2016年9月にかけての見解 - 日興アセットマネジメント

2016年4月12日
2016年 春号
~ 2016年9月にかけての見解 ~
経済① : 米国/ユーロ圏/日本、 金融政策、 主なリスク要因
経済② : 中国/豪州/ブラジル/新興国、 商品市況
債 券 : 米国債/ドイツ国債/日本国債/新興国債券、今後の見通し
為 替 : 米ドル/ユーロ/豪ドル/新興国通貨、今後の見通し
株 式 : 米国株式/ユーロ圏株式/日本株式/新興国株式、今後の見通し
p 2
p 4
p 6
p 8
p10
■過去6ヵ月の主要マーケットの推移と主な出来事■
115
(2015年10月1日~2016年3月31日)
世界株式*(2015年9月30日=100として指数化、左軸)
110
105
100
欧州中銀、
追加緩和を決定
(12/3)
米連銀、
利上げを決定
(12/16)
米連銀議長、利上げは
極めて緩やかなペース
との方針を強調(11/4)
パリ同時テロ
欧州中銀
米連銀、(11/13)
総裁、追加
12月の利上げ
金融緩和を
の可能性を
示唆(10/22)
示唆(10/28)
中国、追加金融
緩和を決定
(10/23)
欧米などに
よる対イラン
制裁解除
(1/18)
中国首相、構造改革を
進める一方、インフラ投資
で景気を支える意向など
135
を表明 (3/5)
ブリュッセル
米連銀、利上げ 連続テロ
ペースの減速を (3/22)
欧州中銀総裁、
示唆(3/16)
3月にも追加
105.55
130
金融緩和に踏み
サウジアラビア、
切る可能性を
示唆(1/21) ロシアなどの
4産油国が原油
(円)
生産量の凍結
欧州中銀、包括
125
で合意(2/16)
的な追加金融
緩和を決定
(3/10)
米原油先物、03年
以来の安値(2/11)
95
日銀、量的・質的
金融緩和の補完
策を決定
(12/18)
90
120
欧州の銀行の収益
や健全性に懸念が
強まる(2月上旬)
日銀、マイナス
金利の導入を
決定(1/29)
円相場(対米ドル、右軸)
140
米連銀議長、
利上げを慎重
に進める考え
を強調(3/29)
115
112.40
85
*MSCI ACワールド指数(米ドル、トータル・リターン・ベース)
3.0
(%) 米10年国債利回り
2.5
11月の米雇用者
増加数、21.1万人
(12/4)
9月の米雇用者増
加数、14.2万人に
とどまる(10/2)
2.0
1.5
15年10月
110
10月の米雇用者
増加数、27.1万人と
15年最大の伸び
(11/6)
15年11月
15年12月
1月の米雇用者 2月の平均時給、
増加数、15.1万人 前月比低下
にとどまる(2/5) (3/4)
12月の米雇用者
増加数、29.2万人
(1/8)
16年1月
16年2月
1.77
16年3月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
※上記グラフ・データは過去のものであり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
1
世界経済の振り返りと今後の見通し①
米国:個人消費の堅調が景気を牽引
日本:個人消費は持ち直しへ
米国景気の回復はまだら模様ながら、物価変動の影
響を除いた実質個人消費は引き続き堅調です。今年
1-3月期のGDPは前期比年率+1%程度にとどまった
可能性があるものの、向こう半年およびその次の半年
のGDPは、市場予想と同等の前期比年率+2.3%程度
に達すると見込まれます。設備投資や純輸出は、4-6
月期は軟調ながら、その後は原油安の影響が和らぐ
につれて回復することでしよう。また、個人消費および
住宅投資の堅調や、住宅価格の上昇に伴なう税収増
を背景とした政府支出の増加が寄与するほか、1-3月
期以降は、在庫削減の動きによって成長率が押し下
げられることはないとみられます。
GDP成長率は、向こう半年が前期比年率+1.3%、次
の半年は+1.6%と予想されます。賃金上昇が予想を
下回る中、実質個人消費の冴えない状況が続いてき
ましたが、2016年には実質賃金の上昇や資産効果、
景況感の改善などが、消費や恐らく住宅投資を支える
と見込まれます。また、設備投資や政府支出もやや伸
びるとみられますが、純輸出の先行きは不透明です。
なお、2017年4月に予定されている消費税率の引き
上げは延期されると想定しています。
雇用については、雇用者数の伸びがやや鈍化するも
のの、失業率の低下はいましばらく続くと予想されま
す。賃金については、月次指標の伸びは実態より低
いとみられます。労働市場は引き続き総じて良好で、
過度にタイトな状況にはないとみられます。
ユーロ圏:テロの影響はあるが、回復が続く
景気は市場予想をやや下回っているものの、引き続
き良好です。3月に発生したブリュッセルでの連続テロ
や同様の事件が今後も起きるのではとの懸念などに
より、観光業を中心に影響が懸念されるなど、先行き
に陰りが生じています。しかし、弊社では、向こう半年
およびその次の半年のGDP成長率を、市場予想より
やや高い前期比年率+1.7%と予想しています。背景
には、企業景況感の改善や鉱工業生産の回復があり
ます。輸出は、向こう2、3ヵ月、軟調となる可能性があ
