真面目な一兜です。
㒅は鉄黒漆塗切付小札五段紺糸威の
実用的な日根野㒅です。切付小札の胴などに
も合わせ易く、「明珍宗久作」銘も貴重です。
№8 鉄黒漆塗叩塗三枚張頭形兜鉢
桃山時代
№9 鉄錆地突配兜鉢
桃山時代
¥95,000
¥75,000
六枚の鉄板を矧ぎ合せ、眉庇に力強く
眉を打出し、幅広の並び角本を配した
時代の上がる突配形兜鉢です。比較的
頭高な形が良く、時代の古さから醸し
出される凄みが漂い、鉢だけで飾っても
十分楽しめる貴重な一兜です
三枚の鉄板に眉庇と腰巻板を付けた実戦的な
頭形兜鉢です。眉庇上部と腰巻板上部が同じ位
置にある、いわゆる三枚張の形式の頭形兜で、
眉の線形の内眉庇も設けた時代の上がる一兜で
す。
4
№10
№11
鉄黒漆塗面頬
鉄黒漆塗面頬
江戸時代
江戸時代
顔立ちの鉄錆地面頬です。垂は鉄黒漆塗板物四段
紺糸毛引威です。髭もしっかりと残り、すっきりとした
面相が上品さを醸し出しています。
¥290,000
¥250,000
皺の細かい打ち出しに奥行のある形が特徴の端正な
丸みのある顎の形が特徴の鼻筋の通った顔立ちが
纏まりの良い鉄黒漆塗面頬です。しっかりと髭も残
り、黒漆塗本小札四段紫糸威の垂も非常に高級感
があります。面垂まで本小札製の鎧は稀で、かなり
上等の鎧に付属していたものであったと思われま
す。
№13
№12
鉄黒漆塗面頬
鉄黒漆塗烈勢面頬
江戸時代
江戸時代
¥150,000
¥250,000
大量の黒髭が迫力のある鉄黒漆塗面頬です。
大きな口が迫力のある典型的な烈勢顔の大振りな 垂は二段目と裾板を金箔押とし他を黒漆塗とし
鉄黒漆塗面頬です。鉄黒漆塗切付小札五段紺糸 た鉄板物四段紺糸素掛威です。どのような鎧に
紫糸威の垂も大振りで見映えの良い一点です。
5
も合わせ易い一点です。
艶の良い黒漆が美しく、引き締まった顔立ちが格好の良い
№14
江戸時代
鉄錆地塗面頬 江戸時代 ¥180,000
鉄黒漆塗面頬
¥220,000
健全な鉄黒漆塗面頬です。垂は鉄黒漆塗板物三段を絵
革で蝙蝠付とした高級な仕立てとしています。
№15
№16
¥25,000
鍬形のような形に雲を象り中央に
「廉」の字を配した作域の良い前立で
す。「廉」は潔いという意味があり、
いかにも武士が好みそうな文字で
す。
江戸時代初期
錆地塗越中頬当
大振りで厳めしい顔立ちが非常に迫力のある鉄
錆地面頬です。しゃくれた顎に鼻の皺の打出が
特徴的です。垂も大振りな二段菱付の鉄黒漆塗
板物三段紺糸素掛威です。
丸みのある形が典型的な越中流の簡便で実用的
№17 雲に廉の字前立 (上下 13.5cm、左右
な練革製の錆地塗頬当です。垂も実用的な錆地塗
13.5cm 雌型)
¥35,000
板物三段紺糸威です。
№18
金箔押八日月前立
(全長22.5cm) 江戸時代
¥35,000
獅噛前立(上下10.5cm、
¥35,000
左右17.5cm 雌型)
№19
立体的な作り込みが作域の良い小振りで合わせ易い人
八日月を金箔押とした典型的な仙台藩の八日
気の獅噛前立です。このくらいの大きさが一番兜に馴染
月前立です。古色を帯びた金色が良く、黒漆塗
みやすく、合わせ易い一点です。
の筋兜に合わせれば引き立ちます。
6
№20
獅噛前立(上下 11cm、左右 17.5cm)
¥35,000
角と目を金、耳と口を赤、その他を黒とした見映えの良い
獅噛前立です。獅噛は兜の存在感を引き立たせる人気の
デザインです。
南無妙法蓮華経前立
(上下12cm、左右9.5cm) ¥25,000
№21
魚子地の金具の中央に「南無妙法蓮華経」の金
具を配した個性的なデザインの前立です。たま
に兜の前立を変えると雰囲気がガラッと変わり、
小馬印 (全長54cm)
一つの兜に対して数点の前立があると楽しめま
す。
№22 手慣らし大小一組
(大 34cm 小 32.5cm)江戸時代 ¥35,000
江戸時代
¥35,000
上部に「丸に抱き茗荷」紋を三面に配し、下部に白毛と金瓢箪
を配した小馬印です。鎧の脇に飾っても、これだけで単品で飾っ
ても楽しめます。
