2016 年 4 ⽉ 25 ⽇ 各 位 本店所在地 会 社 名 代 表 者 東 京 都 千 代 ⽥ 区 麹 町 2 - 4 そ ー せ い グ ル ー プ 株 式 会 社 (コード番号 4565 東証マザーズ) 代 表 執 ⾏ 役 社 ⻑ CEO ⽥ 村 眞 ⼀ 問い合せ先 執 ⾏ 役 副 社 ⻑ CFO 電 話 番 号 03-5210-3290 ⻁ ⾒ 英 俊 (代表) 子会社 Heptares 社の研究者が GLP-1 並びにグルカゴン受容体の構造を解明、 代謝性疾患の構造ベース創薬の糸口へ 活動状態にある GLP-1 の構造を初めて解明、グルカゴン受容体における新規のアロステリック 結合部位を同定し Nature 誌で発表 当社子会社である Heptares Therapeutics (ヘプタレス・セラピューティクス、以下、 「Heptares 社」)の研究者は、GLP-1(ペプチド 1 に類似のグルカゴン)とグルカゴン受容 体の高解像度 X 線結晶構造解析に成功いたしました。両受容体は血糖値をコントロールす る重要な役割を持ち、糖尿病をはじめとする代謝性疾患の有効な治療標的と考えられてい ます。 Heptares 社の画期的な研究により得られたこれらの受容体に関する新たな構造情報は、 創薬ターゲットとして重要な受容体ファミリーである G タンパク質共受容体(GPCR)に対す る StaR プラットフォームの活用により創出され、Heptares 社がこれまでに蓄積している豊 富な構造解析データに追加されることとなります。Heptares 社の研究者がこれまでに解明 した 12 以上の GPCR の詳細な X 線構造から成る独自の情報資源は、Heptares 社の構造ベー スデザインプラットフォームの活用によって、これらの受容体だけでなく疾患に強く関連 のある類似した構造を持つ受容体を標的とした低分子化合物並びに生物製剤のような治療 薬の創出をも可能とします。 ペプチドアゴニストと結びついた全長の GLP-1 受容体 X 線構造を解析した Heptares 社の 研究者による功績は、同クラスの受容体について初めて活動状態にある立体構造を解析し たことを示しています。この状態における高解像度の GLP-1 受容体構造の情報は、代謝性疾 患の治療に用いられる選択性の高い低分子経口薬の開発にとって重要であると期待されて います。 また Heptares 社の研究者は、グルカゴン受容体に関してグルカゴンの結合部位とは異な る新規の結合部位を特定し、この知見が Nature 誌に掲載されました。このアロステリック な結合部位は、受容体の膜貫通領域の外側、細胞膜との接合部位に存在し、MK-0893 のよう な低分子アンタゴニストと結合した際に、受容体の正常な情報伝達機能を阻害することが 示されました。(以下、文献をご参照ください) 1 Heptares 社は同社の画期的な研究により見出された GLP-1 およびグルカゴン受容体の構 造および物理化学的な情報と、既に解明されている CRF-1 受容体のような同じクラス B の GPCR に関する情報を用いて、先天性高インスリン血症のような希少疾患治療の新たな可能 性を持つ低分子 GLP-1 アンタゴニストの臨床試験入りを目指します。 Heptares 社のチーフ・サイエンティフィック・オフィサーであるフィオナ・マーシャル は次のように述べています。「Heptares 社は独自の StaR@テクノロジーを活用することに よって重要な GPCR の構造を解明することができると証明し続けています。引き続き、当社 独自の創薬デザインプログラムだけでなく、パートナーと共に実施する研究開発プログラ ムに当社の知見を活用してまいります。我々の画期的な研究成果は、臨床的な意義が解明さ れつつもこれまで創薬が不可能もしくは困難とされていた幅広い GPCR を標的とした医薬品 開発を進める上で、当社の構造ベースアプローチの能力を大いに高めることになります。」 クラス B の GPCR は、GLP-1、グルカゴン、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンファクター (CRF)、カルシトニン、副甲状腺ペプチドホルモンなどのペプチドホルモンに代表される 一連の構造が類似した受容体のファミリーです。クラス B GPCR は、心血管疾患、代謝性疾 患、骨疾患、片頭痛など多くの治療ターゲットを含み、臨床的に強い関連性が立証されてい ますが、構造情報は明らかになっていません。 <ご参考> 文献 Jazayeri, A. et al (2016) Nature http://dx.doi.org/10.1038/nature17414 Hollenstein, K, et al Structure of class B GPCR corticotropin-releasing factor receptor 1. (2013) Nature 499: 438–443 Heptares 社について Heptares 社は、広範囲のヒト疾患に関連する 375 個の受容体のスーパーファミリーであ る G タンパク質共役受容体(GPCR)を標的とした創薬を行う医薬品開発企業です。同社独自 の構造ベースドラッグデザイン技術を利用することにより、臨床的な有用性は証明されて いるものの、これまで創薬が困難であった GPCR を標的とした医薬品の創出が可能となりま す。このアプローチを使用して、同社はアルツハイマー病、統合失調症、片頭痛、依存症、 代謝疾患等の治療法を革新する可能性を有する、画期的なパイプラインを構築しています。 Heptares 社は新規開発候補品や技術提供について、既に Pfizer 社、AstraZeneca 社、 Medlmmune 社、Kymab 社、MorphoSys 社、Teva 社等をはじめとする大手製薬会社やバイオテ クノロジー企業と提携しています。 Heptares社はそーせいグループの100%子会社です。詳細については、www.heptares.comと www.sosei.comをご覧ください。 HEPTARESは、EU、スイス、米国と日本における登録商標です。 そーせいグループについて そーせいグループはグローバルに医薬品開発に取り組む日本発バイオ医薬品企業です。 2 そーせいグループのビジネスモデルの根幹にあるのは、新規・差別化可能な開発品および 基盤技術の探索、それらの非臨床・臨床開発の支援、開発・販売提携等を通じて世界中の 患者さんに新たな医薬品を届けることです。 詳細については、 www.sosei.com をご覧ください。 3
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