るものの、その後は、中国での景気刺激策に伴なう需
要の増加や他の新興国での需要の回復などを受け、
改善に向かうとみられます。一方、設備投資や観光支
出、政府支出は引き続き弱含むと予想されます。なお、
原油価格の低迷により、物価上昇率が向こう数ヵ月、
前年比横ばい程度にとどまる可能性はあるものの、エ
ネルギーや食料などを除いたコア物価は今後も前年
比+1%前後で推移し、やがて加速するとみられます。
ギリシャは引き続きリスク要因ながら、大きな問題に
は発展しないとみています。より脅威なのは、反移民、
反統合を唱える極右の動きと考えられます。なお、英
国のEU(欧州連合)離脱の是非を問う6月の国民投票
については、僅差での否決を想定しています。
金融政策:米国での利上げは年内2回
米国での2016年の利上げは、6月と12月の2回と予
想しています。ただし、英国のEU離脱の是非を問う国
民投票の結果を確認すべく、次の利上げが7月に先
送りされることも考えられます。その場合、利上げ積
極派からの先送りへの反対表明などをきっかけに、米
連銀内の意見対立が市場の懸念材料となる可能性も
考えられます。
ユーロ圏では、ECB(欧州中央銀行)が事業債の買入
れを含む包括的な追加金融緩和を3月に決定したも
のの、会見でドラギ総裁がさらなる利下げを想定して
いないと述べると、ユーロは上昇しました。今後は、緩
やかな追加緩和が僅差で決定される可能性があるも
のの、追加利下げは行なわれないとみています。
日本では、マイナス金利の導入で収益環境が厳しくな
るとして、銀行の株価が大きく下落したこともあり、さら
なる金利引き下げの可能性は低いとみられます。
主なリスク要因
英国のEU離脱の可能性や、トランプ氏が米大統領と
なれば、世界秩序が混乱するとの懸念を除くと、最大
のリスク要因は引き続き、欧米でのテロの増加と考え
られるものの、影響が長続きする可能性は低いとみら
れます。中東・北アフリカやウクライナの情勢、中国の
覇権主義、北朝鮮の動きなど、概して、地政学的リス
クは引き続き非常に高いと考えられます。また、新興
国経済も引き続きリスク要因であり、特に、多額の米
ドル建て負債を抱える企業の格下げなどにより、信用
リスクが高まる可能性があります。また、米国につい
ても、シェール業界の多額の負債に注意が必要です。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
2
■主要経済指標などの推移■
世界の貿易量および鉱工業生産と主要国・地域の景気先行指数の推移
(%)
(2013年4月~2016年2月)
3
2
1
貿易量、鉱工業生産とも
伸びが鈍化
0
-1
世界の貿易量
世界の鉱工業生産
いずれも3ヵ月移動平均の3ヵ月前比
-2
(2016年1月のデータまで)
-3
102
景気先行指数
日本
米国
ユーロ圏
101
ユーロ圏では安定した成長、
中国では景気鈍化の一服、
米国および日本では成長の
鈍化が示唆されている
100
99
中国
98
(長期移動平均=100)
97
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
(CPB(オランダ経済政策分析局)およびOECD(経済協力開発機構)のデータをもとに
日興アセットマネジメントが作成)
シティ・エコノミック・サプライズ指数*の推移
(2013年4月5日~2016年4月8日)
(ポイント)
中国
予想を上回る 150
指標が多い 100
米国
50
0
中国で予想を下回る
経済指標が目立つ
-50
-100
予想を下回る
指標が多い -150
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
16年4月
* 各種経済指標と事前の市場予想とのかい離を指数化したもので、
予想通りであればゼロ、上振れが多ければプラス、下振れが多ければマイナスを示す。
出所:シティグループ・グローバル・マーケッツ
■主要国・地域のGDP成長率(2016年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
2015年
通年
米国
ユーロ圏
日本
中国
2.4
1.6
0.5
6.9
(単位:%)
2016年
2016年10月2016年
4月-9月の 2017年3月の
通年(予想)
半年(予想) 半年(予想)
2.3
2.3
2.1
1.7
1.7
1.5
1.3
1.6
0.7
6.4
6.4
6.4
(半期ベースの数字は前期比年率換算、通年の数字は前年比)
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
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目論見書)をご覧ください。
3
世界経済の振り返りと今後の見通し②
中国:改革が続くものの、景気急減速は回避
よりバランスのとれた経済への移行に向けて取り組ん
でいる中国では、成長鈍化などの痛みが続いている
ものの、景気の急減速は回避されている模様です。株
価や人民元の振れは同国の安定性についての確信
を揺るがす要因ながら、弊社では、向こう半年および
その次の半年のGDP成長率を市場予想と同程度の