№23
扇子を模った鉄製の打物武器となります。重量がある
為腕の筋肉の鍛錬に利用したり、刃物が持ち込めな
い場所でも形が扇子なので、侍が持っていてもおかし
くない事から広く愛用されていました。
№24 土人形(全長17cm) ¥15,000
武者姿の土人形二体となります。槍を構えた武者は今にも飛び
掛かってきそうな面相で、もう一体は胴に桐紋が入った姿が勇ま
しい人形となります。男の子への贈り物や床の間に飾るのも良い
7
かと思います。
№25 金酢漿草紋入早合入れ
三点(上下 26cm 左右 11.5cm)
江戸時代 ¥35,000
竹で作られた早合が18本程入っ
た革製の早合入れです。実戦的
なもので、今まさに腰にこれを付け
て出陣しそうな雰囲気です。早合
も残り面白い火縄道具です。
№26 金葵紋入り革鞄(上下 17.5cm
左右 20cm) 江戸時代 ¥35,000
火縄銃関系の小物を入れたであろう革鞄で、大きく葵紋を二
点配した幕末の一点です。火縄銃は結構残っておりますが、
意外とその周りの小物は残っていない点と金葵紋が貴重で
す。
り込みはやはり銃の関連品を入れたものか。革の味わいも
良い物入れと言えるでしょう。
¥25,000
火薬入 (上下22cm 左右9.5cm)
江戸時代
全体を黒革包とした程度の良い火薬入れ
です。側面に朱で「蓋 壹匁四分」と書か
れ、ちょうどその分の火薬がこの蓋で計測
できるという事でしょう。
№29
黒漆塗家紋散刀筒(全長91.5cm) 江戸時代 ¥65,000
左右 21.5cm) 江戸-明治時代 ¥25,000
奥行の深いしっかりとした造り込みの革鞄です。堅牢な造
美しい艶の黒漆に「丸に釘抜き」紋と「下り藤」紋、「黄紫紅三つ引き」紋の変形紋が散
らされた刀筒です。錠前が壊れていたり、付いていない品が多い中、こちらの品は錠前
とその鍵が付いている健全な品で、優しい丸みの刀筒は鎧の横に飾っても映えると思わ
れます。
№27 「亀甲に剣花菱」紋入革鞄(上下 11.5cm
№28
8
№31 黒漆塗甲懸
江戸時代
¥75,000
黒漆塗の練革板を鎖で繋ぎ、足の甲の形に立体的
に構成した人気の甲懸です。軽量で実用的な一点
で、臑当の下に置くと鎧を高級に引き立てます。
№30 鉄錆地甲懸
江戸時代
¥190,000
鉄板を鎖で繋ぎ足の甲型に形成した人気の甲懸で
す。足首まで防御できるように鎖が配されています。比
較的状態も良く、鉄錆地の甲懸は特に遺品が少なく貴
重です。高級な鎧の足元を飾る際には欠かせない物
で、これを置くだけで鎧の格が上がります。
№32 変り額鉄
江戸時代 ¥65,000
鉄黒漆塗の手の込んだ額鉄で、
頭頂部の角鉄も良く、内張や緒も
健全に残っています。兜の簡略
化として誕生した額鉄も色々と変
化していったようです。
№33 鉄錆地額鉄
江戸時代 ¥55,000
NHK の大河ドラマ「真田丸」でもこの額
鉄を付けた武士が何人も出演しておりま
すが、実戦的な道具であり、この額鉄は
鉄錆地で鉄色も良く、鉢巻の布地も健
全で内張も完品です。新選組の土方歳
三が額鉄を着けた写真が残って いま
す。
9
№34 打根(鞘込 61cm
鞘なし 51cm)
江戸時代 ¥75,000
先端に全長15cm の槍穂先が
付き、元には羽根を配し、筈
尻には紐を付けた打根です。
遺品が少なく貴重な品で、江
戸時代の参勤交代の時に大
名が非常時の備えとして駕籠
の中に置いていたそうです。
武者合戦図掛軸
「銘~藤原稚成」
¥75,000
軸です。五月の節句の際に飾るのに最適なのではないでしょうか。
波打ち際で紺糸威の大鎧を着た武士が矢をつがえる姿を勇ましく描いた掛
10
総覆輪兜に紺糸威の胴丸を着用した馬上武者が槍で敵を倒している姿
を中心に、躍動感のある合戦図が見事にえがかれた非常に書き込みの
良い掛軸です。銘の藤原稚成は高取稚成の事で、歴史画を得意とし、帝
展審査員などもつとめた明治から昭和初期の日本画家です。
№38
¥25,000
№37 武者絵掛軸
金銀牡丹高蒔絵海有水干鞍
「永禄二年 二月五日 花押」
