鬼北町人口ビジョン・総合戦略概要版

人口ビジョンとは、本町の人口の現状を
分析し、今後目指すべき方向性と人口の
将来展望を示すものです。
総合戦略とは、住みよい地域を創り、人
口減少を克服するために町が行う施策
の指針となるものです。
計画の期間は平成 27 年度から平成 31
年度までの5か年です。
鬼北町人口ビジョン
鬼北町人口ビジョン
鬼北町の人口の現状
合計特殊出生率は
1.64。愛媛県平均より
合計特殊出生率の推移
合計特殊出生率の推移
も高い
年齢3区分別人口の推移
(百人)
200
総人口は減少の一途
196
総人口
2.20
150
118
生産年齢人口
老年人口が4割近い
1.80
(
人 100
口
百
人
50
59
58
)
44
年少人口
20
13
老年人口
0
1965
70
75
80
鬼北町
2.00
116
1.77
85
1.62
愛媛県
1.40
新居浜市
90
95
2000
05
10
松山市
1.00
(年)
資料:人口動態保健所・市区町村別統計
転出数が転入数を上回る「社会減」
転入数・転出数の推移 転入・転出数の推移
が続くが、宅地分譲などで「社会増」
40
20
(人)
500
0
-20
働く場が少なく卒業後
も町に戻れない。
特に女性が戻らない。
-120
323
転
入 300
数 200
-40
314
(100)
-160
-73
(400)
(500)
町民意識調査
理想の子どもの人数と実際の人数
理想とする子どもの人数を実現できていない。
未婚の人より、実際に子ども持つ人のほうが、より多
く子どもを持ちたいと思っている。
未婚・希望 5.2
n=115
既婚・実際
40%
60%
100%
0.9
22.6 5.2 3.5
62.6
15.6
80%
46.4
32.3
1.0
3.4 1.3
2.22人
2.28人
1人
2人
60.0
3人
4人
【中学生対象】 鬼北町が好きか
どちらとも
あまり好き 嫌い いえない
じゃない 2.3% 4.7%
3.5%
5人以上
9.2 4.6 8.4
3.01人
子供はほしくない
不明
(396)
(411)
2005
2006
-63
-61
-45
(377)
(398)
(377)
2007
2008
2009
-52
(296)
(322)
(387)
2010
2011
まあ好き
36.0%
好き
53.5%
50
100
80.2
不明
10.2%
わからない
12.0%
キジ肉やゆずなど特産品が多い
16.3
(350)
2014 (年)
できるだけ早く
戻ってほしい
3.5%
(%)
0
20
34.4
7.2
広い世界で活躍してほしいから
6.9
住む場所を確保できないから
n=86
n=86
その他
不明
中学生の約9割が鬼北町を好き。自然の美しさが町の最大の魅力。
- 1 -
40
30.6
なにかと生活が不便になるから
離れていたほうがお互いに気楽だから
16.3
(348)
2013
いずれは戻っ
てほしい
29.0%
子どもやその配偶者の意思を尊重すべき
孫の教育等のためには町外のほうがいから
36.0
町の名前がかっこいい
-30
戻らなくても
かまわない
45.3%
他の子どもが鬼北町にいるから
40.7
お祭りや伝統文化がある
2012
戻っても就労の場が少ないから
(%)
人がやさしい
-37
子どもに鬼北町へ戻ってほしいか
「戻らなくてもかまわない」理由
山や川など自然の景色がきれい
320
n=801
鬼北町の好きなところ(上位5項目)
0
311
32
n=1109
既婚・理想 1.2 16.7
328
6
町外で働く子を持つ親のうち
半数近くは、「将来、子どもが
町に戻らなくてもかまわない」
と考えている。
その最大の理由は「戻っても
就労の場が少ないから」。
回答者の
平均
335
328
16
転 (200)
出
数 (300)
20%
332
0
女性
-140
0%
337
転入数-転出数
100
男性
の年もある。
427
400
-100
松野町
1.64
1.60
若者の町外流出が顕著。
進学等による流出が多い。
60
-80
宇和島市
1.71
1.20
年齢階級別人口移動
(H17 年→H22 年)
(人)
-60
1.78
1.75
5.5
3.3
2.5
0.6
6.3
2.8
n=363
将来推計人口
人口の将来展望
(人)
国立社会保障・人口問題研究所(以下、社人研)
12,000
の推計によると、鬼北町の人口は平成 52(2040)
11,000