前期比年率+6.4%と見込んでいます。
改革の動きはまだ満足いくものではないものの、政府
は景気減速に矢継ぎ早の対応を採っており、株価の
安定化に努めているほか、インフラ投資の拡大や、不
動産分野および地方政府の資金調達に関する規制
の緩和を発表しています。また、環境汚染や過剰設備
などの問題を抱える特定の産業において、国有企業
の倒産を容認したり、再編を強制するなど、重要な変
化が見られます。こうした動きなどに伴ない、工業生
産の冴えない状況が続くと考えられるものの、サービ
ス業の堅調ぶりに変化はないと見込まれます。
豪州:中国経済の動向が引き続き影響
2016年は緩やかな経済成長、低インフレ、中国経済
の減速などによって特徴づけられる年になるとみてい
ます。ただし、同国では、鉱業分野を中心とした投資
主導型経済からの転換が進んでおり、見通しは改善
しつつあります。また、雇用の堅調な増加や低金利、
原油安などに支えられ、個人消費が伸びています。
同国は引き続き、中国経済からの影響を受けると見
込まれます。中国は、景気の主な牽引役という面で、
固定資産投資への依存度を低下させる長い移行の過
程にあります。このことは、オーストラリアにとって、資
源需要の伸びの鈍化につながるものの、需要は引き
続き伸びていくとみられます。また、中国の中流層の
拡大からの恩恵が期待される、オーストラリアの観光、
教育、農業などの分野も、中国景気の行方に影響を
受けるとみられ、中国景気の鈍化懸念などは引き続き
リスク要因と考えられます。ただし、上述のとおり、中
国当局は景気の下振れ回避に動いています。
ブラジル:大統領弾劾の可能性を市場は評価
国営石油会社に絡む汚職事件の捜査がルラ前大統
領にまで及ぶと、ルセフ大統領は同氏を官房長官に
迎えることを決め、擁護する姿勢を明確にしました。し
かし、これを受けてブラジル最大の政党PMDB(民主
運動党)が連立与党から離脱するなど、足元で政治危
機がかなり深まっています。
こうした動きを受け、大統領弾劾の可能性が高まった
として、ブラジルの通貨や株式、債券が著しい上昇を
見せました。そうしたブラジル資産の持ち直しは、財務
相が2016年の基礎的財政収支の目標を引き下げ、
赤字の可能性まで示したにもかかわらず、続きました。
しかし、ルセフ政権が退陣するとしても、次の政権に
ついては不透明感が強く、注意が必要です。なぜなら、
弾劾成立の際に大統領職を引き継ぐはずの副大統領
も不正資金を受けたとの疑惑をもたれているほか、汚
職事件の捜査対象が拡がる可能性があるからです。
また、大統領選挙がやり直しとなる場合、国民の間で
政治家への不信が強いほか、同国に欠かせない財政
健全化や改革の必要性が共有されていないことなど
から、選挙結果がほぼ予測不可能な状況です。
新興国:企業などの米ドル建て対外債務に注意
ブラジル以外の主要新興国では、比較的安定した状
況が続きました。今後は商品市況の緩やかな回復が
支えになると見込まれ、投資家心理にも改善が見られ
ます。ただし、社債や銀行借入れなど、新興国の企業
が抱える米ドル建ての対外債務を注視する必要があ
ります。また、最近は企業格付の引き下げのペースが
従来よりも速くなっている点にも注意が必要です。
商品市況:原油は上昇、他も緩やかに上昇
世界の原油在庫が高水準であることに加え、欧米か
らの制裁解除に伴ない、イランが今後、原油輸出を拡
大するとみられるものの、ロシアとOPEC(石油輸出国
機構)加盟国の一部との間での原油生産量の凍結合
意や米国での原油生産量の減少、世界景気に対する
懸念の後退などに伴ない、原油価格が持ち直しを見
せました。今後は、米シェール業界の資金調達環境が
急速に厳しくなっていることなどから、米国の原油生
産が従来予想されていた以上に減少し、一段の価格
上昇の一因になるとみられます。一方、イランによる
原油輸出の拡大が、価格の抑制要因となることでしょ
う。原油以外の商品については、米ドル高などが価格
抑制要因となるものの、世界景気の拡大が追い風に
なるとみています。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
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4
■主要国の政策金利などと商品市況の推移■
米国(FFレート誘導目標)
(%)
0.6
(2013年4月初~2016年3月末)
0.4
(0.25%~0.50%)
0.5
0.4
(0.00%~0.25%)
0.3
0.2
0.1
0.0
13年4月
0.1
0.0
-0.1
(2015/3)
14年10月
-0.2
(2013/4)
14年4月
14年10月
15年4月
-0.6
13年4月
15年10月
のマ
導イ
入ナ
「
補量 をス
完的 決金
策 ・質 定 利
を 的 (2016/1)
決金
定融
緩
和
」
の
600
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
ご参考:米国、ユーロ圏、日本の中央銀行のバランスシ ート規模
(2007年末=100として指数化)
米国
500
400
日本
300
200
15年4月
15年10月
ユーロ圏
100
13年4月