室町時代 ¥280,000
前輪と後輪に金と銀で牡丹を高蒔絵し
た海有水干鞍で、落ち着いた色合いから
高級感の漂う一品となっております。居
木には「永禄二年五日」と「花押」が彫ら
れており、この花押は室町幕府のお抱え
鞍打師の「伊勢因幡守貞倍」ではないかと
思われます。
№36 金撫子紋散海有水干鞍
江戸時代 ¥180,000
蒔地と呼ばれるザラ目を持たせた下地に金で植物
の撫子を散らした海有水干鞍です。撫子は古くか
ら親しまれ、しばしば女性や子供に例えられる事か
らそれらの方々への贈答品だったかもしれません。
手の平にすっぽりと収まるほどの大
きさの仏様四体です。いずれも金
属製で不動明王、他諸仏です。兜
の内張に入れたり、籠手の瓢の中に
入れたりした持仏です。色々な歴
史と想いを背負った兜仏といえる
でしょう。
№39 兜仏四体(高さ 3.0~3.5cm)
江戸時代 ¥25,000
№40 厨子入仏像(高さ 8cm)
江戸時代 ¥25,000
甲冑の箱の中に入っていたり、道中で持ち歩
いたりした小型厨子入仏像です。信仰と決意
の思いの詰まった仏像でしょう。仏像は木製
で、意外と少ない品物です。
松重ね透鐔(上下7.7cm 左右7.7cm)
江戸時代 ¥25,000
№41
老松を上部に数点配し、下部に鳥を数羽透かした古雅な
味わいのある透鐔です。透鐔は写真写りも良く魅力的で
す。なお、この鐔箱には「尾張透」の張り紙があります。
(上下 8.3cm 左右 8.3cm) 江戸時代 ¥45,000
越前住記内作の作域の良い在銘透鐔です。実の
ある大きな植物を上下に配し、二段菱を左右に置
いたおっとりとした構図の透鐔で、落ち着いた鉄色
と雰囲気を醸し出した一品です。
№43 「丸に剣酢漿草」紋陣羽織
11
江戸時代 ¥90,000
美しい深みの緑色で染められた麻地に、大小二本の白線を引
き、「丸に剣酢漿草」紋を刺繍した陣羽織となります。襟の部
分には異国調の花柄の布地を用いており、敵味方に己の威光
を知らしめる為、舶来の物を用いたのではないでしょうか?単
品で飾っても、鎧に着せても映える一品でしょう。
№42 植物樹透鐔「銘~越前住記内作」
№44 白糸威胴丸・袖付 江戸時代 ¥550,000
№46 黒漆塗横矧二枚胴 江戸時代 ¥60,000
本小札は黒漆で塗り、白糸で威した大変優雅な胴丸と
なります。金具廻には覆輪を這わせ、各八双金物も精巧
に作られており、五段下七間草摺の裾板の菱綴等から
も高貴さが窺えます。壺袖の造り込みも胴と同じ形式の
本小札の白糸威で、曲線も優美な物な為、胴袖のみで
飾るもよし、兜と組み合わせるのも良しと様々な楽しみ方
が出来る一品だと思います。
№45
萌黄糸威碁石頭縫延二枚胴江戸時代 ¥75,000
前立挙三段、後立挙四段、長側四段の桶側胴とな
ります。草摺は四段下りの七間で構成されており、
スッキリとまとまった一品となります。甲冑購入の入
門物としておすすめです。
胴の造り込みは縫延形式とし、草摺は金箔押四段下りの六
間切付小札で構成されており、胴の黒漆と金の対比が美し
い一品となっております。萌黄色は春先に芽吹く若葉の様
な色という事で古来より若武者向けの色という事で愛用さ
れてきました。
12
№48 黒漆塗三具 江戸時代 ¥90,000
籠手は全体を黒漆塗りとし、幅が広めの三本篠を下部
に配し、上部に亀甲金を張り巡らせた品で、部位に応じ
て鎖の組方を「四つ入り」や「八重鎖」と実用性を意識し
た造り込みをしております。佩楯も籠手同様に、亀甲金
を廻らせた品で、臑当は幅広三本篠を鎖で繋ぎ、中央
に鎬筋は鎬筋、鉸具摺には小桜韋を綴じ付けた物となり
ます。
№50
13
金具廻りを描覆輪で縁取り、脇板を威糸で綴じ
付ける等随所に手が込んだ一品です。草摺は
四段下りの七間切付小札と一般的な桶側胴と
比べ、品が上がる印象です。この様な胴に好み
の物を組み合わせて、一領とするのも楽しみの
一つではないかと思います。
№49
三具 江戸時代 ¥190,000
黒漆塗三具 江戸時代 ¥220,000