年に 6,875 人、平成 72(2060)年に 4,509 人まで
10,000
減少する。
11,633
11,004
9,500
8,817
9,000
8,196
7,611
8,000
人口の将来目標
平成 52(2040)年頃まで 7,600 人規模を維持し、
平成 72(2060)年の目標人口を約 5,640 人とする。
5,000
(社人研推計より約 25%上積み)
4,000
7,041
このままいくと、平成72
(2060)年には4,509人に
7,000
6,000
各種施策により減少のスピードを
緩やかにすることで、
平成52(2040)年に7,611人、
平成72(2060)年に5,640人
を目指す
10,246
6,525
6,875
6,053
5,640
25%
上積み
国立社会保障・人口問題研究所の推計人口
4,509
鬼北町の人口の将来展望
3,000
2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 (年)
目標人口実現のための前提条件
【合計特殊出生率】
平成 52(2040)年に、人口の置換水準である 2.07 まで上昇させること。
【社会増減】
10 歳代後半~20 歳代前半:進学による町外流出はやむを得ない。(現状が続く)
20 歳代後半~40 歳代前半:子育て世代の転入数・転出数を均衡させること。(社会減をゼロにする)
50 歳代後半~70 歳代男女:社人研の想定移動率よりも2~5割増しで段階的に増加させること。
80 歳以上:社会減が止まり、移動率ゼロ(均衡)で推移させること。
【その他】
地域の魅力が高まり、多くの人が訪れてみたい、住みたいと思う町になること。
実現のためにどのようなことが必要か
 若い人や女性が働ける場があり、この町で経済基盤を築き、家庭を持とうと思えること。
 結婚・妊娠・出産に対する経済的支援や各種子育てサービスが充実し、安心して生み育てられること。
 リタイアしてふるさとに帰りたい人や移住を望む人が、住む場所と働く場を確保できること。
 高齢者が安心して暮らすための社会基盤が整い、生涯現役として生き生き暮らせること。
 特色ある魅力的なまちづくりが進められ、多くの人が訪れてみたい、住んでみたいと思えること。
鬼北町総合戦略
本町をとりまく現状と課題、本町の特徴、町民の意向調査結果等を踏まえ、目指すべき将来の方向を
以下の4つに定めます。
基本目標1
豊かな地域資源を活かした産業振興《女性・若者・高齢者がいきいき働けるまち》
基本目標2
「帰りたくなる」心のふるさと《訪れたいまち・住みたいまち》
基本目標3
家族全員・地域全体で子育て《親と子がともに育つまち》
基本目標4
四万十川流域で連携し、時代にあった地域をつくる《つながる安心、連携のまち》
- 2 -
基本目標1
豊かな地域資源を活かした産業振興《女性・若者・高齢者がいきいき働けるまち》
施策の基本的な方向
若者の地域への定着を図るためには、町内での魅力的な「しごと」づくりが不可欠です。民間や近隣自治体との連携を
図り、様々な角度から産業振興による新たな雇用を創出し、町外からの新たな人の流れを生み出すことで「しごと」と
「ひと」の好循環を作り出します。
数値目標
項目
基準値
町内事業所従業者数
目標値(平成 31 年度)
3,810 人
→
3,810 人維持
25,710 百万円
→
2%増
農林業生産額
565 百万円
→
10%増
町産一次産品を用いた商品の生産額
244 百万円
→
20%増
町内総生産
施策の内容
1-1
もうかる農林業の確立
1-2 新産業創出、創業・起業支援
 農林業の高付加価値化・・・特産品の生産・加工能力を高めるた
めの施設整備と有効活用、新規作目の導入促進、産直販売の
誘致、空き家の改築による事業所活用への支援 など
 意欲ある起業家や若手経営者への支援・・・空き店舗調査及び
推進、鬼北ブランドの育成支援 など
 担い手の育成・・・農地探しや技術研修・販路確保など一貫した
新規開業希望者とのマッチング、若手経営者の新事業立ち上げ
就農支援、若い林業労働者の育成確保 など
1-3
や移住者・アクティブシニアなどの起業支援 など
既存企業の基盤強化
1-4 求人・求職マッチング機能の強化
 既存企業の基盤強化、事業拡大、多角化等への支援・・・商工会
と連携した経営近代化への支援 など
 町内事業所での女性や若者、高齢者が働ける場の開拓・・・農業
の6次産業化や観光振興等による女性や若者が活躍できる職域
 中心部の魅力再生・・・JR近永駅周辺の再開発 など