ブルームバーグ商品指数
(ポイント)
13年10月
(2015/12)
*マイナス金利は日銀当座預金の一部にのみ適用
160
(2015/12)
-0.4
(2014/10)
13年10月
追 緩包
加 和括
緩 を的
和 決な
を 定追
決
加
定 (2016/3)
-0.2
「
量
的
・
質
的
金
融
緩
和
」
を
拡
大
量
的
・質
的
金
融
緩
和
」を
導
入
-0.3
13年4月
0.0
日本(日銀当座預金金利)*
(%)
0.3 「
0.2
14年4月
量
的
緩
和
を
導
入
0.2
量
的
緩
和
第
3
弾
終
了
(2014/10)
13年10月
ユーロ圏(中銀預金金利)
(%)
140
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
北海ブレント原油先物
(米ドル)
120
140
100
120
80
100
60
80
40
60
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
20
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2016年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(米国については範囲の上限値)
米国(FFレート誘導目標)
ユーロ圏(中銀預金金利)
日本(日銀当座預金金利)*
北海ブレント原油先物(単位:米ドル/バレル)
ニューヨーク金先物(単位:米ドル/トロイオンス)
ブルームバーグ商品指数
2016年
2016年
2016年
2017年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
0.50%
0.75%
0.75%
1.00%
-0.40%
-0.50%
-0.50%
-0.50%
-0.10%
-0.20%
-0.20%
-0.20%
39.60
44
45
47
1,235.60
1,220
1,200
1,200
78.83
83
85
89
*マイナス金利は日銀当座預金の一部にのみ適用
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
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5
債券市場の振り返りと今後の見通し
1-3月期の振り返り
米国債:利回りは2.3%弱から1.7%台に低下
米国の10年国債利回りは、2月中旬に1.6%台まで低
下(債券価格は上昇)した後、緩やかに上昇(債券価
格は下落)し、1.7%台に戻しました。原油安の進行や、
中国の景気減速を示唆する経済指標の発表などを背
景とした世界経済の減速懸念、米国の予想を下回る
内容の経済指標の発表、日銀によるマイナス金利の
導入決定の影響などを背景に、利回りは2月中旬まで
低下(債券価格は上昇)傾向となりました。その後、原
油価格の底打ち観測や、2015年10-12月期GDP成長
率の上方修正など、予想を上回る米経済指標の発表
などを背景に、3月上旬まで緩やかに上昇し、2%に
迫ったものの、3月のFOMC(連邦公開市場委員会)
で示された2016年内の利上げ見通しが2回にとどまっ
たことや、同月下旬にイエレンFRB(連邦準備制度理
事会)議長が利上げを慎重に進める意向を示したこと
などから、再度低下しました。
ドイツ国債:利回りは0.6%台から0.1%台へ
ドイツの10年国債利回りは、原油安の進行や世界経
済の減速懸念、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁に
よる追加金融緩和の示唆、欧州の銀行の収益・健全
性に対する懸念、日銀のマイナス金利の導入などか
ら、2月末にかけて低下(債券価格は上昇)しました。
その後、原油価格の底打ち観測に加え、ECBが包括
的な追加金融緩和を決定したものの、ドラギ総裁がさ
らなる利下げを想定していないと述べたことなどを受
け、利回りは上昇し、3月半ばに0.3%前後となりまし
た。しかし、3月の米FOMCで利上げペース鈍化の可
能性が示されたほか、ECBの理事が追加利下げの余
地に言及したこと、さらに、イエレン米FRB議長が米利
上げを慎重に進める意向を3月下旬に示したことなど
から、再度低下しました。
日本国債:利回りはマイナス圏に低下
日本の10年国債利回りは、北朝鮮による核実験実施
の発表や中東諸国間の関係悪化などを背景とした投
資家のリスク回避の動き、原油価格の下落、世界経
済の先行き不透明感、1月29日の日銀のマイナス金
利導入決定などから、低下基調を辿りました。特に、
マイナス金利が実際に導入された2月下旬以降は、為
替の円高傾向が続いたことなどもあり、利回りはマイ
ナス圏で推移しました。
新興国債券:昨年以来のボックス圏を上抜け
新興国債券相場は、中東での地政学的リスクの高ま
りなどを背景とした投資家のリスク回避の動きや、原
油価格の下落継続に伴なう産油国の財政悪化懸念な
どから、1月前半に下落しました。しかし、その後は、
原油価格の底打ち観測や、米国での追加利上げの見
送りおよび利上げ観測の後退、シリア内戦の一時停