三枚筒の中央に鎬筋を立て、麦藁篠を配した籠手、
十八枚五段下の伊予佩楯、五本篠に三つ割十王頭
の立挙を冠した臑当の三具となります。家地の状態も
大変良好で、組み合わせ易い色使いの品だと思いま
す。
№47 黒漆塗革綴横矧二枚胴
江戸時代 ¥95,000
加賀の形式が随所に見受けられる三具で、籠手の鎖に
は真鍮を用い、篠には異国調の切鉄に銀蝋流しを施して
あります。佩楯は鮮やかな金の叩塗が目を惹く板佩楯
で、臑当の緞子も美しい華美な品となります。
№51 鉄黒刷毛目塗変袖
江戸時代 ¥75,000
縁に亀甲金を這わせた姿はさながら
亀や玄武の甲羅を模した珍品となり
ます。中央部の冠板は縄目覆輪と
し、材質は鉄、塗りを刷毛目塗で中
央に鎬筋が立ててあります。九枚の
板を組み合わせて構成している為、
可動する点も評価が上がる一品で
す。
№53 金箔押紺糸切付小札袖
江戸時代 ¥45,000
№52 黒漆塗肩取威切付小札袖
江戸時代 ¥55,000
金色に紺糸が映える美しい袖となります。合わせ
易い色使いなので、煌びやかな胴にも合います
し、素直な胴のアクセントとして金を取り入れるの
も良いかと思われます。
上二段を白糸、下四段を萌黄色の肩取威とした切付小札
袖です。漆の状態も大変良好で、裾板には魚子地の猪目
が嵌め込まれた上品な仕上がりの品となります。
№54
№55
茶叩塗陣笠 江戸時代 ¥55,000
(全長五二cm)江戸時代 ¥45,000
「丸に抱茗荷」紋 黒漆塗一文字陣笠
しっかりとした造りと健全な漆が美しい一文字陣笠
です。大小二本の金線を描き、「丸に抱茗荷」を据
えた姿は見る者を魅了します。
内側は黒漆とし、外側を茶漆で叩塗とした一
文字陣笠となります。立派な八幡座や家紋を
配し、状態も健全な一品で、兜とは一味違った
頭部を彩る一品です。
14
№56 錆地塗突配形兜 皺革包五枚胴具足
江戸時代 ¥680,000
兜は四方白一垂の頭高な錆地塗突配形で、吹返に九曜紋を据えた日根野㒅を付けたスラっとした形が特徴の
兜で、威厳のある面相の烈勢面が雄々しさを引き立てます。胴は皺革包で、板頭を山が連なったような形の「連
山頭」とし、皺革の独特な表情が兜や三具の塗りをより魅力的にまとめ上げております。三具も錆地塗で統一さ
れ、瓢箪籠手の内側には中に鎖を綴じ付けた脇当が付き、太腿を彩る佩楯は、札板二十枚五段下の計二百枚
を片側に配す程の手の込んだ品で、装着時の密着度を上げたかなり実戦を意識した物でしょう。突配形兜を冠
とした一領具足は数も少ないので、他の一領具足と並べ各部の造り込みの違いを見比べて楽しむと色々な発見
があるかもしれません。
・
№57 小桜韋威大鎧(共箱付)
「日甲研・甲種特別貴重資料鑑定書付」
室町時代後期~江戸時代¥950,000
黒漆塗本小札を小桜韋威とした大袖一双です。室町時代の笄金物と八双金物も良く、菱塗は赤革二段菱とし
ています。共箱の蓋裏には「大袖壱具讃州揚氏舊蔵、後素齋収蔵ニ歸す」と書かれており、元々「讃州揚氏」の
旧蔵品を江戸時代後期から明治時代の日本画家である「後素齋」が引き継ぎ収蔵していたもので、当時から資
料として大事に保管されていたことがわかります。日本甲冑武具研究保存会の鑑定書も付き、資料としても、こ
れだけで壁に掛けて飾っても楽しめる名品です。
平素より当店を御利用頂きありがとうございます。
ゴールデンウィークはカレンダー通りの営業(4月30日、5月2日は営業)となりますので、
皆様の御来店お待ちしております。
株式会社 紀の国屋
編集責任者 佐孝宗則
〒103-0028
東京都中央区八重洲1-6-15登代田ビル3F
TEL03-5202-8688 http://www.kinokuniya.tv
FAX03-5202-8689 E メール [email protected]
・佐川急便による代金引換・各種クレジッ
トカードの利用が可能になりました。
・振込先:東京シティ信用金庫本店
普通口座 No.0701930 (株)紀の国屋
※36 回まで分割払い(セディナ扱)及び
VISA カード(来店時)も使えます。