基本目標2
 企業、事業所誘致の推進・・・アルコール工場跡地などへの企業
の創出支援、起業家が参入しやすい環境づくり など
「帰りたくなる」心のふるさと《訪れたいまち・住みたいまち》
施策の基本的な方向
本町で生まれた人が、ずっとここに住み続けられるよう、住居、仕事、教育その他、暮らしのあらゆる面でのサポートを
充実させます。鬼北町ならではの、オンリーワンの観光資源を磨き、誰もがここを訪れたい、さらには住みたいと思うま
ちづくりを進めます。
数値目標
項目
基準値
目標値(平成 31 年度)
転入者の増加
338 人
→
25 名増
転出者の減少
360 人
→
50 名減
年間観光入込客数
443,356 人
→
10 万人増
道の駅の年間売上
576,515 千円
→
1 億円増
施策の内容
2-1
移住・安住促進
2-2 交流人口の拡大
 本町出身者のUターン促進・・・地元求人企業とUIJターン希望
 鬼のまちプロジェクトによる鬼北町の顔づくり・・・鬼にちなんだ商
者のマッチング など
品開発やイベントの実施 など
 移住者支援体制の整備・・・空き家の現状調査と空き家バンク
 グリーンツーリズムの推進・・・農家民宿や農家レストランの開業
の設置、移住者への空き家紹介、古民家再生支援 など
支援、自然体験プログラムの商品化推進 など
 定住者の転出抑制・・・生活満足度向上のための学習・スポーツ
施設の充実 など
 観光の魅力向上・・・自転車観光の魅力向上、合宿・研修の誘
致、伝統文化や史跡等の観光資源化 など
- 3 -
基本目標3
家族全員・地域全体で子育て《親と子がともに育つまち》
施策の基本的な方向
結婚、妊娠、出産、育児、教育において切れ目のない支援策を講じるとともに、子育て経験者や高齢者などの力を借
り、地域全体で子育てを支え、質の高い教育を提供する体制を整えます。
数値目標
項目
基準値
目標値(平成 31 年度)
年間婚姻件数
29 件(H21~25 年平均)
→
35 件
年間出生数
52 人(H22~26 年平均)
→
62 人
1.64(H22 年)
→
1.79
合計特殊出生率
施策の内容
3-1
少子化対策
3-2
 妊娠・出産に対する支援・・・
基本目標4
3-3 教育の充実
 子育て世帯への経済的支援・・・各種手当
不妊治療にかかる費用への
助成 など
子育て支援策の充実
 ICT活用による学校教育の充実・・・小中学校への
の支給や保育料の軽減 など
タブレット端末の配付・活用 など
 安心して子育てができる環境づくり・・・保育
 地域・家庭と連携した教育の充実・・・放課後児童
施設・サービスの充実、高校生までの医療
クラブや放課後子ども教室の充実、地域の課題を
費無料化 など
学ぶカリキュラムの実施 など、
四万十川流域で連携し、時代にあった地域をつくる《つながる安心、連携のまち》
施策の基本的な方向
住民同士が協力し合って地域の問題解決に取り組んでいけるよう、さまざまな住民主体の活動を支援します。
本町だけでは解決が難しい課題については、南予地域全体で連携し、官民一体となって取り組みます。
清流四万十のブランドを活用し、流域の市町と連携して観光ルートの開発に取り組むなど、広域で地域ブランドを高め
る活動に取り組みます。
数値目標
項目
基準値
目標値(平成 31 年度)
ICTを活用した住民サービスのシステム構築数
未実施
→
調査実施
南予地域連携による事業承継困難企業の解消
未実施
→
事業承継困難企業のうち 10%以上の
困難状態解消
連携事業
→
観光コースの設定・イベントの実施
四万十川流域自治体による連携事業数
施策の内容
4-1
地域とつながる安心の構築
4-2 連携による地域の活性化
 ICT活用による「つながる」仕組みづくり・・・光ケーブル網を活用
 南予地域官民連携による円滑な事業承継支援・・・南予一円で連
した買い物支援、高齢者の見守りなど、生活関連サービスのシ
携した事業承継困難な事業所の解消 など
 四万十川流域で連携した地域ブランド磨き・・・四万十川流域の
ステム構築 など
 地域とつながる「小さな拠点」づくり・・・公共施設等を利用したコミ
ュニティ活動の拠点づくり など
他の自治体と連携した広域観光ネットワーク化の推進、流域一
帯での観光イベント開催 など
発行:愛媛県鬼北町
〒798-1395
愛媛県北宇和郡鬼北町大字近永 800 番地1
TEL 0895-45-1111(代)
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