戦などに伴なう地政学的リスクの緩和などを背景に、
新興国債券市場は概ね上昇傾向となりました。
今後の見通し:G3の国債利回りは上昇
米国、ユーロ圏、日本(G3):1-3月期は、米国および
日本の国債利回りの上昇を見込んでいましたが、米
国では追加利上げが見送られたこと、日本ではマイナ
ス金利が導入されたことにより、国債利回りはむしろ
低下しました。また、ユーロ圏でも、ECB(欧州中央銀
行)による包括的な追加金融緩和により、国債利回り
は低下しました。しかし、G3の経済は今後、緩やかに
改善すると見込まれ、それに伴ない、G3の国債利回
りはいずれも、緩やかに上昇すると予想しています。
新興国債券:原油をはじめとする商品の市況持ち直し
傾向に加え、人民元の安定化などを背景に中国に対
する懸念が和らいだことに伴ない、新興国通貨の下落
に歯止めがかかりました。また、多くの新興国で経常
赤字が減少していることも、通貨の安定化に寄与して
います。
先進国での緩和的な金融緩和政策によって世界経済
が力強さを増せば、高リスク資産にとって好材料とな
るでしょう。特に新興国資産の場合、投資家の資産全
体に占める割合が低くなっており、これを修正する動
きも、向こう数ヵ月、支えになるとみられます。その後
も、世界経済の改善が続くとの見通しや商品市況底
打ちの証拠が確認できれば、新興国資産は少なくとも
安定した動きを続け、投資家に高いインカム収入をも
たらすことでしょう。ただし、世界景気が勢いを増すこ
とに失敗し、商品市況が再度、下落し始めるというリス
クもあり、そうしたリスクが現実となれば、新興国資産
の大きな振れが続くことになるでしょう。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
6
■債券指数・利回りの推移■
(2013年4月初~2016年3月末)
1,000
(ポイント)
(ポイント)
600
シティ世界国債指数(米ドル・ベース)
950
500
900
400
850
300
800
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
200
13年4月
15年10月
米国債利回り
(%)
3.5
2.5
3.0
シティ世界国債指数(除く日本、ヘッジなし、円ベース)
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
ドイツ国債利回り
(%)
2.0
10年債
2.5
1.5
2.0
1.0
1.5
0.5
10年債
1.0
2年債
0.0
0.723
0.5
2年債
-0.5
0.0
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
-1.0
13年4月
日本国債利回り
(%)
1.0
800
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
▲0.487
15年10月
新興国債券指数*
(ポイント)
0.8
750
10年債
746.16
0.6
700
0.4
0.2
650
0.0
2年債
-0.2
-0.4
13年4月
600
▲0.184
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
550
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
*JPモルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・プラス(ヘッジなし、米ドル・ベース)
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2016年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(シティ世界国債指数は米ドル・ベース、
ただし、除く日本の指数はヘッジなし、円ベース)
シティ世界国債指数
シティ世界国債指数(除く日本)
米国10年国債利回り
ドイツ10年国債利回り
日本10年国債利回り
2016年
2016年
2016年
2017年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
931.68
912
901
881
452.32
452
451
458
1.77%
2.00%
2.10%
2.30%
0.15%
0.20%
0.25%
0.30%
-0.03%
-0.10%
-0.05%
0.00%
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
7
為替市場の振り返りと今後の見通し
1-3月期の振り返り
米ドル:2月前半にかけ米ドル高の修正が続く
1月中旬までは、原油安や世界経済の減速懸念に伴
なう投資家のリスク回避の動きなどを反映し、円高・米
ドル安となったものの、1月末に日銀がマイナス金利
の導入を決定すると、2月初めにかけて円安・米ドル
高に振れ、1米ドル=121円台となりました。しかし、マ
イナス金利導入決定の効果は続かず、再び円高・米ド
ル安に振れ、中旬には111円台となりました。その後
は、原油価格の底打ち観測や市場予想を上回る米経
済指標の発表などから、円高・米ドル安の動きに歯止
めがかかり、概ね113円を挟んで上下1円前後でのも
み合いとなりました。ただし、3月の米FOMC(連邦公
開市場委員会)で利上げペース減速の可能性が示唆
されると、一時、110円台となる場面もありました。
ユーロ:3月以降、持ち直し、下げ幅を縮小
原油価格が一時、持ち直したほか、日銀がマイナス金
利の導入を決定したことなどを背景に、1月末から2月
初めにかけてはユーロ高・円安となる場面もありまし
た。ただし、同期間を除くと、原油安や世界経済の減
速懸念などを背景とした投資家のリスク回避の円買い
に加え、欧州の銀行の収益・健全性に対する懸念の
台頭、ECB(欧州中央銀行)による追加金融緩和観測
などもあり、2月末までは概ねユーロ安・円高傾向とな
りました。しかし、3月には、ECBが予想を上回る追加
金融緩和策を決定したものの、ドラギ総裁が更なる利
下げを想定していないと述べたことや、原油価格の持
ち直しなどもあり、ユーロ高・円安傾向となりました。
豪ドル:豪ドル安に振れた後、下げ幅を縮める
資源価格の下落や世界経済の減速懸念を背景とした
投資家のリスク回避の円買いなどから、1月前半まで
は急激な円高・豪ドル安となったものの、同月後半か
ら2月初めにかけては、原油価格の持ち直しやオース
トラリアの予想を上回るインフレ率の発表、日銀のマ
イナス金利の導入決定などを背景に円安・豪ドル高に
振れました。その後、マイナス金利の導入決定の効果
が薄れたほか、原油価格の下落もあり、再度、円高・
豪ドル安に大きく振れる場面もあったものの、2月半ば
以降、一部産油国による増産凍結合意などを背景に
原油価格が持ち直し傾向となると、円安・豪ドル高傾
向となり、下げ幅を縮める展開となりました。
新興国通貨:総じて下落も、3月は多くが上昇
1月は、後半に原油価格が持ち直しを見せたほか、月
末に日銀がマイナス金利の導入を決定したこともあり、
対円で総じて上昇する場面もありました。ただし、中旬
にかけての原油安の下落から、産油国の通貨が対円
で下落したほか、中国経済の減速懸念から貿易面で
中国との関係が強い国の通貨なども下落基調となっ
た一方、首相の資金疑惑が解消へ向かったマレーシ
アの通貨が対円で上昇するなど、まちまちの動きとな
りました。2月は、上旬にかけての原油安の再進行や、
世界経済の減速懸念などを受けた投資家によるリス
ク回避の円買い需要などを背景に、対円で総じて下
落しました。3月は、原油価格の持ち直しが続いたこと
などを背景とした、投資家のリスク回避姿勢の緩和や、
米国の利上げペースが緩やかなものにとどまるとの
観測などを背景に、ロシアや南アフリカ、ブラジルなど
の資源国の通貨を中心に、総じて対円で上昇しました。
四半期ベースでは、多くが対円で下落したものの、マ
レーシア、ブラジル、ロシアの通貨は上昇しました。
今後の見通し:対米ドルでの円安基調を見込む
米ドル:米国で追加利上げが視野に入っているのと対
照的に、日本では積極的な金融緩和政策が続くとみ
られるほか、海外金利の上昇などを背景に、円安・米
ドル高傾向を予想しています。
ユーロ: ユーロ圏では、高水準の経常黒字が続いて
いるものの、ECBが、景気重視のスタンスを維持し、
積極的な量的緩和を進めていることなどから、対米ド
ルだけでなく、対円でも低下が続くと考えられます。
豪ドル:世界景気や国際商品市況についての投資家
心理の改善、多くの先進国と比べて堅調な国内景気
などを背景に、対米ドル、対円で堅調に推移すると見
込んでいます。
ブラジル・レアル:ルセフ大統領が弾劾されるとの見方
が強まったほか、米国での利上げペースは緩やかと
の見方が拡がったことなどを背景に、レアルは対円で
堅調な動きとなりました。今後も経常赤字の改善が見
込まれることはポジティブながら、大統領の交代が実
現する場合でも、政治が安定に向かい、財政健全化
や改革などが実行されるかなどについては不透明な
ことから、リスクが依然として高いと考えられます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
8
■主要通貨の推移■
(2013年4月初~2016年3月末)
円(対米ドル)
140
(1米ドル=円)
160
米
ド
ル
高
130
ユーロ
(1ユーロ=円)
(1ユーロ=米ドル)
1.6
対円(左軸)
150
1.5
140
1.4
130
1.3
120
1.2
ユ
ー
ロ
高
120
110
1.140
100
110
米
ド
ル
安
90
1.1
対米ドル(右軸)
100
90
80
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
豪ドル
(1豪ドル=円)
120
15年4月
(1豪ドル=米ドル)
110
1.1
対円(左軸)
100
70
1.2
豪
ド
ル
高
13年10月
(1レアル=円)
14年4月
14年10月
ブラジル・レアル
15年4月
15年10月
(1米ドル=レアル、逆目盛)
1.50
60
2.00
50
2.50
1.0
レ
ア
ル
高
対円(左軸)
40
90
ユ
ー
ロ
安
0.9
13年4月
15年10月
1.0
3.00
0.9
30
3.50
3.544
80
0.8
0.769
70
0.7
対米ドル(右軸)
60
13年4月
0.6
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
20
豪
ド
ル
安
4.00
対米ドル(右軸)
10
0
13年4月
4.50
レ
ア
ル
安
5.00
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■円相場の水準(2016年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
対米ドル
対ユーロ
対英ポンド
対豪ドル
対ブラジル・レアル
2016年
2016年
2016年
2017年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
112.40円
115円
116円
120円
128.08円
127円
125円
126円
161.55円
163円
162円
166円
86.46円
86円
89円
95円
31.71円
34円
31円
30円
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
9
株式市場の振り返りと今後の見通し
1-3月期の振り返り
米国株式:年末の水準を上回る
1月前半は、原油安や世界経済の減速懸念などを背
景に、投資家のリスク回避の動きが強まったほか、予
想を下回る米経済指標の発表などもあり、下落基調と
なりました。下旬には、ECB(欧州中央銀行)総裁によ
る追加金融緩和の示唆や、原油価格の持ち直し、予
想を上回った米企業決算、日銀のマイナス金利の導
入決定などを背景に反発したものの、2月前半は、米・
中の製造業景況感の低迷などを背景とした世界経済
の減速懸念の強まり、米原油在庫の大幅増などに伴
なう原油安の進行、さらに、欧州の銀行の収益・健全
性に対する懸念などを背景に再び下落し、ニューヨー
ク・ダウ工業株30種は2014年2月以来の安値をつけ
ました。しかし、その後は、一部産油国による原油増
産凍結の合意などを背景とした原油価格の底打ち観
測、予想を上回る米経済指標の発表を背景とした世
界経済の先行き懸念の後退などから上昇傾向となり、
2015年末の水準を上回って期末を迎えました。
したものの、その後、原油価格の下落再開や世界経
済の先行き不透明感、欧州の金融システム不安、米
追加利上げ観測の後退を背景とした円高・米ドル安な
どから、2月半ばにかけて株価は下落し、日経平均株
価が2014年10月以来の安値をつけました。その後、
原油価格の底打ち観測や、予想を上回る米経済指標
の発表などを背景に、3月初めにかけて下げ幅を縮め
たものの、期末にかけては円高・米ドル安傾向に上値
を抑えられました。
新興国株式:期初の下げを埋める
原油安や中国景気の減速懸念、中東諸国間の関係
悪化などによる投資家のリスク回避の動きなどから、
総じて下落し、1月中旬に2009年5月以来の安値をつ
けました。しかし、その後は、原油価格の底打ち観測、
日・欧での追加金融緩和、米国での追加利上げ観測
の後退、中国での追加金融緩和の実施やインフラ投
資などによる景気下支え方針の発表などを背景に、
新興国の株価は概ね上昇傾向となり、期初の下げを
埋めて3月末を迎えました。
ユーロ圏株式:一時、13年9月以来の安値に
今後の見通し:日本株の力強い反発を見込む
原油安や世界経済の減速懸念などを背景に、年初か
ら下落傾向となったものの、1月下旬には、ECBのドラ
ギ総裁による追加金融緩和の示唆、ユーロ安を背景
とした輸出関連企業の業績改善期待、原油価格の持
ち直し、日銀によるマイナス金利の導入決定などを受
け、やや値を戻しました。その後、原油価格が再び下
落したほか、欧州の銀行の収益・健全性に対する懸
念の強まり、米・中の製造業景況感の低迷などから株
価は再度、下落し、2月中旬にユーロ・ストックス指数
で2013年9月以来の安値をつけました。しかし、2月後
半以降は、原油価格の底打ち観測、ECBによる追加
金融緩和への期待や予想を上回る包括的な追加金
融緩和策の発表、世界経済の先行き懸念の後退など
を背景に、下げ幅を縮める展開となりました。
米国:配当利回りの高さが注目されている模様ながら、
債券利回りの上昇が見込まれることから、配当利回り
の魅力は薄れていくとみられます。また、米国のGDP
成長率は堅調ながら、米ドル高や新興国の経済成長
率が冴えないことなどを背景に、企業収益の大幅改
善は見込み難く、約17倍の予想PER(株価収益率)は
高すぎると考えられます。さらに、大統領選挙を巡る
不透明感が重荷となる可能性もあります。
日本株式:一時、14年10月以来の安値水準に
1月中旬にかけては、原油安や世界経済の先行き不
透明感などを背景とした投資家のリスク回避の動き、
円高・米ドル安の進行などを受け、株価は下落しまし
た。同下旬から2月初めにかけては、原油価格の持ち
直しや、ECBによる追加金融緩和への期待、日銀の
マイナス金利の導入決定などを背景に、株価は反発
ユーロ圏:ユーロ安に伴なう企業収益の押し上げ効果
およびユーロ圏の経済成長の継続、さらに、英国の
EU離脱の回避を想定し、株価上昇を見込んでいます。
なお、ECBがさらに追加金融緩和を行なう場合には、
投資家心理の一段の改善も株価の押し上げ要因にな
ると見込まれます。
日本:景気は力強さに欠けるものの、予想PER13倍
弱の日本株式は魅力的と考えられます。円安および
世界の景気見通しの改善を主な背景として、企業収
益見通しに上方修正の可能性があることを踏まえると、
PERの拡大を伴なった、力強い株価の反発が見込ま
れます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
10
■株価指数の推移■
(2013年4月初~2016年3月末)
(ポイント)
MSCI ACワールド指数(米ドル・ベース)
(ポイント)
900
8,000
800
7,000
700
6,000
600
5,000
500
13年4月
13年10月
(米ドル)
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
4,000
13年4月
ニューヨーク・ダウ工業株30種
20,000
450
MSCIワールド指数(米ドル・ ベース)
13年10月 14年4月
14年10月 15年4月
15年10月
ユーロ・ストックス指数
(ポイント)
400
18,000
350
16,000
300
14,000
250
200
12,000
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
13年4月
日経平均株価
(円)
26,000
2,400
22,000
2,200
18,000
2,000
14,000
1,800
10,000
1,600
13年10月
(ポイント)
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
MSCI新興国指数(米ドル・ベース)
1,400
6,000
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
15年4月
15年10月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2016年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(MSCI指数は、米ドル、トータル・リターン・ベース)
MSCI ACワールド指数(先進国+新興国)
MSCIワールド指数(先進国)
ニューヨーク・ダウ工業株30種
ユーロ・ストックス指数
日経平均株価
MSCI新興国指数
2016年
2016年
2016年
2017年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
756.42
748
772
816
6,348.30
6,280
6,474
6,834
17,685.09
17,000
17,500
18,500
321.54
340
347
360
16,758.67
17,500
18,500
20,000
1,734.69
1,717
1,783
1,905
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
11
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第368号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、日本証券業協会
 当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況などについてお伝えすることを目的として作成
した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの
運用に何等影響を与えるものではありません。
 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、
基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、
費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
 当資料の情報は信頼できると判断した情報に基づき作成されていますが、情報の正確性・完全性について
弊社が保証するものではありません。
 当資料に示す各指数の著作権・知的財産権その他一切の権利は、各指数の算出元または公表元に帰属
します。
 当資料に示す意見は、特に断りのない限り当資料作成日現在の弊社の見解を示すものです。
 当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
 当資料に掲載されている数値、図表等は、特に断りのない限り当資料作成日現在のものであり、将来の運用
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
成果等を約束するものではありません。
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
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12